ブラームス:交響曲全集,ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集より4曲(ネーメ・ヤルヴィ指揮/エストニア国立交響楽団/カレ・ランダルPiano)

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ブラームス:交響曲第1番ハ短調作品68
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番ハ短調作品37
ネーメ・ヤルヴィ指揮/エストニア国立交響楽団
カレ・ランダル(ピアノ)
January 27th, 2012, November 13th, 2015, Estonia Concert Hall, Tallinn
ERP9416 (P)(C)2016 ERSO, ERP (輸入盤)
好録音度:★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

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ブラームス:交響曲第2番ニ長調作品73
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番ト長調作品58
ネーメ・ヤルヴィ指揮/エストニア国立交響楽団
カレ・ランダル(ピアノ)
February 3rd, 2012, March 25th, 2016, Estonia Concert Hall, Tallinn
ERP9516 (P)(C)2016 ERSO, ERP (輸入盤)
好録音度:★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

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ブラームス:交響曲第3番ヘ長調作品90
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番変ホ長調作品73
ネーメ・ヤルヴィ指揮/エストニア国立交響楽団
カレ・ランダル(ピアノ)
April 26th, 2012, November 13th, 2015, Estonia Concert Hall, Tallinn
ERP9616 (P)(C)2016 ERSO, ERP (輸入盤)
好録音度:★★★
参考: Amazon.co.jp

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ブラームス:交響曲第4番ホ短調作品98
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番変ロ長調作品19
ネーメ・ヤルヴィ指揮/エストニア国立交響楽団
カレ・ランダル(ピアノ)
May 4th, 2012, October 3rd, 2014, Estonia Concert Hall, Tallinn
ERP9016 (P)(C)2016 ERSO, ERP (輸入盤)
好録音度:★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

拍手の入るライヴ録音。ブラームスの交響曲全曲演奏会とベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲演奏会をカップリングしてリリースされています(ピアノ協奏曲第1番は別の曲とカップリングされていて未購入)。以下,ブラームスの交響曲についてのコメントです。

特に両端楽章が全般に速い演奏で,指揮が強引過ぎるのか,オーケストラの技量不足なのか,乱れが散見され,音楽も滑っているように感じられて地に足が付いていないというか,全く落ち着かない演奏でした。音楽に勢いを持たせるのは良いのですが,これはちょっと度が過ぎていると思いました。

そして録音なのですが,かなり遠くから録っているイメージであり,まるで3階席の後ろにある二重扉の中で聴いているようであり,また,カッティングレベルの低い超長時間収録のLPを聴いているような,不明瞭で細部を全く感じ取ることができない,もどかしい録音でした。

う~ん,これは演奏も録音もちょっと私には合わず残念です。

なお,交響曲第3番のディスクだけなぜかTower RecordsでもHMV Onlineでも取り扱いがなく,手に入りにくい状況です。

エルガー:ヴァイオリン協奏曲,ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番(レイチェル・バートン・パインVn/アンドルー・リットン指揮/BBC交響楽団)

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エルガー:ヴァイオリン協奏曲ロ短調作品61
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調作品26
レイチェル・バートン・パイン Rachel Barton Pine (Violin)
アンドルー・リットン指揮/BBC交響楽団
2017年1月9日-11日 BBCメディア・ヴェール・スタジオ(ロンドン)
AVIE AV2375 (P)(C)2018 RBP Music (輸入盤) 国内流通仕様
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

ブルッフはバートン・パインの濃厚でエモーショナルな表現がこの曲に良く合っていると思います。一方エルガーの協奏曲は...何枚かディスクを持っているのですが,今ひとつ掴み所がわからず,いまだに面白さを理解できていないのでちょっとコメントが難しいです(すみません(^^;)。

録音ですが,ソロ,オーケストラともに残響は控え目で直接音主体にクリアに録音されています。オーケストラは締まりとキレがあり,弦楽器主体に密度感のあるサウンドで構成されている点も好印象。ソロはその上にややフォーカスされて乗ってくるので聴きやすいバランスになっていると思います。協奏曲の録音としてほぼ不満がなく,かなり良いと思います。

