シェエラザード~ボレロ(ラリー・コリエル)

cover picture  larry_coryell_bolero.jpg (解説書裏面)

シェエラザード~ボレロ
リムスキー・コルサコフ:シェエラザード
ラヴェル:ボレロ
ファリャ:スペインの庭の夜
サラサーテ:サパテアード
ラリー・コリエル(Larry Coryell)(Guitar)
February 12, 1981(シェエラザード),July 2, 1981(ボレロ,他)
PHCE-33009 (P)1991 Nippon Phonogram Co., Ltd. (国内盤)
 愛聴盤   リファレンス音源  好録音度:★★★★★
参考url: 公式Webサイト

アコースティックギター1本での演奏。ジャズのアレンジなので原曲には忠実ではありませんが,シェエラザードなど各楽章を4~6分程度に縮めているとはいえ,かなり気合いの入った本格的な編曲です。

特にこのシェエラザードは原曲のイメージを上手くジャズ・ギターに置き換えていて,ジャズが苦手な私でも十分に楽しめる素晴らしい演奏で,これが一番気に入っています。

ボレロは12弦ギターが使われているので,シャリーンとした独特の響きがあります。編曲は私にとってはちょっとジャズに傾き過ぎで,和音など少し無理があるところも感じました。

サパテアードは...原曲はヴァイオリン独奏にピアノ伴奏が付いていますが,ここではそのピアノパートをギターに編曲して演奏されています。これは一体どう聴けというのか...首を傾げてしまいます。私の場合,どうしてもヴァイオリンパートを頭で補ってしまうのですが,きっとこれは正しい聴き方ではないのでしょうね...でもまあ楽しい演奏なので許します(^^;。

録音ですが,使っている楽器はエレアコだと思いますが,アコースティックギターの自然な音色で,極めて明瞭に収録されています。いわゆるHi-Fi調の典型だと思いますが,それが成功しています。文句ありません。

ということで,シェエラザードは演奏も録音も大好きで,私のリファレンスCDの一枚になっています。このCD,今は廃盤で現役盤がないように思います。こんな名盤が廃盤とは残念でなりません。

なお,カバーピクチャーの右側は解説書の裏面です。このCDはシェエラザードとボレロが1枚に収められていますが,オリジナルのリリースでは別だったと思われます(シェエラザードが左側,ボレロが右側)。

ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集(シシュ/マルディロシアン)

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ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集
マリナ・シシュ(Marina Chiche)(Violin)
ヴァハン・マルディロシアン(Vahan Mardirossian)(Piano)
2003年1月25~26日,2月1~3日 パリ IRCAM
INTRA004 (P)(C)2003 Intrada (輸入盤)
好録音度:★★★☆
参考url: HMV Onlineicon

無伴奏ヴァイオリン作品集が良かったマリナ・シシュのブラームスです。確かに上手い! 情感と緊張感のバランスが素晴らしく,現代的で洗練された美しさを持っています。しかし,印象に残りにくいのはなぜ...すごく良いんですけどね...

また音色がナイロン芯の弦を少し強めの圧力で弾いたような,独特の感じがあります。私はこういう音色は嫌いではないのですが,ちょっと透明感に欠けるのが残念に思います。

録音はそれほど残響感がないのでそこそこ明瞭なのですが,ボディ感がないというか下支えのない音なのと,わずかにヌケの悪さが感じられるので,余計に音色が気になってしまうのかもしれません。

ハイドン:弦楽四重奏曲 作品76 「エルデーディ四重奏曲」(リンゼイ四重奏団)

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ハイドン:弦楽四重奏曲 作品76 「エルデーディ四重奏曲」
リンゼイ四重奏団(リンジーズ)(The Linseys)
Holy Trinity Church, Wentworth, 29-30 September 1998, 11-14 January 1999
CD DCA 1076/1077 (P)(C)2000 ASV Ltd. (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考url: HMV Online Vol.1iconVol.2icon

これはすごく楽しい演奏ですねぇ。元気があって活き活きしています。「日の出」...太陽が昇ったと思ったらもう早朝から全開ですか...うれしくて思わず笑いがこみ上げてきます(^^;。素直にハイドンの楽しさを表現していますし,聴かせるツボを押さえるのが上手いと思います。気に入りました。

録音ですが,少し残響が多めで多少音色にも影響があるので私の好みではありませんが,それでもこの楽しい演奏をまずまず良く伝えてくれますので,まあ悪くはありません。もっとすっきりと録ってくれていればなお良かったのですが。

チャイコフスキー:バレエ組曲「くるみ割り人形」ギター独奏版(ティム・スパークス)

