PIANO MAN THE VERY BEST OF BILLY JOEL [K2 HD Mastering CD]

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PIANO MAN THE VERY BEST OF BILLY JOEL [K2 HD Mastering CD]
ビリー・ジョエル Billy Joel
88697883012 (P)2004 (C)2011 Sony Music Entertainment (輸入盤)
参考: Tower RecordsAmazon.co.jp
ビリー・ジョエル本人も選曲に参加したという,厳選されたベスト盤。通常盤を含めAmazonやHMVのレビューで評価が低いのは,オリジナルよりも若干短く編集されたラジオ放送用バージョンが使われているためのようです。しかもそれが「ピアノ・マン」や「素顔のままで」といった超名曲なので余計なのかもしれません。なお,通常盤の国内盤は17曲目が「ストレンジャー」に入れ替わっているようです。

ベスト盤としては,相当以前に購入したBilly The Bestを持っていたのですが,それと比べるとまず格段に平均レベルが上がっていることに驚かされます。16bitをぎりぎりまで使うようにマスタリングされています。クリップしないようにピークを抑えつつ平均レベルを上げる操作がなされていると思いますが,違和感・不自然さはなく鮮明さが向上していますので,好ましい改善がなされていると思います。

このリマスター盤がなかなか良かったので,気に入っているディスクでリマスター盤が出ているものは買い直しをし始めました。リマスターには賛否があると思いますが,私は概ね好意的にとらえています。すでに持っているのに買い直すということに若干の抵抗はあるものの,やはり持っているものに比べて改善されている可能性があると思うと,手を出してしまいますね...

ベートーヴェン:交響曲第3番~第8番(ジョヴァンニ・アントニーニ指揮/バーゼル室内管弦楽団)

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ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」,第4番
ジョヴァンニ・アントニーニ指揮/バーゼル室内管弦楽団
録音不明
88697192522 (P)(C)2008 SONY/BMG (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
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ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」,第6番「田園」
ジョヴァンニ・アントニーニ指揮/バーゼル室内管弦楽団
July 8-9, 2008, july 3-5, 2009 Kultur- unt Kongresszentrum Lucerne, Swizerland
88697648162 (P)(C)2010 SONY MUSIC (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsHMV Onlineicon
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ベートーヴェン:交響曲第7番,第8番
ジョヴァンニ・アントニーニ指揮/バーゼル室内管弦楽団
July 5-7, 2010, july 4-6, 2012, Kultur- unt Kongresszentrum Lucerne, Swizerland
88765469372 (P)(C)2013 SONY MUSIC (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
小編成モダンオーケストラによるベートーヴェンの交響曲。指揮者のジョヴァンニ・アントニーニ氏は古楽器アンサンブル「イル・ジャルディーノ・アルモニコ」の創設者だそうです。このベートーヴェンでもピリオド奏法が取り入れられています。

「小編成+モダン楽器」というキーワードに弱いのでついつい手を出してしまいました(^^;。ただしピリオド奏法は苦手なので,また「失敗した...」を覚悟して入手しましたが,これは録音も含めてトータルとしてまずまず気に入りました。ピリオド奏法が鼻につき,ガチャガチャと煩く感じる曲もあるのですが,キレが良く引き締まった演奏で聴き応えがあります。先鋭的すぎることもありません。アンサンブルも良く整っていて鍛えられていると思います。

録音ですが,弦楽器の音など大変綺麗なのですが,少し綺麗にまとめ過ぎて質感に乏しいきらいはあります。残響が気になる曲もありますが,ヌケが悪くなることも少なく,全体のサウンドとしての充実度もあってまずまず良好と言えます。生々しい質感には欠けるので好録音とは少し違いますが。

余談ですが,私の中では何となく第3番=黄,第5番=赤,第6番=緑,第7番=濃紺,という勝手なイメージがあるので,このジャケット写真の配色には違和感があり,特に第5番/第6番と第7番/第8番のディスクをいつも取り間違えてしまいます(^^;。

