インナーホン ゼンハイザー(Sennheiser) MX880 のレビュー

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CD試聴記」のWebサイトのオーディオ製品試用記インナーホン Sennheiser MX880 のレビューを載せました。

参考: Amazon.co.jp

以下,転載します。参考になれば幸いです。


ケーブル1.2m Y字,プラグL字型 金メッキ 16Ω,VOL付

2010年5月1日発売。クラシックラインのMXシリーズの製品で,ゼンハイザージャパンのオンラインカタログではミドルクラスとされていますが,インナーホンとしては高級品に入ると思います(2010年9月時点でamazon.co.jpで6,950円という価格です)。さらに上位機種としてMX980(→Amazon.co.jp)があり,これは2万円近くしますので,そういう意味ではミドルクラスと言えるかもしれません。

さて音質ですが,やや中高域寄りの腰高なバランスで,中域から高域にかけての特定の帯域(2~4kHzあたりか?)に少し盛り上がりがあるのか,わずかに癖があります。この盛り上がりのためか,良く言えば華やかで高解像に感じられたり,音に張りと艶が出ているようにも感じられますが,特に弦楽器などではこの特性が裏目に出て癖が強調され不自然に感じられたりもします。また,良くも悪くも残響が強調されるように作用するようです。

ハウジングは普通のサイズで形状も普通,装着感もまずまず良好です。左側のケーブルの付け根に小さな突起があり,手探りで左右がわかるのはいいのですが,LRを示す刻印が小さくまた読みづらいので,このあたりは改善して欲しいところです。ボリュームはスライドではなくリングを回す方式なので,スライドよりは操作がしやすいと思います。質感は値段相応だと思いますが,ハウジングのケーブルの付け根のゴムの部分が安っぽく質感が良くなく,また,手荒に扱うと外れてしまいそうな頼りない感じがするのはマイナスです。

とまあいろいろと書きましたが,音質としては高解像で明るく華やかであることは大変魅力的で大いに惹かれるのですが,中高域の癖がほんのわずかに私の許容範囲を超えている感じがしています。非常に惜しいです。残念ながら常用するには至らないかな...というのが今のところの感想です。

ルドヴィート・カンタ氏のバッハ無伴奏チェロ組曲のCD購入先

レコード芸術誌2010年10月号で特選に選出された,オーケストラ・アンサンブル金沢の首席チェリストのルドヴィート・カンタ(Ludovit Kanta)氏のバッハ無伴奏チェロ組曲のCDの購入先の情報です。一般のCDショップで扱っていないようなのでどこで手に入れたら良いのかわからなかったのですが,カンタ氏の公式WebサイトAlbumのページの一番下に記載してあるメールアドレスに問い合わせたところ,指定の口座に代金を振り込めば送ってくれるということでしたので,早速振り込み,無事入手できました。

演奏・録音の感想は,また近日中に掲載したいと思っております。

蛇足ですが,氏のWebサイトは,なぜかGoogle Chromeではページがダウンロードされるだけで閲覧することが出来なかったので,やむなくIEを使って閲覧しました。

ハイドン:交響曲集(オルフェウス室内管弦楽団)

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ハイドン:交響曲第44番ホ短調「悲しみ」
ハイドン:交響曲第77番変ロ長調
State University of New York at Purchase
415 365-2 (P)1985 Polydor International GmbH, Hamburg (輸入盤)
好録音度:★★★☆

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ハイドン:交響曲第48番ハ長調「マリア・テレジア」
ハイドン:交響曲第49番ヘ短調「受難」
Performing Arts Center, State University of New York at Purchase, 3/1986
419 607-2 (P)1987 Polydor International GmbH, Hamburg (輸入盤)
好録音度:★★★☆

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ハイドン:交響曲第45番嬰ヘ短調「告別」
ハイドン:交響曲第81番ト長調
Performing Arts Center, State University of New York at Purchase, 3/1987
423 376-2 (P)1988 Polydor International GmbH, Hamburg (輸入盤)
好録音度:★★★★

