ブラームス:交響曲全集,他(クラウディオ・アバド指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)

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ブラームス:交響曲全集
クラウディオ・アバド指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1987年~1991年 ベルリン,フィルハーモニー,シャウシュピールハウス(第4番)
544604Z Musical Heritage Society (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon(以上,DG盤)

このディスクには,交響曲の他に,大学祝典序曲,悲劇的序曲,ハイドンの主題による変奏曲,運命の女神の歌,アルト・ラプソディ,運命の歌,哀悼の歌(悲歌),が収録されています。このディスクを入手したのはだいぶ前なのですが,その頃,探しても現役盤が見つからず,DGからライセンスされたMusical Heritage Societyのものしか見つからなかったため,仕方なく入手したものです。本当に現役盤がなかったのか今となってはわからないのですが,今では廉価盤の全集もありますし,分売もあって入手には困らないですね。

この演奏はものすごいですねぇ。ベルリン・フィルを最大限に鳴らした,怒濤のごとく押し寄せてくるサウンドに圧倒されます。これがアバドらしい演奏なのかは私にはよくわからないのですが,もしかしたらベルリン・フィルを抑え切れていないのかもしれないと思ってしまいます。これはアバドというよりもカラヤンが築いたベルリン・フィルの延長線上にある演奏なのかもしれません。後にベルリン・フィルと完成させたベートーヴェンの全集のことを思うと,この時期に再録音をしておいて欲しかったと正直なところ思うのですが,この演奏はこれでブラームス演奏の一つの到達点という気もします。

録音ですが,残響を適度に入れながらベルリン・フィルの分厚いサウンドを濃く捉えたもので,ドイツ・グラモフォンのオーケストラ録音としては標準的な出来だと思います。私の好きなタイプの録音ではありませんが,弦楽器中心に構成しているので印象は悪くありません。

第1番 14:13/9:39/5:06/16:29 提示部リピートあり
第2番 20:57/9:58/5:20/9:43 提示部リピートあり
第3番 13:35/8:24/6:27/9:01 提示部リピートあり
第4番 13:06/12:10/6:26/10:03

タグ: [交響曲] 

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲(河村典子)

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バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲
河村典子 Noriko Kawamura (Violin)
2011-2012 at opus55 studio
OPFF-10018/1-2 (P)2013 opus55 LLC (国内盤)
好録音度:★★★
参考: Amazon.co.jp
CD試聴記」からの転載記事です。

モダン楽器による演奏。 どちらかといえば旧世代の実直な演奏スタイルを引き継いだ演奏と言えると思います。 正直なところソリストのような切れ味の良さはありませんが, 丁寧で温かみがあり,長年弾き込んで熟成させたような味わい深さがこの演奏の良さだと思います。

しかし! この演奏には私にとって大きな問題が... 二部形式のほとんどの楽章で,後半のリピートが省略されているのです(ソナタ第2番のAndanteとAllegroはリピートされていましたが)。 これでは気持ちよく聴き通すことが出来ません。 残念!

録音ですが,スタジオでの録音のようですが,残響感はないものの,マイク位置が遠いのか,室内の反響が多く, 音色をかなり曇らせていていますし,明瞭感も大きく損なっていますし,ニュアンスも楽器の質感も失われてしまっています。 反射音の取り入れ方としては最も音を濁らせる良くないパターンです。 せっかくスタジオで録音しているのに,その絶好の環境を全く生かせていません。 これは本当にもったいない! これも本当に惜しいです。

河村典子さんは,元チューリッヒ歌劇場管弦楽団の第二ヴァイオリン首席奏者。 2005年秋からバッハ無伴奏プログラム「ヴァイオリンひとり」で日本各地での演奏行脚を始め,2012年元旦にスイスにて100回目を達成したとのこと。 このディスクはその集大成として録音されたようです。

バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲(ホーフカペレ・ミュンヘン)

