メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲,フィンガルの洞窟,交響曲第5番「宗教改革」(イザベル・ファウストVn/パブロ・エラス=カサド指揮/フライブルク・バロック・オーケストラ)

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メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調作品64
メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟(ヘブリディーズ諸島)」作品26
メンデルスゾーン:交響曲第5番ニ短調作品107「宗教改革」
イザベル・ファウスト Isabelle Faust (Violin)
パブロ・エラス=カサド指揮/フライブルク・バロック・オーケストラ
2017年3月19-22日 バルセロナ,オーディトリウム第1ホール「Paul Casals」
HMM 902325 (P)2017 harmonia mundi musique (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

ピリオド楽器による演奏。ここに収録された協奏曲と管弦楽曲,交響曲,どれも良いですね。この聴き慣れた超有名協奏曲が溌剌とした躍動感に満ちて実に新鮮な印象をもたらしますし,交響曲も快活で引き締まっていて聴き応えがあります。

一方で,特に協奏曲におけるヴァイオリンのソロに関して,フォルテのところでは楽器が悲鳴をあげているような,限界を越えて鳴らそうとしているかのような音のつぶれも感じられ,大ホールにくまなく音を行き渡らせようとするような前提での演奏になっているのではないか,というようなピリオド楽器の限界のようなものも同時に感じました。

これはこれでもちろん素晴らしいと思うのですが,ピリオド楽器がやや苦手な私は,こういう演奏をモダン楽器でやってくれたらなぁ,と毎度のことながら思ってしまいます。

録音ですが,残響はそれなりにあるものの,直接音が主体ですっきりと見通しよく録っているのが好印象です。高域の伸びも申し分ありません。一方で低域は控え目で,全体のバランスとして高域に寄っていて刺激的に感じられるところもありますが,軽量級の演奏を活かす好録音だと思います。

メンデルスゾーン,ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲(五嶋みどり/マリス・ヤンソンス指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)

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メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調作品64
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調作品26
五嶋みどり MIDORI (Violin)
マリス・ヤンソンス指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
January 11-13, 2003(Mendelssohn), June 18-19, 2002(Bruch), Philharmonie, Berlin.
SK 87740 (P)(C)2003 Sony Music Entertainment (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

ライヴ録音で,演奏後の拍手まで収録されています。

技術的に非の打ち所がない完璧さを誇るのはもちろんですが,魂の込め方が尋常ではないです。あの小柄で華奢な身体からは想像できない圧倒的で輝きに満ちた音楽が生み出されていく,本当に素晴らしいです。MIDORIさんは日本人の誇りです。メンデルスゾーンも良いのですが,ブルッフは最高ですね。もしかしたら今まで聴いた中で一番かもしれない,と思いました。

録音ですが,ソロは少し控えめな捉え方ながらクリアに捉えられていて好感が持てます。オーケストラを含め響きが美しく録られています。残響感はそれほど多くなく好ましいバランスに抑えられています。欲を言えばソロの下支えがやや弱くボディ感が希薄なので,もう少し寄って質感を強めに出して録って欲しかったと思うのですが,これが不自然にならないぎりぎりのところだったのかもしれません。協奏曲の録音としては標準的にまとめられていて悪くはないと思います。