ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調作品95「新世界より」(イシュトヴァン・ケルテス指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団)

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ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調作品95「新世界より」
イシュトヴァン・ケルテス指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
1961年3月22-24日 ウィーン,ゾフィエンザール
UCCD-7213 (P)1961 Decca Music Group Ltd. (国内盤)
好録音度:★★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

本ディスクに関しては,少し前にApple Musicで試聴した感想を掲載していました(→こちら)。Apple Musicでも間違いなく好録音であったと報告していました。その後やっぱりこれはディスクで聴きたいと思い,高音質盤のステレオサウンド誌の企画盤にするか通常盤にするか迷ったのですが,私には通常盤で十分かなと思い,こちらを選びました。

感想は前回の記事を参照していただきたいのですが,何度聴いても気持ちのよいサウンドです。現代の多くの録音がこの50年以上前の録音に全く足下にも及ばないという現状は何とも残念です。「コンサートホールの音場を再現すること」と「録音で音楽の感動を伝えること」はイコールではないと思います。録音に携わる方々には今一度よく考えていただきたい,というのが私の希望です。

ドヴォルザーク:交響曲第8番,他(ラドミル・エリシュカ指揮/札幌交響楽団)

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ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調作品88
ドヴォルザーク:交響詩「水の精」作品107
ドヴォルザーク:序曲「自然の王国で」作品91
ラドミル・エリシュカ指揮/札幌交響楽団
2013年4月19,20日 札幌コンサートホールKitara
DQC-1162 (P)2013 オフィス・プロウチェク (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

札幌交響楽団第558回定期演奏会~ラドミル・エリシュカ/チェコ音楽シリーズvol.6~ から。拍手の入るライヴ録音です。交響曲が終わったあとのブラヴォーの嵐,地元の皆さんから愛されているオーケストラなんですね。

う~ん,ちょっと微妙です。付点のリズムが甘かったり全体にリズム感がないというか,全ての拍の重みが均等過ぎるのか,落ち着きすぎた重い感じです。クラシック演奏家独特のスウィング感,グルーヴ感のないリズム感が出てしまっています。第2楽章,第3楽章は良いのですが,両端楽章が気持ちよく音楽に乗れませんでした。

録音ですが,ライヴの雰囲気をうまく出した素直な録音です。弦楽器の捉え方はまずまず良好で,低弦も内声も聴き取りやすいのが良いと思います。木管が少し弱めでバランスがいまいち良くありません。オーディオ的には少し粗いように思います。締まりのある音響で基本的には私の好きな録音なのですが,四つ星半を付けるには少し物足りない感じがしました。惜しいです。

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ドヴォルザーク:交響曲全集,管弦楽曲集,レクイエム(イシュトヴァン・ケルテス指揮/ロンドン交響楽団)

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ドヴォルザーク:交響曲全集,管弦楽曲集,レクイエム
イシュトヴァン・ケルテス指揮/ロンドン交響楽団
録音 1963~1970年,ロンドン,キングズウェイ・ホール
4830744 (P)2016 Decca (輸入盤) *Apple Musicでの試聴
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicone-onkyo

Apple Musicでの試聴です。

一つ前のエントリーで取り上げた第8番,第9番を含む全集で,この12月中旬に発売になるようです。新たにオリジナル・マスターよりマスタリングされたもののようです。このセットはCD 9枚組で,さらにBlu-ray Audio(24bit/96kHz)が付いているとのことです。e-onkyoでハイレゾ音源の販売もあるようですね(めっちゃ高いですけど)。

このApple Musicで公開されているものは,この新マスタリングのものと思われます。試聴してみると,中低域のレンジ感が増し,鮮度や音色の自然さが改善されていることがApple Musicでも感じられました。マスターテープに起因すると思われる音の揺らぎも少し改善されているように思います。新マスタリングの効果は確かにあるようです。

う~ん,これは本当に入手しようか真剣に迷い始めました(^^;。

ドヴォルザーク:交響曲第8番,第9番「新世界より」(イシュトヴァン・ケルテス指揮/ロンドン交響楽団)

