ブラームス:ヴァイオリン協奏曲,二重協奏曲(レーピン/モルク/シャイー/ゲヴァントハウス管弦楽団)

cover picture

ブラームス:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品77
ブラームス:ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲イ短調作品102
ワディム・レーピン(Vadim Rapin)(Violin)
トゥルルス・モルク(Truls Mork)(Cello)
リッカルド・シャイー(Riccardo Chailly)(Conductor)
ゲヴァントハウス管弦楽団(Gewandhausorchester)
Leipzig, Gewandhaus, Grosser Saal, 8/2008
00289 477 7470 (P)2008 Deutsche Grammophon GmbH, Hamburg (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考url: HMV Onlineicon

ヴァイオリン協奏曲のカデンツァは一般的なヨアヒム版ではなくハイフェッツ版です。全体に軽いといえば少し語弊がありますが,粘らず,熱くならず,鋭角を避け,どちらかといえば優しい感じに仕上がっていると思います。私にはこういうところが少し異色に感じるのですが,恐らく聴く人によってかなり違う感想になるのではないかと。HMV Onlineiconのレビューで評が割れているのはこういった演奏だからでしょう。私は好きですが。

録音ですが,ソロもそこそこの明瞭感があり,オーケストラも過剰な響きは抑えられ質感良く捉えられているので,協奏曲の録音としてほぼ不満がありません。という意味でちょっとおまけの★★★★☆です。最低限これくらいの録音にはして欲しいものです。

ブラームス,ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲(サラ・チャン/マズア/ドレスデン・フィル)

cover picture

ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第一番ト短調作品26
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品77
サラ・チャン(Sarah Chang)(Violin)
クルト・マズア(Kurt Masur)(Conductor)
ドレスデン・フィルハーモニー(Dresdner Philharmonie)
15-16. V and 23-24. VI 2009, Lukaskircheand Kulturpalast, Dresden
9 67004 2 (P)(C)2009 EMI Records Ltd. (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考url: HMV Onlineicon

これは正攻法の堂々とした好演奏と言えるのではないでしょうか。キレも抜群で隅々まで神経の行き届いた音色は美しくそして躍動的,これぞ協奏曲の醍醐味! 解釈云々ではなく曲を真正面から捉え本質に迫ろうとするようなアプローチがなお良い印象につながっています。

録音もほぼ合格。ソロは明瞭で距離感も適切,オーケストラも豊潤な響きを質感よく捉えています。ソロとオーケストラの比率も良く(ややソロがフォーカスされている),協奏曲として極めてバランスの良い仕上がりと言えます。これがEMIかと耳を疑ってしまうほど上出来です。

ジャケット写真を見て,またコテコテの演奏を聴かされるのかなぁ...なんて先入観を持って聴きましたが(^^;,これはうれしい誤算でした。ブラームスとブルッフとではどちらも素晴らしい出来だと思いますが,ブルッフの方が若干良いかなと思います。

バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲(アレッサンドリーニ/コンチェルト・イタリアーノ)

cover picture

バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲,他
リナルド・アレッサンドリーニ指揮(Rinaldo Alessandrini)(Conductor)
コンチェルト・イタリアーノ(Concerto Italiano)
March 2005 in Palazzo Farnese in Rome (Italy)
naïve OP 30412 (P)(C)2005 NAÏVE (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考url: HMV Onlineicon

ピリオド楽器による軽やかでスピード感のあるとても爽やかな演奏です。個性的な表現が随所で見られますが,嫌みなところはなく,今や“普通のピリオド楽器演奏”の範囲に入るのかもしれません。素直に楽しめます。

録音ですが,若干管楽器に響きが被りがちですが,弦楽器は総じて透明感があります。ご多分に漏れず楽器の質感が希薄なのは残念なのですが,分離や見通しは概ね良好,マイナスになるような点がほとんどありません。少しおまけ感はありますが★★★★☆としました。

このセットにはDVDが付属しているのですが,まだ未鑑賞なのでコメントできません。

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲(クリストフ・バラティ)

cover picture

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲
クリストフ・バラティ(Kristof Barati)(Violin)
07-12.09.2009, Berlin, Siemens-Villa
Berlin Classics 0016732BC (P)(C)2010 Edel Germany GmbH (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考url: 公式WebサイトHMV Onlineicon