最初Apple Musicで試聴して録音が良さそうだったので,この演奏・録音でエルガーをじっくりと聴いてみようと思い,ディスクを入手しました。それにしても...このエルガーの協奏曲,重厚長大で真剣に聴き出すと相当消耗しますね...(^^;。時間が半分くらいだともっと聴くと思うのですが。

バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲(ネヴィル・マリナー指揮/アカデミー・オフ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ)

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バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲(サーストン・ダート版)
バッハ:管弦楽組曲全曲
サー・ネヴィル・マリナー指揮
アカデミー・オフ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ

1971年1月30日-2月12日 ウェンブリー,プレント・タウン・ホール(協奏曲)
1970年12月7-10日 ロンドン,セント・ジョンズ・スミス・スクエア(管弦楽組曲)
PROC-2056/8 (P)1971 Decca Music Group (国内盤) タワーレコード企画盤
*TOWER RECORDS VINTAGE COLLECTION +plus Vol.24
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records

マリナーとASMFのブランデンブルク協奏曲は全部で3回録音されていて,これは1回目の録音です。あとの2回の録音は以前取り上げていました(2回目3回目)。今回はブランデンブルク協奏曲のみのコメントです。

このブランデンブルク協奏曲では,アイオナ・ブラウン(Vn),デイヴィッド・マンロウ(Rec),バリー・タックウェル(Hr),サーストン・ダート(Chem),レイモンド・レパード(Chem),といった名手が参加しています。また,サーストン・ダートが編纂した版を用いているという点でいろいろと特徴のある全集となっています。

このサーストン・ダート版に基づくこの録音は,「いわゆるブランデンブルク候への献呈稿(バッハ自身による改訂)より以前のケーテン時代の版による「First Version」として,ダートのよる仮説を含めた校訂が行なわれたのがこの音源です。第1稿の形で再演を試みようと進められたプロジェクトでした。」(以上,Tower Recordsの解説より)とのことです。

気づいただけでも通常演奏されるものと次のような差異があります。

第1番: 通常,第3楽章としてAllegro,第4楽章としてMenuetto - Trio I - Polacca - Trio IIと演奏されるものが,第3楽章Menuetto,第4楽章Allegro,第5楽章Polaccaとなっている。
第2番: トランペットではなくホルンが使用され,リコーダーがアルトではなくソプラノ(?)・リコーダーが使われている。
第4番: リコーダーはソプラニーノ・リコーダーが使用されている。
第5番: チェンバロのソロが65小節ではなく19小節の短いものになっている。

細かく見るともっとあると思います。1970年の初めの演奏でこのような試みがなされていたとはちょっと驚きです。

録音ですが,響きを抑え気味にして各楽器をくっきりと明瞭に捉えているのが良いです。ややスタジオ録音的で録音会場の自然な雰囲気は感じられないものの,音の抜けの良さ,音の伸びなど申し分なく,十分に好録音と言えます。この頃のPhilips(ですよね?→※)の良さが出ていますね。こういう録音,好きです。

このような貴重な録音を復刻してくれたタワーレコードに感謝!

※原盤がフィリップスであることを,いつもお世話になっている友人が古い資料を掘り起こして確認してくださいました。有り難うございました。(2018/1/30追記)

ハイドン:チェロ協奏曲集(クセニア・ヤンコヴィッチVc/St George Strings)

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ハイドン:チェロ協奏曲第1番ハ長調 Hob.VIIb-1
ハイドン:チェロ協奏曲第2番ニ長調 Hob.VIIb-2
クセニア・ヤンコヴィッチ Xenia Janković (Cello)
St George Strings
29-30 November 2012
CAL1741 (P)2016 (C)2017 Calliope (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

Apple Musicで聴きました。艶やかで伸びのある音色が大変魅力的。力強くキレがあり見得の切り方が格好いいですね。演奏者を存じ上げなかったのですが相当な実力者と思いました。

録音ですが,少し残響の影響で音色に癖が付いてくすんでしまってるのが惜しいのですが,それを除けばサウンドに締まりはあるのでギリギリ我慢の範囲内です。ライヴ録音で会場の雑音はやや多めですが,これはまあ気になりません。

