2023/12/09
<さらに追記あり> 良品交換の連絡がありました! (2023/12/9)
ベートーヴェン:交響曲全集 (5 SA-CD Hybrid)
レナード・バーンスタイン指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
1977-1979年 ウィーン,ムジークフェラインザール
PROC-2269/73 (P)(C)2020 UNIVERSAL MUSIC (国内盤)
DSD Remasterd by Emil Berliner Studios, 5/2015(Symphonies), 9/2018(Ouvertüren)
好録音度:★★★★☆
参考:
Tower Records *Tower Records Vintage SA-CD Collection Vol. 22
2020年5月24日のエントリー「ベートーヴェン:交響曲全集(レナード・バーンスタイン指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団) ※3種類の音質比較」で取り上げていたタワーレコード企画のリマスター盤について,第9番第2楽章の冒頭にノイズがあり,ブログ読者の方がこの件についてタワーレコードに問い合わせをして得られた回答を2020年7月5日のエントリー「バーンスタイン/ウィーン・フィルのベートーヴェン:交響曲全集(タワレコ盤)の第9番第2楽章冒頭のノイズについて」で報告をさせていただいていました。
このタワーレコード企画盤について,別のブログ読者の方からこの全集に含まれる「プロメテウスの創造物」作品43-序曲の最後の音が抜けているが欠陥品ではないか?とのコメントをいただきました。聴いてみるとカットしたりしたようには聴こえなかったのですが,例えばApple Musicのこの全集の同曲を聴いてみると,タワーレコード企画盤にない3つの音が最後にありました。
この最後の3つの音がタワーレコード企画盤にない件について,タワーレコードに質問していました。回答をいただくまでにだいぶ時間がかかりましたが,先日,「本国メーカーで調査した結果,申告いただいた通り最後の3音が収録されていないことが確認され,現在本国メーカーにて良品ディスクのプレス生産を行っている」との回答をいただきました。最後の3音がディスクに収録されなかった経緯は不明ですが,とにかく正しい状態で収録された良品ディスクが用意されるということで,良かったと思います。
どのような形で良品ディスクが提供されるのかはまた連絡するとのことなので待ちたいと思います。指摘コメントをくださったブログ読者様に感謝申し上げるとともに,この度のタワーレコードおよび本国メーカーの誠意ある対応にも感謝申し上げます。
(記2023/04/30)
ブログ読者の方から本件がタワーレコードの商品ページで告知されていると教えていただきました(有り難うございます)。その部分を引用します。
「こちらの商品はDISC3の8曲目に不良が見つかり、現在メーカーを通して良盤の生産を依頼中です。納期等詳細が判明しましたら速やかにこのページ上とご購入のお客様宛にご連絡をいたします。時間がかかっている点をお詫びいたします。」
まだもう少し時間がかかりそうですが,気長に良盤を待ちたいと思います。
(記2023/06/18)
良品交換の連絡がありました!
2023年12月8日にタワーレコードから,プロメテウスの創造物序曲のエンディングに欠落があることが判明したこと,ユニバーサルミュージックにて良品に交換すること,の連絡がありました。オンラインで購入された全ての方に連絡されているものと思います。
交換方法は,プロメテウスの創造物序曲が収録されているディスク3のみを着払いでユニバーサルミュージックに送付,着荷確認後12月中旬から順次,良品ディスクを発送,とのことです。交換対応期間は2024年2月末までとありました。
本件について,タワーレコードのホームページ上で告知されているのかどうかはわかりませんでした。オンライン以外の方法で購入された方で交換を希望される方は,タワーレコードに問い合わせをされてみてはいかがでしょうか。
この件,もう対応されないかなとちょっと諦めていましたが,対応されることになって良かったと思います。タワーレコードおよびユニバーサルミュージックの関係者の皆様の誠意ある対応に感謝します。
交換はこれから依頼しますが,交換品が届いたらまたレポートしたいと思います。
(記2023/12/09)

