ベートーヴェン:中期弦楽四重奏曲集(シネ・ノミネ四重奏団)

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ベートーヴェン:中期弦楽四重奏曲集(作品59, 74, 95)
シネ・ノミネ四重奏団 Quatuor Sine Nomine
Salle de Chatonneyre in Corseaux/Vevey (Switzerland), 19-22 December 2004, 27-30 June 2005
CD 50-2509/10 (P)(C)2005 Claves Records (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

シネ・ノミネ四重奏団は1975年の結成ということです。少なくとも2013年の録音がありますので,40年近く活動されているベテランの四重奏団です。これは2005年頃の録音ですので結成30年くらいでしょうか。キャリアの割に録音が少ないのが残念ですが,シューベルトの弦楽四重奏曲全集などの名盤を残していますね。

さてこのベートーヴェンですが,全体に速めで淀みのないテンポ設定で颯爽としており,かつ,エモーショナルな演奏です。完成度を求めるよりもノリを重視しているようにも思います。ベートーヴェンの録音というと構えた演奏が多いように思いますが,これは随分と自由闊達な印象を受けます。長いキャリアが生んだスタイルなのかもしれません。

録音ですが,少し残響感はありますが,それでも比較的明瞭に録られていて聴きやすい録音です。楽器の質感は少し弱めでちょっと中途半端な印象があり,もう少しクリアに録って欲しかったところですが,まあこれでも問題ありません。

この中期の弦楽四重奏曲集,セリオーソまでの5曲が2枚に収まっています。考えてみるとほかにはあまりないように思います。

シューベルト:ヴァイオリンとピアノのための作品全集(ユリア・フィッシャー Vn/マーティン・ヘルムヘン P)

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シューベルト:ヴァイオリンとピアノのための作品全集
ユリア・フィッシャー Julia Fischer (Violin)
マーティン・ヘルムヘン Martiin Helmchen (Piano)
2009年1月3-5日,7月3-5日 オランダ,ファルテルモント
PTC 5186 519 (P)(C)2014 PENTATONE MUSIC (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

シューベルトのヴァイオリン曲はLPの時代にヤープ・シュレーダー/クリストファー・ホグウッドの演奏を聴いていましたが,それ以降全く聴くことなく今に至っていたように思います。久しぶりに聴きたくなり,イブラギモヴァにするか,このフィッシャーにするか迷った挙げ句,このディスクを選びました。

力強くメリハリのある演奏なのにあくまでも上品で繊細であり,綺麗にまとめているのはさすがです。強い印象を残す演奏ではありませんが,元々そんな曲でもありませんし,このような控え目で整った演奏で聴くのも良いものです。

録音ですが,少し残響はあるものの,楽器音主体に明瞭に捉えていて好印象です。少しマイク距離があるのか,質感は弱めで,もう少し寄って質感を強めに出しても良いのでは,と思います。ピアノはヴァイオリンよりも多めに響きが取り入れられ,音像も大きめで,ヴァイオリンを浮き立たせる効果はあるものの,こちらももう少し寄ってキリッと締まった音で録って欲しかったところです。

とまあ不満は残るものの,それでもヴァイオリンとピアノの録音としては良い方だと思いますので,少しオマケですが四つ星半としました。

この録音は,過去分売で発売されていたものが,1セットにまとめられて再発売となったもののようです。演奏も録音も良いので,シューベルトのヴァイオリン曲は当面このディスクで楽しませてもらおうと思います。

シベリウス:弦楽四重奏曲ニ短調作品56"Voces Intimae",イ短調JS183(ライプツィヒ弦楽四重奏団)

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シベリウス:弦楽四重奏曲ニ短調作品56 "Voces Intimae"
シベリウス:弦楽四重奏曲イ短調JS183(1889)
ライプツィヒ弦楽四重奏団 Leipziger Streichquartett
22,01-24,01,2016 Konzerthaus der Abtei Marienmünster
MDG 307 1957-2 (P)(C)2016 MDG (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

ライプツィヒ弦楽四重奏団はMDGレーベルに多数の録音をしていて,このブログでも,ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集モーツァルトのハイドンセットハイドンのエルデーディ四重奏曲から3曲などを取り上げてきました。オーソドックスながら上品で流麗な演奏をする四重奏団として注目している団体の一つです。