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ドヴォルザーク:交響曲第8番,第9番「新世界より」
イシュトヴァン・ケルテス指揮/ロンドン交響楽団
1962年2月(第8番),1966年11月(第9番) ロンドン,キングスウェイ・ホール
UCCD-4408 (P)2009 ユニバーサル・ミュージック (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

ケルテスのドヴォルザークといえば,先日ウィーン・フィルとの新世界を取り上げましたが,この成功を受けて首席指揮者を務めていたロンドン交響楽団との全集録音を行ったとのことで,これはその全集の一部です。この全集もケルテスの代表的な録音として名高いと思いますが,力強くとても引き締まった推進力のある演奏で,これぞスタンダード!と言える素晴らしさですね。

そして録音ですが,ウィーン・フィルとの新世界には及ばないにしても,デッカらしいアナログ期の優秀録音ですね。各楽器の明瞭感,分離感が良く,質感も良く感じられます。無駄な響きのないキレのあるサウンドが快感ですね。好録音です。ごくわずかにマスターテープの劣化に起因すると思われる音の揺らぎが感じられますが,ほとんど気にならないレベルです。

全集を手に入れようか迷ってきました...

ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調作品88(ヴィトルド・ロヴィツキ指揮/ロンドン交響楽団)

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ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調作品88 (交響曲全集より)
ヴィトルド・ロヴィツキ指揮/ロンドン交響楽団
1965~71年録音
4782296 (C)2010 Decca Music Group (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

Apple Musicでの試聴です。交響曲全集から第8番を聴いてみました。あまり民族色を強調せず,力強くダイナミックに,しかし淡々と音楽を仕上げてます。これは純粋な交響曲として聴き応え十分ですね。気に入りました。

そして録音なのですが,残響を少し多めに取り入れながらも各楽器を比較的明瞭に捉えているので聴きやすいです。アナログ期の優秀録音という感じがします。ただ,密度感というか凝縮感が高く,もう少し見通しよくすっきりとしていたらもっと聴きやすいにと思います。また,少し演出感が入っていて生々しさが薄れ現実感が希薄なのも当時の録音の特徴ですかね。悪くはないと思いますが。

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ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調作品95「新世界より」(イシュトヴァン・ケルテス指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団)

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ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調作品95「新世界より」
イシュトヴァン・ケルテス指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
1961年 ウィーン
Apple Musicでの試聴
好録音度:★★★★★
参考: Apple MusicTower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

本ブログをご訪問くださる皆様であればすでにご存じと思いますが,ステレオサウンド紙の企画盤であるStereo Sound リファレンスレコード オーディオ名盤コレクション クラシック編の第1弾として,このケルテスの「新世界より」が10月1日に発売されました。すでにいろいろなサイトでレビューがなされており,私も興味をもって拝見しております。私自身はこのディスクに興味を持ちながらも「新世界より」は聴き比べするほど好きな曲ではないため,入手をためらって今に至っており,まだ手にはしておりません。

しかし,このようにオーディオ専門誌に取り上げられるほどの録音であれば,以前から発売されているディスクでも素晴らしい音で聴けるはずだと思い,まずはApple Musicで聴いてみました。(参考に挙げたディスクはこれと同等と思われるものです)

おぉ,確かにこれは録音が良いですね! それぞれの楽器の生々しさ,音色の自然さ,質感の良さ,分離勘の良さ,いずれも素晴らしいです。1961年の録音なのでちょっと歪みっぽさがありクオリティは時代なりのところはあるものの(Apple Musicの圧縮だから,というのも少しはあるかもしれませんが),このストレートに迫ってくるサウンドは圧巻ですね。ステレオサウンドが独自に復刻を手がけるのも納得がいく素性の良さをこの録音は持っていますね。Apple Musicでもそれは十分に伝わってきます。これは俄然ステレオサウンドのディスクを聴きたくなってきました。(でも我慢我慢...)