なお,第1番/第2番のディスクは既発売(手に入れるか思案中...),第9番はまだ発売されていないと思います。

タグ: [交響曲] 

バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲(クリスティアン・ピエール・ラ・マルカ)

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バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲
クリスティアン・ピエール・ラ・マルカ Christian-Pierre La Marca (Cello)
Paris, Eglise de Bon Secours, du 3 au 12 et le 22 Octobre 2012
88765439332 (P)(C)2013 Sony Music Entertainment (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Amazon.co.jp
CD試聴記」からの転載記事です。

若者らしい躍動感のある清々しい演奏です。 軽めのタッチで跳ねるような弾き方がスピード感を生み出しています。 技術にも長けていて安定感があり隅々にまで丁寧に神経が行き届いています。 これはなかなか素晴らしい出来だと思います。

録音ですが,息づかいまで聴こえるような録音で,残響は少しあるもののしっかりと楽器音を捉えた良好な録音です。 楽器の質感もしっかりと聴き取ることが出来ます。 欲を言うともう少しすっきりと高域の伸び感があればなお良かったと思うのですが。

タグ: [器楽曲]  [チェロ] 

ARTA Softwareを使ったヘッドホンのインピーダンス特性の測定

ARTA SoftwareのSTEPというソフトを使ったヘッドホンの音圧周波数特性については2014年1月19日のエントリ1月20日のエントリで紹介してきました。今回はLIMPというソフトを使ったインピーダンス特性の測定について紹介します。

PCを使ったインピーダンス特性の測定では次のように配線します。(実際の機材はまた別途紹介したいと思います)

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図1 インピーダンス特性測定系(LIMPマニュアルより)


100Ωのリファレンス抵抗の両端にかかる電圧を測って電流値を求め,ヘッドホンの両端にかかる電圧と先に求めた電流値からインピーダンスを求めます。基本的には中学校?で習うオームの法則そのまんまですね。

で,いつもの通りSennheiser HD580, Amperier, HD25-1 IIの測定結果を示します。

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図2 Sennheiser HD580 インピーダンス特性
(公称インピーダンス 300Ω)
青:装着時/灰:非装着時

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図3 Sennheiser Amperier インピーダンス特性
(公称インピーダンス 18Ω)
青:装着時/灰:非装着時

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図4 Sennheiser HD25-1 II インピーダンス特性
(公称インピーダンス 70Ω)
青:装着時/灰:非装着時


それぞれインピーダンスが大きく異なり,それに合わせてスケールを変えていますのでご注意ください。低域側に現れるピークは通称f0と呼ばれる最低共振周波数で,低域の再生能力に関わります。ただ,ヘッドホンの場合はスピーカほどは重要ではないかもしれません。装着時は振動板の動きがヘッドホン前室空間の圧力で抑えられるため,インピーダンスの山が抑えられています。高域で徐々に上がっていくのはボイスコイルのインダクタンスの影響です。あと,様々な共振がインピーダンス特性の乱れとなって現れてきます。

音質に具体的にどう関わってくるかというのは難しいところで,だからどうやねん,というところはありますが(^^;,一つの参考データとしてこれも今後の測定では載せていきたいと思います。

タグ: [ヘッドホン] 

ヘッドホンの測定で人工耳アダプターを製作して試す

ヘッドホンの測定でもう一つ。一般的にはヘッドホンの測定にはIEC 60318-1で規定されている人工耳を使います。製品としてはBrüel & Kjær社のType 4153などがあります。個人で買えるようなものではありませんので,IECの図面から形を真似て作ってみました。

IECの人工耳は次のような形をしています。

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図1 IEC 60318-1 Ear Simurator