シベリウスの弦楽四重奏曲といえば,フィッツウィリアム四重奏団の圧倒的な名演奏があるので,どうしてもそれと比較をしてしまいます。この演奏は随分と明晰であり,そして明るさがあります。随分と印象が異なります。そして,この曲にはフィッツウィリアム四重奏団の演奏ではわからなかった別の魅力があることも教えてくれました。良い演奏だと思います。

録音ですが,わずかに残響感があるものの,直接音を主体に明瞭に録られているので好印象です。音色も自然ですし高域の伸びもあって気持ちよく聴けます。地味な録音かもしれませんが,弦楽四重奏の録音としてまずまず良好です。このように録ってくれればほぼ不満は感じません。

ブラームス:交響曲全集(ハワード・グリフィス指揮/フランクフルト・ブランデンブルク州立管弦楽団)

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ブラームス:交響曲第1番ハ短調作品68
ブラームス:交響曲第2番ニ長調作品73
ハワード・グリフィス指揮/フランクフルト・ブランデンブルク州立管弦楽団
29 September to 2 October 2014 at the Konzerthalle 'Carl Philipp Emanuel Bach' Frankfurt
klanglogo KL1513 (P)(C)2015 Rondeau Production (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
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ブラームス:交響曲第3番ヘ長調作品90
ブラームス:交響曲第4番ホ短調作品98
ハワード・グリフィス指揮/フランクフルト・ブランデンブルク州立管弦楽団
22 to 25 June 2015 at the Konzerthalle 'Carl Philipp Emanuel Bach' Frankfurt
klanglogo KL1514 (P)(C)2016 Rondeau Production (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

速めのテンポで推進力のある演奏ですが,勢い任せにならず緻密かつダイナミックに表情付けされています。重厚な響きを出しつつ重くならないのが良いと思います。オーケストラの実力がややついていけてない感がありますが,気になるほどではありません。

第1楽章提示部のリピートは,第1番あり,第2番省略,第3番あり,でした。第2番の省略が残念です。そのおかげで第1番と第2番で1枚のディスクに収まっているのですが(それでも計80分23秒...),個人的には2枚組にしてでもリピートはして欲しかったと思います。

録音ですが,残響は少し多めですが,それにも増してオーケストラ自体の響きを濃厚に捉えています。弦楽器主体に録っているのは良いのですが,少し密度感が高すぎて混沌として見通しが悪く,明瞭感も落ちているように思います。こういう演奏なので,もう少しすっきりと見通しよくヌケ良く録って欲しいところです。中低域の響きが締まっているのが救いです。そんなに悪くはないのですが。

なお,録音状態は第3番,第4番の方が若干良好です。

タグ: [交響曲] 

アコースティック・ソロ・ギターのアルバム Eleven Small Rubbishes, Milestone(南澤大介)

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Eleven Small Rubbishes
南澤大介 Daisuke Minamizawa (Acoustic Guitar)
Big South Valley Music BSV-1182 (2003.01.21)
好録音度:★★★★~★★★★☆
参考: Big South Valley MusicApple Music
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Milestone
南澤大介 Daisuke Minamizawa (Acoustic Guitar)
Big South Valley Music BSV-1138 (2005.06.05)
好録音度:★★★★☆
参考: Big South Valley MusicApple Music

少し前に2013年にリリースされたObedient Woodsというアルバムを紹介しました。これが良かったので,それ以前のアルバムのうち,Apple Musicで試聴出来るものを聴いてみました。それがここに紹介する2枚のアルバムです。

奇を衒わないベーシックなテクニックのみを使い,優しく温かい音楽が綴られていきます。強い印象を残す曲,ワクワクする曲はありませんが,心に響く佳作揃いです。作曲家・編曲家としてもご活躍ということで,曲作りの巧みさが渋く光っていると思います。一つ一つの曲をなかなか覚えられないのですが,何度も聴きたくなるアルバムです。

録音ですが,Eleven...の方は電気処理で演出されたものもあるものの,全体にアコースティック・ギターの生の響きを素直に捉えた好録音が多いです。Milestoneはほぼ全曲良好な録音です。何気ない録音ですが,これが良いのです。