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ハイドン:交響曲第22番変ホ長調「哲学者」
ハイドン:交響曲第63番ハ長調「ラ・ロクスラーヌ」
ハイドン:交響曲第80番ニ短調
Performing Arts Center, State University of New York at Purchase, 3/1988
427 337-2 (P)1989 Deutsche Grammophon GmbH, Hamburg (輸入盤)
好録音度:★★★★

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ハイドン:交響曲第78番ハ短調
ハイドン:交響曲第102番変ロ長調
Performing Arts Center, State University of New York at Purchase, 12/1988
429 218-2 (P)1990 Deutsche Grammophon GmbH, Hamburg (輸入盤)
好録音度:★★★★

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ハイドン:交響曲第60番ハ長調「うかつ者」
ハイドン:交響曲第91番変ホ長調
Performing Arts Center, State University of New York at Purchase, 3/1992
437 783-2 (P)1993 Deutsche Grammophon GmbH, Hamburg (輸入盤)
好録音度:★★★★☆

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ハイドン:交響曲第53番ニ長調「帝国」
ハイドン:交響曲第73番ニ長調「狩」
ハイドン:交響曲第79番ヘ長調
Performing Arts Center, State University of New York at Purchase, 12/1992
D 104838(439 779-2) (P)1994 Deutsche Grammophon GmbH, Hamburg (輸入盤)
好録音度:★★★★☆

オルフェウス室内管弦楽団(Orpheus Chamber Orchestra)

感激しました! やっぱりオルフェウス室内管弦楽団はいいです! 前にも書きましたがハイドンの交響曲は今まであまり聴いていなかったのですが,こんなに楽しくてワクワクする音楽だったんですね。第45番と第102番以外は初めて聴きましたが,どれもいいですねぇ。オルフェウス室内管弦楽団の演奏は本当にストレートでキレがいいですね。躍動的で音楽が生き生きしています。この速度で一糸乱れぬアンサンブルも見事です。超軽量級の現代的なハイドン,気に入りました。

録音ですが,最初の方の録音は残響が多めで少しくすんだ感じになっていますが,後の録音になるほど明晰で質感も向上しています。少し金属的に響くきらいはありますが,私としては全く問題ありません。全体として水準の高い,そして私の好みの録音であることに感謝です。

アバド指揮ヨーロッパ室内管弦楽団の素晴らしい交響曲集で今更ながらハイドンの楽しさに目覚めたわけですが,このオルフェウス室内管弦楽団の演奏は私の中ではさらにその上を行っています。

オルフェウス室内管弦楽団のハイドンの交響曲は,あと第53番,第73番,第79番の録音があります。一連の録音の最後期の録音のようなので,音質にも期待できます。手に入ったらまたレポートしたいと思います。それにしても,残念ながらこれらみんなとっくに廃盤なんですね...

(記2010/09/18)


第53番,第73番,第79番のCDが入手できましたので追記しました。一連のハイドンの録音の最後の録音ではないかと思います。同年の録音の第60番,第91番と同等の好録音でした。

(記2010/09/25)

バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲(アルフィア・ナキベコヴァ)

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バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲
アルフィア・ナキベコヴァ(Alfia Nakipbekova)(Cello)
Recorded at St. Boniface Kirk - November 2007 and December 2008
Ivanov + Chan Artists' Studio - December 2008, Papa Westray Orkney
WCM5 (輸入盤)
好録音度:★★★
参考:公式WebサイトCD Baby

CD試聴記」からの転載記事です。

ナキベコヴァ氏(日本語表記は全く自信なし...)はカザフスタン出身のチェリスト。

積極的でテンポ取りなどもすごく意欲的,しかも全く破綻することなく全体を上手くまとめています。音色や表情付けに魅力を感じるところも多くあります。一方で細かく見ると,音の末端まで配慮が行き届いていないというか,コントロールしきれていない(ように聴こえる)音も散見され,良い面と悪い面が混在しているために,聴いている間もずっと印象がコロコロと変わってしまいます。

