バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番,パルティータ第1番,第2番(庄司紗矢香)

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バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番
バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第1番
バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番
庄司紗矢香(Sayaka Shoji)(Violin)
2010年8月 パリ,ランファン・ジェジュ教会
MIR 128 (C)2010 mirare (輸入盤)
好録音度:★★★☆
参考url: 公式WebサイトHMV OnlineAmazon.co.jp

CD試聴記」からの転載記事です。

強い意志を持った堂々とした演奏。しかし繊細さも持ち合わせていて,まったく隙がありません。あらゆる面で飛び抜けています。この若さにしてすでに巨匠的風格を備えていることに驚きます。これが全曲録音でないことが残念でなりません。

録音ですが,残響が多く,まとわりつきがかなり鬱陶しいですし,音色への影響もかなりあります。楽器音はしっかりと捉えられているのでなんとか許容範囲ですが,もう少しヌケよくすっきりと,透明感のある音で録ってほしいところです。残響が気にならない方にとっては優秀録音かもしれません。

このディスクは2枚組で,バッハの無伴奏ヴァイオリンの他にレーガーの前奏曲とフーガ ロ短調作品117-1, ト短調作品117-2,シャコンヌト短調作品117-4が収められています。意図があっての組み合わせということですが,普段聴く機会のないレーガーが聴けるというのは貴重と思うものの,私にとっては有り難くない企画。やっぱりバッハ全曲にして欲しかったです。

なお,海外のマイナーレーベルなのに日本語の解説が付いているのは有り難いですね。(輸入盤とはいえ日本人演奏家のディスクなのですから,これくらいの配慮は当たり前と思うのですが...)

バッハ:パルティータ集(イルマ・イサカーゼ)

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バッハ:パルティータ集 BWV825-830
イルマ・イサカーゼ(Irma Issakadze)(Piano)
2010年3月21-23日,5月3-5日, バイエルン放送第2スタジオ
OC 781 (P)2010 (C)2011 OehmsClassics Musikproduktion GmbH (輸入盤)
好録音度:★★★☆
参考: HMV OnlineAmazon.co.jp

ゴルトベルク変奏曲の録音が最高に良かったイサカーゼのバッハとなれば,聴かざるをえません。今回もスタジオ録音。非常に期待して聴きました。

結論から言いますと,残念ながら全くの期待はずれでした。歯切れの良い粒立ちのはっきりした演奏はそのままなのですが,音に響きが被って音の輪郭が明らかにボケています。音色もくすんでいて鮮明さもなく全く良くありません。残響はあまりありませんのでゴルトベルク変奏曲と同じような印象を一瞬受けるのですが,雲泥の差があります。

なぜこのような音作りにしてしまったのか...残念でなりません。演奏自体は良い印象でしたので余計です。次のリリースに期待します。

タグ: [器楽曲]  [ピアノ] 

ベートーヴェン:交響曲全集(ルーベン・ガザリアン指揮/ハイルブロン・ヴュルテンベルク室内管弦楽団)

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ベートーヴェン:交響曲全集
ルーベン・ガザリアン指揮(Ruben Gazarian)(Conductor)
ハイルブロン・ヴュルテンベルク室内管弦楽団(Wurttembergisches Kammerorchester Heilbronn)
2010年6月4-6日(ライヴ録音)
100 381-385 (P)2010 Bayer Records (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: HMV Online

室内管弦楽団による交響曲全集。ライヴ録音(演奏後に拍手が入っています)。編成が小さいので音の厚みはありませんが,リズムの立ったキレの良い演奏はなかなか魅力的です。ちょっとアクセントが効き過ぎているかもしれませんが。聴いたことのないオーケストラですが,アンサンブルも整っていて全く問題ありません。

録音ですが,残響は少し入っていてモゴモゴするのが残念なのですが,音色に変な色が付いていないので聴きやすく印象は悪くありません。良いというよりも欠点が少ないと言った方が合っている気がします。演出されていない自然な感じが好ましいです。管と弦のバランスがやや管に寄っていて,これが本当のバランスに近いのかもしれませんが,もう少し弦の質感を強めに出して欲しかったと思います。

・・・と文句も書きましたが,全体としては演奏も録音も気に入っている方です。

タグ: [交響曲] 

モーツァルト:後期交響曲集(ジョン・ネルソン/アンサンブル・オルケストラル・ドゥ・パリ)

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モーツァルト:交響曲第31番,第39番,第40番,第41番
ジョン・ネルソン指揮(John Nelson)(Conductor)
アンサンブル・オルケストラル・ドゥ・パリ(Ensemble orchestral de Paris)
Recorded in June 2008 at the eglise Notre-Dame du Liban, Paris (France)
Ambroisie AM 182 (P)2008 Ensemble orchestral de Paris (C)2008 naive (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考:HMV OnlineAmazon.co.jp

ベートーヴェンの交響曲全集が良かったジョン・ネルソン指揮/アンサンブル・オルケストラル・ドゥ・パリのモーツァルト。総勢40名程度の中規模の室内管弦楽団による,期待通りのスピード感のある小気味よい演奏でした。一方であまり深みや味わいがあるとは言えず,このあたりが評価の分かれ目にはなりそうです。

残響が少し多めですが,それでも弦楽器の質感と室内管弦楽団の見通しの良さが感じられるまずまずの録音。もう少し付帯音を抑えてすっきりとヌケ良く録ってくれていれば文句なしだったのですが。

トータルとしてはかなり気に入っているのですが,欲を言えば,演奏・録音ともにあともう少し何か光るものが欲しかったかなとは思います。

タグ: [交響曲] 

チャイコフスキー:後期交響曲集(パッパーノ/サンタ・チェチーリア国立音楽院管弦楽団)

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チャイコフスキー:後期交響曲集
アントニオ・パッパーノ指揮(Antonio Pappano)(Conductor)
サンタ・チェチーリア国立音楽院管弦楽団(Orchestra dell'Accademia Nazionale di Santa Cecilia)
2006年7月3-15日 ローマ,アウディトリウム・パルコ・デラ・ムジカ、サラ・サンタ・チェチーリア
0946 3 53258 2 9 (P)(C)2007 EMI Records (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: HMV OnlineHMV Online(廉価盤)Amazon.co.jp

イタリア人指揮者とオーケストラということで,何となく癖のある演奏を想像していたのですが,全くそんなことはなく実に真っ当で癖のない素直な演奏でした。ある意味肩すかしを食らった感じで,あまりに真っ当すぎてインパクトには欠けますが,私はこういう演奏は好きです。オーケストラも十分に上手いです。

録音ですが,EMIにしてはかなり良いと思います。残響をそれなりに取り入れながらも各楽器の質感がそこそこ保たれていますし,見通しもまずまず良好,曇った感じもほとんどしないので聴きやすいです。

演奏も良いし録音も良好,安心して音楽に浸ることの出来る良いセットでした。

タグ: [交響曲]