最後に一つYoutube動画を。アルバムに収録されている曲ではなく,ビートルズのヒア・カムズ・ザ・サンのカバーですが,原曲のイメージそのままにギター曲に仕立てた良い編曲だと思います。原曲に対する尊敬と愛情が感じられますね。お気に入りです。

バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲(フェリックス・コッホ/ノイマイヤー・コンソート)

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バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲
フェリックス・コッホ/ノイマイヤー・コンソート
Felix Koch / Neumeyer Consort
September/October 2013, Roter Saal, Hochschule für Musik Mainz (Germany)
CHR 77400 (P)(C)2016 Christophorus (輸入盤)
好録音度:★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

バロック楽器による演奏。全体に速めのテンポできびきびと,そしてメリハリの効いた胸のすく気持ちのよい音楽。そして鮮烈過ぎず中庸の範囲に収めていて聴きやすいです(第6番の第1楽章だけはかなりアグレッシブですが)。一人一人の技量も高いですし,アンサンブルも良好です。数多の録音の中で突出した特徴があるわけではありませんが,平均水準の高い好演奏と言えるのではないかと思います。

録音ですが,すこしオフマイク気味であり,特に弦楽器の捉え方が弱々しく,不明瞭で細かい音型が聴き取りづらいです。管楽器はそれに比べるとまだマシです。全体的に中低域が希薄でスカスカし,音に力と厚みがありません。録音会場の響きを活かし,雰囲気のある録音にまとめているとも言えますが,もう少し個々の楽器の質感を明瞭に,強めに出して欲しいところです。惜しいと思います。

余談ですが,この団体には日本人と思われる方が参加しておられます。Shogo Fujiiさん(Oboe),Yoko Tanakaさん(Viola),Mizuki Tanabeさん(Cello),Mio Tamayamaさん(Bass)の4名です。海外の団体での日本人のご活躍はうれしいですね。

タグ: [協奏曲] 

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第2番,パルティータ第2番,第3番(エドゥアルド・メルクス)

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バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第2番,パルティータ第2番,第3番
エドゥアルド・メルクス Eduard Melkus (Violin)
Karlskirche, Vienna, August 1975
(C)2015 Particleboard Productions (輸入盤)
好録音度:★★☆
参考: MARAIS MUSIC STUDIO

CD試聴記」からの転載記事です。

バロック楽器による演奏。 1975年のライヴ録音。 あと,ソナタ第3番から第3楽章 Largoも収録されています。

ライヴらしい勢いのある演奏であり,その勢いに身を委ねているというか, 赴くままに即興的に表現を展開していっているような演奏です。 一方で,細部にこだわらない粗削りな演奏なので,つきつめたような完成度はありません。 これもライヴならではの1回限りの演奏を楽しむ,というところでしょう。 シャコンヌの演奏時間が10:26というところからもその勢いが想像できると思います。

録音ですが,残響が多い上に,まるでラジカセで録ったような音であり, 環境ノイズもかなり多く,全く録音状態は良くありません。 中低域が薄く帯域バランスも大きく崩れています。 高域がまずまず出ているので曇りは少なく,この点だけは救いと言えますが, 商用の音源としては全くもって不足と言わざるを得ません。 同氏の貴重な演奏の記録として捉えるべき録音なのでしょうね。

あと,カップリングとして,フーガの技法からCONTRAPUNCTIS XIV (Completion - Eduard Melkus)も収録されています。 このディスクはMARAIS MUSIC STUDIOというサイトで販売されているのを見つけました。 ほとんど自主制作のような感じです。

うれしい再発売盤! AL STEWART Original Album Series Volume 2 (アル・スチュアート)

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AL STEWART Original Album Series Volume 2
アル・スチュアート Al Stewart
Rhino 0825646007462 (P)(C)2016 Parlophone Records (輸入盤)
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

スコットランド出身のシンガーソングライター,アル・スチュアートの1980年代からのアルバムを5枚集めた廉価盤。今まで再発売に恵まれなかったディスクを含んでいて,この頃の彼の音楽が好きな私にとってはうれしい再発売。すべて個別に持っているのですが,ファンなので買わずにはいられませんでした(^^;。