CD試聴記」からの転載記事です。

バラティ氏は2002年にも全集を録音していますので,これが2回目の全集となります。

すごくキレがよく推進力があります。そして楽器の鳴りが素晴らしい。それでいて全く淀みがなくサラッと清々しく進行していくあたりが今風という感じがします。テクニックも万全で和音などもすごく美しく響きます。音色は刺々しさと紙一重で豊潤さはあまりないのでこのあたりで好みが分かれるかもしれません。モダン楽器が好きな私としては,ピリオドに傾かず,あくまでモダン奏法の中で新しい表現を追い求めようとしているところに心強さを感じています。二部形式の後半のリピートのほとんどが省略されていて,それだけが惜しまれます(なんで!)。

録音ですが,すこし残響が多めで楽器音への被りも感じられますが,直接音が適切な距離感で捉えられているため,まずまず良好です。もちろん私としては残響の被りによる音色のくすみが気に入りませんが。

バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲(ファソリス/イ・バロッキスティ)

cover picture  cover picture

バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲,他
ディエゴ・ファソリス指揮(Diego Fasolis)(Conductor)
イ・バロッキスティ(I Barocchisti)
Auditorium RSI, Lugano (Switzerland) - 12/2004
ARTS 47715-8(No.1-4)/47716-8(No.5-6) (P)(C)2006 ARTS MUSIC (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考url: HMV Online No.1-4iconNo.5-6icon

ピリオド楽器による演奏です。これはまたアグレッシブで意欲満々のブランデンブルク協奏曲ですねぇ。ちょっと下品に走ることもありますが。しかしこれを緻密なアンサンブルで見事に決めてくるあたりなど,これはなかなか凄腕揃いだなぁと感心してしまいます。好きかどうかは別にして,間違いなく面白いです。

録音は,オフマイク気味で少し響きが被って楽器の質感が薄れているのが不満ではありますが,音の曇りも少なく聴きやすい録音ではあります。客観的には優秀録音と言えるかもしれません。私としてはもう少し近くから各楽器の質感を分離良く明瞭に捉えて欲しいと思うのですが。

タグ: [協奏曲] 

ハイドン:弦楽四重奏曲全集(フェシュテティーチ四重奏団)

cover picture
第1集 作品9
1998年 ブダペスト技術産業大学図書館
Arcana A 411 (P)1999 (C)2009 (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考url: HMV Onlineicon

cover picture
第2集 作品17
1993,94年 ブダペスト技術産業大学図書館
Arcana A 412 (P)1994/2000 (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考url: HMV Onlineicon

cover picture
第3集 作品20 太陽四重奏曲
2005年 ブダペスト,ハンガリー国立フィルハーモニーホール練習室
Arcana A 413 (P)2006 (輸入盤) 輸入販売元:株式会社マーキュリー
好録音度:★★★★★
参考url: HMV Onlineicon

cover picture
第4集 作品33 ロシア四重奏曲, 作品42
2006年 ブダペスト,ハンガリー国立フィルハーモニーホール練習室
Arcana A 414 (P)(C)2009 (輸入盤)
好録音度:★★★★★
参考url: HMV Onlineicon

cover picture
第5集 作品50 プロシア四重奏曲
1999年 ブダペスト技術産業大学図書館
Arcana A 415 (P)2001 (C)2009 (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考url: HMV Onlineicon

cover picture
第6集 作品54 第1トスト四重奏曲,作品55 第2トスト四重奏曲
2001年 ブダペスト技術産業大学図書館
Arcana A 416 (P)2002 (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考url: HMV Onlineicon

cover picture
第7集 作品64 第3トスト四重奏曲
2002年 ブダペスト技術産業大学図書館
Arcana A 417 (P)2003 (C)2009 (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考url: HMV Onlineicon

cover picture
第8集 作品71 第1アポニー四重奏曲,作品74 第2アポニー四重奏曲
1994,95年 ブダペスト技術産業大学図書館
Arcana A 418 (P)1995 (C)2009 (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考url: HMV Onlineicon

cover picture
第9集 作品76 エルデーディ四重奏曲,作品77 ロブコヴィッツ四重奏曲,作品103
1996,97年 ブダペスト技術産業大学図書館
Arcana A 419 (P)1998 (輸入盤) 輸入販売元:株式会社マーキュリー
好録音度:★★★★☆
参考url: HMV Onlineicon

フェシュテティーチ四重奏団(Quatuor Festetics)

