モーツァルト:初期弦楽四重奏曲集(ライプツィヒ弦楽四重奏団)

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モーツァルト:初期弦楽四重奏曲集Vol.1
収録曲: KV 80, 155, 159, 169, 170
ライプツィヒ弦楽四重奏団 Leipziger Streichquartett
20.06.-22.06.2016 Konzerthaus der Abtei Marienmünster
MDG 307 1975-2 (P)(C)2016 MDG (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

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モーツァルト:初期弦楽四重奏曲集Vol.2
収録曲: KV 156, 157, 168, 173
ライプツィヒ弦楽四重奏団 Leipziger Streichquartett
21.11.-23.11.2016 Konzerthaus der Abtei Marienmünster
MDG 307 1976-2 (P)(C)2017 MDG (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

モーツァルトの初期の弦楽四重奏曲から9曲です。まだ4曲ありますのでVol.3が近いうちに出ると思いますが,とりあえずこの2枚のレビューです。ライプツィヒ弦楽四重奏団のモーツァルトはハイドン四重奏曲とプロシア王四重奏曲はすでに発売されています。ホフマイスターは第14番~第23番まで収録したセットには収録されているようでした(これは1枚ずつ買い揃えてきた者としては少々腹立たしいですが)。初期のVol.3がリリースされれば全集が完結すると思います。

この四重奏団は結成からの歴史も長く,常に安定したスタンダード路線の高水準の演奏を聴かせてくれていますが,この演奏も同じ路線であり,個性を主張するようなところはなく,曲そのものの魅力を誠実に,そしてサラッと爽やかに表現して聴かせてくれます。長く付き合えそうな演奏で私は好きですね。

そしてこの録音がまた良いのです。残響感はそれなりにあり音場感もありますが,直接音が主であり,クリアで透明感のある音色が堪能できます。過去リリースされてきたモーツァルトのディスクよりも一段良くなっています。室内楽の録音として標準的な印象であり,その中で上手くまとめた好録音だと思います。

Vol.3のリリースが楽しみです。

ハイドン:弦楽四重奏曲作品76「エルデーディ四重奏曲」(エルデーディ四重奏曲)

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ハイドン:弦楽四重奏曲作品76「エルデーディ四重奏曲」第1番~第3番
エルデーディ四重奏団
2002年4月 東京都下三鷹市 風のホール
PAU-0001 (P)2002 PAU CD (国内盤)
好録音度:★★★
参考: 公式Webサイト

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ハイドン:弦楽四重奏曲作品76「エルデーディ四重奏曲」第4番~第6番
エルデーディ四重奏団
2004年2月25~27日 山梨県牧丘町文化ホール
PAU-0002 (P)2002? PAU CD (国内盤)
好録音度:★★★
参考: 公式Webサイト

おぉ!これは驚くほど完成度が高いですねぇ!一音たりともおろそかにせず,細部に至るまで神経を行き届かせ,整然と,きっちりと仕上げていますね。オーソドックスで特徴的なところはそんないないのですが,ここまで極められると「お見事!」と言うしかありません。生真面目な日本人の美質が活かされた素晴らしい演奏だと思います。

しかし,この録音はいけません。残響が多く,また直接音よりも残響が支配的なために,音色は大きくくすみ,全く冴えません。ニュアンスもかなり失われ,楽器の質感も感じ取りにくいです。残響が音楽的にまったくプラスに働かず,鑑賞の邪魔にしかなっていません。せっかくの素晴らしい演奏を台無しにしています。少々厳しめですが抗議の意味を込めて三つ星評価です。

録音が良ければ間違いなく愛聴盤になっていたと思うのですが...残念でなりません。

エルデーディ弦楽四重奏団は1989年に東京芸術大学の卒業生で結成された弦楽四重奏団とのことです。メンバーは蒲生克郷(Vn),花崎淳生(Vn),桐山建志(Va),花崎薫(Vc)。

このディスクは一般には市販されていないのか,店頭や通販ショップでも見かけません。公式Webサイトからメールで注文して購入します。

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲(杉江洋子)

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バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲
杉江洋子 Yoko Sugie (Violin)
13-16 December 2016
LeavesHMO HMOC 17839/40 (P)2017 ヒビキミュージック (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jp

CD試聴記」からの転載記事です。

バッハだからといって何か特別なことをされているという感じではありません。 今まで長い年月をかけて積み重ねてこられた手法, すなわちベストパフォーマンスを発揮できるご自身のやり方でこの曲に向き合われたのではないかと思います。 その結果,ごく自然に語りかけてくるような,陰影に富む味わい深い演奏に仕上がっています。 ピリオド奏法を取り入れる演奏が多い昨今, モダン楽器の伝統的なスタイルの延長線上でこのような優れた演奏が生み出されたことを大変うれしく思います。