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バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲
ホーフカペレ・ミュンヘン Hofkapelle München
February 3-8, 2013, Himmelfahrtskirche, München-Sendling
88765477882 (P)(C)2013 Sony Music Entertainment (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
ヴァイオリニストのリュディガー・ロッターがリーダーを務めるピリオド楽器のアンサンブルによる演奏。早めのテンポで颯爽と流れていく音楽がとても気持ちが良いです。ピリオド楽器の場合,やけに攻撃的でガチャガチャとうるさいという印象があるのですが,これはそんなことは全くありません。そして何より良いのはノリが良いことです。クラシックではノれる演奏に出会うことは滅多にありませんが,この演奏はその点でかなり良い線をいっています。ピリオド楽器の演奏はどちらかといえば苦手なのですが,これは久々に楽しい演奏に出会ったと嬉しくなりました。当たりです。(これがモダン楽器の演奏だったらもっと嬉しいんですけどね...(^^;)。

録音ですが,残響は若干多めですが,音に曇りはなく,響きは比較的美しいと思います。しかし逆にややシャリシャリした感じもします。中低域が薄くふわふわした腰高な音作りです。音色が曇るよりはずっと良いのですが,もう少し中低域を充実させて,生々しい質感を出した方が安定感のある録音になると思うのですが。でもまあ許容範囲内です。

タグ: [協奏曲] 

エルガー:ヴァイオリン・ソナタ,他(ナイジェル・ケネディ)

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エルガー:ヴァイオリン・ソナタ,他
ナイジェル・ケネディ Nigel Kennedy (Violin)
ピーター・ペティンガー Peter Pettinger (Piano)
Recorded in the Church of St George the Martyr, Bloomsbury, London on January 6th and 7th, 1984
CHAN 8380 (P)1984 (C)1985 Chandos Records (輸入盤)
好録音度:★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jp
まだ普通の青年だった頃(^^;)のナイジェル・ケネディのエルガーの名演奏。以下の曲が収録されています。
  • Sonata for Violin and Piano in E minor Op.82
  • 6 Very Easy Pieces in the First Position Op.22
  • Salut d'Amour Op.12
  • Mot d'Amour Op.13
  • Canto Popolare (In Moonlight) from In the South
  • Sospiri Op.70
  • Chanson de Nuit Op.15, No.1
  • Chanson de Matin Op.15, No.2

有名な「愛のあいさつ」はチェロのオブリガート付きで,スティーヴン・イッサーリスが弾いていることに先ほど気がつきました(^^;。熱演のヴァイオリン・ソナタも良いのですが,表情豊かな小品も聴きものです。一番最初に何度も何度も聴いたディスクなので,この演奏が耳に染みついていて,これを越える演奏がまだ見つかりません。「気まぐれな女 Op.17」が含まれていないのが残念です。

録音ですが,残響が多いというわけではないのですが,響きの影響で音色が曇りがちで精彩がなく,またあまり立体感もなくて良くありません。演奏が優れているだけにこの録音は少し残念です。

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番(ヴォルフガング・シュナイダーハン)

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ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品61
バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番(*)
ヴォルフガング・シュナイダーハン Wolfgang Schneiderhan (Violin)
オイゲン・ヨッフム指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
1959年4月29-30日 ベルリン イエス・キリスト教会
1955年1月12-15日 ウィーン コンツェルトハウス・モーツァルトザール(*)
PROC-1444 (P)1955,1959 Deutsche Grammophon (輸入盤)
Tower Records Vintage Collection +plus Vol.18 タワーレコード企画盤
好録音度:★★★★☆,★★★☆(*)
参考: Tower Records

CD試聴記」からの転載記事です。

ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は少し前にレビューしましたので(→こちら),今回はバッハです。バッハはおよそ10年前にLPで聴いて一度レビューしていました。印象は変わっていませんのでそのときの内容をそのまま引用しました。ジャケット写真(左)は今回の復刻盤CDのもので,右がオリジナルのジャケットだと思われます。

オーソドックスながら,切れのある重音奏法,まったく淀みのないテンポ感など,力強くキリッと引き締まった表現が好印象です。 緩急強弱も必要最小限,小細工が全くなくストレートそのもので,かえって清々しく感じます。 前半の4楽章は速めのテンポが気持ちよく,シャコンヌは前半と比較するとやや腰を据えてじっくり取り組んでいるという印象を受けます。