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チャイコフスキー:バレエ組曲「くるみ割り人形」ギター独奏版,他
ティム・スパークス(Tim Sparks)(Guitar)
Best. Nr. 319 1028 241(AMC 1028) (P)Acoustic Music Records (C)1992 Guitar Solo Publications/Sordino Musikverlag (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考url: 公式Webサイトamazon.comHMV Onlineicon

演奏者のことは実はよく知りません。このアルバムではナイロン弦のギターを弾いています。クラシック・ギターを学んではいるようですが,クラシック系ではなくブルースなどを弾くポピュラー系のギタリストのようです。

ギター独奏なので出来ることに限界がありますが,技巧に走ったり無理に詰め込んだりせず,忠実に原曲をなぞることは端からあきらめ,適当に端折ったり,思い切って原曲とは違うテンポの取り方をすることでうまく処理をしています。この曲の楽しさはそのままに,独特のほのぼの感のある音楽に仕上がっています。クラシックギターから見るといろんな面で物足りなさは感じるかもしれませんが,この素朴で楽しい演奏は結構気に入っています。

録音ですが,わずかに残響を伴っているものの,直接音主体にクリアで明瞭感があり,音色も自然,楽器の質感も良く伝わってくるので,全く不満に感じません。良い録音だと思います。

タグ: [ギター]  [愛聴盤] 

Uncorked ~ Al Stewart Live with Dave Nachmanoff

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Uncorked ~ Al Stewart Live with Dave Nachmanoff
アル・スチュアート(Al Stewart)
FREEM5022 (P)2010 Wallaby Trails Recordings (C)2010 Floating World (輸入盤)
好録音度:★★★☆
参考url: 公式Webサイトアル・スチュアートのページ(CD試聴記)HMV Onlineicon

曲目はCD試聴記のサイトをご参照下さい。

アル・スチュアートはスコットランド出身のシンガーソングライターで,ファンになったのは30年くらい前でしょうか(歳がばれる...(^^;)。まだ現役でアルバムもコンスタントに出し続けている,息の長い?ミュージシャンだなぁと本当に感心します。もうだいぶお歳だと思うのですが,元気ですねぇ。

このライブアルバムは,デイブ・ナクマノフというギタリストのサポートを得て,ギター(多分エレアコ)2本とボーカルというとてもシンプルなユニットでのコンサートを収録したものです。ほぼ20年前にピーター・ホワイトと同じようなスタイルでのコンサートツアーをされ,日本にも来られたので観に行ったのですが,その時のコンサートを彷彿とさせるということで,私にとってはとてもうれしいアルバムです(20年前のライヴアルバムはこちら)。最近のアルバムはあまり好きになれなかったので余計です。(でもピーター・ホワイトの方がいいなぁ...)

録音はお世辞にも良いとは言い難くちょっと帯域が狭くてギターの音の伸びがないのが残念です。でもエレアコならこんなもんか,という気もします。

なお,ファンにとっては素顔のアル・スチュアートに触れられるうれしいアルバムであっても,ファンでない方にはあまりお薦めではないことを念のため申し上げておきます。Year of the Cat から Russians & Americans あたりまでが聴きやすいかなと思います。個人的には 24 PCarrots が一番気に入っています。

ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集(竹澤恭子/イタマール・ゴラン)

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ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集
ブラームス:FAEソナタよりスケルツォ
竹澤恭子(Kyoko Takezawa)(Violin)
イタマール・ゴラン(Itamar Golan)(Piano)
2009年5月28-31日,6月1日 軽井沢大賀ホール
SICC 1281 (P)(C)2009 Sony Music Japan International, Inc. (国内盤)
好録音度:★★★★
参考url: HMV Onlineicon

情緒に富み(しかしあくまで上品に),深々としてかつ伸びのある音色も大変美しい,これは出色の演奏だと思います。素晴らしいです。もうこれ以上何も言うことはありません。

録音ですが,響きが音色に独特の癖を与えて,どこか演出がかった音作りになっているのが私の好みからは外れますが(といっても普通の範囲です),ニュアンスも細やかに伝わってきますし,楽器の質感もそれなりに伝わってくるので,まずまずの好録音と言えます。でもやっぱりもう少しすっきりと録って欲しかったところです。

ハイドン:弦楽四重奏曲 作品76 「エルデーディ四重奏曲」(カルミナ四重奏団)

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ハイドン:弦楽四重奏曲 作品76 「エルデーディ四重奏曲」
カルミナ四重奏団(Carmina Quartet)
1993年12月,1995年1月 スイス,ラ・ショード・フォン,ムジカ・テアトル
DENON COCO-70790-1 (P)2005 COLUMBIA MUSIC ENTERTAINMENT, INC. (国内盤)
好録音度:★★★☆
参考url: HMV Onlineicon

この四重奏団はすごく上手いですね。穏やかな表現から張り詰めた表現まで,いろんな表現をこのハイドンに持ち込んできます。アンサンブルも抜群,縦の線はもちろんのこと,うねるようなダイナミックな強弱までビシッと合わせてきます。そしてその多彩な表現力を駆使してスマートに仕上げてくる,見事としか言いようがありません。素晴らしい出来だと思います。

しかし,これが好きか?といわれると微妙です。あまりにも賢すぎるハイドンに親しみ難さも感じます。また,時折あらわれる「うっ」とくる微妙な『ため』があるのも私には辛いところです。もっと素直で無邪気なハイドンが聴きたい,というのは贅沢な不満でしょうか?