収録されているアルバムは次の通り。

24 PCarrots (1980年)
Live at the Roxy Los Angeles 1981 (1981年)
Russians & Americans (1984年)
Last Days Of The Century (1988年)
Famous Last Words (1993年)

パッケージがものすごく安っぽいのが残念ですが,贅沢は言っていられません。この機会に久しぶりにまた聴き直してみようと思います。

ところで,2つめのライブアルバムは,LPで発売されたときには2枚組で,1枚目のA面はライブではなくスタジオ録音の曲が収められていました。CDで発売されたときに,これらの楽曲はRussians & Americansに追加で収められていました。しかし,このシリーズではそれらは含まれていません。良い曲だったので失われてしまうのは残念。なんとかして欲しいですねぇ...

イヤホン Venture Electronics VE MONK+ を使ってみた!

Venture Electronics VE MONK+
開放型インナーイヤータイプ,インピーダンス64Ω,ケーブルY型1.2m OFC,ストレートプラグ
参考: Juice Barフジヤエービック(取扱店)

先日レビューしたVE ASURAに続いて,廉価版のVE MONK+を入手して聴いてみましたので,簡単にレビューします。価格はフジヤエービックで1,500円(税込)でした。VE ASURAが13,000円(税込)だったので,約1/10の値段です。

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左:VE MONK+   右:VE ASURA


外観は下の写真の通り,形状はVE ASURAと区別がつかないくらい似ています。同じ金型を使っているのではないかと思います。ハウジングの樹脂も価格差ほどの質感の差はありません。ケーブルも見た目はそれほど違いがありません。ASURAがいかに安っぽいかがわかりますね(^^;。

そして肝心の音質ですが,基本的な音質はASURAに似ていますが,中低域が弱く高域寄りのバランスであり,ヌケは良いものの,少し高域が強すぎる印象を受けました。付属の目の粗いイヤーパッド(スポンジ)を付けて密閉度を上げると,帯域のバランスは改善します。しかし,やはりASURAの中低域の密度感と解像感には及ばないです。とはいえ,価格差ほどの音質差があるわけでもなく,MONK+のコストパフォーマンスの高さはなかなかのものだと思います(逆にASURAはコストパフォーマンスが悪いと言えますね)。

ということで,音質は価格なりのところはありますが,それでもコストパフォーマンスに優れる良いモデルですね。このタイプのイヤホンとしてはお勧めできると思います。

タグ: [ヘッドホン] 

バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988(シトコヴェツキー編曲 弦楽合奏版)(シュトゥットガルト室内管弦楽団)

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バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988(シトコヴェツキー編曲 弦楽合奏版)
シュトゥットガルト室内管弦楽団 Stuttgart Chamber Orchestra
録音不明(明記なし)
KICC 341 (P)2001 King Records (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Amazon.co.jp

私の記憶では弦楽合奏版としては元祖のニュー・ヨーロピアン・ストリングス(NES)盤に続いて2つめの録音だと思います(違ったらごめんなさい)。編成は不明ですが,解説書の写真を見ると18名で,NESよりも4名ほど多いくらいなので,中規模の弦楽合奏ですね。なお,こちらの演奏ではハープシコードが加わっておらず純粋に弦楽器のみです。

こちらの演奏はNESに比べると随分と真面目できっちりと落ち着いており,躍動感や自由闊達さはあまりないものの,緻密なアンサンブルから生まれる柔らかく温かい響きはさすが名門というところです。NESとはかなり方向性が異なりますが,このような演奏もモダン楽器の弦楽オーケストラらしくて素敵ですね。

リピートはきっちり全部やっているかと思いきや,第13変奏の後半だけ省略されていました。おそらくCD 1枚に収めるために泣く泣くカットしたのではないかと思いますが,何とも惜しいことです。

録音ですが,少し残響を少し取り込んでいますが,残響というか収録場所の空間を感じさせるような音響で少し癖があります。ソロはまだ良く合奏の方が気になります。決して悪くはなく残響や響きが気にならない方にとっては問題ないレベルだとは思いますが,もう少しすっきりと抜けよく録ってくれれば良かったのにと少々残念です。