レナード・バーンスタイン指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
1977-1979年 ウィーン,ムジークフェラインザール
PROC-2269/73 (P)(C)2020 UNIVERSAL MUSIC (国内盤)
DSD Remasterd by Emil Berliner Studios, 5/2015(Symphonies), 9/2018(Ouvertüren)
好録音度:★★★★☆
参考:
2020年5月24日のエントリー「ベートーヴェン:交響曲全集(レナード・バーンスタイン指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団) ※3種類の音質比較」で取り上げていたタワーレコード企画のリマスター盤について,第9番第2楽章の冒頭にノイズがあり,ブログ読者の方がこの件についてタワーレコードに問い合わせをして得られた回答を2020年7月5日のエントリー「バーンスタイン/ウィーン・フィルのベートーヴェン:交響曲全集(タワレコ盤)の第9番第2楽章冒頭のノイズについて」で報告をさせていただいていました。
このタワーレコード企画盤について,別のブログ読者の方からこの全集に含まれる「プロメテウスの創造物」作品43-序曲の最後の音が抜けているが欠陥品ではないか?とのコメントをいただきました。聴いてみるとカットしたりしたようには聴こえなかったのですが,例えばApple Musicのこの全集の同曲を聴いてみると,タワーレコード企画盤にない3つの音が最後にありました。
この最後の3つの音がタワーレコード企画盤にない件について,タワーレコードに質問していました。回答をいただくまでにだいぶ時間がかかりましたが,先日,「本国メーカーで調査した結果,申告いただいた通り最後の3音が収録されていないことが確認され,現在本国メーカーにて良品ディスクのプレス生産を行っている」との回答をいただきました。最後の3音がディスクに収録されなかった経緯は不明ですが,とにかく正しい状態で収録された良品ディスクが用意されるということで,良かったと思います。
どのような形で良品ディスクが提供されるのかはまた連絡するとのことなので待ちたいと思います。指摘コメントをくださったブログ読者様に感謝申し上げるとともに,この度のタワーレコードおよび本国メーカーの誠意ある対応にも感謝申し上げます。
(記2023/04/30)
ブログ読者の方から本件がタワーレコードの商品ページで告知されていると教えていただきました(有り難うございます)。その部分を引用します。
「こちらの商品はDISC3の8曲目に不良が見つかり、現在メーカーを通して良盤の生産を依頼中です。納期等詳細が判明しましたら速やかにこのページ上とご購入のお客様宛にご連絡をいたします。時間がかかっている点をお詫びいたします。」
まだもう少し時間がかかりそうですが,気長に良盤を待ちたいと思います。
(記2023/06/18)
良品交換の連絡がありました!
2023年12月8日にタワーレコードから,プロメテウスの創造物序曲のエンディングに欠落があることが判明したこと,ユニバーサルミュージックにて良品に交換すること,の連絡がありました。オンラインで購入された全ての方に連絡されているものと思います。
交換方法は,プロメテウスの創造物序曲が収録されているディスク3のみを着払いでユニバーサルミュージックに送付,着荷確認後12月中旬から順次,良品ディスクを発送,とのことです。交換対応期間は2024年2月末までとありました。
本件について,タワーレコードのホームページ上で告知されているのかどうかはわかりませんでした。オンライン以外の方法で購入された方で交換を希望される方は,タワーレコードに問い合わせをされてみてはいかがでしょうか。
この件,もう対応されないかなとちょっと諦めていましたが,対応されることになって良かったと思います。タワーレコードおよびユニバーサルミュージックの関係者の皆様の誠意ある対応に感謝します。
交換はこれから依頼しますが,交換品が届いたらまたレポートしたいと思います。
(記2023/12/09)
タグ: [交響曲]
2023/11/25

フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮/アントワープ交響楽団
2022年10月, 2019年10月 ベルギー,アントワープ,エリザベート王妃記念ホール
LPH040 (P)2023 Phi/Outhere (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
第2番と第4番は2019年に発売されていて取り上げていました(→こちら)。これで全集が完成しました。いずれも落ち着いた充実感のある演奏で,第1番は明るくフレッシュであり,第3番は堂々とオーケストラを鳴らす風格を感じました。そして既発売の第2番,第4番も合わせ,全集としてシューマンの交響曲の世界を見事に表現しているなと感心しました。大きな特徴を持つ演奏ではないかもしれませんが,良いと思います。
録音ですが,少し残響感はあるものの,それぞれの楽器音が綺麗な音で捉えられていて良いと思います。ただ少し生々しさに欠け,演出感が強めで実在感に乏しい感じがします。良いとは思うのですが,もう少し楽器に寄って直接音主体に質感高く捉えてくれていたらもっと良いのにと思いました。あと全集として統一感がある点も良いと思います。
演奏も録音も良い全集がまた一つ完成したことを喜びたいと思います。
2023/11/25

アダム・フィッシャー指揮/デンマーク室内管弦楽団
2022年9月3,4,6,7日, 11月14日 コペンハーゲン,王立デンマーク音楽アカデミー,コンサート・ホール
8574517 (P)2023 Naxos (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
アダム・フィッシャー指揮/デンマーク室内管弦楽団によるハイドンの後期交響曲集の第2弾。第1弾は以前取り上げていていました(→こちら)。
演奏は第1弾と同様,スピード感,躍動感に富み,音色に透明感があります。録音も第1弾と同じで,ホールトーンを多めに取り込んでホールの音場感を重視した音作りになっています。音の透明感が失われていないのは救いですが,もう少し生々しく録って欲しいところです。
第3弾以降のリリースも楽しみです。
2023/11/24

アントネッロ・マナコルダ指揮/カンマーアカデミー・ポツダム
2021年12月2,3日, 2023年2月16,17日 ベルリン,ピエール・ブーレーズ・ザール
19658791822 (P)(C)2023 Sony Entertainment (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考:
ベートーヴェン交響曲全集の第2弾。第1弾の第1番,第2番,第7番は以前取り上げていました(→こちら)。弦楽器はピリオド奏法を取り入れているということです。室内管弦楽団による今どきの小気味よい演奏で,表現はなんというか直球ど真ん中勝負という感じで,個性的ではないかもしれませんが,ベートーヴェンの音楽そのものを素直に表現しているように思いました。様々な優れた演奏が乱立する今の時代には埋もれてしまいそうですが,飽きずに長く楽しめそうなスタンダードな路線の演奏だと思いました。こういうのは好きですね。
録音ですが,第1弾と近い音響で(第5番は第1番と同じ日に録音されているようです)全集としての統一感はあると思います。残響が少し多めで低域がやや過多な感じがします。高域の伸び,ヌケ感ももう少しあればと思いました。悪くはないのですが,もう少し直接音主体にスッキリと,シャキッとした音で録って欲しいところです。室内管弦楽団の良さを捉えきれていないと思いました。惜しいです。
タグ: [交響曲]
2023/11/24