録音ですが,やや残響が多めで中域より少し高めの帯域に独特の癖があり,うるさい感じがします。その音色の癖を除けばまずまず良好なので,ちょっと残念です。前半の3曲と後半の3曲で録音期間があいていますが,録音の傾向はほぼ揃っています。

オスカー・シュムスキーのバッハ無伴奏ヴァイオリン

かつてASVレーベルから発売され,今は入手が難しくなってしまっていたオスカー・シュムスキーのバッハ無伴奏ヴァイオリンですが,驚いたことにNimbusレーベルから発売になっているようです。確証はないのですが,オリジナルのリリースが1979年となっていること,各楽章の演奏時間も似ていることから,そうではないかと推測しています。amazon.co.ukでは3月1日に発売されていたようです。お恥ずかしいことに全く知りませんでした。これが本当なら,入手性は一気に良くなりますね。喜ばしいことです。

編集日録からの転載記事です)

参考: Amazon.co.jp(Nimbus盤ASV盤

日本音響学会2010年春期研究発表会から

少し前の話ですが,社団法人 日本音響学会の2010年春季研究発表会が3月8-10日に電気通信大学で行われました。私は行っていないのですが,行った方から予稿集を見せていただきました。その中で,オーディオのオカルトに挑戦する?研究報告がありましたので,ここで紹介したいと思います。

一つ目は「ラインケーブルによる微小な音質の差異が検出可能な高分解能音響計測法の検討」で東理大の報告です。ここでは,構造・材質の異なる4種類のラインケーブル(長さ各10m)が比較されています。測定にはサンプリング周波数1MHz,分解能16ビットの高速ADコンバータが用いられています。このADコンバータで取り込んだ観測波形について,時間方向のずれと振幅方向のずれを正規化し,基準ケーブル(同軸銀製1m)との時間波形の誤差と,Wavelet変換による帯域別の時間波形の比較を行っています。

その結果,標本化誤差の出現傾向に違いが現れること,Wavelet変換では13k~25kHzの帯域の時間波形にケーブルによる差異が見られた,ということです。残念ながらこの報告では主観評価との関連までは述べられていません。

二つ目は「基盤材料によるCDの音質変化に関する検討」で広島市立大学大学院とメモリーテック,パイオニアの共同報告です。ここでは,同一スタンパでプレスされた5種類のマテリアル(ポリカ2種,HQCD 2種,ガラスCD)に対しそれぞれアルミ,銀,金の3種の反射膜を用意し比較しています。これらについてRF信号の観測,音楽信号の観測,心理実験が行われています。

結果の書き方が今ひとつわかりにくいのですが,普通のポリカのCDとその他のCDでは,Wavelet解析で低域の出力差,位相差が観測され,心理評価とも相関があったということです。ガラスCDについては,ポジティブ・ネガティブ両方の意見に分かれたが,普通のCDとは違って聴こえることがわかった,ということです。

一つ目に関しては,こんな微少な差が本当に聞き分けられるのか興味深いところです(しかも10mというケーブルの長さで!)。今後,きちんと主観評価との関連づけをやって欲しいところです。(そもそもこの4本のケーブルの主観評価では明確な差があったのか?)

二つ目に関しては,CDの製造メーカーと機器メーカーが協力しているので,より高度で精確な研究が出来るはずです。なぜ音質差が発生するかについてもっと突っ込んだ研究を期待したいところです。ガラスCDは必ずしも評価が良くなかったというところは一つの面白い成果だと思います。

これらの研究はなかなかテーマとして取り上げられにくいとは思いますし,内容を見る限りまだまだ途上という感じですが,オカルトと言われる現象をきちんと解明し,オーディオ業界の正しい発展に寄与してくれるものと期待します。

ブルックナー:交響曲第九番ニ短調(ブロムシュテット/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団)

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ブルックナー:交響曲第九番ニ短調
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮(Herbert Blomstedt)(Conductor)
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(Gewandhaus Orchestra, Leipzig)
Gewandhaus, Leipzig, January 1995
POCL-9862(448 816-2) (P)1996 The Decca Record Company Ltd. (国内盤)
好録音度:★★★★
参考url: HMV Onlineicon