演奏時間 約79分
リピート表
Aria ○○
Var.01 ○○ Var.02 ○○ Var.03 ○○
Var.04 ○○ Var.05 ○○ Var.06 ○○
Var.07 ○○ Var.08 ○○ Var.09 ○○
Var.10 ○○ Var.11 ○○ Var.12 ○○
Var.13 ○× Var.14 ○○ Var.15 ○○
Var.16 ○○ Var.17 ○○ Var.18 ○○
Var.19 ○○ Var.20 ○○ Var.21 ○○
Var.22 ○○ Var.23 ○○ Var.24 ○○
Var.25 ○○ Var.26 ○○ Var.27 ○○
Var.28 ○○ Var.29 ○○ Var.30 ○○
Aria da capo ○○

さてこのディスク,廃盤となってから久しいようで,入手困難ではないようですが入手しづらいようです。良質な演奏だと思いますので,復刻して欲しいところですね。タワーレコードの出番だと思うのですが(^^; いかがでしょうか?>タワーレコード様。

バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988(シトコヴェツキー編曲 弦楽合奏版)(ニュー・ヨーロピアン・ストリングス)

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バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988(シトコヴェツキー編曲 弦楽合奏版)
ニュー・ヨーロピアン・ストリングス NES Chamber Orchestra
ドミトリ・シトコヴェツキー Dmitry Sitkovetsky (コンサートマスター)
1993年10月 ハンブルク,フリードリヒ・エーベルト・ホール
WPCS-5004 (P)(C)1995 Nonesuch Records (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

シトコヴェツキー編曲の弦楽合奏版も今では何種類かの録音がありますが,これが元祖ですね。編成は[4-4-3-2-1]で,ハープシコードが加わっています。変奏毎に合奏になったり,パートトップによるソロになったり,繰り返しで編成を変えたりと変化に富んでいます。この演奏の良いところは何といっても音楽が生き生きとして喜びに溢れているところです。個々の演奏者の自発性・積極性がそのまま音楽に反映されているように感じられます。これがこの演奏の素晴らしいところですね。リピートの省略が多いのが少し残念なところです。

録音ですが,弦楽合奏の録音としては標準的ですが,個々の奏者の集合体としてサウンドが構築されているというのがわかるような,小編成の良さを活かす録り方は好感が持てます。残響は控え目に抑えられているものの,少し楽器音への被りがあってモゴモゴとして精彩がないのが本当に惜しいところです。

演奏時間 約60分
リピート表
Aria ○○
Var.01 ○○ Var.02 ○× Var.03 ○×
Var.04 ○○ Var.05 ○× Var.06 ○○
Var.07 ×× Var.08 ○× Var.09 ○×
Var.10 ○○ Var.11 ×× Var.12 ××
Var.13 ×× Var.14 ○○ Var.15 ○×
Var.16 ○○ Var.17 ×× Var.18 ○○
Var.19 ○○ Var.20 ○○ Var.21 ○×
Var.22 ○○ Var.23 ○○ Var.24 ○×
Var.25 ×× Var.26 ×× Var.27 ××
Var.28 ○× Var.29 ○× Var.30 ○○
Aria da capo ××

このディスクはまだ現役盤として入手が可能のようです。

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番,第3番(キャロライン・アドメイト)

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バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番,他
“BACH to TANGO”より
キャロライン・アドメイト Caroline Adomeit (Violin)
録音不明
(P)2011 Caroline Adomeit (輸入盤) *Apple Musicより
好録音度:★★★★
参考: Amazon.co.jp(MP3)Apple Music
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バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番,他
“BACH to JAZZ”より
キャロライン・アドメイト Caroline Adomeit (Violin)
October 2 & 3, 2011, at Großer Konzertsaal, Hochschule für Musik und Theater, München
(P)2011 (C)2012 OehmsClassics (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

CD試聴記」からの転載記事です。“BACH to TANGO”,“BACH to JAZZ”と題されたアルバムからで,バッハはそれぞれ1曲ずつ収録されています。バッハのみコメントします。他の曲については上記の参考に挙げたURLをご参照ください。

