ベートーヴェン:交響曲全集,ヴァイオリン協奏曲,他(ネヴィル・マリナー指揮/アイオナ・ブラウン(Vn)/アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ)

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ベートーヴェン:交響曲全集,ヴァイオリン協奏曲,他
ネヴィル・マリナー指揮/アイオナ・ブラウン(Vn)/
アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ

録音 1970~1989年 ロンドン
PROC-1694/700 Tower Records (国内盤)
好録音度:★★★☆~★★★★☆
参考: Tower Records Vintage Collection +plus Vol.20
タワーレコードの企画盤。交響曲全集,ヴァイオリン協奏曲の他に,大フーガop.133(弦楽合奏版),「献堂式」序曲op.124,12のメヌエットWoO.7,12のドイツ舞曲WoO.8,12のコントルダンスWoO.14,戦争交響曲「ウェリントンの勝利またはヴィットリアの戦い」op.91が収録されています。交響曲は1970年から1989年と完結するまで約19年かかっています。今まで全集としてまとまってリリースされたことはなかったということですので,このタワーレコードの企画は貴重ですね。

1970年に第1番,第2番の録音から始まりましたが,当時としては室内管弦楽団のベートーヴェンはまだまだ少なかったと思います。このような小気味よい演奏は鮮烈な印象を与えたのではないかと想像します。今やこのような演奏は珍しくなくなり,また,新しい校訂版の楽譜が使われるようになってきましたが,今聴いても古びた感じはなく,今なお新鮮さを失っていないところが凄いと思います。

またアイオナ・ブラウンのヴァイオリン協奏曲ですが,正統派の引き締まった立派な演奏で,これだけの演奏が聴けるとは思っていなかったので,思わぬ掘り出し物に出会った気分です。

さて録音ですが,19年かけたものですのでだいぶばらつきがあります。78年に録音された12のメヌエット,ドイツ舞曲,コントルダンスが飛び抜けて良く,次いで80年に録音されたヴァイオリン協奏曲。交響曲は似たようなものですが,年代が後になるほど残響が増え音に締まりがなくなり,第9番が最も良くありません。小編成の小気味良さを活かす録り方になっていないのは少々残念です。12のメヌエット他のようにすっきりと分離良く録ってくれていると良かったのですが。ヴァイオリン協奏曲は特にソロが明瞭で協奏曲の録音としてまずまず良好で救われました。

フィリップスの録音にしては少し期待から外れるところはありましたが,時代の先端であったであろう貴重で立派な演奏が全集として復活したことを喜びたいと思います。

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