ブルックナーも普段ほとんど聴きません。第九番を聴くのはおそらくこれが初めてです。ですので,今回も録音のみのコメントです。

ダイナミックレンジが広く,残響も抑えられていて明瞭感があり,オーケストラの録音としてほぼ満足できる出来です。DECCAらしい好録音だと思います。しかし,私としてはやっぱりもう一歩踏み込んで弦楽器の質感をしっかりと捉えて欲しかったところです。綺麗にまとまっていますが,遠目で眺めているからとも思います。私はもう少し近くで肌触りを感じたいです。

このCD,残念ながら廃盤のようですね。amazon.co.jpでは,べらぼうに高い価格で中古が出ています。驚きました。ArkivMusicではArkivCDですが,普通の価格で出ています。

タグ: [交響曲] 

ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」「ペトルーシュカ」(メータ/ロサンゼルス・フィル)

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ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「ペトルーシュカ」
ズービン・メータ指揮(Zubin Mehta)(Conductor)
ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団(Los Angeles Philharmonic Orchestra)
1967年7月(ペトルーシュカ),1969年8月(春の祭典) ロサンゼルス
UCCD-7062(468 762-2) (P)1967,1970 Decca Music Group Ltd. (国内盤)
好録音度:★★★★
参考url: HMV Onlineicon

1960年代後半の録音で,メータがロサンゼルス・フィルの音楽監督を務めていた頃(30代前半!)のものとのことです。ストラヴィンスキーは今までほとんど聴いてこなかったので,今回は録音のみコメントします。

残響はあまりないので明瞭感がありますが,それでも少し響きの影響があるのか,わずかにヌケの悪さを感じます。もう少し弦楽器に寄って艶やかな質感を捉えて欲しいのと,各楽器の分離感がもう少し欲しいかなというところです。とはいえ,これでもまずまずの好録音です。どちらかといえばペトルーシュカの方がスケール感があって良いように思います。

HMV Onlineiconを見ると『こちらのCDは音質に問題がありますが、メーカーによると「制作編成上の不良ではなく、マスターに起因するもの」ということでした。』なんて書いてあります。どういう問題なのか,私にはわかりませんでした。

タグ: [管弦楽曲] 

ハイドン:弦楽四重奏曲 作品76 「エルデーディ四重奏曲」(タートライ四重奏団)

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ハイドン:弦楽四重奏曲 作品76 「エルデーディ四重奏曲」
タートライ四重奏団(Tátrai Quartet)
Recorded in 1964, Budapest
HCD 12812-13 (P)1994 HUNGAROTON CLASSIC LTD. (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考url: HMV Onlineicon

はつらつとした推進力のある演奏ですが,真面目で遊びの要素がほとんどなく整然とひたすら突っ走るので,好みは分かれるかもしれません。私はかえってこういうのもある意味ハイドンらしいんじゃないかと思っています。なので結構気に入っています。

録音ですが,残響は控えめで,直接音主体にすっきりと録られています。中低域が弱めでやや痩せた感じがする,ちょっとキンキンして音が固い,など,バランス上の問題は多少あるかもしれませんが,私としてはほとんど問題ありません。録音は1964年ということでかなり古いので,クオリティ面では現代の録音に及ばないのは仕方ありませんが,音楽を楽しむという観点では全く問題ありませんし,音の捉え方が良いので,むしろ近年の多くの録音よりもずっと好録音と言えます。

タートライ四重奏団は全集を完成させていますが,高価なので買う勇気がありませんでした(→HMV Onlineicon)。でもこの演奏を聴くと欲しくなってきます(でもやっぱり買えません...)。

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集(ズスケ四重奏団)

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ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集
ベートーヴェン:弦楽三重奏曲全集
スズケ四重奏団(Suske Quartet)
1967年7月, 1968年7月,10月 ベルリン(Op.59),1975年5月~1980年1月 ドレスデン(Op.59以外)
0002742CCC (P)1969-1981 VEB Deutsche Schallplatten Berlin (C)2004 edel CLASSICS GmbH (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考url: HMV Online 全集(廃盤)icon後期icon

これは本当に素晴らしい全集です! 音楽の歓び,愛情に満ちています。各奏者の腕前もたいしたものですし,アンサンブルも完璧,実はものすごくキレの良い演奏なのですが,そんな技術力先行のイメージをみじんも感じさせないところがすごいです。そして,個性を売り物にするようなところも全くなく,このベートーヴェンの弦楽四重奏曲の普遍的な魅力を最大限に表現しようとする姿勢が,さらにこの全集の価値を高めているように思います。