それにしても,何度もしつこくて申し訳ないのですが,このような素晴らしい録音のお手本があるのに,現代の録音がそれを無視するかのような腑抜けたものばかりというのが本当に納得いきませんね。

ドヴォルザーク:交響曲第8番,スーク:弦楽オーケストラのためのセレナード,他(マリス・ヤンソンス指揮/バイエルン放送交響楽団)

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ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調作品88
スーク:弦楽オーケストラのためのセレナード変ホ長調作品6
ドヴォルザーク:序曲「謝肉祭」作品92
マリス・ヤンソンス指揮/バイエルン放送交響楽団
2016年1月29-30日,1月25日 ミュンヘン,ガイタスク・フィルハーモニー
900145 (P)2016 Br Klassik (輸入盤)
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

Apple Musicでの試聴です。交響曲第8番はドヴォルザークの中で最も好きな曲です。ドヴォルザークは拍手の入るライヴ録音,スークはセッション録音。今年に入ってからの録音のようですので,出来たてのほやほやですね。ディスクの発売は少し先のようですが,Apple Musicではすでに聴ける状態でしたので,一足先に聴いてみました。

力強く推進力のある演奏はさすがですね。ただ,少し縦の線が乱れて混沌とする場面が散見されるのが気になります。第4楽章のフルートのソロもちょっと危なっかしかったりと,オーケストラが少しついて行けていないようにも思います。ライヴだから仕方ないのかもしれませんが。とまあ不満はゼロではありませんが,全体としてはダイナミックでワクワク感のある好きな演奏です。

録音ですが,残響がかなり多いのと,低域にエネルギー感が偏っていて,ごちゃごちゃした感じがあるのは否めませんし,モゴモゴとしたところが残りますね。もっとすっきりと,そして,キレの良い低音で録って欲しかったです。セッション録音のスークはドヴォルザークに比べてやや良好です。弦楽器だけだからうるさく感じないのかもしれません。残響が気にならない方には問題ないかもしれませんが,私には今ひとつ合わない録音でした。

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ドヴォルザーク:交響曲第8番,ヤナーチェク:「イェヌーファ」組曲(マンフレート・ホーネック指揮/ピッツバーグ交響楽団)

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ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調作品88
ヤナーチェク:「イェヌーファ」組曲
マンフレート・ホーネック指揮/ピッツバーグ交響楽団
2014年12月5-7日 ピッツバーグ,ハインツ・ホール
FR710SACD (P)2014 Reference Recordings (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsHMV OnlineiconApple Music

先入観で聴いてはいけないと思いつつ,スラブ的でもなく,「イギリス」的でもなく,これはやはりアメリカ的ドヴォルザークだと思う。先日取り上げたベートーヴェン交響曲第5番,第7番と似たアプローチですが,もう少し自由さと「遊び」があるように思います。好き嫌いが分かれそうな演奏ですね。私は結構好きな方です。

録音ですが,ベートーヴェン交響曲第5番,第7番で感じたやり過ぎ感はなく,ぎりぎりのところで上手くバランスを取っていると思います。残響はやはり多く(しかもワンテンポ遅れてやってくる感じも同じ),密度感,詰め込み感はあるのですが,逆に飽和感はなく,音色を少しドライな方向に振っているため,比較的聴きやすく仕上がっています。演出感もあまりないのは良いと思います。私の好みからするともっとすっきりと録って欲しいところなのですが,これならまずまずですし,優秀録音と評価される方もいらっしゃるでしょう。

ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調(コリン・デイヴィス指揮/ロンドン交響楽団)

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ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調作品88
コリン・デイヴィス指揮/ロンドン交響楽団
Recorded live 3-4 October 1999, Barbican, London
LSO0002 (P)(C)2002 London Symphony Orchestra
好録音度:★★★★★
参考:(第6番~第9番)HMV OnlineiconAmazon.co.jpTower Records
これこれ,このサウンドですよ! LSO Liveは私の好みに合う録音が多いですが,特にこの録音は素晴らしいです。ホールトーンを抑え,各楽器を質感高く見通し良くストレートに,生録的にリアリティをもって捉えています。優秀録音に選ばれるような音作りとは違うので,評価は分かれると思いますが(実際,HMV Onlineiconのレビューでは録音に対して批判的なコメントがあります),私としては「優秀録音ではないかもしれないけど間違いなく好録音」と評価します。オーディオ的なクオリティも決して悪くありません。指揮者のうなり声は少し気になるかもしれませんが。