録音ですが,残響が多めで楽器音に大きく被っています。そのため音色がくすみ,明瞭感もあまり良くありません。

タグ: [器楽曲]  [チェロ] 

モーツァルト:交響曲第29番,第33番,第40番(オルフェウス室内管弦楽団)

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モーツァルト:交響曲第40番ト短調 K.550
モーツァルト:交響曲第33番変ロ長調 K.319
モーツァルト:交響曲第29番イ長調 K.201
オルフェウス室内管弦楽団(Orpheus Chamber Orchestra)
New York, American Institute of Arts and Letters, 3/1995
453 425-2 (P)1997 Deutsche Grammophon GmbH, Hamburg (輸入盤)
好録音度:★★★★

ハイドンの交響曲が期待以上に素晴らしかったので,モーツァルトの交響曲もあったらなぁ...と思って探してみたら,ありました! で,聴いてみたところやっぱり期待通りでした。速めのテンポで颯爽と決めてきます。超軽量級オーケストラなので豊潤な響きは当然ながらありませんが,雑味の全くない透明感ある響き,一つ一つの音がはっきりと意識される明晰さ,引き締まったアンサンブル,オルフェウス室内管弦楽団の良さが遺憾なく発揮された痛快なモーツァルトと言えると思います。

で,素晴らしいと思いつつも,モーツァルトってもっと違う表現もあるよなぁと異なる指向の演奏も聴きたくなってくるというのも正直なところ。このあたりはモーツァルトの奥の深さでしょうか。

録音ですが,ハイドンの交響曲と傾向的には同じですが,若干響きが多めで音色にわずかなくすみと色づけが感じられて,悪くはないもののちょっと引っかかるところがあります。管と弦のバランスももう少し弦に比重を置き質感を高めて欲しかったところです。この点でも少し残念です。

タグ: [交響曲] 

ヘンデル:合奏協奏曲集作品6(オルフェウス室内管弦楽団)

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ヘンデル:合奏協奏曲集作品6
オルフェウス室内管弦楽団(Orpheus Chamber Orchestra)
Performing Arts Center, State University of New York, Purchase, 5/1993, 5 & 12/1994
447 733-2 (P)(C)1996 Deutsche Grammophon (輸入盤)
 愛聴盤   リファレンス音源  好録音度:★★★★☆
参考: HMV OnlineAmazon.co.jpTower Records
昨日に引き続いてオルフェウス室内管弦楽団のヘンデルです。これもやっぱりオルフェウス室内管弦楽団らしくモダンテイストの洗練されたヘンデルで,キレの良いストレートな表現が爽やかで気持ち良いです。この合奏協奏曲はあまり聴いたことがないので云々言いづらいのですが,私の感覚にはぴったりというかしっくりきます。

録音ですが,よく聴くと残響がそれなりにあるのですが,直接音の比率が十分に高いためほとんど楽器音に影響を与えず,隠し味としてこっそり効いているという感じです。鮮度が高く弦楽器の質感もまずまず良く感じられるため,ほとんど文句はありません。まさにオルフェウス室内管弦楽団にふさわしい好録音と言えるでしょう。

ヘンデル:王宮の花火の音楽,水上の音楽(オルフェウス室内管弦楽団)

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ヘンデル:王宮の花火の音楽,水上の音楽
オルフェウス室内管弦楽団(Orpheus Chamber Orchestra)
1990年12月 ニューヨーク
UCCG-5077 (P)1992 Deutsche Grammophon GmbH, Hamburg (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考:HMV Onlineicon

私は贔屓にしている奏者や指揮者,団体というのはほとんどないのですが,オルフェウス室内管弦楽団はチャイコフスキーの弦楽セレナーデを聴いて衝撃を受けて以来,贔屓にしている団体の一つになりました。とはいえ,今までその録音を多くを聴いてきたわけではありませんでした。最近ちょっとまた聴きたくなっていくつかディスクを入手したのですが,いやはや,演奏も素晴らしいし録音も素晴らしい! 今更ながらまたオルフェウス室内管弦楽団にはまりつつあります。