マイクの前にくぼみ(V1)があるほか,音響インピーダンスマッチングのためと思われる容積V2, V3があります。V2, V3まで真似て作成するのは大変なので,V1のくぼみだけをマイクの前に取り付けるようにしてみました。図1やBrüel & Kjær社のType 4153を見るとくぼみの外側もテーパーになっていてこのままではヘッドホンが取り付けられないので,実際にはプレートをはめて平らにします。その状態を想定して製作し取り付けたのが次の写真です。

mic5_artificial_ear_adapter.jpg
図2 製作した人工耳アダプターを取り付けた測定治具


雑な工作で恐縮ですが,加工のしやすさを考えてスチロール板を使いました。本当は3Dプリンタなどを使って作ってみたいところですが...で,この人工耳アダプターを付けて測定した結果を示します。

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図3 Sennheiser HD580 周波数特性
青:音圧(人工耳あり)/灰:音圧(人工耳なし)/橙:2次歪/黄緑:3次歪

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図4 Sennheiser Amperier 周波数特性
青:音圧(人工耳あり)/灰:音圧(人工耳なし)/橙:2次歪/黄緑:3次歪

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図5 Sennheiser HD25-1 II 周波数特性
青:音圧(人工耳あり)/灰:音圧(人工耳なし)/橙:2次歪/黄緑:3次歪


灰色の線が人工耳アダプターなし,青色の線が人工耳アダプターありです。だいたい4-5kHz以上の特性に影響が出ています。こんなちょっとしたことでも大きく特性が変わってしまいます。

こう見てみると,人の耳の形は千差万別ですので,同じヘッドホンを聴いても,実は全然違う音に聴こえている可能性もある,ということがわかりますね。なので,どんな測定をしようが,それはあくまでも一例でしかなく何が正しいかなんていうのは実は何もないということが言えるのかもしれません。

で,その測定した一例が自分の耳の特性と合っているかどうかももちろんわかりませんが,しかし,それでも音の傾向を示すヒントにはなると思いますので,当面は自作の人工耳アダプターの有り/無し両方で測定して示していこうと思っています。

タグ: [ヘッドホン] 

スピーカー測定ソフトウェア ARTA Software を使ってみました

今までヘッドホンの特性測定にWaveSpectraという汎用の周波数分析ソフトウェアを使っていたのですが,スピーカーの測定に特化したソフトウェアを使ってみましたので,簡単にレポートします。

使用したのは ARTA Software (クロアチア)が出しているソフトウェアで,インパルス応答測定用のARTA,ステップサイン波を使う周波数測定用のSTEPS,インピーダンス特性測定用のLIMPという3つのソフトウェアから構成されています。シェアウェアですが,測定機能自体は無料でも使えます(ライセンスキーを発行してもらうと測定データの保存ができるようになります)。価格は日本円で12,296円でした。

いろいろと測定が出来るのですが,とりあえずSTEPSというソフトでヘッドホンの周波数特性を測定してみました。WaveSpectraを使う方法ではサイン波のスイープ信号を使いましたが,このソフトでは1/6~1/48オクターブのステップでサイン波を出して測定する方法を使っています。高調波歪も同時に計測できます。治具を用意すれば位相特性も測定が出来ますが,今回は音圧特性と高調波歪特性のみ測定しました。ゼンハイザーのHD580,Amperier,さらにHD25-2 IIの測定結果を掲載します。

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図1 Sennheiser HD580 周波数特性
1/24oct. 青:音圧/橙:2次高調波歪/黄緑:3次高調波歪

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図2 Sennheiser Amperier 周波数特性
1/24oct. 青:音圧/橙:2次高調波歪/黄緑:3次高調波歪

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図3 Sennheiser HD25-1 II 周波数特性
1/24oct. 青:音圧/橙:2次高調波歪/黄緑:3次高調波歪


