ベートーヴェン:交響曲全集(カール・ベーム指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団)

cover picture
ベートーヴェン:交響曲第1番,第2番,第4番,第5番
カール・ベーム指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
録音 1970年,1972年
439 681-2 (P)1970,1972 Polydor International (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: HMV OnlineAmazon.co.jpTower Records

cover picture
ベートーヴェン:交響曲第6番,第7番,第8
ベートーヴェン:レオノーレ序曲第3番(*),フィデリオ序曲(*)
カール・ベーム指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
カール・ベーム指揮/シュターツカペレ・ドレスデン(*)
録音 1971年,1972年,1969年?(*)
437 928-2 (P)1969,1971,1972 Polydor International (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: HMV OnlineAmazon.co.jpTower Records

cover picture
ベートーヴェン:交響曲第3番,第9
カール・ベーム指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
録音 1970年,1972年
437 368-2 (P)1972 Polydor International (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: HMV OnlineAmazon.co.jp
※SHM-CDによる全集(没後30周年記念): HMV OnlineAmazon.co.jpTower Records

1970~1972年に録音された全集です。伝統的なスタイルでスケールが大きい安定感のある演奏ですね。今時の演奏と比べるとやはり全体に遅めで重厚であり,ワクワクするような演奏ではありませんが,なにかホッとするような安心感はやっぱりあります。最初に触れたのがこういう演奏だったからかもしれません。ウィーン・フィルの美しい響きも堪能できます。

録音ですが,曲により多少のばらつきはありますが,やはりこの時期のドイツ・グラモフォンらしい明快なろくおんです。音楽のエッセンスを適切に抽出し,わずかに誇張気味に味付けがしてある好録音です。残響が少し多めに入っている曲もありますが,残響を抑え気味にした第7番あたりが最もよいと思います。

演奏・録音とも良質な全集だと思います。

あと,シュターツカペレ・ドレスデンと録音した序曲には驚きました。私のベームへのイメージを覆すに十分なアグレッシブな演奏です。この中では明らかに浮いています。録音も楽器にグッと近づき,残響をほとんど取り入れずにタイトに捉えています。少し誇張しすぎにも思いましたが,クオリティ的に少し落ちるのが残念なものの,これは面白いと思いました。

ズスケ四重奏団のベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集 再プレス!

cover picture
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集,弦楽三重奏曲全集
スズケ四重奏団 Suske Quartet
1967年7月, 1968年7月,10月 ベルリン(Op.59),1975年5月~1980年1月 ドレスデン(Op.59以外)
0002742CCC (P)1969-1981 VEB Deutsche Schallplatten Berlin (C)2004 edel CLASSICS GmbH (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考url: HMV OnlineAmazon.co.jpTower Records
本全集を2010年3月に紹介した時にはHMV Onlineではすでに廃盤になっていました。こんな超名盤を廃盤にするとは!と思っていましたが,なんとHMV Onlineに再プレスがアナウンスされていました!5/20発売とのことです。

すでに所有しているので私には関係ないのですが,それでもこの再プレスはうれしく思います。

シューベルト:弦楽四重奏曲全集(シネ・ノミネ四重奏団)

cover picture
シューベルト:弦楽四重奏曲全集
シネ・ノミネ四重奏団 Quatuor Sine Nomine
録音 1989-1994年
Cascavelle VEL 3115 (輸入盤)
好録音度:★★★★~★★★★☆
参考: HMV OnlineAmazon.co.jpTower Records
実は言うと,シューベルトの弦楽四重奏曲は少し苦手です。特に第12番以降でしょうか。底の見えない井戸を覗いたときのような怖さというか,奥底の深さというか,得体の知れない病的な精神世界を感じるというか...とにかく何とも言えぬ不気味な感情が湧いてくるのです。そしてこの演奏は今まで聴いた中で最もそれを強く感じます。感情の起伏の激しさ,深く広がる抒情感...ある意味それだけこの演奏は優れていると言えるのかもしれません。

録音ですが,響きが楽器音に被って少し音色を損なっているものの,楽器音をしっかりと捉えているため印象は悪くありません。どちらかといえば1989-1990年に録音された1~3枚目が良く,1994年に録音された4, 5枚目は響きが増えて音の劣化度合いが増しています(この音作りが上記のような印象を増幅しているような気がします)。残響による影響が許容できる方には優良な録音かもしれません。