録音はモノラルです。 ほんの少し残響を伴っていますが,気になるほどのことはなく,十分な明瞭感があります。 古い録音のためもあって,やや歪み感が多く,また,音色も古臭さがありますが, この時期の録音と思えば十分に鑑賞に耐えうると思います。

バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲(ディッタ・ローマン)

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バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番,第3番,第5番
ディッタ・ローマン Ditta Rohmann (Cello)
Recorded in July, 2013 at Hungaroton Studio
Hungaroton HCD 32731 (P)(C)2013 Fotexnet Kft. (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
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バッハ:無伴奏チェロ組曲第2番,第4番,第6番
ディッタ・ローマン Ditta Rohmann (Cello)
Recorded on January 25-28, 2014 at Hungaroton Studio
Hungaroton HCD 32732 (P)(C)2014 Fotexnet Kft. (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsHMV Onlineicon
CD試聴記」からの転載記事です。

モダン仕様で金属弦ながらA=415Hzでバロック弓(第6番も5弦チェロに金属弦)という少し変則的な楽器選択ですが, 演奏自体はオーソドックスで,穏やかで上品,流麗で爽やかささえ感じる好演奏です。 技術的にも大変上手いのですが,誇示するようなところが全くないのも好感が持てます。

ローマン氏は,あのミクローシュ・ペレーニ氏の秘蔵っ子として知られており,2012年のバッハ国際コンクールでチェロ部門第2位受賞とのことです。納得。

録音ですが,残響が少し多めで付帯音が気になりますが,直接音は十分にあって明瞭に適切な距離感で捉えたまずまずの好録音です。 楽器の胴体の深々とした響きを上手く録っていると思いますし,弓遣いのニュアンスも感じられます。 こういうチェロの録音は好きです。 しかし,やっぱり残響を少し取り入れすぎかな...惜しいです。

3月に1枚目を入手して一度レビューしていました(→こちら)。残りの曲が発売され全集化されることを心待ちにしていたのですが,意外に早く発売されました(^^)。期待通りの素晴らしい出来でした。私はamazon.co.ukのマーケットプレイスから購入しましたが,日本での発売は9月になってからのようです。

なお,前回のレビューでは好録音度を四つ星半の評価としていましたが,今回改めて冷静に聴いていみて,やはり少し残響が多く付帯音が気になるということで,四つ星に落としました。(申し訳ございません...)

タグ: [器楽曲]  [チェロ] 

持っていたのに買ってしまったベートーヴェン交響曲全集(アバド/ベルリン・フィル ローマ・ライヴ)

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ベートーヴェン:交響曲全集
クラウディオ・アバド指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
(Nos.1-8) Accademia Nazionale di Santa Cecilia, Rome, February 2001, (No.9) Berlin Philharmonie, Grosser Saal, April-May 2000
479 2259 (P)2013 Deutsche Grammophon (輸入盤)
好録音度:★★★★☆(Nos.1-8), ★★★★(No.9)
参考: Tower RecordsHMV Onlineicon
1999年から2000年にセッション録音で完成させた全集の直後に映像作品として収録されたライヴの音声トラックをCD化した全集(第9番はセッション録音と同じものを収録)。

2008年にリリースされていたものが,この5月にエロクエンスから廉価盤として発売になりました。2008年発売のものを持っていてすでにレビュー済みでしたが,誤って同じものを買ってしまいました... この廉価盤の良いところは,パッケージの厚みが1.2cmしかないというコンパクトなところです。なお解説書は付いておらず,録音データの記載もありません。せめて紙スリーブ裏面に書いておいて欲しいところです。

ベートーヴェン:交響曲全集(クラウディオ・アバド指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)