先日紹介したWaveSpectraの結果とほぼ同等の結果が得られていますが,低域の方で若干違いが見られます。おそらくステップサイン波で測定しているこちらの方が,より正しく測定できているものと思います。なお,キャリブレーションは出来ていませんので,音圧の絶対値は正しくありません。相対的なものとして捉えてください。(マイクアンプのゲインを,1kHzで119dBのあたりになるように調整しています)

この結果で見ると,HD580は特に低域が低歪ですね。またAmperierとHD25-1 IIは少し違いはあるものの傾向的には似ていることがこの測定結果からもわかります。

今後の測定は当面このARTA Softwareを使っていきたいと思います。また,治具を作成してインピーダンス特性も測定できるようにしたいと思います。一通りの測定が出来るようになったら測定環境についても後日整理して紹介したいと思います。

タグ: [ヘッドホン] 

Sony Walkman F880シリーズのトラック再生順序に言いたいことがあります!

少し前にソニーのウォークマンを手に入れて使っているのですが,少し困った仕様がありましたので,ここで指摘をしておきます。下のスクリーンショットは,イルマ・イサカーゼのバッハ:ゴルトベルク変奏曲のアルバムの曲リストのスクリーンショットを撮ったものです。左がウォークマン付属のW.ミュージック,右がWinamp Proです。

並び順を見て欲しいのですが,W.ミュージックの方は,(1)アリア (2)第16変奏 (3)第1変奏 (4)第17変奏 ・・・という並びになってしまっています。一方Winamp Proの方はちゃんと順番に並んでいます。

wmusic_track_list_issakadze_goldberg_variations.png  winamp_pro_track_list_issakadze_goldberg_variations.png
図1 トラックリスト比較
左:W.ミュージック/右:Winamp Pro
Bach: Goldberg Variations (Irma Issakadze)


なぜこんなおかしなことになるのか? イサカーゼのゴルトベルク変奏曲は80分に収まりきらないので,前半の第15変奏までがCD1,第16変奏からCD2という2枚組になっています。PCへの取り込みはiTunesを使っているのですが,本来は1つの連続した曲なので,2枚を同じアルバム名にし,ディスク番号を付けてCD1とCD2を区別出来るようにしています。これで1つのアルバム扱いとしてトラック番号が重なっていても曲順が正常に保たれるようにしています。

iTunesやWinamp Proは,ディスク番号をきちんと扱っているために正しい曲順で並ぶのですが,W.ミュージックはディスク番号を無視してトラック番号だけで並べているので上記のような曲順になってしまうのだと思われます。これではわざわざCDを取り替える手間がそのまま持ち込まれてしまって不便です。

チャイコフスキーの後期交響曲集でも,第5番の第1, 2楽章がCD1,第3, 4楽章がCD2という2枚組のディスクも多くあり,第5番を連続的に聴くために2枚を1つのアルバムにまとめようとしても同じことが起こります。ディスク番号を無視して並べることのメリットなど何もないと思うのですが,なぜこんな仕様にしているのか全く理解できません。

そもそもAndroidのメディアデータベースでは,ディスク番号とトラック番号が一つの数字に統合されて管理されているはずです。たとえば,ディスク1の1曲目は10001,2曲目は10002,ディスク2の1曲目は20001,2曲目は20002,といったように,一つの数字の上位桁にディスク番号を割り振って一つのトラック番号に統合していたと思います(実際の割り当て方は少し違ったと思います)。これをそのまま使い何も考えずにそのトラック番号順に並べれば良いだけなのに,わざわざディスク番号を無視する処理を追加しているのでしょうか? 本当にいらんことをしてくれます。

こんなしょうもないことですが,それだけで使う気が失せてしまいます。実際,イサカーゼのゴルトベルク変奏曲は,PC上でもディスクを分けるか,トラック番号を振り直すという不毛な作業をして戻さなければ楽しむことが出来ません。強く改善を求めたいと思います。