ベートーヴェン:交響曲全集(クルト・ザンデルリンク指揮/フィルハーモニア管弦楽団)

cover picture
ベートーヴェン:交響曲全集
クリト・ザンデルリンク指揮/フィルハーモニア管弦楽団
録音 1981年 No.1 Studio, Abbey Road / Kingsway Hall, London
QIAG-5007 (P)2012 タワーレコード企画盤“Excellent Collection”
好録音度:★★★★
参考: Tower Records
タワーレコードの企画盤です。こういう貴重な録音を頑張って復刻してくれることに感謝です。

演奏は全体にやや遅めのテンポですが,音楽はとてもよく引き締まっていて堅固で壮麗な建築物を思わせるような趣があり,品格があってとても立派です。最近のピリオドアプローチのベートーヴェンからするとかなり古めかしく感じてしまう旧世代に属する演奏といえますが,良いものは時代やスタイルを超えて訴えかけてくるということを実感します。モダン・オーケストラの怒濤のごとくたたみかけてくる豊潤で厚みのあるサウンドに圧倒されますね。

録音ですが,やや残響が多めですが,基本的な音の捉え方は悪くなく,弦楽器と管楽器の比率も適切(弦楽器の豊潤な質感が良く伝わってくる)で,まずまず良いのですが,いかんせんやっぱりEMIレーベル...鮮度に乏しく冴えません。これは本当に惜しいです。

タグ: [交響曲] 

コープランド:アパラチアの春,交響曲第2番「短い交響曲」,静かな都会,3つのラテン・アメリカン・スケッチ(オルフェウス室内管弦楽団)

cover picture
コープランド:アパラチアの春
コープランド:交響曲第2番「短い交響曲」
コープランド:静かな都会
コープランド:3つのラテン・アメリカン・スケッチ
オルフェウス室内管弦楽団
Recorded: March 1988, Performing Arts Center
Brilliant Classics 9207 (P)1989 DG (C)2010 Brilliant Classics (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: HMV OnlineAmazon.co.jpTower Records

ドイツ・グラモフォンからリリースされていたディスクのライセンス発売。値段も安い!(さすがブリリアント・クラシックス)。こういう再発売は大歓迎です。

コープランドは大学時代に「ビリー・ザ・キッド」組曲を演奏したことがあります(よくこんな曲をやったものだと今更ながら感心します)が,このディスクの曲は初めて聴くものばかりでした。コープランドは近代の作曲家ですが,和声的には自然なので聴きやすいです。アパラチアの春などなかなか楽しめました。

録音ですが,同楽団の他のものとほぼ同様ですが,若干音の捉え方が弱い気がします。美しく見通しよく捉えているのですが,質感の捉え方が少し弱めでわずかに物足りなさがあります。まあしかし小編成の透き通るような演奏を引き立てる録音には違いがないので,少しオマケですが四つ星半です。

ウクレレから受けた二度目の衝撃!

以前にジョン・キングのウクレレによるバッハ無伴奏ヴァイオリンと無伴奏チェロのディスクを紹介しました。ウクレレとは思えない素晴らしい演奏に衝撃を受けました。


ウクレレによるバッハ無伴奏チェロ組曲第1番よりプレリュード

そして二度目の衝撃。ウクレレがこんなに表現力豊かな楽器だったとは! ビートルズ(というよりジョージ・ハリスンか)の「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」,いやはや,これは素晴らしい!驚きました。


ウクレレによる「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」

ジェイク・シマブクロ(Jake Shimabukuro)というウクレリスト?は全く知りませんでしたが,もっと聴きたくなりました。

タグ: [YouTube] 

ワーグナー:ジークフリート牧歌,他(オルフェウス室内管弦楽団)

cover picture
ワーグナー:ジークフリート牧歌
トゥリーナ:闘牛士の祈り
ヴォルフ:イタリア風セレナーデ
プッチーニ:菊
ベルリオーズ:夢とカプリッチョ 作品8
シベリウス:悲しきワルツ 作品44
ドヴォルザーク:弦楽のためのノットゥルノ ロ長調 作品40
オルフェウス室内管弦楽団
Performing Arts Center, State University of New York at Purchase, 3/1990
431 680-2 (P)1991 Deutsche Grammophon (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Amazon.co.jpTower Records