そして録音がこれまた良いのです。全体に残響が多めに取り入れられているので必ずしも私の好みではありませんが,あくまで直接音主体に適切な距離感で明瞭に捉えているため,音色も自然で,細やかなニュアンスまできっちりと伝わってきます。音楽のエッセンスを上手くすくい取った好録音と言えます。録音は長期に渡っていて多少のばらつきがあるものの,どれもほぼ不満がありません。

この全集は私の持っているものの中で最も気に入っているものの一つです。もしどれか1セットを選べと言われたら,おそらくこの全集を選ぶでしょう。スタンダードな全集として間違いなくお薦め出来ます。しかし,こんな素晴らしい全集が何たることかHMV Onlineiconでは廃盤になっています。分売などで手にはいるようなので入手困難ではありませんが...ちょっと残念です。

ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集(アンネ=ゾフィー・ムター/ランバート・オーキス)

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ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集
アンネ=ゾフィー・ムター(Anne-Sophie Mutter)(Violin)
ランバート・オーキス(Lambert Orkis)(Piano)
Polling, Bibliotheksaal, 11-12/2009
00289 477 8767 (P)(C)2010 Deutsche Grammophon GmbH, Hamburg (輸入盤)
好録音度:★★★
参考url: HMV Onlineicon

さすが女王様! ピシッピシッとやってくれます...(失礼 (^^;)。気性の激しい,感情むき出しの演奏,ブラームスでここまでやりますか。良くも悪くもムターらしいということなんでしょうね。ダイナミックレンジの広い圧倒的な表現力はさすがです。

で,録音ですが,うーん,これはあんまり良くないです。残響はあまりないものの,録音環境の響きが音色を大きく濁しています。

そして,この人の艶めかしい音色に真正面から向き合おうとしていません。出来るだけソフトにして毒を抜こうとしているようにも感じられます(そして失敗している)。この音色をしっかり捉えてこそこの人の音楽が最大限に活きるというのに。この人の音色の魅力の1/10も捉えられていません。また,激しく弾くところでは少しサチって(頭打ちで)音がつぶれているようにも聴こえます。なんでこんな録音を選択したのか,全く理解できません。

もっとまともな録音でこの人の音楽を堪能したかった...残念です。

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲(ジャック・デュモン)

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲
ジャック・デュモン(Jacques Dumont)(Violin)
日本コロムビア OB-7027/9 (国内盤) (※LP)
好録音度:保留

演奏については「CD試聴記」にてコメントしていますので,そちらをご参照ください。

録音ですが,少し残響が被っていますが,直接音もある程度確保されているので印象は悪くありません。ただ,曲の途中で曇ったり音像ががらっと変化するところがあったりするのですが,マスターの問題なのか,盤の状態の問題なのか,再生機の問題なのか,ちょっと判断がつかないので,この点に関しては保留としたいと思います。

ある方のご厚意でこの貴重な演奏を聴かせていただくことが出来ました。本当に有り難うございました。このLPレコードは日本コロムビアの大バッハ全集に収められていたものということで,ある中古店でばら売りされているのを見つけて購入されたそうです。中古市場ではかなり高額の値付けになっていると聞きました。早くCDで復刻して欲しいものです。

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集(アウリン四重奏団)

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ベートーヴェン:弦楽四重奏曲集Vol.1 Op.18
TACET 124 (P)(C)2004 TACET (輸入盤)

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ベートーヴェン:弦楽四重奏曲集Vol.2 Op.59, Op.74
TACET 125 (P)(C)2004 TACET (輸入盤)

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ベートーヴェン:弦楽四重奏曲集Vol.3 Op.95, Op.127, Op.132
TACET 126 (P)(C)2004 TACET (輸入盤)

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ベートーヴェン:弦楽四重奏曲集Vol.3 Op.130, Op.131, Op.133, Op.135
TACET 130 (P)(C)2004 TACET (輸入盤)

アウリン四重奏団(Auryn Quartet)
Recorded 2002-2004 DeutschlandRadio, Funkhaus Köln
好録音度:★★★★
参考url: HMV Online Vol.1iconVol.2iconVol.3iconVol.4icon

アウリン四重奏団のこの演奏は技術的にも優れていますし,さらにパッションが感じられるのも良いですね。それぞれのメンバーの個性をうまく活かしつつまとまりのあるアンサンブルを形作っていることにも感心します。勢いがあって活き活きしていて楽しく,また心から音楽を楽しむ姿勢が微笑ましくいです。

録音はTACETらしく残響を活かした録り方で,楽器の音色,明瞭感に影響してしまっているのが不満ですが,直接音成分もそれなりにしっかりしていて質感は何とか保たれているので,悪い印象よりは良い印象の方が勝っています。納得はしませんが,まあ十分我慢の範囲に入ります。録音としての統一感もあります。私のように変にこだわらなければ良い録音の部類に入ると思います。

とても素晴らしい全集でした。

ブラームス:交響曲第一番,第二番,二重協奏曲(アンチェル/チェコ・フィル)