ヘッドホン DENON AH-D1100 レビュー

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ヘッドホン DENON AH-D1100

密閉ダイナミック型,インピーダンス32Ω,ケーブル1.3m Y字型,3.5mmミニプラグ(ストレート/金メッキ)
参考: DENONAmazon.co.jp

DENONのClassicというシリーズの上位モデルで定価18,000円もするモデルです。見かけはチープで軽いので少々安っぽいのですが,よく見ると作りは比較的きっちりとしていて悪くありません。ケーブルも決して太くはありませんが弱々しくはありません。質感が定価に見合うかというとちょっとどうかなとは思いますが,Amazon.co.jpでは7,500円程度で出ていますので,これなら十分納得できます。

装着感ですが,軽くてアラウンドイヤーなので耳に負担が少なく良好ですが,イヤーパッドがやや固めでフィット感はあまりなく,密閉型ですが隙間が出来てしまっているように思います。

そして肝心の音ですが,低域がやや強めですが,ブーミーでなくキレがあります。全体に癖がなく良くバランスが取れていると思います。高域もストレスなく綺麗に伸びています。少しきついと思われる方もいると思いますが,私にはちょうど良いです。密閉型ですが閉塞感も少なく音場も広めです。大人しくインパクトには欠ける音ですが,フラットで圧迫感も少ないのでとても聴きやすいです。

次に周波数特性です。測定治具,測定方法は以前のブログページへのリンクを参照してください(→測定治具測定方法)。

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図1 DENON AH-D1100 周波数特性
※1kHzを0dBとして正規化


低域が非常に強く出ていますが,実際に聴くとそれほどでもありませんでした。おそらく測定は密閉度が高い状態で実際に聴いたときには隙間があって低域が弱まったのではないかと思います。これは私にとっては良い結果になりました。ピークディップが結構ありますが,聴感はフラットで大人しいです。癖につながりやすい3~4kHzが弱いのも良好な結果につながっていると思います。

DENONは正直ノーマークでしたが,これはなかなか良かったです。久々に良いヘッドホンに出会いました。

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モニターヘッドホン MDR-CD900ST 周波数特性

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ヘッドホン Sony MDR-CD900ST

密閉ダイナミック型,インピーダンス63Ω,ケーブル2.5m片だし,ステレオ標準プラグ
参考: SonyAmazon.co.jp
モニターヘッドホンの定番中の定番として確固たる地位を確立しているソニーのMDR-CD900STの周波数特性を測ってみました。測定治具,測定方法は以前のブログページへのリンクを参照してください(→測定治具測定方法)。レビューは2006年に記事にしていますのでそちらを参照してください(→MDR-CD900STレビュー記事)。

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図1 Sony MDR-CD900ST 周波数特性
※1kHzを0dBとして正規化


10kHzのピークと12kHzくらいのディップがものすごいですが,このくらいの帯域になってくると癖としては認識されないように思います。聴感上も癖や色づけの少ないどちらかといえばフラットな音に感じられます。解像度の高さはもしかしたらこの10kHzのピークが貢献しているのかもしれません。低域が控えめなのもこの測定結果からわかります。

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ヘッドホン Sennheiser Momentum のレビュー(その2) ~ 周波数特性

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ヘッドホン Sennheiser Momentum

ケーブル1.4m,片出し,プラグストレート着脱式,18Ω
標準プラグアダプター付属
Apple用マイク付きリモコンケーブル付属
参考: SennheiserAmazon.co.jp

ゼンハイザーのMomentumは2013年7月7日にレビュー記事を掲載しました。昨日掲載した測定治具で測定をしましたので結果を掲載します。1kHzを0dBに合わせて表示をしています。

測定結果を見て,私自身もびっくりしました。す,すごい低域の量です...前のレビューで「ゼンハイザーらしい素直でフラットな印象ですが,Amperiorに比べると中低域が分厚く量感があり,重心のかなり低い音になります。」と書いていましたが,まさにそれを裏付けるような特性です。低域重視にもほどがあります(^^;。低域の量感を求める人も多いようなので,そういう方には受け入れられるかもしれませんが,私にはいくらなんでもこれはちょっと多すぎます。