演奏も堂々たるもので,民族的色合いは薄いかもしれませんし,刺激には欠けると思いますが,立派な演奏だと思います。

ということで演奏も録音も良く,とても楽しく聴き通すことが出来ました。めでたく愛聴盤候補になりました(^^)。

ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調作品(ズービン・メータ指揮/ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団)

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ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調作品88
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調作品104
ズービン・メータ指揮/ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団
リン・ハレル Lynn Harrell (Cello)
ウラディーミル・アシュケナージ指揮/フィルハーモニア管弦楽団
1975年5月 ロサンゼルス,1982年9月 ロンドン
好録音度:★★★★☆
参考: Amazon.co.jpTower Records

ベートーヴェンの交響曲第7番でも書きましたが,この頃のメータ/ロサンゼルス・フィルは良い仕事をしていると思います。続けていくつか取り上げたいと思います。まずこのドヴォルザーク交響曲第8番から。

ものすごく勢いのある演奏です。迷いなく,小細工なく突き進んでいくところが素晴らしい。これにぴったりとつけてくるロサンゼルス・フィルのアンサンブル能力も立派です。これだけ統制が取れていると本当に気持ちが良いですねぇ。(第4楽章のフルートソロも完璧です)

そして録音ですが,やや残響が多めであり,中低域のエネルギー感が多めで中高域に少し被ってくるのが気になりますが,特に弦楽器へのフォーカスが適切で質感も良く捉えられていて気持ちよく聴くことが出来ます。古い録音なので現代のデジタル録音のクオリティには及ばず,また,もう少しすっきり整理され高域のヌケが良かったらと思う面はありますが,この時期のオーケストラ録音としてはかなり良い部類に入れられると思います。

併録曲のチェロ協奏曲ですが,やはり残響は多めですが,各楽器の質感はまずまず良好に捉えられていて良いと思います。ソロの捉え方はオーケストラの捉え方からするとバランスが良く違和感のない標準的な録音に思いますが,私としてはもう少しくっきりと浮き出させて欲しかったというのが正直なところです。それにしても,リン・ハレルは本当に上手いですねぇ。

ドヴォルザーク:交響曲第7番,第8番,他(マレク・シュトリンツル指揮/ムジカ・フロレア)※ピリオド楽器

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ドヴォルザーク:交響曲第7番,第8番,他
マレク・シュトリンツル指揮/ムジカ・フロレア
2004年6月17日 チェコ国民銀行コングレス・センター(第7番),2005年11月5日 ルドルフィヌム,ドヴォルジャーク・ホール(第8番)
ARTA F10180 (C)2009 2HP Production (輸入盤)
好録音度:★★★
参考: HMV OnlineiconAmazon.co.jpTower Records
ピリオド楽器オーケストラによるドヴォルザークの交響曲。他に,交響的変奏曲Op.78,オペラ『ヴァンダ』Op.25 序曲,プラハ・ワルツ,ポルカ『プラハの学生たちのために』Op.53,が収録されています。弦楽器の編成は11-9-7-5-4ですので,室内管弦楽団程度と思われます。

さすがにピリオド楽器だけあって,いつも聴いているモダン・オーケストラによる演奏の響きとは全く違い,新鮮といえば新鮮,しかし,これが良いかというと...ちょっと微妙かなと思います。もっともピリオド楽器が苦手な私だからかもしれませんが。小気味よさはさすがですが迫力の点ではやはり劣ってしまい,ドヴォルザークの交響曲に期待するところを求めてしまうとあまり楽しくありません。ピリオド楽器が好きな人向けの演奏ということで。

それで録音なのですが...これがまったく良くありません。帯域バランスが著しく崩れ,中域から低域のどこかの帯域がすっぽりなくなっているような腰高な音で,妙にやかましいです。明らかに音色が変です。残響も多めで明瞭感も良くありません。せっかくの色モノなのに,こんなに色が付いてしまってたら本来の色が楽しめないじゃないですか!