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ブラームス:交響曲第一番ハ短調作品68
ブラームス:悲劇的序曲作品81
カレン・アンチェル指揮(Karel Ancerl)(Conductor)
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団(Czech Philharmonic Orchestra)
1962年1月23,25,26,29日(交響曲), 1963年10月12日(序曲) プラハ,ルドルフィヌム
COCQ-84081 (P)1963/1964 SUPRAPHON (国内盤)
発売元:コロムビアミュージックエンターテインメント株式会社
好録音度:★★★★★
参考url: HMV Onlineicon

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ブラームス:交響曲第二番ニ長調作品73
ブラームス:ヴァイオリンとチェロのための協奏曲イ短調作品102
ヨゼフ・スーク(Joseph Suk)(Violin)
アンドレ・ナヴァラ(Andre Navarra)(Cello)
カレン・アンチェル指揮(Karel Ancerl)(Conductor)
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団(Czech Philharmonic Orchestra)
1967年6月5,7日(交響曲), 1963年9月30日,10月1日(協奏曲) プラハ,ルドルフィヌム
COCQ-84082 (P)1967/1964 SUPRAPHON (国内盤)
発売元:コロムビアミュージックエンターテインメント株式会社
好録音度:★★★★★
参考url: HMV Onlineicon

「新世界」の録音が素晴らしかったアンチェルのブラームス。この録音も素晴らしかった! 五つ星を付けました(ちょっとおまけしてます...(^^;)。「新世界」よりも残響は少し控え目で,パートの分離感,各楽器の質感,音色の自然さ,どれをとってもほぼ文句なしです。協奏曲も同傾向で多少ソロがやせ気味ですが,それでもすっきりかつ明瞭に捉えているので,不満は感じません。

どれも50年近く前(!)の録音なので,オーディオクオリティは近年の録音に比べれば劣るのは仕方のないことです。しかし,「新世界」のエントリでも書きましたが,音楽としての情報量は近年の録音よりもはるかに多いと感じますし,何より聴いていて楽しいしワクワクします。

この半世紀,進歩したのはハードウェアだけでですか? 音楽の持つパワー,生命力は一体どこへ消えてしまったんだ? と愚痴を言いたくなります。録音って一体何を伝えるものなのでしょうか?

マーラー:交響曲第四番(ブーレーズ/クリーヴランド管弦楽団)

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マーラー:交響曲第四番
ピエール・ブーレーズ指揮(Pierre Boulez)(Conductor)
クリーヴランド管弦楽団(The Cleveland Orchestra)
Cleveland, Masonic Auditorium, 4/1998
463 257-2 (P)(C)2000 Deutsche Grammophon GmbH, Hamburg (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考url: HMV Onlineicon

シカゴ交響楽団との第一番と同様,今回も録音のみのコメントです。

録音の質は第一番とほぼ同じです。繰り返しになってしまいますが,残響感はほとんどなくクリアでドライな印象です。ダイナミックレンジ,周波数帯域ともに非常に大きいのも特徴です。低域もしまっていてブーミーさがなく,中高域への被りも感じられません。

オーケストラ録音としてほぼ不満のない好録音ですが,欲を言えばもう少し弦楽器に生々しい質感が欲しかったかなというところです。また,ダイナミックレンジ方向のスケール感はものすごくあるのですが,音の広がり方向のスケールは少しこぢんまりとまとまり過ぎかなと思います。少し遠くから聴いている感じで全体に団子になっているので,楽器の分離感ももう少し欲しいところです。

タグ: [交響曲] 

ディスクを処理するとなぜ音が変わるのか・どう変わるのか

前エントリの補足です。

前エントリでディスク・エナジャイザーはオカルト系の装置と書きました。なぜこんなことで音が良くなるのか,まったくその理屈が理解できないからです。

そもそもディスクにどんな処理を施そうが,まともなディスクとプレーヤを使う限り,アナログ信号に変換される直前のデジタルデータは完全に一致します。元々ある程度の読み取りエラーが発生することを見越してエラー訂正方式が決められているので,通常の範囲?で発生する読み取りエラーは完全に訂正されます。従って,DAコンバータの出力信号の波形が大きく異なるということはまず考えられません。

ディスクへの処理の有無が再生音に影響を与えることがあるとすれば,ディスクの読み取り精度が変化し,ピックアップやディスク回転系のサーボ処理に影響を与え,その影響がオーディオクロックのジッター(揺らぎ)や電源系・信号系への飛び込みノイズとなって再生音を汚す,といったところでしょうか。しかし,これとてもしあったとしても非常に微小なレベルでしょうから,この程度の外乱で音が大きく変わるということは考えにくいです。