これも前のレビューで書きましたが,中低域の響きがやや高域に被ってきて少し曇らせている感じがするので,もう少し低域を締めて高域への影響を下げてすっきりさせて欲しいと思いますね。低域を10dBくらい下げてくれればちょうど良いバランスになるんじゃないかと。

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図1 Sennheiser Momentum 周波数特性
※1kHzを0dBとして正規化

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ヘッドホン測定治具の製作

以前,バイノーラルマイクを用いたヘッドホン測定の結果を公開していましたが,実際にマイクを耳に装着し,その上からヘッドホンをして測定するという方法であったため,測定結果がマイクやヘッドホンの装着の具合で大きく変わり,再現性に乏しいという欠点がありました。

もう少し安定して再現性のあるデータが取れないかと思い,作成したのが今回の治具です。下記のページを参考にさせていただきました。有り難うございました。

  ヘッドフォンの測定系の更なる改良とイロイロ測定(えるなのブログ)
  続、ヘッドフォンの周波数特性の計測。(えるなのブログ)

本来は測定用の疑似耳を使うのですが,個人で入手できるようなものではないので自作せざるをえません。

製作した治具の写真です。

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図1 ヘッドホン測定治具 使用マイク:Panasonic WM-61A


マイクはパナソニックのWM-61Aというコンデンサマイクでフラットな周波数帯域は20Hz~16kHzです。厚紙にパンチで穴を空け,そこにコンデンサマイクを取り付け,CD-Rを買ったときに付いていた透明の保護用の円盤の中心部に両面テープで貼り付けて周囲をエポキシ樹脂で固めています。これをホームセンターで売っている発泡スチロールのブロックに取り付けます。

マイク部分の拡大写真です(雑な工作ですが...(^^;)。

mic2.jpg
図2 ヘッドホン測定治具 マイク部分の拡大


使い方ですが,テーブルの端にこの治具を置き,治具とテーブルの板をヘッドホンで挟みます。Sennheiser HD580だと次の写真のようになります。CD-Rの保護円盤が絶妙な大きさであることがわかります。

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図3 ヘッドホンの設置 Sennheiser HD580の場合


Sennheiser Amperierだと次の写真のようになります。

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図4 ヘッドホンの設置 Sennheiser Amperierの場合


それで実際に測定してみました。測定方法はマイク治具以外,バイノーラルマイクを使った方法と同じです。1kHzを0dBに合わせて表示しています。まずHD580の周波数特性です。フラットで20kHzまでしっかりと伸びていることがわかります。なかなか良い特性です。

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図5 Sennheiser HD580 周波数特性
※1kHzを0dBとして正規化


次にSennheiser Amperierの周波数特性です。6kHzに大きなディップがありますが9~12kHzあたりにピークがあり,これが音の輝きにつながっているように思います。HD580よりもかなり低域が強いのも測定結果に出ています。

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図6 Sennheiser Amperier 周波数特性
※1kHzを0dBとして正規化


あくまでも参考データでしかありませんが,音質傾向をつかむヒントにはなると思います。当面はこの治具を使って測定していこうと思っています。

タグ: [ヘッドホン] 

【記事修正あり】Sony Walkman NW-F880のギャップレス再生性能を確認する

追試した結果,もう少しわかったことがありますので結論のみ記載します。昨日の結果は間違いではないのですが,実際にはほぼ問題にならないであろうことがわかりました。

WAV, Media Go FLAC
1トラックの長さがおよそ3.4秒以下のトラックが連続すると曲間でミュートすることがあることがわかりました。CDの場合,1トラックの最小時間は4秒なので,CDリッピングコンテンツである限り問題なくギャップレスになります。