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ベートーヴェン:交響曲第1番,第2番
クラウディオ・アバド指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
2000年3月 ベルリン,フィルハーモニー・カンマームジークザール
UCCG-50001 (P)2000 Deutsche Grammophon (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
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ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」,第4番
クラウディオ・アバド指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
2000年3月,1999年12月 ベルリン,フィルハーモニー
UCCG-50002 (P)2000 Deutsche Grammophon (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
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ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」,第6番「田園」
クラウディオ・アバド指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
2000年5月 ベルリン,フィルハーモニー
UCCG-50003 (P)2000 Deutsche Grammophon (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
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ベートーヴェン:交響曲第7番,第8番
クラウディオ・アバド指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
1999年12月,2000年3月 ベルリン,フィルハーモニー
UCCG-50004 (P)2000 Deutsche Grammophon (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
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ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」
クラウディオ・アバド指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
2000年5月 ベルリン,フィルハーモニー
UCCG-50005 (P)2000 Deutsche Grammophon (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
1999年12月~2000年5月に録音された全集で,ベーレンライター新校訂楽譜が使用されて話題となったということです。アバド/ベルリン・フィルの全集は2001年ローマでのライヴもあり(ただし第9番だけは本全集と同じものを収録),アバドがベストと考えたのは後者のライヴの方だそうです。基本的には同じ解釈に基づく演奏ですが,ライヴに比べると緻密に仕上がっていると思います。私のベルリン・フィルに対するイメージを覆す,コンパクトで小気味の良い演奏は新鮮ですし,何度聴いてもその気持ちよさが持続する普遍的な魅力があると思います。

録音ですが,残響を適度に抑えた密度感のある締まった音響は良いのですが,高域が不足気味でモゴモゴしています。弦楽器の捉え方が弱く質感に乏しいです。基本的な捉え方は悪くはないと思うのですが,鮮度がないことと生々しい質感が感じられないのが残念です。録音はローマのライヴの方がずっと良いです。

タグ: [交響曲] 

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第15番,大フーガ(ヴィルトゥオーゾ・カルテット)

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ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第15番,大フーガ
ヴィルトゥオーゾ・カルテット Virtuoso Quartetto
Live Recording at Hakuju Hall, Tokyo, 7th November 2013
MM-2178 (P)(C)2014 Meister Music (国内盤)
好録音度:★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
ヴィルトゥオーゾ・カルテットは,齋藤真知亜(1stVn),大宮臨太郎(2ndVn),店村眞積(Vla),藤森亮一(Vc)といったNHK交響楽団他の精鋭4名から成る弦楽四重奏団。元々はN響カルテットという名称だったようですが,店村氏の東京都交響楽団特任首席ヴィオラ奏者就任にあたり改名されたとのことです。

私の勝手なイメージかもしれませんが,一流の弦楽四重奏団として名を馳せる団体の演奏と,すでに一流となった演奏家で結成される団体の演奏では,音楽の質が根本から異なるような気がします。この四重奏団は後者に当たると思いますが,全体としての表現はオーソドックスなのですが,個々のプレーヤーの高い技量と強い個性のぶつかり合いによって非常に魅力ある音楽に仕上がっています。これも室内楽の醍醐味ですね。

しかし,この録音は...この素晴らしい演奏の魅力を半分も伝えてくれていないと思います。マイク位置が遠いのか,ホールの響きが被りすぎて明瞭度が落ち,音色が曇り,楽器の質感が失われ,ニュアンスが消えてしまっています。残響が音楽の邪魔をするばかりで,ホールで録音したという雰囲気を感じさせること以外,音楽性にほとんど何も寄与していません。素晴らしい演奏が台無しです。本当にこれは残念でなりません。

マイスター・ミュージックの録音は私には全く合わないようです...