そして録音ですが,少し残響があり,やや距離感があるために残響の影響を受けているのですが, それでも直接音が主体であり,ニュアンスも伝わってきますし楽器の質感も感じ取ることが出来ます。 もう少し音色に透明感と伸びが欲しいところですが,それでもソロ楽器の録音としてかなり良好な部類に入ると思います。

ということで,演奏も録音も良い,長く聴き続けたいと思える良盤でした。

杉江洋子さんは京都出身,幼少の頃からコンクールで優秀な成績を収められ, 京都堀川音楽高等学校,東京藝術大学・大学院を卒業,神戸室内合奏団,大阪センチュリー交響楽団を経て, 現在は京都市交響楽団の第二ヴァイオリン副首席奏者を務められているとのことです。

ベートーヴェン:交響曲第4番,他(イシュトヴァン・ケルテス指揮/バンベルク交響楽団)

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ベートーヴェン:交響曲第4番変ロ長調作品60
ベートーヴェン:「レオノーレ」序曲第3番作品72a
ベートーヴェン:「コリオラン」序曲作品62
ベートーヴェン:「エグモント」序曲作品84
イシュトヴァン・ケルテス指揮/バンベルク交響楽団
1960年頃(交響曲),1960年3月(序曲),バンベルク,クルトゥアラウム
COCQ-85342 (P)2017 NIPPON COLUMBIA CO., LTD. (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

先日取り上げたウィーンフィルとの新世界の少し前の1960年頃の録音とのことで,およそ31歳の録音です。オイロディスクの録音で2007年に発見されたオリジナル・マスターテープからの復刻盤とのことです。2010年に発売されたクレスト1000シリーズを原盤とした再発売商品とのことですが,今回のものはUHQCD仕様になっています。堂々とした正統派の演奏であり,メリハリを効かせた躍動感溢れる表現が素晴らしいと思います。

録音ですが,残響が少しあるものの,弦楽器を中心に据え,各楽器の音色を分離良く質感良く捉えていて好印象です。クオリティは時代相応ですが,良好な部類に入ると思います。交響曲が最も良く,エグモント序曲がわずかに明瞭感が良くなく少し落ちます。

なおこの演奏は,ほぼ1年前にタワーレコードがSACDハイブリッドで復刻盤を出していました(→Tower Records)。

タグ: [交響曲] 

ベッカー:ソナタと組曲(パルナッシ・ムジチ)

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ベッカー:ソナタと組曲
パルナッシ・ムジチ Parnassi Musici
詳細不明 (P)2000 cpo (輸入盤) ※Apple Musicで試聴
好録音度:★★★★★
参考: Apple MusicAmazon.co.jp

秘曲の宝庫CPOレーベルから。Apple Musicでたまたま聴いたこのアルバムが演奏も録音も大変良かったので取り上げたいと思います。聴く限りはヴァイオリン2本(?)と通奏低音(チェロ,テオルボ,チェンバロ,オルガンなどでしょうか)のピリオド楽器アンサンブルです。作曲者のディートリヒ・ベッカー(Dietrich Becker, 1623年頃 - 1679年頃)はWikipediaによるとバロック音楽期のドイツのヴァイオリニスト・作曲家とのことです。

特に録音が気に入りました。優秀録音というわけでもありませんし,オーディオ品質が高いというわけでもないのですが(もちろん全く問題のないレベルです),聴いていて<全く>不満を感じない,ストレスを感じないという点で文句なしの五つ星の好録音です。

楽器音を邪魔する要素が全くなく,低域から高域までバランスが取れて自然であり,高域の伸び,音の透明感も申し分なく,美しい音色を堪能できます。距離感も適切です。ステージの立体感もそれなりに感じられますが,録音会場の響きはほとんどないので空間性はあまりありません(私としては全く問題ありません)。

これが好録音なの?と思われる方もおられるかもしれませんが,こういう何気ない普通の録音が良いのです。

このディスクはすでに廃盤になっているのか,入手困難ではありませんが,入手しづらい状況のようです。こういう音源が聴ける状況になったのは本当に有り難いことですね。ちなみにApple Musicで公開されている他のParnassi Musiciの録音を幾つか聴いてみましたが,その中で録音に関してはこれが一番良いように思いました。

ベートーヴェン:交響曲全集(ステファン・ブルーニエ指揮/ボン・ベートーヴェン管弦楽団)

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ベートーヴェン:交響曲第1番,第5番「運命」
ステファン・ブルーニエ指揮/ボン・ベートーヴェン管弦楽団
Bonn, May, 29-31, 2012
MDG 937 1756-6 (P)(C)2012 MDG (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jp(mp3)HMV Onlineicon