なので,これを測定することは相当難しいということが容易に想像できますし,空間に放射された音波をマイクで録る,という方法では絶対に無理だと思うのです。

上記の理由で音が変化しているとすれば,しっかりしたシステムほど差が出にくいはずです。逆に言えば音が大きく変わるようなシステムは,音の良化を喜ぶ前に,そのシステムのサーボ系,電源系,信号系の弱さ,信頼性・安定性を疑うべきだと思うのですが... それとも私の想像を超えるなにかすごいことが本当に起こっているんでしょうか? まあ実際には聴いていないのでこのくらいでやめておきます。

オーディオ・アクセサリー誌のディスク・エナジャイザーの記事に思う

オーディオ雑誌の記事にいちいち目くじらを立てるのも大人げないと思いつつ,このもやもやを引きずるのも嫌なので,ここに記事にして忘れたいと思います(^^;。

ディスク・エナジャイザーはCDなどのディスクそのものに処理を施して音質を改善するという装置です。このオカルト系のにおいのする装置について,オーディオ・アクセサリー136号の中で明確な効果を測定したとあります。測定の波形も載っています。私はこの装置の効果の有無を議論したいわけではなく,「測定に成功した」というところに疑問を投げかけておきたいというのがこのエントリの趣旨です。

この手の装置がなぜ「オカルト」と言われるか,それはその音の差があるとしてもあまりに微小で測定するのが極めて難しいからです。この微小な差を測定するにあたり,いかに本来の要因のみを上手く抽出するか,いかに他の無関係な要因を排除するかが成否のポイントになります。

記事で書かれている測定方法は,処理前と処理後のディスクをそれぞれ再生し,それをリスニングポイントに設置したPCMレコーダで録音して波形比較する,という方法です。記事を読む限りは,波形を表示して目視でエンベロープの山谷を比較し,その山谷の深さなどで判断されています。(詳しくは雑誌の原文をご参照下さい。)

PCMレコーダをお持ちの方はぜひ試して欲しいのですが,例えばCDプレーヤで同じ曲を何度も再生してそのライン出力を録音してみて下さい。それらの波形を比較すると,ほぼ一致するように見えて厳密には微妙に異なります。外乱の入りにくいライン出力でさえデータは一致しません。そもそもアナログ信号に対するサンプリングタイミングを厳密に合わせられませんので一致しないのは当然なのですが,微弱なノイズの影響などもあると思います。微妙な差を録音して計測する場合は,こういった測定のばらつきに対して明らかに異なる差があるのかどうかを慎重に検証していく必要があります。

一旦音として空間に放射された音をマイクで録音するという方法は,電気信号から機械振動への変換,機械振動から音波への変換,音波から機械振動への変換,機械振動から電気信号への変換,という,再現性の乏しい変換系をいくつも通るとともに,暗騒音,観測者(動けば当然音場に影響を与える)などの影響をもろに受け,一体何の差を計測しているのかわからなくなってしまします。それを波形の見た目で比較するなど無理もいいところです。私から見ると雑誌に載っているデータは全く説得力がありません。

もし実は納得性があるやり方をやっておられるとすれば,それをそのように書かない記事の書き方があまりにも良くないと思いますし,本当にこのようなやり方だけでやっておられるなら,きちんとやり方を練り直してほしいと思います。数少ないオーディオ専門誌で影響力も大きいのですから,正しい知識・情報を読者に伝えるために,正しく評価して欲しいというのが私の希望です。オーディオ業界の健全な発展を促すためにも大切なことだと思います。

なお,Phile-webにオーディオアクセサリー誌の該当ページの紹介があります(微妙に文字が読めない...)。

シベリウス,チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲(千住真理子/ヴァーレック/チェコ・ナショナル交響楽団)

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シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35
千住真理子(Mariko Senju)(Violin)
ウラディーミル・ヴァーレック(Vladimir Valek)(Conductor)
チェコ・ナショナル交響楽団(Czech National Symphony Orchestra)
Recorded at ICN Studio, Prague on May 27-30, 2001
VICC-60262 (P)(C)2001 ビクターエンタテインメント株式会社 (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考url: 公式WebサイトHMV Onlineicon

あらん限りの力を出し切った,まさに渾身の演奏。技術面での完成度には多少不満が残る面もありますし,スマートさにも欠ける演奏ではありますが,ここには熱い心が詰まった魅力たっぷりの歌があります。この人が第一線で活躍し続けている理由がよくわかります。立派な演奏です。

録音もほぼ不満はありません。オーケストラの質感もよく,ソロはさらにオーケストラから明瞭に浮かび上がって聴こえてきて,協奏曲として絶妙にバランスが取れていると思います(ソロが大きすぎると感じる方はおられるかもしれませんが)。スタジオ・セッション録音として成功していると思います。