Media Go AAC (320kbps)
1トラックの長さがおよそ1.4秒以下のトラックが連続すると曲間でミュートすることがあります。上記の理由でこれは問題ありません。1トラックの長さをランダムに変化させると稀に曲間で異音が入りますが,CDリッピングのトラックでは試した限りでは異音発生せず正しくギャップレスになりました。CDの場合,トラックの長さは588サンプルの倍数になるので,このような規則性のある長さでは発生しないのかもしれません。

Media Go MP3 (320kbps)
1トラックの長さがおよそ1.4秒以下のトラックが連続すると曲間でミュートすることがあります。上記の理由でこれは問題ありません。1トラックの長さをランダムに変化させるとかなり曲間でノイズが入ります。しかし,CDリッピングのトラックでは試した限りではノイズは発生せず正しくギャップレスになりました。Media Go AACと同じく,CDのトラックの長さの条件ではうまくつながるのかもしれません。

ということで,昨日×や△をつけたものについても実用上は問題なさそうです。お騒がせしました。

なお,iTunes Apple Lossless/AAC/MP3 についても追試しましたが,こちらも昨日の結果通り全く問題ありませんでした。

ということで,やっとWalkmanも一般的なコーデックでギャップレス再生が可能な真っ当な製品となりました。私にとってはこれだけでも十分に手に入れる価値がありました。なお,確認が取れたのはF880シリーズのみです。他のシリーズは未確認で確認予定もありません。ご了承ください。



■以下,昨日の記事です。

ソニーの最新のウォークマンF880シリーズではハイレゾ対応とともにギャップレス再生にも対応しているようでしたので,どれくらいちゃんと出来ているかを確認しました(^^;。まだじっくりと確認は出来ていませんが,興味深い結果が得られているので中間報告します。

テストコンテンツは,正弦波を記録した長い一本のWAVファイルを2~4秒のランダムな長さの連番のWAVファイルに分割し,これをMedia GoおよびiTunesに取り込んでAACやMP3に変換したものを使いました。実際にはこんな細切れでランダムな長さのコンテンツはありませんが,テストなので少し過酷な条件としています。

これを連続再生して,トラックが異音なくつながるかどうかを聴感で確認しました。その結果ですが...

  ×WAV ※曲間で大きくミュートがかかることがある
  ×Media Go FLAC ※曲間で大きくミュートがかかることがある
  △Media Go AAC 320kbps ※稀にごくわずかな異音
  ×Media Go MP3 320kbps ※半数くらいのつなぎ目でブチブチ切れる
  ○iTunes Apple Lossless
  ○iTunes AAC 320kbps
  ○iTunes MP3 320kbps

ということで,Media Goでエンコードしたものが軒並みダメです。FLACやWAVまでダメなのは意外です。逆にiTunesでエンコードしたものは聴いた限りでは完璧につながっていました。

ちなみに,同じF880にインストールしたWinamp Proの結果は下記の通り。

  ×WAV ※曲間で大きくミュートがかかることがある
  ○Media Go FLAC
  ×Media Go AAC 320kbps ※必ずわずかな異音を伴う
  ×Media Go MP3 320kbps ※半数くらいのつなぎ目でブチブチ切れる
  ○iTunes Apple Lossless
  ×iTunes AAC 320kbps ※必ずわずかな異音を伴う
  ○iTunes MP3 320kbps

ということで,Media Go FLACはプレーヤソフトの性能,Media Go AAC/MP3はMedia Goのエンコードが悪い可能性があります。もう少し確認してまた後日報告したいと思います。

ちなみに,Media GoはVersion 2.6 (Build 205),F880のビルド番号は1.10.0000です。

明けましておめでとうございます。

明けましておめでとうございます。

本ブログは開設から約4年半になりました。昨年もとても多くの皆様からアクセスをいただきました。本当に有り難うございます。今年もマイペースで続けていきますので,今後ともよろしくお願い申し上げます。