マルクス・ポシュナー指揮/ウィーン放送交響楽団
2023年2月15,16日 ウィーン放送文化会館
C8090 (P)(C)2023 Capriccio (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
2024年のブルックナーの生誕200年にあたり,これを記念してブルックナーのすべての交響曲のすべての稿(バージョン)を録音する企画「#bruckner2024」の第10弾。これまで第9弾まで取り上げてきました(下記リスト参照)。この企画ではリンツ・ブルックナー管弦楽団とウィーン放送交響楽団が起用されていますが,今回はウィーン放送交響楽団です。
第5番も今まであまり聴いてこなかった曲なのでこの機会にじっくり聴いてみたいと思います。
録音はシリーズとして今まで発売されてきたものと基本的には統一感がありますが,最近の録音の傾向として少しホールトーンを多めに取り入れているように思われ,この録音もその傾向に入るかなと思います。楽器音へのまとわりつきが少し気になり高域のヌケや音色の輝きも少し損なわれているように思いますが,ブルックナーの録音としては受け入れられやすいかもしれません。あまりこの方向に傾きすぎないように願います。とまあ不満は残るもののまだ良好な部類に入ると思います。
これまでに発売されてきたものと今後予定されているものを挙げておきます。解説書のリストと指揮者のポシュナー氏のWebサイトも参考にしています。全部で19のバージョンのリリースが予定されています。次の第11弾は第1番(1868年)のようです。
【#bruckner2024】
[未]交響曲第00番 (1863年 ノヴァーク版)
交響曲第0番(1869年 ノヴァーク版)
[次]交響曲第1番 (1868年 第1稿 レーダー版)
[未]交響曲第1番 (1891年)
[未]交響曲第2番(1872年)
交響曲第2番(1877年 第2稿/ホークショー版)
交響曲第3番(1873年 初稿/ノヴァーク版)
[未]交響曲第3番 (1877年 ノヴァーク版)
[未]交響曲第3番 (1889年 ノヴァーク版)
交響曲第4番(1876年 第1稿 コーストヴェット版)
交響曲第4番(1878-80年 第2稿 コーストヴェット版)
交響曲第4番(1878年稿フィナーレ「民衆の祭り」
交響曲第4番(1888年 第3稿 コーストヴェット版)
[今回]交響曲第5番 (1878年 ノヴァーク版)
交響曲第6番 (1881年)
[未]交響曲第7番 (1883年)
交響曲第8番(1887年 第1稿 ホークショー版)
交響曲第8番(1890年 ノーヴァク版)
[未]交響曲第9番 (1894年 ノヴァーク版)
2023/11/05

レイチェル・ポッジャー/ブレコン・バロック
2022年9月17-19日 ロンドン,アッパー・ノーウッド,セント・ジョンズ教会
CCSSA44923 (P)(C)2023 Channel Classics (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
レイチェル・ポッジャー率いるブレコン・バロックのゴルトベルク変奏曲とあらば聴くしかありません! 輸入元情報によると,編曲は英国出身で現在はオーストラリアで活動されている鍵盤奏者のチャド・ケリーで,タイトルが"BACH GOLDBERG VARIATIONS REIMAGINED"とあるように「もしバッハがこの作品を編曲したら?」と,バッハが残した様々な作品を参考に,いろいろなスタイルで編曲をしたということです。必ずしも原曲を忠実にはなぞっていないのも,こういうコンセプトだからかもしれません。編成は,ヴァイオリン2,ヴィオラ,チェロ,ヴィオローネ,フルート,オーボエ,ファゴット,チェンバロで,ポッジャーのヴァイオリンを中心に据えながらも変奏によって編成が変わり,室内楽から管弦楽組曲風まで多様な音楽が楽しめます。
幾つかの変奏が連続的に演奏されるのも特徴的なのですが,一番驚いたのは第30変奏からアリア・ダ・カーポを連続して演奏しているところです。このパターンは初めて聴きますが,違和感なくつなげていくところはさすがですね。ゴルトベルク変奏曲の編曲ものとしては異色の部類に入ると思いますが,編曲も演奏もよく練られていてとても楽しめました。
録音ですが,残響は多めですが各楽器の直接音を主体に立体感のある音作りをしているので,残響は少し気になるもののまずまず良好です。楽器によっては少し遠めに聴こえるものもあり,すこし楽器の質感が感じ取りにくくなるので,もう少し近くても良いかなと思います。また残響量はありますが音色の曇りが少ないのでこの点でも良い部類にはいると思います。全体にもう少しスッキリしていた方が好みかなとは思いますが,まずまずの好録音と思います。
最後にリピートですが,全て実行されていました。完璧です。
演奏時間 約82分
リピート表
Aria ○○
Var.01 ○○ Var.02 ○○ Var.03 ○○
Var.04 ○○ Var.05 ○○ Var.06 ○○
Var.07 ○○ Var.08 ○○ Var.09 ○○
Var.10 ○○ Var.11 ○○ Var.12 ○○
Var.13 ○○ Var.14 ○○ Var.15 ○○
Var.16 ○○ Var.17 ○○ Var.18 ○○
Var.19 ○○ Var.20 ○○ Var.21 ○○
Var.22 ○○ Var.23 ○○ Var.24 ○○
Var.25 ○○ Var.26 ○○ Var.27 ○○
Var.28 ○○ Var.29 ○○ Var.30 ○○
Aria da capo ○○
2023/11/05