ヤンコヴィッチはセルビア出身のチェリストとのことで,1981年にはガスパル・カ サド国際コンクールに優勝したとのことです。現在はデトモルト音楽大学の教授とのことです。この2月にバッハの無伴奏チェロ組曲がリリースされるとのことでこのチェリストを知りました(→Tower Records)。こちらも発売が大変楽しみです。

タグ: [協奏曲]  [チェロ] 

バッハ:ヴァイオリン協奏曲集(フランク・ペーター・ツィマンマーマン Vn/ベルリン・バロック・ゾリステン)

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バッハ:ヴァイオリン協奏曲集
フランク・ペーター・ツィマンマーマン Frank Peter Zimmermann (Violin)
ベルリン・バロック・ゾリステン
2017年4月 イエス・キリスト教会
HC17046 (P)(C)2017 hänssler CLASSICS (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

このディスクでは,ヴァイオリン協奏曲第1番BWV 1041,第2番BWV 1042と,原曲がヴァイオリン協奏曲とされるチェンバロ協奏曲第1番BWV 1052をヴァイオリン協奏曲として再構築したもの,ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲BWV 1060を2つのヴァイオリンに編曲したもの,が収録されています。最後の曲は息子のセルゲ・ツィンマーマンとの共演とのことです。

スピード感のあるキレの良いスリリングな演奏ですねぇ。バッハの演奏としてはちょっと刺激的すぎる感はありますが,この痛快な演奏は結構好きです。こういうモダン楽器バリバリ(死語?(^^;)の演奏もアリじゃないかと。

録音ですが,残響はあるものの直接音主体に明瞭に録られた好録音です。まるでスタジオで録られたような感じであり,少々実在感が薄いようにも思いますが,残響で曇った録音よりははるかに良いと思います。このシャープな録音が演奏のキレの良さをさらに際立たせていますね。密度が高く息苦しい感じもあるので,もう少しすっきりと見通しが良かったら言うことなしなのですが,まあそれでもかなり良い方だと思います。

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集(ジャン=フランソワ・エッセール(弾き振り)/新アキテーヌ室内管弦楽団)

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ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集
ジャン=フランソワ・エッセール(弾き振り)/新アキテーヌ室内管弦楽団
2014年11月, 2015年3月
MIR374 (P)2017 Mirare (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

Apple Musicでの試聴。国内での輸入盤発売は1月末のようですが,Apple Musicで公開されていましたのでフライングで聴いてみました。今回は録音のみのコメントです。

室内管弦楽団との協奏曲ということですが,録音を聴いてみると室内管弦楽団とは思えないスケール感で捉えられています。しかし,そういう録音に仕立てるためか,比較的楽器の近くにマイクが設置されているようで,各楽器の質感が分離感良く聴こえてきます。残響が多めで響きに癖があり少しうるさく聴こえるのは好みとは異なりますが,サウンドも比較的締まっていてトータルの印象は悪くありません。ピアノももう少し響きを整理してすっきりしたサウンドにして欲しいところですが,まあ許容範囲です。少しオマケですが四つ星半です。

ハイドン:ヴァイオリン協奏曲集(リサ・ジェイコブス Vn/ザ・ストリング・ソロイスツ)

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ハイドン:ヴァイオリン協奏曲集
ハ長調 Hob VIIa:1, イ長調 Hob VIIa:3,ト長調 Hob VIIa:4
リサ・ジェイコブス Lisa Jacobs (Violin)
ザ・ストリング・ソロイスツ
April 19 & 21, 2017 Cunerakerk, Rhenen, The Netherlands
COBRA 0061 (C)2017 Cobra Records (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

ハイドンのヴァイオリン協奏曲も見つけると手に入れてしまう好きな曲の一つです。リサ・ジェイコブスはオランダの若手ヴァイオリニスト。このハイドンの愛らしい曲をモダン・ヴァイオリンで美しく奏でているのですが,ちょっと控え目で大人しく枠にはまりすぎている気もします。協奏曲なのでもう少しはじけても良いのではと思います。なおカデンツァはすべて本人によるものとのことです。