で,このヘンデルがその中の一つです。小編成の見通しの良さに加え,音の透明感,輝かしさ,ピリオド・アプローチに対する「モダン・アプローチ」とでも言いたくなるようなスマートで現代的な格好良さ。この超有名曲に新たな生命を吹き込んでいます。改めて惚れ直してしまいました。

録音の良さも一役買っています。やや高域に偏ってメタリックな響きになっているかもしれませんが,ヌケも良く音に輝きがあります。弦楽器の質感をもう少し生々しく捉えていてくれていれば言うことなしなのですが,それでもこれはかなり良いと思います。

最近ほとんどレコーディングがないのか,活躍を聞かなくなりましたし,多くのCDがすでに廃盤になってしまっているようです。こういうアプローチの演奏は世の中から求められていないのでしょうか? 新譜が聴けなくなってしまった現状がとても残念です(このヘンデルは現役のようですが)。

タグ: [管弦楽曲] 

ハイドン:チェロ協奏曲集(ペレーニ/ローラ/フランツ・リスト室内管弦楽団)

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ハイドン:チェロ協奏曲集
ハイドン:チェロ協奏曲 ハ長調 Hob. VIIb:1
ハイドン:チェロ協奏曲 ニ長調 Hob. VIIb:2
ミクローシュ・ペレーニ(Miklos Perenyi)(Cello)
ヤーノシュ・ローラ指揮(Janos Rolla)(Conductor)
フランツ・リスト室内管弦楽団(Liszt Ferenc Chamber Orchestra, Budapest)
Recorded in 1979
HCD 12121 (P)1996 Hungaroton Classic Ltd. (輸入盤)
好録音度:★★★
参考url: HMV Onlineicon

レガートで全体に優しい雰囲気の演奏で,音色の美しさや節回しの絶妙さは特筆に値すると思うのですが,これは私の聴きたいハイドンとはちょっと違う感じです。これはこれで良いのですが,もう少し快活でリズミカルな方が私には合います。

録音も少し残念で,オーケストラはまずまず良い感じなのですが,チェロの音量バランスが小さめな上にオーケストラよりも音色がくすんでいるのでソロが明瞭に聴こえず苛立ちが募ります。せっかくの美しい演奏が台無しです。ソロとオーケストラの音の捉え方が逆なのでは?と思うのは私だけでしょうか? 録音が良ければまた印象が変わっているに違いありません。

タグ: [協奏曲]  [チェロ] 

モーツァルト:弦楽四重奏曲No.14, 15, 19(カルミナ四重奏団)

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モーツァルト:弦楽四重奏曲 No.14(K387), No.15(K421), No.19(K465)
カルミナ四重奏団(Carmina Quartett)
26-28 X 2005; Saal des Zuricher Kammerorchesters
Avi-music (P)(C)2006 Carmina Quartett (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:HMV Onlineicon公式Webサイト

これはすごくいいですねぇ。技術的に優れていてアンサンブルも素晴らしいのですが,明るくてちょっと茶目っ気があってとっても楽しいところが大変気に入りました。この表現力には脱帽です。ハイドンのエルデーディ四重奏曲集ではちょっと「賢すぎる」と感じましたが,これはそんなことは全くありません。一皮むけた感じがします。

録音もほとんど不満がありません。音の伸び,きめ細かさも問題なく,楽器の質感もそこそこ感じられます。残響は少しありますが,しっかりと直接音を捉えているので気になりません。この楽しい演奏が良好な録音で聴けることに感謝です。

バッハ無伴奏チェロ組曲の「無視された半小節」

バッハの無伴奏チェロ組曲のいろいろな演奏を聴いている中で,第一番のジーグを聴いていて「あれっ,一拍多いぞ?」という演奏がありました。ヤン・スラヴィクアラ・ヴァシリエワの演奏です。最初は何かの間違いかと思ったのですが,さすがに同じものが二つ出てくると,こういう版もあるんだろうな,とは思っていました。