ヴィキングル・オラフソン Víkingur Ólafsson (Piano)
2023年4月 アイスランド,レイキャヴィク
4864553 (P)(C)2023 Deutsche Grammophon (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
ヴィキングル・オラフソンはアイスランドのピアニスト。このゴルトベルク変奏曲は今まで聴いたことがないような特異な演奏ですね。変奏によってはもの凄く快速なのですが,特にこういった変奏で,普通頭拍に重きを置いたり,フレーズによって自然に発生する呼吸感が徹底的に排除され,ひたすら高速にインテンポで疾走していきます。そして全曲通してこの姿勢が貫かれているにもかかわらず,変奏毎に表情が多彩で変化に富んでいます。現代的で唯一無二の素晴らしい演奏だと思います。
録音ですが,残響は少しありまとわりつきが少し気になりますが,楽器音を主に捉えていて印象は悪くありません。ただやや演出感が強めで生の質感には乏しく,こういったところは良くも悪くもドイツグラモフォンの録音だなぁと思います。私の好きな録音とは少しちがいますが,欠点は少ないと思いましたので四つ星半の好録音としました。
最後にリピートですが,最後のアリア・ダ・カーポ以外は実行されていました。
演奏時間 約74分
リピート表
Aria ○○
Var.01 ○○ Var.02 ○○ Var.03 ○○
Var.04 ○○ Var.05 ○○ Var.06 ○○
Var.07 ○○ Var.08 ○○ Var.09 ○○
Var.10 ○○ Var.11 ○○ Var.12 ○○
Var.13 ○○ Var.14 ○○ Var.15 ○○
Var.16 ○○ Var.17 ○○ Var.18 ○○
Var.19 ○○ Var.20 ○○ Var.21 ○○
Var.22 ○○ Var.23 ○○ Var.24 ○○
Var.25 ○○ Var.26 ○○ Var.27 ○○
Var.28 ○○ Var.29 ○○ Var.30 ○○
Aria da capo ××
2023/11/05