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第14番,第16番(アルティ弦楽四重奏団)

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ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第14番,第16番
アルティ弦楽四重奏団
2013年9月2-4日 東京・稲城iプラザ
EXTON OVCL-00533 (P)(C)2014 Octavia Records (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
豊嶋泰嗣,矢部達哉,川本嘉子,上村昇,という錚々たるメンバーの弦楽四重奏団。京都府立府民ホール“アルティ”の開館10周年を記念して1998年に結成されたということですので,もう16年になるとのことですが,これが初めてのディスクということで,まさに満を持してのリリースということになりますでしょうか。しかも初めてのディスクでこの選曲とは,自信満々ですね。

演奏はオーソドックスで堂々としています。小細工なし。無理に個性を出そうとしないしする必要も全くない。充実した見事な演奏に拍手です。ぜひ全集化を! 期待しています。

録音ですが,残響はそれほど多くないのですが,ホールの響きのキャラクターがやや強く乗りすぎているように感じられます。残響音と反射音の取り入れ方がやや中途半端に思われます。その結果,楽器の音色の透明感,質感やニュアンスがやや失われてしまっています。また,楽器間バランスとして第1ヴァイオリンが少し控えめで奥まったように録られていて,少し欲求不満が残ります。中低域は締まっていて良好です。

演奏が素晴らしいだけに,この録音は本当に惜しいと言わざるを得ません。今後の録音ではぜひ改善をお願いしたい。楽器の音色は命なのですから。

しかし,それにしても...なぜアルティで録音しないの???(^^;。

ブラームス:交響曲全集(小林研一郎指揮/ハンガリー国立交響楽団)

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ブラームス:交響曲全集
小林研一郎指揮/ハンガリー国立交響楽団
1992年10月26-31日 ブダペスト,フランツ・リスト音楽院大ホール
EXTON OVCL-00535 (P)1993 Pony Canyon (C)2014 Octavia Records (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
おそらくポニーキャニオンから発売されていたものの再発売。すごく丁寧に,丹念に,格調高く仕上げています。テンポは全体に遅めですが,整理されて見通しが良いため,重厚とはまた異なる響きを得ています。小林研一郎さんの演奏は今まであまり聴いてこなかったのですが,「炎のコバケン」を勝手にイメージしていた私としてはだいぶ肩すかしを食らった感があります(^^;。私の好きなブラームスとは少し異なりました。あと,第1楽章の提示部のリピートが省略されているのは少し残念ですね。

録音ですが,中の上といったところで至極普通です(^^;。欠点も見あたらないのですが,積極的に良いと思うところもない,あまり印象に残らない録音です。残響も適度であり,音色も曇ることなく,楽器の質感も感じられる良好な録音だと思うのですが...なぜか私に訴えかけてくるところがあまりないのです。不思議です。

第1番 15:12/9:23/4:56/17:50 提示部リピート省略
第2番 17:10/11:09/5:27/9:06 提示部リピート省略
第3番 11:29/9:21/6:52/8:52 提示部リピート省略
第4番 13:37/11:59/6:52/10:57

タグ: [交響曲] 

バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲(リチャード・カップ指揮/フィルハーモニア・ヴィルトゥオージ)

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バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲
リチャード・カップ指揮/フィルハーモニア・ヴィルトゥオージ
Music building Recital Hall Purchase College, NY, May 1991
ESS.A.Y Recordings CD1037/38 (P)1991 (C)1994 (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jp
モダン楽器によるブランデンブルク協奏曲。あまり遊びのないキチッとした丁寧な演奏ですが,それがかえってほのぼのとした雰囲気を醸し出していて,これはこれで面白いです。尖った昨今の演奏に慣れた耳には新鮮に聴こえます。モダン楽器でもありますし,ある意味貴重と言えるかもしれません。個人的には結構気に入りました。お勧めはしませんが(^^;。なお第2番はリコーダではなくフルートが使われています。

録音ですが,残響は控えめで個々の楽器が比較的明瞭に捉えられていてまずまず良い印象なのですが,曲によっては楽器間のバランスが良くないものもあり,良く聴くと今一歩物足りなさがあります。また,ミキシングの問題か,ヘッドホンで聴くとやや違和感を感じるのと,音像の自然さがほとんどありません。私は音像の自然さよりも楽器音の明瞭さを優先する方なのであまり気にしませんが,良く思わない方もおられると思います。もう少しミキシングに気を遣って欲しいところです。

タグ: [協奏曲]