先日,チェリストの横山真一郎さんのブログを見ていると,その答えが「無視された半小節(バッハ無伴奏チェロ組曲)」というエントリーで掲載されていました。アンナ・マグダレーナ・バッハの筆写譜にこの一拍(半小節)が記載されているということです。先日購入した,アンナ・マグダレーナ・バッハの筆写譜のファクシミリの載ったポケットスコアを見てみると...なるほど,確かにある! こんなところに答えがあったとは...と勉強不足を反省しつつ,なぜここまで無視されているのだろう,と不思議に思いました。一方,無視せずに演奏している人もごくわずかながらいるんだということもわかりました。

バッハの研究者からすると,明らかな筆写ミスということなのでしょうか? 鈴木秀美さんの著書(「無伴奏チェロ組曲」(楽譜校訂/解説・鈴木秀美)東京書籍→amazon.co.jp)でも全く触れられていません。確かにここまで無視されていると逆にこだわりたくなりますね(^^;

タグ: [器楽曲]  [チェロ] 

ショパン:マズルカ集(フォー・ツォン)

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ショパン:マズルカ集
フォー・ツォン(Fou Ts'ong)(Piano)
録音データ記載なし
QK 57224 (P)1984 (C)1993 Sony Music Entertainment Inc. (輸入盤)
好録音度:★★★★★

これは録音が大変素晴らしいです。文句なしの五つ星! 音の立ち上がりの鋭さ,粒立ちの美しさ,透明感,楽器自体の響きの美しさ,何をとっても申し分ありませんし,音を濁す残響もほとんど感じられません。若干きつい感じがしますが,距離感も適切ですし,音色も自然であり,私としては全く問題ありません。

同じく五つ星を付けたグールドのゴルトベルク変奏曲イッサカーゼのゴルトベルク変奏曲のピアノ録音とは傾向が異なりますが,変な言い方ですがこれは普通のピアノ録音の延長線を極めた一つの理想と言えるのではないかと思います。

このCDは現在どこで入手できるのかよくわからないのですが,ArkivMusicのArkivCDで発売されているセットからの抜粋かもしれません(違ったらごめんなさい)。最近同じマズルカ集の新録音を出しているようです(→HMV Onlineicon)。

ハイドン:交響曲集(アバド/ヨーロッパ室内管弦楽団)

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ハイドン:交響曲集
交響曲第93番 ニ長調 (1989年12月 ベルリン,イエス・キリスト教会)
交響曲第101番 ニ長調 『時計』 (1988年11月 ウィーン,コンツェルトハウス)
交響曲第96番 ニ長調 『奇蹟』 (1986年12月 ウィーン,コンツェルトハウス)
協奏交響曲 変ロ長調 (1986年8月 ウィーン,コンツェルトハウス)
歌劇『月の世界』~序曲 (1993年6月 フェラーラ,テアトロ・コムナーレ)
交響曲交響曲第98番 変ロ長調 (1993年6月 フェラーラ,テアトロ・コムナーレ)
交響曲第100番 ト長調 (1992年2月 フェラーラ,テアトロ・コムナーレ)
交響曲第102番 変ロ長調 (1994年1月 フェラーラ,テアトロ・コムナーレ)
交響曲第103番 変ホ長調 『太鼓連打』 (1995年3月 ベルリン,フィルハーモニー室内楽ホール)
クラウディオ・アバド指揮(Claudio Abbado)(Conductor)
ヨーロッパ室内管弦楽団(Chamber Orchestra of Europe)
00289 477 8117 (P)2009 Deutsche Grammophon GmbH, Hamburg (輸入盤)
好録音度:★★★★~★★★★★
参考url: HMV OnlineiconAmazon.co.jpTower Records

私は今までハイドンの交響曲をあまり聴いてきませんでした。いくつか聴いたのですがあまりピンとこなかったからです(録音が好きではなかったのかもしれません)。ヨーロッパ室内管弦楽団の演奏ということでちょっと聴いてみようと思って買ったこのCD,私にとって大当たりでした。こういうハイドンが聴きたかったんだ!って感じです。