イリーナ・メジューエワ Irina Mejoueva (Piano)
2023年3月,6月 富山県魚津市,新川文化ホール
BJN1023 (P)2023 Bijin Classical (国内盤)
好録音度:★★★★
参考:
メジューエワは2009年に全集を録音していて取り上げていました(→こちら)。14年ぶりの再録音です。前回の録音と同様,技術を追い求めるのではなく,無理をせず表現の方に注力されているように思いました。そして叙情的な表現は前回の録音よりもさらに深まっているように感じました。技術のキレを期待すると少し物足りなさがあるかもしれませんが,こういうアプローチも良いですね。
録音ですが,ピアノの音をしっかりと捉えているという点では良いと思いますが,音色がくすみ透明感が今ひとつで高域のヌケも良くありません。もう少しダイレクトに付帯音なくスッキリと録って欲しいと思います。ピアノの本来の音ってもっと美しいと思うのです。惜しいです。
2023/11/05
イリーナ・メジューエワ(2023)を追加。タイム2:05で1回目(2009)のタイム2:06とほぼ同じです。(2023/11/5)
GW特別企画というわけではないのですが,新たに快速ランキングを作りました。演奏時間は最後の音がなくなるあたりで計ってますので多少のばらつきがあることはご了承ください。 (記2022/5/3)
【関連ページ】
ブランデンブルク協奏曲第三番第三楽章 快速ランキング!
ラズモフスキー第3番終楽章 快速ランキング!
正規音源ではなく動画ですが,圧倒的なタイム1:34をたたき出す演奏をコメントでご紹介いただきましたので,ここで紹介します(有り難うございます!)。リヒテルの演奏です。速さとその完璧さは圧倒的です。
Sviatoslav Richter - Chopin - Etude Op 10, No 4
(2023/9/24)
■ショパン:練習曲集 作品10 第4番 嬰ハ短調 快速ランキング!
1:40 シモン・バレル Simon Barere (1949?)
1:42 ジョルジュ・シフラ György Cziffra
1:43 フレディ・ケンプ Freddy Kempf (DVD)(2003)
1:45 アンドレイ・ガヴリーロフ Andrei Gavrilov (1985-87)
1:45 ヴァレンティーナ・リシッツァ Valentina Lisitsa (2014)
1:46 ヴァレンティーナ・リシッツァ Valentina Lisitsa (DVD)
1:48 フレディ・ケンプ Freddy Kempf (2003)
1:48 ジョン・コウリ John Khouri
1:49 ジョン・ブラウニング John Browning (1968)
1:49 レベッカ・ペニーズ Rebecca Penneys (1993)
1:50 ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ Jean Frédéric Neuburger (2003)
1:50 リュボフ・ティモフェーエワ Lubov Timofeyeva
1:51 ノ・イェジン Yejin Noh (2023)
1:52 アミール・カッツ Amir Katz (2015)
1:52 ジョルジア・トマッシ Giorgia Tomassi
1:52 ルステム・サイトクロフ Roustem Saitkoulov
1:52 タチアナ・チェルニチカ Tatiana Chernichka (2016)
1:52 新井博江 Hiroe Arai (2005)
1:53 クシシュトフ・ヤブウォンスキ Krzysztof Jablonski (2016)
1:53 オラツィオ・マイオーネ Orazio Maione (2011)
1:53 ラファエル・オロスコ Rafael Orozco
1:53 河合優子 Yuko Kawai
1:53 高橋多佳子 Takako Takahashi (2000-02)
1:54 ギャリック・オールソン Garrick Ohlsson
1:54 ヤロスラフ・ジェヴィエツキ Jarosław Drzewiecki (1992)
1:54 海老彰子 Akiko Ebi
1:54 ズラータ・チョチエヴァ Zlata Chochieva
1:55 スヴァトスラフ・リヒテル Sviatoslav Richter
1:55 ピエトロ・ソラーチ Pietro Soraci
1:56 クシシュトフ・ヤブウォンスキ Krzysztof Jablonski
1:56 ニコライ・ルガンスキー Nicolai Lugansky
1:56 フィリップ・ジュジアーノ Philippe Giusiano (2006)
1:56 小菅優 Yu Kosuge (1999)
1:57 ハーディ・リットナ Hardy Rittner
1:57 クシシュトフ・ヤブウォンスキ Krzysztof Jablonski (2015)
1:57 マウリツィオ・ポリーニ Maurizio Pollini (1960)
1:57 マウリツィオ・ポリーニ Maurizio Pollini (1972)
1:57 横山幸雄 Yukio Yokoyama (1992)
1:57 エリソ・ヴィルサラーゼ Elisso Wirssaladze (1985)
1:57 ソーニャ・バッハ Sonya Bach
1:58 ディノ・チアーニ Dino Ciani (1965-68)
1:58 ジョサリン・スウィッガー Jocelyn Swigger (2017)
1:58 フアナ・サヤス Juana Zayas (1983)
1:58 マレイ・ペライア Murray Perahia (2001)
1:58 伊藤恵 Kei Itoh (1990)
1:58 江崎昌子 Masako Ezaki (2004)
1:58 岡田博美 Hiromi Okada
1:59 ダニエル・デル・ピーノ Daniel del Pino (2004)
1:59 ジャニーナ・フィアルコフスカ Janina Fialkowska
1:59 松沢ゆき Yuki Matsuzawa
1:59 蔵島由貴 Yuki Kurashima (2013)
1:59 ウラディーミル・アシュケナージ Vladimir Ashkenazy (1971-72)
1:59 ウラディーミル・アシュケナージ Vladimir Ashkenazy(1959,60)
1:58 小山実稚恵 Michie Koyama (1990)
1:59 ジョン・ビンガム John Bingham
2:00 ジャンヌ=マリー・ダルレ Janne-Marie Darré (1952)
2:00 藤田めぐみ Megumi Fujita
2:01 アレッサンドロ・デリャヴァン Alessandro Deljavan (2015)
2:01 アビー・サイモン Abbey Simon
2:02 ルイ・ロルティ Louis Lortie (1986)
2:02 ネルソン・フレイレ Nelson Freire
2:03 サンソン・フランソワ Samson François
2:03 イリーナ・ボグダノヴァ Irina Bogdanova
2:04 青柳晋 Susumu Aoyagi (2008)
2:04 ヴェロニック・ボンヌカーズ Véronique Bonnecaze
2:05 アダム・ハラシェヴィチ Adam Harasiewicz
2:05 アール・ワイルド Earl Wild (1992)
2:05 エフゲニー・ムルスキー Eugéne Mursky (2007)
2:05 鮫島明子 Akiko Samejima (2013)
2:05 若林顕 Akira Wakabayashi (2017)
2:05 北川暁子 Akiko Kitagawa (2002)
2:05 イリーナ・メジューエワ Irina Mejoueva (2023)
2:06 イリーナ・メジューエワ Irina Mejoueva (2009)
2:06 フアナ・サヤス Juana Zayas (2005)
2:06 タマーシュ・ヴァーシャーリ Vásáry Tamás
2:07 ミロスラフ・クルティシェフ Miroslav Kultyshev (2014)
2:07 小倉貴久子 Kikuko Ogura (2006)
2:07 ラグナ・シルマー Ragna Schirmer
2:08 セバスティアン・ディ・ビン Sebastian Di Bin (2016)
2:08 スタニスラフ・ブーニン Stanislav Bunin
2:09 大森智子 Tomoko Ohmori (2009)
2:10 フランソワ=ルネ・デュシャーブル François-René Duchâble
2:10 カール=アンドレアス・コリー Karl-Andreas Kolly (2006)
2:10 ニキタ・マガロフ Nikita Magaloff
2:11 ヨアンナ・ワヴリノヴィチ Joanna Ławrynowicz (2005-11)
2:11 津田理子 Michiko Tsuda (1998)