ということで,私としてはとても残念でした。この顔合わせのブランデンブルク協奏曲はすごく良かったんですけどねぇ。

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ドヴォルザーク:交響曲第7番,第8番,第9番「新世界より」(ロリン・マゼール指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団)

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ドヴォルザーク:交響曲第7番,第8番,第9番「新世界より」,他
ロリン・マゼール指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
Wien, Musikverein, Grosser Saal, 2/1983(No.7), 3/1981(No.8), 10/1982(No.9)
453 124-2 (P)1982,83,84 Polydor International (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: HMV OnlineAmazon.co.jpTower Records
ダイナミックで力強いのですが,田舎臭さ(失礼!)の全く感じられないドヴォルザークとしては綺麗でとても整った演奏だと思います。さすがウィーン・フィルです。好みによりますが,私はまずまず気に入りました。

録音ですが,やや残響が多めですが,音色への影響は少なめで残響が多い割には聴きやすい録音です。私としてはもちろん不満に思いつつも欠点は少なく許容範囲に入ります。一般的にはおそらく問題のない普通の録音の範囲でしょう。

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ドヴォルザーク:交響曲第8番(ジョージ・セル指揮/クリーヴランド管弦楽団)

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ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調作品88
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲第10番,第3番
ジョージ・セル指揮/クリーヴランド管弦楽団
録音:1970年4月
TOCE-14012 (P)2007 EMIミュージック・ジャパン (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: HMV OnlineAmazon.co.jpTower Records
言わずと知れた名盤中の名盤。と言いつつ,私は初めて聴くのでした。LPレコードの時代から聴いていたのはCBSソニー盤の方で,こちらの評判を聞きつつ,EMIの録音はなぁ...と手が出せずにいましたが,やっと手にしました。

で,その録音ですが,やっぱりEMIらしい音作りは気に入らないのですが,しかし,生録っぽい雰囲気が結構良かったりします。そして弦楽器主体にその鳴りっぷりを結構質感よく捉えているので,むしろ印象は良い方に傾きます。音楽が目一杯詰まっているような密度感もあります。EMIとしてはかなり良好と言えます。

私としては不満もありつつもこれなら十分我慢できる範囲です。こんなことならもっと早く手に入れるんだった...

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ドヴォルザーク:交響曲第8番,第9番「新世界より」(ラファエル・クーベリック指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)

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ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調作品88
ドヴォルザーク:交響曲第9番ハ短調作品95「新世界より」
ラファエル・クーベリック指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
録音 1966年6月(第8番),1972年6月(第9番) イエス・キリスト教会
447 412-2 (P)1966,1973 Polydor International (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: HMV OnlineAmazon.co.jpTower Records
9つのオーケストラを指揮したベートーヴェン交響曲全集がすごく良かったので,このドヴォルザークもぜひ聴いてみたいと思い手に入れて聴いてみました。最初はベルリン・フィルというじゃじゃ馬を自由に暴れ回らせているという印象だったのですが,実際にはしっかりと手綱を引き締めてコントロールしてダイナミックながらきっちりと締まった音楽を作り上げていることがわかりました。ドヴォルザークらしくないかもしれませんが,これは気に入りました。

録音ですが,残響が多めなので私の好みとは方向がちょっと違うのですが,この頃のDGらしく弦楽器を質感よく捉えているため印象がかなり良いです。1966年録音の第8番はやや音質が粗いのが残念ですが,十分に我慢の範囲です。ベートーヴェン交響曲全集よりも総合的にわずかに良いと思いました。

好きなドヴォルザークの交響曲第8番に,またお気に入りのCDが一つ加わりそうです。

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ドヴォルザーク:交響曲第8番,第9番「新世界より」(ジョージ・セル/クリーヴランド管弦楽団)

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ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調作品95「新世界より」
ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調作品88
ジョージ・セル指揮(George Szell)(Conductor)
クリーヴランド管弦楽団(The Cleveland Orchestra)
1959年(第9番),1958年(第8番)
好録音度:★★★★
参考: HMV OnlineAmazon.co.jp

ドヴォルザークの第8番は,私が大学オーケストラに入った時に先輩方が練習していた曲で,大学に入ってからヴァイオリンを始めたばかりで当然弾かせてもらえなかったので合奏練習の時にはいつも練習室の後ろで聴かせてもらった,私にとって思い出深いオーケストラ初体験の曲です。なので弾いていないのですが結構思い入れがあります。その時に買って聴いていたLPレコードが,このセル/クリーヴランド管弦楽団の演奏だったと記憶しています。