録音ですが,ソロは少し残響を伴っていてまとわりつきが気になりますが,透明感があり音の抜けもまずまず良好で悪くありません。バックのアンサンブルはさらに残響が多いのですが,直接音と分離しており,響きが周囲にふわっと広がり空間性を上手く演出していて,残響が多い割に印象は悪くありません。残響を取り込むならこんな風にして欲しいという好例です。ソロがもう少し前に張り出してくれるとなおよかったのですが,まあこれでも十分に良好です。

チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲(パトリシア・コパチンスカヤVn/テオドール・クルレンツィス指揮/ムジカエテルナ)

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チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品35
パトリシア・コパチンスカヤ Patricia Kopatchinskaja (Violin)
テオドール・クルレンツィス指揮/ムジカエテルナ
2014年5月 ペルミ国立チャイコフスキー・オペラ&バレエ劇場
88875190402 (P)2016 Sony Music Entertainment (輸入盤)
好録音度:★★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Musice-onkyo

2016年度 第54回レコード・アカデミー賞の協奏曲部門の受賞ディスクなのでご存じの方も多いと思います。クルレンツィスつながりApple Musicで聴いてみました。

奇異に感じられる演奏も,彼女の身体に染みついた東欧の民族音楽スタイルを持ち込んだのかと思えばなるほどと思います。まぁこれが好きかどうかは人によりますね。聴き比べには大変面白いのですが,愛聴盤になるかといえばどうかなと思います。ただ,終楽章のラストにはちょっと興奮を覚えました。

さて録音ですが,残響控え目で,すっきりと見通しの良い,明瞭感の高い好録音でした。サウンドにも締まりがあり,ほとんど欠点が見当たりません。全くストレスを感じることなく聴くことが出来ました。強いて言うならもう少し寄って楽器の質感を高めに,そして左右のサウンドステージの広がりが感じられればもっと良かったと思うのですが,これでも十分です。好録音の一つの見本になる録音です。少し音が痩せ気味にも感じられるので芳醇な響きが好みの方には合わないかも知れませんが。

カップリングはストラヴィンスキーのバレエ・カンタータ「結婚」という曲ですが,最初の0.5秒で,これは私には無理だ,と思ったので聴いていません(^^;。

ブランデンブルク協奏曲第三番第三楽章 快速ランキング!

2017/10/28更新。ラインハルト・ゲーベル指揮/ベルリン・バロック・ソロイスツ追加。同タイム第3位に食い込むも,前回のMAKとの演奏から10秒以上タイムを落とす!(^^;



バッハのブランデンブルク協奏曲第三番第三楽章の快速演奏を探してみました(^^;。私が持っているもののうち時間を計測出来たものを速いものから並べています。一番左の数字は演奏時間です。

■バッハ:ブランデンブルク協奏曲第三番第三楽章快速ランキング!