モダン楽器による演奏。 淀みのない軽快なテンポで進行する気持ちのよい演奏。 技術的にもキレがあり安定しています。 表現自体は高いレベルでバランスが取れており,ノーマルで癖がなく聴きやすいのですが, ごく標準的な感じなので少し印象には残りにくいかなと思います。

録音ですが,少し残響が多めですが,直接音もしっかりと捉えられているので明瞭感はあり,印象は悪くありません。 もう少し残響を抑えて透明感のある音で録ってくれていれば良かったのですが,これでも十分許容範囲でしょう。 屋外の車の往来のノイズが少し気になります。 鑑賞の邪魔になるほどではありませんが,外来ノイズにはもう少し気を遣って欲しいところです。

公式Webサイトがあります。キャロライン・アドメイトはドイツ系の英国人で,ハンブルクとミュンヘンに留学,オランダでは名手ヘルマン・クレバースから教えを受けたとのことです。

それにしても...何だろう...この健康的お色気は...アメリカ人かと思ってしまいました(失礼 (^^;)。

バッハ:ゴルトベルク変奏曲(弦楽と通奏低音のための編曲版)(ベルナルド・ラバディ指揮/Les Violons Du Roy)

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バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988(弦楽と通奏低音のための編曲版)
ベルナルド・ラバディ指揮/Les Violons Du Roy
録音 1999年9月
ACD2 2723 (P)2000 Sono Luminus (P)2015 Disques ATMA inc. (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsHMV OnlineiconApple Music
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バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988(弦楽と通奏低音のための編曲版)
ベルナルド・ラバディ指揮/Les Violons Du Roy
録音 1999年9月
xCD-90281 (P)(C)2000 Dorian Recordings (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Amazon.co.jp

指揮者のラバディ氏の編曲による演奏で,ヴァイオリン(3), ヴィオラ(1), チェロ(1), ハープシコード(1), テオルボ(1)という編成です。そして,変奏毎に様々な編成(組み合わせ)で演奏されています。シトコヴェツキー編曲版ではヴァイオリン,ヴィオラ,チェロが対等な関係で演奏されますが,この編曲では通奏低音が入るため,声部の関係が主旋律主体となっているように感じられ,曲の印象が少し違って聴こえます。シトコヴェツキー編曲版とはまた違う面白さがあってなかなか楽しめます。ただそんなにバロック的ではありません。

演奏は全体に速めのテンポで気持ちよく流れていくのですが,どちらかといえば遊びは少なく手堅くまとめられている印象です。技術的にも問題ありませんし,アンサンブルも良いと思います。

録音ですが,残響は少し多めで少しモゴモゴした感じはありますが,それでもそれぞれの楽器が分離良く比較的明瞭に聴き取れるのでまずまず良好な録音と言えます。ただ,編成の関係もあるのか,通奏低音的な扱いにされてしまっているのか,ヴィオラとチェロの存在感が希薄で,これは録り方もしくはミキシングが今ひとつ良くないと思います。この点は少々残念です。

さて,上記二つのディスクは基本的に同じ内容なのですが,たった一つ違う点がありました。最後のAria da capoが,DORIAN盤はフルにリピートしているのに,あとに再発売されたATMA盤は前半も後半もリピートが省略されています。DORIAN盤の収録時間はおそらく80分を越えているので,ATMA盤では越えないようにしたのかもしれませんが,ここはリピートありで収録しておいて欲しかったですね。

あとリピートに関しては第25変奏だけ後半のリピートが省略されていました。CD 1枚に収めるためだと思いますが,何とも惜しいことです。

演奏時間 約78分(ATMA盤) 約80分(DORIAN盤)
リピート表
Aria ○○
Var.01 ○○ Var.02 ○○ Var.03 ○○
Var.04 ○○ Var.05 ○○ Var.06 ○○
Var.07 ○○ Var.08 ○○ Var.09 ○○
Var.10 ○○ Var.11 ○○ Var.12 ○○
Var.13 ○○ Var.14 ○○ Var.15 ○○
Var.16 ○○ Var.17 ○○ Var.18 ○○
Var.19 ○○ Var.20 ○○ Var.21 ○○
Var.22 ○○ Var.23 ○○ Var.24 ○○
Var.25 ○× Var.26 ○○ Var.27 ○○
Var.28 ○○ Var.29 ○○ Var.30 ○○
Aria da capo ××(ATMA盤) ○○(DORIAN盤)

タグ: [室内楽曲] 

イヤホン Venture Electronics VE ASURA を使ってみた!