オルフェウス室内管弦楽団をさらに続けます。

小オーケストラ,弦楽合奏の曲を集めた作品集で「ヨーロピアン・ミュージック・エクスプレス(A Trans-European Musical Express)」というタイトルがついています。オルフェウス室内管弦楽団のジークフリート牧歌が聴きたくて入手しました。ジークフリート牧歌は好きな曲なのですが,途中だるいところがいっぱいあって好きな曲なのになかなか聴き通せません。オルフェウス室内管弦楽団の演奏でもやっぱりだるかったです(^^;。でもいくつか聴いた中では良い方ですね。さすがです。

録音は他のオルフェウス室内管弦楽団の録音とほぼ同等で良好なのですが,少し楽器の質感の捉え方が弱いようにも思いました。良いと言うよりは欠点のない少ない録音ですね。

これももう廃盤で入手性がよくないのは残念です。

メンデルスゾーン:弦楽のための交響曲第8番,第9番,第10番(オルフェウス室内管弦楽団)

cover picture
メンデルスゾーン:弦楽のための交響曲第8番,第9番,第10番
オルフェウス室内管弦楽団
Performing Arts Center, State University of New York at Purchase, 12/1991
437 528-2 (P)1993 Deutsche Grammophon (輸入盤)
 愛聴盤  好録音度:★★★★☆
参考: Amazon.co.jpTower Records
オルフェウス室内管弦楽団を続けます。これもまた精緻かつ躍動感に満ちた素晴らしいアンサンブルが聴きものです。第10番ほど取り上げられることのない第8番や第9番もこんなに楽しい曲だったんだと思いました。全集でないのが残念です。

録音もレスピーギの作品集と同様,残響を抑えた明瞭感の高い,そしてすっきりと見通しのよい録音です。優秀なアンサンブルをさらに際立たせていると思います。これも同楽団の録音の中ではかなり良い方に入ると思います。

オルフェウス室内管弦楽団のドイツ・グラモフォンへの録音は演奏も録音も優れたものが多いのですが,その多くがすでに廃盤になってしまっているのは本当に残念です。

レスピーギ:組曲「鳥」,リュートのための古い舞曲とアリア第1組曲,第3組曲,ボッティチェルリの三枚の絵(オルフェウス室内管弦楽団)

cover picture
レスピーギ:組曲「鳥」
レスピーギ:リュートのための古い舞曲とアリア第1/第3組曲
レスピーギ:ボッティチェルリの三枚の絵
オルフェウス室内管弦楽団
1991年12月 ニューヨーク
POCG-1667(437 533-2) (P)1993 Deutsche Grammophon (国内盤)
 愛聴盤  好録音度:★★★★☆
参考: HMV OnlineAmazon.co.jpTower Records
リュートのための古い舞曲とアリアはよく知っているのですが,組曲「鳥」やボッティチェルリの三枚の絵という曲はこのディスクでしか聴いたことがありません。いずれも小編成のオーケストラのための曲で,オルフェウス室内管弦楽団にはぴったりと言えるでしょう。機敏で歯切れ良く,そして雑味のない爽やかな音楽が素晴らしいです。

録音も良好で,残響感はほとんどなく明瞭で透明感があり高域の伸び申し分ありません。やや刺激的かもしれませんが,キレのある鋭いサウンドは本当に魅力的です。オルフェウス室内管弦楽団の良さを十分に描き出しています。同楽団の録音の中でもかなり良い部類に入るのではないでしょうか。

リヒャルト・シュトラウス:F. クープランのクラヴサン曲によるディヴェルティメント作品86,組曲「町人貴族」作品60(オルフェウス室内管弦楽団)

cover picture
R. シュトラウス:ディヴェルティメント作品86
R. シュトラウス:組曲「町人貴族」作品60
オルフェウス室内管弦楽団
1991年4月
435 871-2 (P)1992 Deutsche Grammophon (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Amazon.co.jpAmazon.com
リヒャルト・シュトラウスとしては小規模な管弦楽曲です。作品86はWikipediaによると「F. クープランのクラヴサン曲によるディヴェルティメント」と書いてあり,曲名すら知りませんでした。バッハの管弦楽組曲,あるいはレスピーギのリュートのための古風な舞曲とアリアのイメージに近いという印象を持ちました。リヒャルト・シュトラウスの個性が出た作品かと言われると疑問も残りますが,私としてはこちらの方が楽しく聴くことが出来ました。