2009年末に第3集,第4集,第9集の記事を載せましたが,全部揃いましたので,情報を追加して再掲します。演奏についての感想はほぼ変わりません。

ピリオド楽器による演奏でピッチはA=421Hz,ガット弦の素朴な音色が独特の魅力を放っていますが,ピリオド楽器だよと言われなければ気がつかないほど自然です。テンポを揺らしたりリズムを崩したりするようなことはほとんどなく,そのためもあってか縦の線が綺麗に合っています。16分音符が連続するようなところでも一つ一つの音をちゃんと意識できるほどに見事にアンサンブルが決まっています。それでいて,とても表情が豊かでどこかほのぼのとしたところも感じさせるのがとてもいいですね。充実感のある素晴らしい演奏だと思います。

録音ですが,1993年から2006年という長い期間をかけて完成されていますが,どれも良い録音です。特に2005年,2006年にハンガリー国立フィルハーモニーホール練習室で録音された第3集,第4集が最高です。残響はほとんどと言っていいほどなく,全く演出臭のない,自然で親近感のある,室内楽としてはこれ以上望めないんじゃないかと思うくらい文句なしの録音です。これら二つでも少し差があり,第4集の方が若干すっきりした印象です。

その他のセットはブダペスト技術産業大学図書館で録音されており,これも録音会場の響きはほとんどありませんが,ほんの僅かに曇った感じがあって,練習室で録音された上記のセットの素晴らしさには及びません。とはいえ,基本コンセプトは変わらず,これも室内楽の録音としては良い出来だと思います。この中で第6集だけ少し録音状態が異なり,録音レベルが少し高いものの少し響きが多めに入っていて音色の濁りが感じられ,他のセットと比べると少し落ちます。これらも練習室と同じような録音であればよかったのに,と少し残念に思います。

それにしても,この素晴らしい演奏と録音で全集が揃うというのが本当にうれしいのですが,安くないのと保管にすごく場所を取るのがちょっとなぁ...と思います。

なお,団体名は“フェステティチ四重奏団”と表記されることもあるようです。HMV Onlineではそう表記されていました。

ブラームス:交響曲全集(トーマス・ザンデルリンク/フィルハーモニア管弦楽団)

cover picture

ブラームス:交響曲全集,悲劇的序曲
トーマス・ザンデルリンク指揮(Thomas Sanderling)(Conductor)
フィルハーモニア管弦楽団(Philharmonia Orchestra)
Henry Wood Hall London 01/10 September 1996
DARPRO RS 953-0041 (C)1996 (P)1997 RS (輸入盤)
好録音度:★★★

トーマス・ザンデルリンクはクルト・ザンデルリンクのご子息とのことです。

まず録音について。オーケストラの分厚い響きを少し遠くからそのまんま録音している感じです。各楽器の分離は良くなく,塊となって聴こえてくる感じです。従って,明瞭感も良くなければ見通しも良くありません。音のヌケの悪さも感じられて,印象はあまり良くありません。

演奏ですが,遅めのテンポで分厚い響きを出しているために,音楽も重く,また,縦の線が曖昧でところどころ混沌としてるように感じられ,音楽に乗ることが出来ません。これは多分に録音のせいではないかという気がしています。重厚なブラームスが好みの方には良いかもしれませんが。

ということで,残念ながら私の好みではありませんでした。

なお,第一楽章の提示部のリピートについては第三番のみ行われています。そのため,どの曲も40分を越えているので,CDは4枚組です。ただ,4枚組にしてはかなり安価に手に入れた記憶があります。今は少し手に入りにくいかもしれません(→amazon.com)。

第一番 14:39/9:40/5:24/17:45 計47:31 提示部リピート省略
第二番 16:41/11:00/5:31/9:33 計42:58 提示部リピート省略
第三番 14:34/10:00/6:32/9:03 計40:10 提示部リピートあり
第四番 14:54/11:45/6:06/10:10 計42:58

タグ: [交響曲] 

シベリウス:交響曲全集(ザンデルリンク/ベルリン交響楽団)

cover picture

シベリウス:交響曲全集
クルト・ザンデルリンク(Kurt Sanderling)(Conductor)
ベルリン交響楽団(Berliner Sinfonie-Orchestra)
1970-77年録音
Berlin Classics 0002342CCCより CD13-16 (輸入盤)
好録音度:★★★★★
参考url: HMV Onlineicon

“Kurt Sanderling Legendary recordings”という16枚組のセットのCD13~16がシベリウスの交響曲全集になっていて,聴いたのはこれになります。このセットに含まれる曲についてはtower.jpをご参照下さい(ただし取り扱い終了)。この中のシベリウスの交響曲に関してはBerlin Classicsから発売されている全集(→HMV Onlineicon)と同じものだと思います。