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レコーディング風景

ヘッドホン SHURE SRH840 のレビュー

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CD試聴記」のWebサイトのオーディオ製品試用記ヘッドホン SHURE SRH840 のレビューを載せました。

参考: Amazon.co.jp

バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲(ズイル・ベイリー)

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バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲
ズイル・ベイリー(Zuill Bailey)(Cello)
Recorded at the American Academy of Arts and Letters, New York, December, 2008
TEL-31978-02 (P)(C)2010 TELARC International (輸入盤)
好録音度:★★★
参考url: 公式WebサイトHMV Onlineicon

演奏については「CD試聴記」にてコメントしていますので,そちらをご参照ください。

録音ですが,どういう環境での録音かはわかりませんが,残響はそれほどないにも関わらず,音色がかなりくすんいるというか濁っていて聴き苦しいです。あまり良くありません。 こんな演奏だからこそもっと鮮明に録って欲しかったと思います。残念です。

タグ: [器楽曲]  [チェロ] 

ストラディヴァリウス

モーストリー・クラシック誌vol.155 2010年4月号は「人類の遺産 ストラディヴァリウス」という特集でしたので,普段は買わないのですが興味をそそられたので買ってみました。まだ読めていません。

私はストラディヴァリウスには興味がありますが,どちらかといえば見方は醒めています。

ストラディヴァリウスというのは書籍:弦楽器のしくみとメンテナンス[マイスターのQ&A]で著者の佐々木さんが述べられているように秘密などはなく,木材の経年変化のアドバンテージを持つ丁寧に造られた単なる素晴らしい楽器である,という見解が的を射ているのではないかと思っています。たとえば,現代に製作された優れた楽器と比較したとき,そのアドバンテージは木材の経年変化による振動特性の違いくらいじゃないかと思う,ということです。

私はCDやコンサートでヴァイオリンの音色を聴いて「この人はいい音を出すなぁ」と思うことはあっても「この楽器はいい音がするなぁ」と思ったことはありません。個々の楽器に当然音色の違いはあっても,聴き手側に届く印象としての音色の99%はその人固有の音ではないかと。音の違いは実際には聴き手にはなかなか伝わらないと思うのです。「良い音」というのは個々の人によっても違いますし。

それではなぜここまでストラディヴァリウスがもてはやされるのか,これはきっと演奏家の立場でなければ理解できないんだろうなと想像しています。楽器の違いは演奏を傍で聴いている人に比べて演奏している人はその何十倍,何百倍も差を感じているはずです。弦楽器の経験のある方ならこの感覚はわかると思います。そして自分のアクションに対する楽器からのフィードバックを感じて,「この反応ならこんな表現も可能だ」とイマジネーションが広がっていく,つまり,音が変わるのではなくて音楽表現そのものが変わる,というのがストラディヴァリウスの本質ではないかと思うのです。なので,相性や,それを活かせる人,活かせない人が出てくる。

何かの本で,ストラディヴァリウスと他の楽器の厳密な聴き比べをやって有意な差が出なかったという実験結果を読んだ気がしますが,私からすると,そんなことやっても全く無意味,そもそも実験のやり方,観点がずれている思います。いや,ストラディヴァリウスの良さはそんなところにあるのではないということが証明されたということで,とても有意義なテストであったと言えるかもしれませんね。

と,日頃思っていることをとりとめもなく書いてしまいました。お付き合い有り難うございました。

インナーホン AKG K313 のレビュー

AKG K313

CD試聴記」のWebサイトのオーディオ製品試用記インナーホン AKG K313 のレビューを載せました。

参考; Amazon.co.jp (K313 CORALK313 GRASSHOPPER

バッハ:ゴルトベルク変奏曲(マルティン・シュタットフェルト)

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バッハ:ゴルトベルク変奏曲
マルティン・シュタットフェルト(Martin Stadtfeld)(Piano)
SWR Studio Kaiserslautern, 8-10.10.2003
SK 93101 (P)(C)2004 Sony Music Entertainment (Germany) (輸入盤)
好録音度:★★★☆
参考url: HMV Onlineicon

勢いのある活き活きとした演奏で,若者らしいストレートさがいいなぁ...と思う反面,部分的にオクターブ上げてみたり下げてみたり,装飾を越える編曲が入ったりして,確かに面白いと思うものの,これはちょっと私の好みではないなという感じです。リピートの省略が多いのも残念です。ファーストチョイスにはあまりお薦めではないかなと思います。トータル演奏時間66:07。

スタジオでの録音で残響も抑えられていて基本的には良いのですが,なぜか音が濁っていてすっきりしません。せっかくのスタジオ録音なのに...もっとクリアに録って欲しいですね。もったいないです。

タグ: [器楽曲]  [ピアノ]