録音ですが,他のオルフェウス室内管弦楽団の録音と同様,すっきりと聴きやすい録音で,すごく良いわけではありませんがマイナス点もほとんどありません。もう少し各楽器の質感が強く出ていると完璧なのですが。

確か私はこのディスクをAmazon.co.ukのマーケットプレイスから購入しましたが,到着したものを見てびっくり,図書館落ちのもののようで,ディスクに直接“PHOENIX PUBLIC LIBRATY”と書いたシールと管理番号が書いたシールが貼ってあったり,解説書にスタンプが押してあったり(DISCARDEDというスタンプも押してありました)と,ひどいものでした。信号面は図書館落ちのディスクにしては綺麗でしたが,それでも大きな傷がいくつか付いていました。商品状態の記述にはなかったのでちょっと頭にきてクレームを付けようかとも思いましたが,何とか再生も出来るので我慢して聴くことにしましたが,時々こういうのがあるので気をつけないといけないですね。

ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ集(アリアドネ・ダスカラキス)

cover picture
ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ集
アンサンブル・ヴィンテージ・ケルン Ensemble Vintage Koln
アリアドネ・ダスカラキス Ariadne Daskalakis (Violin)
ライナー・ジッパーリング Reiner Zipperling (Viola de Gamba)
ジェラルド・ハンビッツァー Gerald Hambitzer (Harpsichord)
Hessischer Rundfunk, Frankfurt am Main, Germany, from 25th to 28th May, 2009
8.572245 (P)2010 (C)2011 Naxos Rights International Ltd. (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: HMV OnlineAmazon.co.jpTower Records

CD試聴記」からの転載記事です。

バロック・ヴァイオリンによる演奏。装飾が多めに取り入れられていますが,自然な流れの中で入ってくるため違和感がなくすんなりと耳に入ってきます。緩徐楽章でのニュアンス豊かで伸びのある美しい音色が印象的,急速楽章の溌剌とした表現も素晴らしいです。技術的にも上手いですし,音楽的にも優れていると思います。

録音ですが,少し残響を含んでいるものの,直接音主体で明瞭感・透明感に優れる良好な録音です。もう少しボディ感があるとなお良かったのですが。また,チェンバロとチェロが少し焦点がぼけたような音色なのが残念なところです。

ブロムシュテットのR. シュトラウス管弦楽曲集が復活!

R. シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」作品30
R. シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」作品40
R. シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」作品20
R. シュトラウス:楽劇「ばらの騎士」作品59よりワルツ第1番,第2番 (*)
R. シュトラウス:歌劇「カプリッチョ」作品85より六重奏曲 (*)
R. シュトラウス:メタモルフォーゼン(23の独奏弦楽器のための)
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮
サンフランシスコ交響楽団
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 (*)
1989~1996年録音
参考: HMV OnlineTower Records

前のエントリでも紹介したブロムシュテット指揮/サンフランシスコ交響楽団のR. シュトラウスがDouble Deccaで一部復活しました! 入手しづらかっただけにうれしい復活です。アルプス交響曲が入っていないのが残念ですが。発売日は4月30日頃のようです。

タグ: [管弦楽曲] 

リヒャルト・シュトラウス:管弦楽曲集(ヘルベルト・ブロムシュテット指揮/サンフランシスコ交響楽団)

cover picture (a) cover picture (b) cover picture (c)

R. シュトラウス:ツァラトゥストラはこう語った 作品30
R. シュトラウス:死と変容 作品24
R. シュトラウス:ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら 作品28
Davies Symphony Hall, San Francisco, November 1994
(a) 289 448 815-2 (P)(C)1998 The Decca Records Company Limited (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Amazon.co.jpAmazon.comAmazon.co.uk

R. シュトラウス:アルプス交響曲 作品64
R. シュトラウス:ドン・ファン 作品20
Davies Symphony Hall, San Francisco, 31 May - 1 June 1988
(b) 421 815-2 (P)(C)1990 The Decca Record Company Limited (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Amazon.co.jpAmazon.comAmazon.co.uk