3:47 (古)ゲーベル/ムジカ・アンティクヮ・ケルン(1986)
3:57 (古)マウテ/アンサンブル・カプリース(2012)
3:58 (現)ショルツ/ベルリン室内管弦楽(2007)
3:58 (古)ラインハルト・ゲーベル指揮/ベルリン・バロック・ソロイスツ(2016)
4:03 (古)ホーフカペレ・ミュンヘン(2013)
4:04 (古)カフェ・ツィマーマン(2003)
4:04 (古)スイス・バロック・ソロイスツ(2005)
4:06 (古)鈴木雅明/バッハ・コレギウム・ジャパン(2000)
4:10 (古)イ・バロッキスティ(2004)
4:12 (古)アレッサンドリーニ/コンチェルト・イタリアーノ(2005)
4:12 (古)コンチェルト・ケルン(2013-2014)
4:14 (古)鈴木雅明/バッハ・コレギウム・ジャパン(2008)
4:14 (古)ベルリン古楽アカデミー(1997)
4:17 (古)カペラ・サヴァリア(2015)
4:18 (古)アメリカン・バッハ・ソロイスツ
4:21 (現)アバド/モーツァルト管弦楽団(2007)
4:24 (古)クイケン,ブリュッヘン,ビルスマ,レオンハルト
4:26 (古)コンラート・ヒュンテラー指揮/18世紀カメラータ(1996,97)
4:26 (古)シュトリンツル/ムジカ・フロレア(2006)
4:27 (古)イル・ジャルディーノ・アルモニコ
4:29 (現)フリエンド/コンバッティメント・コンソート・アムステルダム(1996)
4:30 (現)サイトウ・キネン・チェンバープレイヤーズ(2001)
4:31 (古)ガーディナー/イングリッシュ・バロック・ソロイスツ(2009)
4:34 (古)ピノック/ヨーロピアン・ブランデンブルク・アンサンブル(2006,07)
4:35 (古)エイジ・オブ・インライトゥメント管弦楽団(1987,88)
4:35 (現)シュトゥットガルト室内管弦楽団(2000)
4:36 (古)フェリックス・コッホ/ノイマイヤー・コンソート(2013)
4:36 (古)ゴルツ/フライブルク・バロック・オーケストラ(2000)
4:37 (現)イ・ムジチ合奏団(1984)
4:39 (現)ミュラー=ブリュール/ケルン室内管弦楽団(1999)
4:40 (古)ピノック/イングリッシュ・コンソート(1982)
4:41 (現)ヨーロッパ室内管弦楽団(1990)
4:42 (古)コープマン/アムステルダム・バロック管弦楽団(1983)
4:46 (現)バウムガルトナー/ルツェルン弦楽合奏団(1978)
4:47 (古)Apollo's Fire
4:51 (古)ニューマン/ザ・ブランデンブルク・コレギウム(1994?)
4:54 (古)アーノンクール/ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス(1964)
4:55 (現)リーズ/スコティッシュ・アンサンブル
4:55 (現)カップ/フィルハーモニア・ヴィルトゥオージ(1991)
4:56 (現)リンカーン・センター室内楽協会
4:56 (現)ボッセ/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス・バッハ管弦楽団(1981,83)
4:56 (現)リヒター/ミュンヘン・バッハ管弦楽団
4:56 (現)コレギウム・アウレウム(1967)
4:57 (古)ジョーンズ/ケンブリッジ・バロック・カメラータ(1997)
5:02 (現)ブリテン/イギリス室内管弦楽団(1968)
5:03 (現)I. オイストラフ/モスクワ・フィル・ソロイスツ・アンサンブル(1982)
5:04 (現)ローラ/フランツ・リスト室内管弦楽団(1986)
5:05 (現)イ・ムジチ合奏団(1965)
5:06 (現)ゴールドベルク/オランダ室内管弦楽団(1958)
5:07 (現)カラヤン/ベルリン・フィル(1978,79)
5:12 (現)レッパード/イギリス室内管弦楽団(1975?)
5:13 (現)シャイー/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(2007)
5:28 (現)アバド/ミラノ・スカラ座管弦楽団員(1975,76)
5:29 (現)ポープル/ロンドン・フェステヴァル管弦楽団(1995)
5:31 (現)マリナー/アカデミー室内管弦楽団(1980)
5:37 (現)マリナー/アカデミー室内管弦楽団(1985)
5:50 (現)カラヤン/ベルリン・フィル(1964)
6:11 (現)カザルス/マールボロ音楽祭管弦楽団(1964)
6:20 (現)コッホ/ベルリン室内管弦楽団(1970,72)

※(古)ピリオド楽器,(現)モダン楽器
※ヴィンシャーマン/ドイツ・バッハ・ゾリステンはリピート省略のため対象外
※ミュンヒンガー/シュトゥットガルト室内管弦楽団(1985)はリピート省略のため対象外
※パイヤール室内管弦楽団はリピート省略のため対象外
※マリナー/ASMF 1回目の録音(1971)はリピート省略のため対象外


やはり一位はゲーベル/ムジカ・アンティクヮ・ケルンでぶっちぎりの速さに圧倒されます。二位はアンサンブル・カプリースで三位は僅差でモダン楽器のショルツ/ベルリン室内管弦楽団,いずれも3分台のタイムを叩き出しています(^^;。

総じてピリオド楽器の演奏は速く,平均して4:20前後くらいかなと思います。聴いていて最も気持ちが良いのもこのあたりの速さのように思います。

ということで,また順次追加していきますね(^^)。

なお時間計測ですが,iTunes上で実際に再生し,最後の音が消えた時の時間を見ています。曲頭の空白は差し引いていませんので,多少の誤差はあると思います。

タグ: [協奏曲] 

バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲(ラインハルト・ゲーベル指揮/ベルリン・バロック・ソロイスツ)

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バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲
ラインハルト・ゲーベル指揮/ベルリン・バロック・ソロイスツ
2016年7月11-15日, 12月5日 ベルリン,イエス・キリスト教会
88985361112 (P)(C)2017 Sony Music Entertainment (輸入盤)
好録音度:★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

ラインハルト・ゲーベルにとってムジカ・アンティカ・ケルン(MAK)との録音から30年ぶりの再録音。ベルリン・バロック・ソロイスツはベルリン・フィルの楽団員を中心に1995年に結成された団体で,今回のこの録音ではピリオド楽器使用のモダン楽器(ってどんな楽器なんだろう?)を使い,ピッチ442Hzで演奏されています。

それで,どうしてもMKKの演奏と比べてしまうのですが,刺々しさは幾分薄れギリギリまで攻めるということはないものの,速めのテンポで颯爽と駆け抜ける刺激的で演奏に変わりはありません。演奏者が手練れ揃いということもあり,指揮者の無茶?な要求にもきっちりと余裕で応えていますね。さすがです。

しかし,この録音はちょっといただけませんねぇ。少し遠くから残響とともに録っているイメージで,雰囲気はあるものの不明瞭で細部が聴き取りにくく(特に細かい音型が埋もれて聴こえない),また,この録り方としては不自然に高域がキンキンとしていて音色のバランスが崩れています。ヌケの悪い曇った録音よりは良いかもしれませんが,特に編成が大きめな第1番から第3番はガチャガチャとやかましいです。こういうテンポの速い演奏では近接で残響を抑えて細部まで克明に聴かせて欲しいものです。演奏が面白いだけに,この録音は残念です。

あと蛇足ですが,ジャケット写真のブランデンブルク門,私もこの9月にベルリンに行った際にほぼ同じ角度から写真を撮っていました(^^)v。観光客から怪しげな人や警察官で賑わっていました。

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タグ: [協奏曲] 

シューベルト:交響曲第5番,ヴァイオリンと管弦楽のための小協奏曲,他(ジョルト・カッロー(Vn)/ニコラス・マクーギガン指揮/カペラ・サヴァリア)

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シューベルト:交響曲第5番変ロ長調 D.485
シューベルト:ヴァイオリンと管弦楽のための小協奏曲ニ長調 D.345
シューベルト:ヴァイオリンと弦楽合奏のためのロンドイ長調 D.438
シューベルト:ポロネーズ変ロ長調 D.580
ジョルト・カッロー Zsolt Kalló (Violin)
ニコラス・マクーギガン指揮/カペラ・サヴァリア
2016/1/22-24 ソンバトヘイ,バルトーク・コンサート・ホール
HCD 32794 (P)2017 Hungaroton (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

Apple Musicでの試聴です。前エントリーのモーツァルト:ヴァイオリン協奏曲全集に続いて,同じ演奏者によるシューベルトです。ヴァイオリン独奏の曲は聴いたことのない曲ばかりです。いずれも屈託のない明るさがまるでパガニーニを聴いているようで楽しいです。ヴァイオリニストの個性にも合っていますね。まあ全体にちょっと粗削りのところはあります。

録音も前エントリーのモーツァルトとほぼ同じです。若干残響があり,ソロにも少し被りが感じられますが,楽器の音色はそれほど損なわれておらず響きの美しさを保っています。張りのある力強い録音で良いと思います。やはり少し誇張から不自然さが出てしまうものの,プラス面の方が多いと思います。フンガロトンらしい好録音ですね。

モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲全集(ジョルト・カッロー(Vn)/ニコラス・マクーギガン指揮/カペラ・サヴァリア)

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モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲全集
ジョルト・カッロー Zsolt Kalló (Violin)
ニコラス・マクーギガン指揮/カペラ・サヴァリア
2016/9/17-19,2017/2/3-6 ソンバトヘイ,バルトーク・コンサート・ホール
HCD 32761 (P)2017 Hungaroton (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