この録音は第8番が1958年,第9番が1959年の録音ということで,半世紀前の録音になるわけで,残念ながらオーディオクオリティは良くないのは仕方がないことなのですが(といってもそんなにひどくありません),そこから聴こえてくるオーケストラの音はなかなか魅力的です。特に弦楽器。

先日取り上げたヤルヴィのシューマンの録音は,例えば弦楽器の音は個々の奏者が発する音がパートとして完全に溶け合って一つの音に聴こえるので,ヴァイオリンやチェロという楽器が意識に上がってこないのですが,この録音では,個々の奏者の音が溶け合わずその集合体として迫ってくるのです。ここで聴こえてくる音は,ヴァイオリンならヴァイオリン,チェロならチェロの質感をしっかりと保っているのです。

練習室の後ろで聴いていた音,自分がオーケストラの中で弾いているときに聴いていた音,それが頭にこびりついている私にはこの録音のような音にリアリティを感じるのです。私にとってはオーディオクオリティより質感の方が優先するのです。

最近の録音はこのような楽器の質感に重きを置いたものが本当に少ないと感じています。淋しい限りです。

なお,セル/クリーヴランド管弦楽団のドボ8に1970年録音のはEMI盤(→HMV Online)があり評判も良いようですが,EMIの録音は好きでないものが多いので手を出すのを控えています。

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ドヴォルザーク:交響曲第九番「新世界より」(バーンスタイン/ニューヨーク・フィルハーモニック)

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ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調作品95「新世界より」
レナード・バーンスタイン指揮(Leonard Bernstein)(Conductor)
ニューヨーク・フィルハーモニック(New York Philharmonic)
録音:1962年4月
FCCC 30188 (P)1993 Sony Music Entertainment Inc. (国内盤)
好録音度:★★★☆
参考: (HMV OnlineAmazon.co.jp)

ソニーレコードのThe CD Clubからの1枚です。カップリングはジュリアード四重奏団の演奏する弦楽四重奏曲第12番ヘ長調作品96「アメリカ」です(1967年12月録音)。

1960年代前後に録音されたバーンスタイン/ニューヨーク・フィルの録音の中の一つですが,この頃のバーンスタインの演奏は後年のスケールの大きな個性的演奏とは違い,どちらかといえば質実剛健スタイルという印象を持っています。この演奏もその典型かと。私はどちらかといえばこの頃のバーンスタインの方が肌に合う気がします。

録音ですが,残響はあるものの,特に弦楽器の質感を良く捉えていて印象は悪くありません。しかし,いかんせん録音が古いためオーディオクオリティはあまり良くなく,音がざらざらとしていてヌケも良くありません。1962年の録音であればもう少し良い状態で残っていて欲しかったと思います。

HMV Onlineに出ているディスクは同じ演奏だと思いますが,マスタリングが異なるかもしれません。

この頃のバーンスタイン/ニューヨーク・フィルのディスクはいくつか持っているので,この機会に集中的にレビューしておこうかと思っております。

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ドヴォルザーク:交響曲第8番(ブロムシュテット/シュターツカペレ・ドレスデン)

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ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調作品88
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮(Herbert Blomstedt)(Conductor)
シュターツカペレ・ドレスデン(Staatskapelle Dresden)
1974年5月6~10日 ドレスデン・ルカ協会
KICC 3574 (P)1995 King Record Co., Ltd. (国内盤)
好録音度:★★★☆
参考: HMV Onlineicon

ものすごいパワーを感じる逞しさが魅力です。このサウンドには圧倒されっぱなしです。金管の鳴りっぷりもすごいですし,弦の力強くそして艶やかな音色も素晴らしいです。これだけ鳴っていて粗くならないのはさすがです。シュターツカペレ・ドレスデンが好きな方が多いのもわかる気がします。一聴の価値あり。

それにしても第4楽章のフルート・ソロを鮮やかに格好良く吹ききった演奏になかなか出会えませんねぇ...