2:11 藤井亜紀 Aki Fujii (2020)
2:11 ボリス・ベレゾフスキー Boris Berezovsky (1991)
2:12 本尾かおる Kaoru Motoo (2013)
2:14 藤原由紀乃 Yukino Fujiwara (1999)
2:16 上野真 Makoto Ueno (2020)
2:17 キム・スンミン Sun-Min Kim
2:27 ヴラド・ペルルミュテール Vlado Perlemuter
2:46 ディアナ・ヤヴォルスカ Diana Jaworska
GW特別企画というわけではないのですが,新たに快速ランキングを作りました。演奏時間は最後の音がなくなるあたりで計ってますので多少のばらつきがあることはご了承ください。 (記2022/5/3)
【関連ページ】
ブランデンブルク協奏曲第三番第三楽章 快速ランキング!
ラズモフスキー第3番終楽章 快速ランキング!
正規音源ではなく動画ですが,圧倒的なタイム1:34をたたき出す演奏をコメントでご紹介いただきましたので,ここで紹介します(有り難うございます!)。リヒテルの演奏です。速さとその完璧さは圧倒的です。
Sviatoslav Richter - Chopin - Etude Op 10, No 4
(2023/9/24)
■ショパン:練習曲集 作品10 第4番 嬰ハ短調 快速ランキング!
1:40 シモン・バレル Simon Barere (1949?)
1:42 ジョルジュ・シフラ György Cziffra
1:43 フレディ・ケンプ Freddy Kempf (DVD)(2003)
1:45 アンドレイ・ガヴリーロフ Andrei Gavrilov (1985-87)
1:45 ヴァレンティーナ・リシッツァ Valentina Lisitsa (2014)
1:46 ヴァレンティーナ・リシッツァ Valentina Lisitsa (DVD)
1:48 フレディ・ケンプ Freddy Kempf (2003)
1:48 ジョン・コウリ John Khouri
1:49 ジョン・ブラウニング John Browning (1968)
1:49 レベッカ・ペニーズ Rebecca Penneys (1993)
1:50 ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ Jean Frédéric Neuburger (2003)
1:50 リュボフ・ティモフェーエワ Lubov Timofeyeva
1:51 ノ・イェジン Yejin Noh (2023)
1:52 アミール・カッツ Amir Katz (2015)
1:52 ジョルジア・トマッシ Giorgia Tomassi
1:52 ルステム・サイトクロフ Roustem Saitkoulov
1:52 タチアナ・チェルニチカ Tatiana Chernichka (2016)
1:52 新井博江 Hiroe Arai (2005)
1:53 クシシュトフ・ヤブウォンスキ Krzysztof Jablonski (2016)
1:53 オラツィオ・マイオーネ Orazio Maione (2011)
1:53 ラファエル・オロスコ Rafael Orozco
1:53 河合優子 Yuko Kawai
1:53 高橋多佳子 Takako Takahashi (2000-02)
1:54 ギャリック・オールソン Garrick Ohlsson
1:54 ヤロスラフ・ジェヴィエツキ Jarosław Drzewiecki (1992)
1:54 海老彰子 Akiko Ebi
1:54 ズラータ・チョチエヴァ Zlata Chochieva
1:55 スヴァトスラフ・リヒテル Sviatoslav Richter
1:55 ピエトロ・ソラーチ Pietro Soraci
1:56 クシシュトフ・ヤブウォンスキ Krzysztof Jablonski
1:56 ニコライ・ルガンスキー Nicolai Lugansky
1:56 フィリップ・ジュジアーノ Philippe Giusiano (2006)
1:56 小菅優 Yu Kosuge (1999)
1:57 ハーディ・リットナ Hardy Rittner
1:57 クシシュトフ・ヤブウォンスキ Krzysztof Jablonski (2015)
1:57 マウリツィオ・ポリーニ Maurizio Pollini (1960)
1:57 マウリツィオ・ポリーニ Maurizio Pollini (1972)
1:57 横山幸雄 Yukio Yokoyama (1992)
1:57 エリソ・ヴィルサラーゼ Elisso Wirssaladze (1985)
1:57 ソーニャ・バッハ Sonya Bach
1:58 ディノ・チアーニ Dino Ciani (1965-68)
1:58 ジョサリン・スウィッガー Jocelyn Swigger (2017)
1:58 フアナ・サヤス Juana Zayas (1983)
1:58 マレイ・ペライア Murray Perahia (2001)
1:58 伊藤恵 Kei Itoh (1990)
1:58 江崎昌子 Masako Ezaki (2004)
1:58 岡田博美 Hiromi Okada
1:59 ダニエル・デル・ピーノ Daniel del Pino (2004)
1:59 ジャニーナ・フィアルコフスカ Janina Fialkowska
1:59 松沢ゆき Yuki Matsuzawa
1:59 蔵島由貴 Yuki Kurashima (2013)
1:59 ウラディーミル・アシュケナージ Vladimir Ashkenazy (1971-72)
1:59 ウラディーミル・アシュケナージ Vladimir Ashkenazy(1959,60)
1:58 小山実稚恵 Michie Koyama (1990)
1:59 ジョン・ビンガム John Bingham
2:00 ジャンヌ=マリー・ダルレ Janne-Marie Darré (1952)
2:00 藤田めぐみ Megumi Fujita
2:01 アレッサンドロ・デリャヴァン Alessandro Deljavan (2015)
2:01 アビー・サイモン Abbey Simon
2:02 ルイ・ロルティ Louis Lortie (1986)
2:02 ネルソン・フレイレ Nelson Freire
2:03 サンソン・フランソワ Samson François
2:03 イリーナ・ボグダノヴァ Irina Bogdanova
2:04 青柳晋 Susumu Aoyagi (2008)
2:04 ヴェロニック・ボンヌカーズ Véronique Bonnecaze
2:05 アダム・ハラシェヴィチ Adam Harasiewicz
2:05 アール・ワイルド Earl Wild (1992)
2:05 エフゲニー・ムルスキー Eugéne Mursky (2007)
2:05 鮫島明子 Akiko Samejima (2013)
2:05 若林顕 Akira Wakabayashi (2017)
2:05 北川暁子 Akiko Kitagawa (2002)
2:05 イリーナ・メジューエワ Irina Mejoueva (2023)
2:06 イリーナ・メジューエワ Irina Mejoueva (2009)
2:06 フアナ・サヤス Juana Zayas (2005)
2:06 タマーシュ・ヴァーシャーリ Vásáry Tamás
2:07 ミロスラフ・クルティシェフ Miroslav Kultyshev (2014)
2:07 小倉貴久子 Kikuko Ogura (2006)
2:07 ラグナ・シルマー Ragna Schirmer
2:08 セバスティアン・ディ・ビン Sebastian Di Bin (2016)
2:08 スタニスラフ・ブーニン Stanislav Bunin
2:09 大森智子 Tomoko Ohmori (2009)
2:10 フランソワ=ルネ・デュシャーブル François-René Duchâble
2:10 カール=アンドレアス・コリー Karl-Andreas Kolly (2006)
2:10 ニキタ・マガロフ Nikita Magaloff
2:11 ヨアンナ・ワヴリノヴィチ Joanna Ławrynowicz (2005-11)
2:11 津田理子 Michiko Tsuda (1998)
2:11 藤井亜紀 Aki Fujii (2020)
2:11 ボリス・ベレゾフスキー Boris Berezovsky (1991)
2:12 本尾かおる Kaoru Motoo (2013)
2:14 藤原由紀乃 Yukino Fujiwara (1999)
2:16 上野真 Makoto Ueno (2020)
2:17 キム・スンミン Sun-Min Kim
2:27 ヴラド・ペルルミュテール Vlado Perlemuter
2:46 ディアナ・ヤヴォルスカ Diana Jaworska
2023/10/29