Venture Electronics VE ASURA
開放型インナーイヤータイプ,インピーダンス150Ω,ケーブルY型1.2m 4N-OFC,L字プラグ
参考: Juice Barフジヤエービック(取扱店)

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私はカナル型イヤホンが苦手で,専ら開放型インナーイヤータイプのイヤホンを使っています(専門的にはイントラコンカ型(intra-concha type)と呼ぶそうです)。主に使っているのは,だいぶ前に生産終了したSennheiser MX500や,最近ではSennheiser MX365です。後者は現役機種ですが日本には正規ルートで入ってきていないようです。このタイプのイヤホンはまだ市場でなくなってしまったわけではありませんが,音質的に満足できるものがほとんどなく,選択肢が極めて限定されてしまうという残念な状況です。

そんな中で見つけたのがこのVenture Electronics VE ASURAです。ご存じの方はすぐにわかると思いますが,実は外観形状がSennheiser MX500と全く同じです。同じ金型を使っているのではないかと思うくらい全く同じです(ということはFostexのODM製品かも)。そして驚くべきことに価格が13,000円もします(2016年7月現在 フジヤエービック)。このタイプのイヤホンとしてはべらぼうに高い価格ですが,選択肢が限られる中,試してみる価値はあるだろうと,清水の舞台から飛び降りる覚悟で入手しました(「崖」からではないですよ(^^;)。

MX500との比較になりますが,ハウジングは安っぽい半透明プラスチックでMX500と大差なく,とても13,000円の商品には見えないです。ケーブルは多少太めのものが使われているのでまだマシです。N50というグレードの高いネオジム磁石が使われているとのことです(N52が普通手に使える最高グレード)。LRの表示が刻印になっているのは助かります(MX500はすぐに剥げてわからなくなる)。

そして肝心の音ですが,MX500に比べて低域も高域も伸びていて帯域のバランスもフラットですし癖がほとんどありません。なにより密度が高く力があり,緻密なのが良いと思います。音のグレードはMX500よりもかなり高いと思いました。インピーダンスが150Ωとかなり高めで,Xperia Z3 Compactでぎりぎり何とか鳴らせているレベル。WalkmanやiPhoneであればまあ問題ない音量が得られそうです。

ということで,音質的には満足できるものでした。ただ,これがこの価格に見合う価値があるかというと微妙で,お勧めできるものではありませんが,私としては良かったかなと思います。

なお下位モデルとしてVE MONK+というモデルがこの7月に発売されるとのことで,価格も1,500円とリーズナブルであり,発売されたらこちらも試してみようかと思っています。それにしてもこの価格差ありすぎ...中間のモデルが欲しいところです。

オマケですが,本体に印刷されているURL(52ve.cn)にアクセスしてみると... メーカーのホームページのようで詳しく説明があるようですが... 中国語なのでわかりません(^^; インピーダンスが320Ωの高級モデル?もあるようですね。

[追記]メタラーのヘッドホンブログで,もう少し安く買えるAliExpressという海外の通販サイトが紹介されていました。ASURAはUS$78ですね。このブログを信じると,最上位モデルのZENは私の好みではないように思います。逆にMONK+は期待できそうです。

タグ: [ヘッドホン] 

チョン・キョンファ(鄭京和)のバッハ無伴奏ヴァイオリン全曲リリース?!

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チョン・キョンファ(鄭京和)のバッハ無伴奏ヴァイオリン,待望の全曲盤リリース?! Amazon.co.jpによると9月2日の発売。レーベルはワーナーミュージックジャパン。これは楽しみです!

Tower Recordsにも情報が載っていました。2016年4月にワーナーとの録音契約を締結,第1弾としてバッハ無伴奏ヴァイオリンの全曲をリリース,録音はブリストルのセント・ジョージ教会,とのことです。

HMV Onlineiconのカタログにも載りました。2015年のセッション録音とあります。