R. シュトラウス:英雄の生涯 作品40
R. シュトラウス:メタモルフォーゼン AV142
Davies Symphony Hall, San Francisco, 21, 24, 25 February 1992
(c) 436 596-2 (P)(C)1994 The Decca Record Company Limited (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Amazon.co.jpAmazon.comAmazon.co.uk

ヘルベルト・ブロムシュテット指揮 Herbert Blomstedt
サンフランシスコ交響楽団 San Francisco Symphony

シベリウスの交響曲全集が良かったブロムシュテット/サンフランシスコ交響楽団の演奏がふと聴きたくなって手に入れました。演奏については上手く言い表せないので録音について少しだけ。

広帯域でフラット,密度感がありながら濃くなく,インパクトはそれほどありませんが,素直で癖のない音で聴きやすいです。オーディオ品質も良く優秀録音と言えるかもしれません。もう少しそれぞれの楽器にフォーカスして質感を強めに捉えていればなお良かったと思うのですが(特に弦楽器),まあそれでもかなり良い部類に入ると思います。DECCAらしい録音です。

ブロムシュテット/サンフランシスコ交響楽団のディスクは現在は少し入手性が良くないのが残念ですね。

※(c)のディスクを追加しました(2012/04/05)

ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」,他(アンドリュー・マンゼ指揮/ヘルシングボリ交響楽団)

cover picture
ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調作品55「英雄」
ベートーヴェン:12のコントルダンスWoO14,他
アンドリュー・マンゼ指揮/ヘルシングボリ交響楽団
Recorded August 2007 at Helsingborgs Konserthus, Sweden.
HMU 807470 (P)(C)2008 harmonia mundi usa (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: HMV OnlineAmazon.co.jpTower Records
先日取り上げたブラームスの交響曲全集と同様,力強くアグレッシブなベートーヴェンですが,なぜかこちらはブラームスよりも妙にはまっている気がします。曲と演奏との相性が良いと思います。

録音もブラームスと同じ傾向ですが,こちらの方が各パートが分離良く明瞭に聴こえてくるように思います。伸びのあるヌケの良い音ではありませんが,中低域が締まり,無駄な響きがほとんどなく,なかなか気持ちの良いサウンドです。この録音がより一層この演奏を引き立てていますね。

なかなか良かったので他の交響曲も録音して欲しいです。

ブラームス:交響曲全集(アンドリュー・マンゼ指揮/ヘルシングボリ交響楽団)

cover picture
ブラームス:交響曲全集
アンドリュー・マンゼ指揮/ヘルシングボリ交響楽団
Helsingborg Concert Hall, 2009/2010
cpo 777 720-2 (P)2012 cpo (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: HMV OnlineAmazon.co.jpTower Records
ハイドンの主題による変奏曲,悲劇的序曲,大学祝典序曲も収録されています。マンゼ氏はバロック・ヴァイオリン奏者ですが,指揮活動をされているとは全く知りませんでした。

解説書のオーケストラメンバーの写真を見ると中規模の室内管弦楽団のように見えますが,このオーケストラから発せられるサウンドは力強く編成の小さなオーケストラと思えないほどの迫力を持っています。ピリオド的なアプローチを採っているのかもしれませんが,確かに速めのテンポで歯切れ良く演奏していますが,そんな感じには聴こえません。重厚でもなく情緒的でもない,何と形容して良いか迷う演奏です(あえて言うなら体育会系か?)。こういう演奏は基本的には好きなのですが,聴いているうちに何かちょっと私の求めているものと違う気がしてきました。美しさとすっきりとした見通しの良さに欠けるからかもしれません(これは録音の影響かもしれません)。

私が一番気に入ったのは大学祝典序曲で,これは結構はまっていると思いました。

録音ですが,残響は抑えめで引き締まった感じのする録音ですが,かなり音が詰め込まれた感じで前述のようにすっきりとした感じがしません。音色も少し癖があるように思います。中低域は締まっていてブーミーでなく,また中高域に被ってこないのでその点は良いと思います。決して悪い録音ではなく私の好みなのですが,少し辛めで四つ星です。

第1番 15:00/9:30/4:43/16:17 計45:30 提示部リピートあり
第2番 19:49/11:04/5:25/8:50 計45:08 提示部リピートあり
第3番 12:23/10:08/5:29/8:25 計36:35 提示部リピートあり
第4番 12:19/11:53/6:07/10:20 計40:39

タグ: [交響曲]