ルノー・カプソン Renaud Capuçon (Violin)
ローザンヌ室内管弦楽団 Orchestre de Chambre de Lausanne
2022年9月, 10月 ローザンヌ,ボーリュ劇場
4864067 (P)(C)2023 Deutsche Grammophon (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
フランスを代表するヴァイオリニストの一人,ルノー・カプソンが2021年から音楽監督を務めるローザンヌ室内管弦楽団との競演によるモーツァルトのヴァイオリン協奏曲全集。気品ある薫り高い演奏はさすがです。その分少し控えめでインパクトはあまりないのですが,モーツァルトはこういう演奏がふさわしいと思わせる説得力を感じました。
録音ですが,ソロは少し遠めで距離感があり,響きの被りがあるので楽器の質感は弱めでニュアンスを感じ取りにくいのですが,響きの被りによる音色への影響は少なめなのでなんとか許容範囲です。オーケストラも残響は多めですが,残響の音色への影響は少なく響きも美しいためまずまず良好です。ソロとオーケストラのバランスは自然ですが協奏曲の録音としてはもう少しソロにフォーカスしている方が良いと思いました。ドイツグラモフォンらしいそつのない優等生的録音でまずまず良好なのですが,もう少し誇張があってもいいのではと思います。
2023/10/29

アイスリン・ノスキー Aisslinn Nosky (Violin)
ヘンデル&ハイドン・ソサエティ Handel and Haydn Society
2017年1月27,29日, 2020年1月24,26日, 2018年1月26,28日 ボストン,シンフォニーホール
COR16183 (P)2021 The Sixteen Productions (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:

アイスリン・ノスキー Aisslinn Nosky (Violin)
ヘンデル&ハイドン・ソサエティ Handel and Haydn Society
2022年1月28,30, 2023年1月6,8日, 2019年1月25,27日 ボストン,シンフォニーホール
COR16200 (P)2023 The Sixteen Productions (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
アイスリン・ノスキーはカナダのバロック・ヴァイオリニストで,ヘンデル&ハイドン・ソサエティのコンサートマスター。Volume 1の第3番,第4番,協奏交響曲は2021年に発売されていました。今回Volume 2として第1番,第2番,第5番が発売になり全集として完成しました。
演奏はもの凄くキレの良いスリリングな演奏をするわけではありませんが,優しく温かくのどかな雰囲気があって微笑ましく思います。これがこのヴァイオリニストの持ち味なんでしょうね。良いと思います。
そして録音ですが,ソロはわずかに残響のまとわりつきはあるものの,直接音が主体で高域も伸びがあり,クリアで透明感があります。協奏曲の録音としてなかなか良いと思います。オーケストラは若干残響が多めですが許容範囲です。ソロとのバランスも適正でこの点でも良いと思います。
2023/10/01

ノ・イェジン Yejin Noh (Piano)
2023年7月 韓国,ソウル,ソウル大学コンサートホール
NCMK9015 (P)2023 Ncm Klassik (輸入盤)
好録音度:★★★★★
参考:
速めのテンポで淀みなく力強く正確無比に弾き切るテクニックのキレが素晴らしいです。どちらかといえば技術力の高さに目が向いてしまう演奏なのですが,細部にまで神経が行き届いていて表現もおろそかにされていません。完成度が高い素晴らしい演奏だと思います。
録音ですが,ピアノの音をストレートに素直に捉えている点がいいと思います。ホール録音のようですが,ホールの響きや雰囲気はほとんど感じられません。ホールで録った意味があんまりないと思いますが,こういう何気ない素直な録音でいいんです。欲を言えばもう少し生の質感と音像の立体感があればと思いましたが,望みすぎかもしれません。
2023/10/01

フランク・ペーター・ツィンマーマン Frank Peter Zimmermann (Violin)
8th-12th June 2020 at the Evangelische Kirche Honrath, Germany (BWV 1002, 1003), 27th-28th March 2021 at Konserthuset Stockholm, Sweden (BWV 1006)
BIS-2577 (C)(P)2021 Deutschlandradio / BIS Records AB, Sweden (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考:

フランク・ペーター・ツィンマーマン Frank Peter Zimmermann (Violin)
17th-19th August 2021 at the Kammermusiksaal, Deutschlandfunk Köln, Germany, 17th-18th March 2022 and 14th-15th November 2022 at the Immanuelskirche, Wuppertal, Germany
BIS-2587 (C)(P)2023 Deutschlandradio / BIS Records AB, Sweden (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考:
「CD試聴記」からの転載記事です。
フランク・ペーター・ツィンマーマンはご存じの通り,ドイツを代表するモダン楽器の正統派ヴァイオリニスト。 このバッハもモダンなスタイルで演奏されるのかと思っていましたが, かなりピリオド寄りのアプローチで,ヴィブラートを控えめに抑え,装飾をふんだんに大胆に取り入れています(ちょっとやり過ぎ感が...)。 技術的にも安定していて全く不安なく聴けるのはさすがです。
ただ,攻める方向がピリオドに向かっていて,その方向での挑戦とその完成度はもちろん高いと思うのですが, 音楽的な表現においては少し無難に大人しくまとめているかなという気がします。 モダン楽器での現代的で力強く洗練された演奏をイメージしていたので,少し肩すかしを食らった気分は正直あります。 もちろんこれは私が勝手にそう思ってしまったのが悪いのですが。
録音ですが,少し残響が多めで楽器音へのまとわりつきは気になりますが, 響きが空間性を伴ってスッと綺麗に消えてくれるので,音色の濁りも少なく,それほど悪い印象ではありません。 ただやっぱり音色に影響はしているので,もう少し直接音を主体に透明感のある音色で録って欲しかったところです。 惜しいのですが好録音とするには少し残響の影響が多いと思いました。録音は多年にわたり会場も4カ所で録られていますが,統一感はあり,この点は良いと思います。
2023/09/26

ゴルトベルク・トリオ東京 Goldberg Trio Tokyo
瀬﨑明日香(Violin),村松龍(Viola),海野幹雄(Cello)
2022年10月4,5日 群馬県,高崎芸術劇場音楽ホール
VTS-021 (P)(C)2023 VIRTUS CLASSICS (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
ゴルトベルク・トリオ東京は,瀬﨑明日香(Violin),村松龍(Viola),海野幹雄(Cello)の三名で,2016年末の何気ない雑談から活動が始まり,海野氏の企画するサロンコンサート等で演奏を重ねて来られたそうです。楽譜はシトコヴェツキー編曲版をずっと使われていたそうですが,活動開始から6年経過しレコーディングを計画したときに,自分なりの編曲版を作りたいということで,この海野氏の編曲版が生まれたということです。
演奏は裏拍までキッチリと均等に丁寧に弾くスタイルで,こういうところが日本人的で真面目な演奏だなぁと思います(多分に先入観という気もしますが)。そのため躍動感やスウィング感は希薄で,どちらかといえばおっとりと穏やかに進行していきます。最初は少し物足りない感じもしましたが,どこかホッとする気がして,こういうのも良いかなと思いました。技術的にもそつがなく安定していて安心して聴けます。
録音ですが,残響はわずかながら楽器に被って少し音色に影響はしているものの,それぞれの楽器を分離よく明瞭に捉えているのであまり気になりません。もう少しシャキッと質感高く捉えてくれていたらとは思いますが,まずまず良好です。
リピートですが,後半がすべて省略されています。統一されているのは良いと思いますが,それぞれの変奏が終わるたびにちょっと残念な気持ちになります(つまり残念な瞬間が32回もやってくるんです...)。
演奏時間 約64分
リピート表
Aria ○×
Var.01 ○× Var.02 ○× Var.03 ○×
Var.04 ○× Var.05 ○× Var.06 ○×
Var.07 ○× Var.08 ○× Var.09 ○×
Var.10 ○× Var.11 ○× Var.12 ○×
Var.13 ○× Var.14 ○× Var.15 ○×
Var.16 ○× Var.17 ○× Var.18 ○×
Var.19 ○× Var.20 ○× Var.21 ○×
Var.22 ○× Var.23 ○× Var.24 ○×
Var.25 ○× Var.26 ○× Var.27 ○×
Var.28 ○× Var.29 ○× Var.30 ○×
Aria da capo ○×
2023/09/24

セミョン・ビシュコフ指揮/チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
12-15 October 2021, Dvořák Hall of the Rudolfinum, Prague
PTC5187043 (P)(C)2023 Pentatone Classics (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
ビシュコフ/チェコ・フィルのマーラー全集録音は第2番,第4番,第5番が既発売で(未聴),これが4曲目だと思います。
今回は録音についてのみコメントします。少し楽器が遠くで鳴っている感じで,楽器の質感が感じにくく生々しさもありませんが,立体感のある広い空間を感じるとともに,その中で比較的楽器の定位がはっきりしており,分離感もあります。明瞭感は少し落ちるのと音色が間接音と距離感で少し失われがちではありますが,まずまず良好と言えると思います。
そして,超低域も伸びていて帯域感はありますが,中低域が若干薄めで高域がやや刺激的かなと思います。またピアノからフォルティッシモのダイナミックレンジも広く,オーケストラの鳴り感を存分に捉えているのも良いと思います。
私の好きな録音とは少し違いますが,良いと思いました。既発売の録音も聴いてみようと思います。
プロフィール
Author: 𝕥𝕤𝕪𝟚𝟚𝟟 (@tsy227)
主に音楽とオーディオについて書いています。特に録音にこだわって書いていきます。私の録音に対する考え方を『「好録音」の録音評価のスタンスについて』という記事で表明しました。ご一読いただければ幸いです。
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CD試聴記: バッハ無伴奏Vn/Vc聴き比べ
ヘッドホン・イヤホン 周波数特性 測定結果
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