まだ十分に聴けていないのですが,北欧的な情緒感(ってどんなのか実はよくわかっていませんが)はあまりないかもしれません。どちらかといえば質実剛健で,ベルグルンドの演奏に親しんできた私としても全く違和感なくすんなりと耳に入ってくる癖のない引き締まった演奏という印象を受けました。基本的にこういう演奏は好きです。

そして録音ですが,残響は適切に抑えられていて明瞭感があり,各楽器の分離も良好,音色も自然,弦楽器の質感も良好,弦楽器と管楽器のバランスも絶妙,多少の誇張はあるかもしれませんが(だから良いとも言える),あらゆる点で極めてバランスの良い好録音と言えます。聴いていて全くストレスを感じません。ちょっとおまけの感はありますが五つ星を付けたいと思います。1970年代の録音で,録音時期も数年にわたっていますが,録音のばらつきはあまり感じられません。

近年の音場重視,まとまり重視の録音とはやはり根本的にアプローチの違いを感じます。なぜこういう録音が廃れてしまったのか,装置のクオリティの進化に沿っているのかもしれませんが,私としては納得がいきません。

バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲(ベルリン古楽アカデミー)

cover picture

バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲
ベルリン古楽アカデミー(Akademie fur Alte Music Berlin)
Enregistrement mai-octobre 1997 Christuskirche, Berlin-Oberschoneweide
HMX 2901634.35 (P)1998,2003 harmonia mundi (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考url: HMV Onlineicon

ピリオド楽器による軽快で小気味よく清々しい演奏です。スピード感はありますが鮮烈に走ることはなく心地よい音楽がテンポ良く進行していきます。ピリオド楽器はどちらかと言えば好きな方ではありませんが,ピリオドであることがほとんど意識に上がってこないので気になりません。各奏者もすごく達者です。特にマリオン・フェアブリュッヘンの即興?を交えたリコーダーが秀逸です。今まで聴いたピリオド楽器演奏の中では一番良いかもしれません。

録音もほぼ文句なしです。残響感もあまりなく,すっきりと見通しよく個々の楽器の音が分離感良く聴こえてきます。もう少し楽器の質感というか実在感があって欲しいのですが,まあこれなら十分許せます。

演奏も録音も気に入りました。愛聴盤候補です。HMV Onlineiconでも廃盤になっているので手に入りにくそうですが,amazon.co.ukなどから入手できるので入手困難盤ではありません。

ブラームス:交響曲全集(ザンデルリンク/シュターツカペレ・ドレスデン)

cover picture (a) cover picture (b) cover picture (c)

ブラームス:交響曲全集
(a)第一番,悲劇的序曲 (b)第二番,第三番,(c)第四番,ハイドンの主題による変奏曲
クルト・ザンデルリンク指揮(Kurt Sanderling)(Conductor)
シュターツカペレ・ドレスデン(Staatskapelle Dresden)
1971,72年録音
74321 21285 2/17894 2/24206 2 (P)(C)1994 BMG Music (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考url: HMV Onlineicon

私が触れるまでもない名盤ですね。比較的ゆったりしたテンポで重厚な響きを出しながら微塵も弛緩することのない力強さ印象的です。少し古い世代の演奏というイメージはありますが,ブラームスの演奏の一つの形を極めていると思います。個人的には第一楽章提示部のリピートが省略されているのが残念に思います。

録音ですが,これだけの響きを持っていながら各楽器の音色への影響が少なく鑑賞の邪魔にはほとんどなりません。直接音と残響のバランスが絶妙という感じです。ちょっと密度が高すぎる感じがして見通しが良くなく,もう少しすっきりとして欲しかったところですが,これであれば許容範囲です。

第一番 14:24/9:54/5:04/17:17 提示部リピート省略
第二番 16:20/9:36/5:23/9:34 提示部リピート省略
第三番 10:57/8:53/6:23/9:05 提示部リピート省略
第四番 13:02/11:42/6:18/10:47

タグ: [交響曲] 

バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲(ルイジ・ピオヴァーノ)

cover picture

バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲
ルイジ・ピオヴァーノ(Luigi Piovano)(Cello)
Recorded in Montepulciano in August 2008
Eloquentia EL 1021 (P)2008 (C)2010 Eloquentia (輸入盤)
好録音度:★★☆
参考url: 公式Webサイトamazon.fr

CD試聴記」からの転載記事です。

おいおい,このあぶなそうなおっさん大丈夫かぁ?...と思いましたが,ジャケット写真から受ける印象とは裏腹に,堅実かつメリハリの効いた躍動感ある演奏を聴かせてくれます。技術的にも全く問題ありません。個性的な演奏ではないので少々印象が薄いというのは否めませんが,真面目な好演奏には変わりありません。