モダン楽器の室内管弦楽団によるシャープな演奏,この編成の良さ,この楽団の機動性が100%活かされています。最近はピリオド楽器のオーケストラの演奏が増えてきていますが,私にはやっぱりこういうモダン楽器の響きが合っていると再認識した次第です。

録音も総じて良好です。中でも協奏交響曲はオーケストラが少し残響感があるものの,ソロ楽器の捉え方が秀逸,明瞭で質感も良く五つ星,その他の曲も残響が少し残響が多めで影響がないとは言えませんが,音色も自然でヌケも悪くなく,弦楽器の質感もそこそこ感じられて十分許容範囲,四つ星から五つ星の範囲に入ります。弦と管のバランスもちょうど良いくらいで聴いていて気持ちよく,ストレスを感じません。注文したいところがないわけではありませんが,ヨーロッパ室内管弦楽団のシャープな演奏を見通し良く捉えている好録音と言って良いと思います。

このセットの選曲ですが,残念なことに第104番が入っていません。これが入っていればもうハイドンの交響曲は打ち止めに出来たのですが...いかんいかん(^^;

※曲目一覧はHMV Onlineiconより引用させていただきました。

バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲(ロエル・ディールティエンス)(新盤)

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バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲
ロエル・ディールティエンス(Roel Dieltiens)(Cello)
2009年4月7日-9日 アミューズ(アントワープ)
Et'cetera KTC 1403 (P)(C)2010 CODA BVBA (輸入盤)
好録音度:★★★☆
参考:HMV Onlineicon

CD試聴記」からの転載記事です。

ディールティエンス氏2回目の録音。前回が1991年ですので約18年ぶりの再録音ということになります。

吹っ切れたとでも言いましょうか,あるいは,何かの呪縛から解き放たれたとでも言いましょうか,すごく自由で解放感があります。そして迷いがありません。かなり大胆に装飾を盛り込んでいるのですが,それにも増してその語り口が絶妙です。いわゆる「語る演奏」などという形容がありますが,そのレビューアの方がどういうニュアンスで捉えているかはわからないのですが,これこそ「語る演奏」だなぁと。吟遊詩人が詩を語り聴かせるがごとく(ってどんなのか知りませんが(^^;),バッハの無伴奏チェロ組曲という壮大な物語をドラマティックに表情豊かに語り聴かせてくれる,本当にそんなイメージが湧いてきます。

録音ですが,結構近めのマイクセッティングで濃厚に楽器音を捉えています(指板を叩く音もはっきり聞こえる)。そして響きもしっかりと入っていてさらに濃い感じになっています。悪くはないのですが,私の好みからするともうちょっとすっきりと録って欲しかったというのが正直なところです。

タグ: [器楽曲]  [チェロ] 

ブラームス,ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲(ペク・ジュヤン/シェーファー/新日本フィル)

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ブラームス:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品77
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第一番ト短調作品26
ペク・ジュヤン(Ju-Young Baek)(Violin)
ヘンリク・シェーファー指揮(Henrik Schaefer)(Conductor)
新日本フィルハーモニー交響楽団(New Japan Philharmonic)
2009年5月18-19日 東京 すみだトリフォニーホール
OVCL-00422 (P)2009 STOMP MUSIC (C)2010 Octavia Records Inc. (国内盤)
好録音度:★★★★
参考:HMV Onlineicon

己を前面に出すことよりも謙虚にしかし熱意をもって真正面から表現することに重点を置いた演奏だと思います。メカニカルな面は完璧,音色も陰影に富みニュアンスが豊かですが,ビブラートがやや神経質でもう少し魅力的であって欲しいところです。今後の成長に期待します。この2曲ではブルッフの方が向いているように思いました。

録音ですが,響きはそれなりに取り込まれているのですが,オーケストラの音はドライで何となくカサカサした感じがします。ソロはオーケストラに比べて一段大きく明瞭に捉えられているので協奏曲録音のバランスとしてはちょうど良いと思います。オーケストラの音が今ひとつ良くないのがもったいないです。