Apple Musicでの試聴です。ピリオド楽器による演奏で,ハイドンのヴァイオリン協奏曲が録音が良かったので,これも期待して聴きました。演奏はやはり同じように素直で実直で素朴な魅力がある佳演です。なお,この演奏に名手の技量を要求してはいけません(^^;。このあたたかな雰囲気を楽しみたいものです。

それで肝心の録音なのですが,傾向的には前述のハイドンと同じで,ソロはわずかな響きを伴っているものの,きちっとフォーカスされ,明瞭に聴くことができます。オーケストラも同様に残響を抑えた明瞭感のある録音なのですが,少し音色のバランスは崩れているように思います。この点が惜しいです。また,やや誇張された録音のため自然さには欠けますが,私としては十分に許せます。

録音が良いと音楽が活き活きと伝わってきて楽しさが倍増しますね。

メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲,フィンガルの洞窟,交響曲第5番「宗教改革」(イザベル・ファウストVn/パブロ・エラス=カサド指揮/フライブルク・バロック・オーケストラ)

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メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調作品64
メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟(ヘブリディーズ諸島)」作品26
メンデルスゾーン:交響曲第5番ニ短調作品107「宗教改革」
イザベル・ファウスト Isabelle Faust (Violin)
パブロ・エラス=カサド指揮/フライブルク・バロック・オーケストラ
2017年3月19-22日 バルセロナ,オーディトリウム第1ホール「Paul Casals」
HMM 902325 (P)2017 harmonia mundi musique (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

ピリオド楽器による演奏。ここに収録された協奏曲と管弦楽曲,交響曲,どれも良いですね。この聴き慣れた超有名協奏曲が溌剌とした躍動感に満ちて実に新鮮な印象をもたらしますし,交響曲も快活で引き締まっていて聴き応えがあります。

一方で,特に協奏曲におけるヴァイオリンのソロに関して,フォルテのところでは楽器が悲鳴をあげているような,限界を越えて鳴らそうとしているかのような音のつぶれも感じられ,大ホールにくまなく音を行き渡らせようとするような前提での演奏になっているのではないか,というようなピリオド楽器の限界のようなものも同時に感じました。

これはこれでもちろん素晴らしいと思うのですが,ピリオド楽器がやや苦手な私は,こういう演奏をモダン楽器でやってくれたらなぁ,と毎度のことながら思ってしまいます。

録音ですが,残響はそれなりにあるものの,直接音が主体ですっきりと見通しよく録っているのが好印象です。高域の伸びも申し分ありません。一方で低域は控え目で,全体のバランスとして高域に寄っていて刺激的に感じられるところもありますが,軽量級の演奏を活かす好録音だと思います。

 バッハ:ヴァイオリン協奏曲集(チェチーリア・ベルナルディーニ(Vn)/ジョン・バット指揮/ダンディン・コンソート)

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バッハ:ヴァイオリン協奏曲集
チェチーリア・ベルナルディーニ Cecilia Bernardini (Violin)
ジョン・バット指揮/ダンディン(ダニーデン)・コンソート
2014年11月17日~20日 グレイフライアーズ教会(エジンバラ)
CKD 519 (P)(C)2015 LINN RECORDS (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicone-onkyo

バロック・ヴァイオリンによる演奏。流麗で美しく技術的にもとても上手い演奏なのですが,協奏曲としては今ひとつ押しというか自己主張が弱く控え目すぎる感じがします。室内楽だと思って聴けば良いのかもしれませんが,う~ん,ちょっと物足りないです。

録音ですが,残響が多く基本的には私の好きな録音とは方向が違うのですが,楽器音の滑らかで伸びのある音色はそれなりに聴くことが出来るのと,残響がマイナス方向ではない取り入れ方になっていると思いましたので,少し甘い評価ですが四つ星半としました。LINN RECORDSは残響が多めであまり好きではないのですが,これを含め最近のものは好録音的に少し良くなってきているように思います。

モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番「ジュノム」,第12番,第14番(エドナ・スターン(P)/アリー・ファン・ベーク指揮/オーヴェルニュ室内管弦楽団)