録音は明らかに残響過多。楽器音よりも残響が支配的で音色が全く冴えませんし,明瞭感も良くありません。残念ながら私の好まないタイプの録音です。

このCDには,解説書の内容を読み上げた音声トラックがCD2に入っています(英語とフランス語の2カ国語)。 このため,CD1には第一番から第四番が詰め込まれていて,CD1の総時間が80分42秒あり,80分を越えています。世の中にはもっと長時間詰め込まれたCDがあるようですが,これもCD-DA規格ぎりぎり(違反?)のかなり長い部類に入るCDだと思います。

タグ: [器楽曲]  [チェロ] 

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲(セルゲイ・ハチャトゥリアン)

cover picture

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲
セルゲイ・ハチャトゥリアン(Sergey Khachatryan)(Violin)
Recorded in December 2008 and January 2009 at L'heure bleue, Salle de musique.
V 5181 (P)(C)2010 Naïve (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考url: 公式WebサイトHMV Onlineicon

CD試聴記」からの転載記事です。

ビブラートをしっかりとかけて感情を込めてしっかり弾く,どちらかといえば旧来のスタイルの延長線上にあると思います。それにしても技術的にも申し分ありませんし,そのスケールの大きさ,リピートでの微妙な表情の変化など,聴きどころのたくさんある立派な演奏です。

録音ですが,少し残響が取り入れられていますが,直接音主体で微妙なニュアンスもきちんと伝わってくるので,まずまず良好と言えます。とはいえやはり残響による音色のわずかなくすみが気になるので,文句なしとは言えませんが。

バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲(ヴィンシャーマン/ドイツ・バッハ・ゾリステン)

cover picture (a)cover picture (b)

バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲
バッハ:管弦楽組曲第一番,第二番
ヘルムート・ヴィンシャーマン指揮(Helmut Winschermann)(Conductor)
ドイツ・バッハ・ゾリステン(Deutsche Bachsolisten)
Laser Light 14 131/14 132 (P)1993 Delta Music Inc (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考url: amazon.co.uk (a), (b)

[DDD] Digital Recording との記載があるのですが,聴いてみるとCAPRICCIOから発売されているフルスコア付きの全集と同じ演奏でした。録音年の記載がありません。フルスコア付きの全集の方にも実は録音年などの情報は書いていなかったのですが,HMV Onlineiconでは1977年の録音とされており,それを信じていました。でももしかしたらどちらも1990年代の2回目の録音なのかもしれません。残念ながらこれ以上情報がなく,よくわかりません。

これら自体はamazon.co.ukから入手しています。1枚目には第五番以外の5曲,2枚目には第五番と管弦楽組曲という,何となくちょっと半端な感じの入り方です。

タグ: [協奏曲]  [愛聴盤] 

バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲(フリエンド/コンバッティメント・コンソート・アムステルダム)

cover picture

バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲
ヤン・ヴィレム・デ・フリエンド指揮(Jan Willem de Vriend)(Conductor)
コンバッティメント・コンソート・アムステルダム(Combattimento Consort Amsterdam)
October 1995(nos. 1, 2 & 5), February 1996(nos. 3 & 6), March 1996(no. 4), Waalse Church, Amsterdam
CC72149 (P)1995 (C)2005 Challenge Classics (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考url: HMV Onlineicon

モダン楽器による演奏。しかし,相当徹底してピリオド奏法を取り入れているように聴こえます。その結果,とてもモダン楽器による演奏とは思えない起伏に富んだ多彩な演奏になっています。ときにソロを食ってしまうほどのバックの表現力にも感心します。

しかし,どちらかといえばモダン楽器が好きな私としては複雑な気持ちです。なんでせっかくモダン楽器を使っているのにピリオド奏法をここまで取り入れる方向を選んだのか。ピリオドの追求はピリオド楽器に任せておいて,モダンならではの新しい世界を切り開いて欲しいのになぁ...とちょっと思うわけです。この演奏はこれで大変面白いことは認めるのですが。

録音ですが,響きはそれなりにあるものの,音を曇らせるような感じではないので,まずまずの印象です。ただ,何となくごちゃごちゃしていて見通しが悪い感じがあり,すっきりしません。また,個々の楽器の質感が希薄で現実感があまりありません。客観的には良好な録音であろうと思いつつも,私としてはあまり好きになれません。最近のピリオド楽器の録音がこんな感じのものが多いように思います。

タグ: [協奏曲]