録音はすごく残響が相当多くて私の好みではありませんが,音色が曇ることなく魅力的に感じられるのは直接音の捉え方が優れているためでしょう。「アナログの優秀録音」と評する方がおられるのも理解できないことはありません。でもやっぱりフォルテがうるさく感じられたりもするので,もう少し残響を抑えてすっきりとしている方が良いと思っています。

これ,もう35年以上前の録音なんですね。ブロムシュテット若いです。

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ドヴォルザーク:交響曲第八番,第九番「新世界より」(カラヤン/ウィーン・フィル)

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ドヴォルザーク:交響曲第八番ト長調作品88
1985年1月 ウィーン,ムジークフェラインザール
F35G 20114(415 971-2) (P)1987 Polydor K.K. (国内盤)
好録音度:★★★★

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ドヴォルザーク:交響曲第九番ホ短調作品95「新世界より」
スメタナ:交響詩「モルダウ」
1985年2月, 5月 ウィーン,ムジークフェラインザール
F35G 20041(415 509-2) (P)1985 Polydor K.K. (国内盤)
好録音度:★★★★

ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮(Herbert von Karajan)(Conductor)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(Wiener Philharmoniker)

参考url: HMV Onlineicon

どうしても先入観を持って聴いてしまうのですが,雄壮でスケールの大きな演奏はやっぱり魅力的です。カラヤンのディスクは多くは持っていませんが,持っている中では一番よく聴きます(特に第八番)。

実は録音も好きなんです。響きの被りが強めで不満がないわけではなく四つ星にはしていますが,特に弦楽器の質感が他ではなかなか聴けない良さがあるのです。うまく表現できないのですが,弦楽器のそれぞれのパートについて,溶け合って一つのまとまった音として聴こえるのではなく,一人一人の奏者の音が主張を持っていて,溶け合うことなく集合体というか大きな塊として迫ってくるのです。まずこの質感がいいのです。

そして,タイトでキレの良いパンチの効いた迫力のあるサウンド! このサウンドと質感,これぞカラヤン・サウンドだと勝手に思っています。響きの被りがなければ最高なのですが,ちょっと残念に思います。

このディスク,品番からして国内盤のレギュラーCDが3,500円していた頃(恐らく20年以上前)に買ったものです。今やこれが1枚に収まって1/4以下の値段で買えるとは...(→HMV Onlineicon)。有り難い時代になったものです。

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ドヴォルザーク:交響曲第九番「新世界より」,他(アンチェル/チェコ・フィルハーモニー管弦楽団)

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ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調「新世界より」作品95 B.178
ドヴォルザーク:序曲「自然の王国で」作品91 B.168
ドヴォルザーク:序曲「謝肉祭」作品92 B.169
カレン・アンチェル指揮(Karel Ancerl)(Conductor)
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団(Czech Philharmonic Orchestra)
1961年12月6日(交響曲),11月17日(序曲),プラハ,芸術家の家(ルドルフィヌム)
COCO-70499 (P)1962/63 SUPRAPHON (国内盤)
発売元:コロムビアミュージックエンターテインメント株式会社
好録音度:★★★★★
参考url: HMV Onlineicon

このCDは録音がすごく気に入りました! 残響も多く残響時間も長いのであまり私としては好ましく思わないはずなのですが,それぞれの楽器の音が分離良く明瞭に聴こえてきますし,質感もうまく捉えていて,残響の影響がほとんど感じられないからだと思います。そして,音楽のエッセンスがすごく巧みに詰め込まれていて,音楽としての情報量がとても多いと感じられるのです。

正直なところ,ホールで聴いているような自然な音場感,まとまりはあまりないかもしれません。しかし,最近の自然な音場重視の録音よりもはるかに音楽のエネルギーを感じますし,心躍ります。音楽を伝える録音としていったい何が大切なのか,改めて考えさせられますし,制作サイドの方々にもぜひ考えて欲しいと思います。この録音はその好例です。

なお,上記の理由で五つ星を付けましたが,1961年の録音なので,音自体はやや古臭いです。オーディオ・クオリティはそれなりであることをご了解下さい(でもそれでも決して悪くはないですよ)。

[ドヴォルザーク][交響曲]