ナイマン:弦楽四重奏曲第一番~第三番(バラネスク四重奏団)

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ナイマン:弦楽四重奏曲第一番~第三番
バラネスク四重奏団(Balanescu Quartet)
THE CHURCH STUDIOS, CROUCH END, November 1991
POCL-1159(433 093-2) (P)1991 The Decca Record Company Limited (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考: HMV OnlineiconAmazon.co.jpTower Recordsamazon.com
いわゆるミニマル・ミュージックと位置づけられる音楽です。私はこういった音楽は苦手でよくわからないのですが,解説書から引用すると,「古典的なミニマル・ミュージックが平面的でスタティックな構造を持っているのに対して,より立体的に,またダイナミックに展開するのである。またそこには,楽器の音色や音階に対する斬新な感覚やポップ的な感性,美しい音響を見いだすことも出来る。」という風に,ナイマンの音楽はミニマル・ミュージックといってもこういった特徴を持っているようです。

実際,特に第一番と第二番を聴いていると,まるでロックを聴いているようにノれるのです。そういったところに強く惹かれています。少なくとも私が苦手とする分野の音楽といった感じではありません。

第一番はアルデッティ四重奏団の委嘱によって作曲された作品(当時,アレクサンダー・バラネスクが第二ヴァイオリンを弾いていたとのこと)。のっけからすごいテンションで始まるのですが,テンションが高いまま最後まで行ってしまうすごい曲です。とても弦楽四重奏とは思えない分厚く複雑な和音の響きも圧巻です。

第二番は南インドのリズムに根ざした舞踏のための作品からの展開で,6楽章で構成され,4ビート,5ビート,6ビート,7ビート,9ビート,そして終楽章はいろいろなビートのリズム・サイクルに支配されているということです。確かにリズム構造が複雑なのですが,それでも気持ちよくノれるのが不思議です。

第三番はアレクサンダー・バラネスクの出身国のルーマニア救済コンサートのために作曲されたということで,ややほの暗いレクイエムのような雰囲気が全体を覆っていて,これはちょっと苦手です。

録音ですが,若干響きはあるものの,あくまで直接音が主体で,バラネスク四重奏団のシャープな演奏をシャープに捉えた好録音です。

曲も演奏も録音も気に入っている,そして元気を出したいときによく聴く愛聴盤です。

現役盤があるのかどうかわかりませんが,amazon.comなどには出ていますので,今のところ入手困難ではありません。(→再発売されたようです!参考欄参照ください 2012/12/02)