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ベートーヴェン:交響曲第2番
ベートーヴェン:「アテネの廃墟」序曲,「命名祝日」序曲,「プロメテウスの創造物」序曲,「コリオラン」序曲,「エグモント」序曲
ステファン・ブルーニエ指揮/ボン・ベートーヴェン管弦楽団
Bonn, Beethovenhalle 02./03.01.2015; 02./03.05.2016
MDG 937 1977-6 (P)(C)2016 MDG (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

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ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」
ベートーヴェン:「献堂式」序曲,「シュテファン王」序曲

ステファン・ブルーニエ指揮/ボン・ベートーヴェン管弦楽団
Bonn, Beethovenhalle 22.-25.03.2015
MDG 937 1966-6 (P)(C)2016 MDG (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

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ベートーヴェン:交響曲第4番,第7番
ステファン・ブルーニエ指揮/ボン・ベートーヴェン管弦楽団
Bonn, Beethovenhalle 02./03.05.2016; 06./07.06.2016
MDG 937 1995-6 (P)(C)2017 MDG (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

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ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」,第8番
ステファン・ブルーニエ指揮/ボン・ベートーヴェン管弦楽団
Bonn,
MDG 937 1883-6 (P)(C)2015 MDG (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

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ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」
ステファン・ブルーニエ指揮/ボン・ベートーヴェン管弦楽団
Bonn, Beethovenhalle 17.-19.12.2015
MDG 937 1899-6 (P)(C)2016 MDG (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

HMV Onlineの解説によると,ボン・ベートーヴェン管弦楽団は今年創立110年を迎えるという歴史あるオーケストラとのことです。このベートーヴェンではピリオド奏法を駆使して...と書かれていますが,モダン楽器のオーケストラのようで,私自身はピリオド的要素はあまり感じませんでした。大編成のオーケストラですが,アンサンブルも優秀であり,速めのテンポでキビキビしたと引き締まった音楽を聴かせてくれます。正攻法のベートーヴェンの全集としてなかなか良い出来だと思いました。こういうのは結構好きですね。

録音ですが,残響は少し多めにあるのですが,中低域の響きが締まっていて中高域に被ることもなく,音色にも癖がなく整っているので聴きやすいです。ただ,高域の伸び,クリアさが足りず,モヤモヤというか少しモゴモゴしていてすっきりしません。こういう演奏なので,もっとカリッとした音で録って欲しいものです。演奏が良いだけにこの録音はものすごく惜しいと思います。

タグ: [交響曲] 

R. シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」,ホルスト:組曲「惑星」(エドワード・ガードナー指揮/イギリス・ナショナル・ユース・オーケストラ)

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R. シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」作品30
ホルスト:組曲「惑星」作品32
エドワード・ガードナー指揮/イギリス・ナショナル・ユース・オーケストラ
2016年8月8, 9日,バーミンガム,シンフォニー・ホール
CHSA 5179 (P)(C)2017 Chandos Records (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicone-onkyo

最近見つけた「惑星、タコ8,我が祖国。」という凄まじい数の聴き比べを掲載しておられるサイト(5/31現在,惑星131種,タコ8 72種,我が祖国102種)で惑星が高評価だった盤。e-onkyoで試聴してみたところ,ご評価通りの好演奏であり,録音も良さそうでしたので,そのままe-onkyoでハイレゾ音源を購入しました。

演奏に関しては上記のサイトを参照していただくとして,録音についてコメントします。まず,上記サイトでも述べられてるとおり,収録されている平均音圧が低めなので,少々ボリュームを上げて聴かなければならないのですが,一方で最大音量が小さいわけではないので,フォルテのところではボリュームを下げなければうるさすぎるという,ダイナミックレンジを広くとった録音でした。きちんとしたリスニングルームがあって大きな音でも鑑賞でき,小さな音もしっかり聴こえるような聴取環境があれば楽しめると思うのですが,少なくとも私の環境では聴いている途中でボリューム調整せざるを得ませんでした。オーディオ観点では好ましくても気軽に聴くにはちょっとダイナミックレンジが広すぎるように思いました。

それを除けば,少し楽器の質感は希薄ではあるものの,残響は控え目で各楽器の動きが分離してはっきりと聴き取れる見通しのよいクリアーな録音でした。低域も自然に伸びていて締まりがあり,だらしなく響くこともありません。音色は少し硬めで若干色づけが感じられますが許容範囲です。印象は悪くありません。

私としてはもう一歩寄って各楽器の質感を強めに出し,音色の変化をもう少し抑えた自然さがあればなお良かったと思います。そしてやはりダイナミックレンジはもう少し圧縮した方が聴きやすいと思います。

こうして聴いてみると,オーディオ・クオリティは良好で,これは今どきの優秀録音の典型であり,これはこれでまあ良いんだけどやっぱりちょっと違うんだよなぁと思ってしまいました。惜しいです。

タグ: [管弦楽曲]