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モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番「ジュノム」,第12番,第14番
エドナ・スターン Edna Stern (Piano)
アリー・ファン・ベーク指揮/オーヴェルニュ室内管弦楽団
ZZT100901 (P)2009 Zig-Zag Territoires (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

Apple Musicでの試聴です。前エントリからのオーヴェルニュ室内管弦楽団つながり&ジャケ聴きです(^^;。

まず録音のコメントです。すっきりとした癖のない自然なサウンドが魅力の好録音です。残響が適度に抑えられ,見通しが良く,そこそこキレもあります。録音自体はあまり主張しませんが,演奏を邪魔せず音楽を素直に伝えてくれるこういう録音が良いのです。いつまでも音楽に浸っていたくなります。

そして演奏なのですが,端正で上品です。粒立ちの美しいタッチが印象的ですが,あくまでも控え目です。オーケストラも若干音の長さを短めに刈り込んで整然と見通しよく演奏し,ソロの美しさを引き出しています。良いと思います。

ブラームス:ヴァイオリン協奏曲(フランク・ペーター・ツィンマーマン(Vn)/ベルナルト・ハイティンク指揮/ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団)

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ブラームス:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品77
フランク・ペーター・ツィンマーマン Frank Peter Zimmermann (Violin)
ベルナルト・ハイティンク指揮/ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
Concertgebouw Amsterdam on 17-19 & 21 March 2010
RCO17001 (P)2017 RCO Live (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

メディア発売前ですが,一足先にApple Musicで聴いてみました。シューマンのピアノ四重奏曲作品47,ブラームスのピアノ協奏曲第1番ニ短調作品15とカップリング(SACD 2枚組)ですが,ヴァイオリン協奏曲のみのコメントです。

2010年の録音なので,少し前の録音ですが,ライヴということもあってか,堅実ながらも濃厚で,主張というかアピール力の強い演奏だと思いました。私の中では中堅のヴァイオリニストというイメージがあるのですが,一歩先に踏み出している感じがします。これからも注目していきたいヴァイオリニストの一人ですね。

録音ですが,オーケストラの方は良いとして,ソロが少し距離感があります。自然といえば自然なのですが,明瞭感が今ひとつでニュアンスも感じ取りにくいです。協奏曲の録音としてはもう少しソロに寄って明瞭度を上げてもらった方が楽しめると思うのですが。惜しいです。

ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番,ブラームス:ヴァイオリン協奏曲(堀米ゆず子/アレクサンドル・ラザレフ指揮/日本フィルハーモニー交響楽団,ジョアン・ファレッタ指揮/チェコ・フィルハーモニー管弦楽団)

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ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調作品26
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品77(*)
堀米ゆず子 Yuzuko Horigome (Violin)
アレクサンドル・ラザレフ指揮/日本フィルハーモニー交響楽団
ジョアン・ファレッタ指揮/チェコ・フィルハーモニー管弦楽団(*)
2015年6月12-13日 東京・サントリーホール(ライヴ),2013年8月27-28日 プラハ,ルドルフィヌム,ドヴォルザーク・ホール(セッション)(*)
OVCL-00609 (P)(C)2017 Octavia Records (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

ブラームスの協奏曲の方は,以前,二重協奏曲とカップリングで発売されていた演奏と同じものです。ブラームスの方はそちらをご覧ください。

ブルッフの方は最後に拍手の入るライヴ録音で,情感豊かで熱く語りかけてくる演奏は近年の充実ぶりを如実に示していると思いますし,高らかに歌い上げる堀米さんらしい節回しが随所にみられて,また大演奏家への道を一歩一歩着実に進まれているなと感じさせる素晴らしい出来だと思います。

さて録音なのですが,レコーディングのプロデューサが江崎氏ということもあってか,EXTONの録音そのままであり,ライヴレコーディングとは思えないセッション的なクオリティの高い音づくりになっています。ただやはり響きを活かした録音でソロまで響き豊かな録り方になっていて残響の付帯音が鬱陶しく感じられ,ライヴの生々しさ,楽器の質感は失われ「商品化された綺麗な音」になってしまっているのが残念です。商品としての出来は良いのかもしれませんが,私が聴きたい堀米さんの音を伝えてはくれませんでした。残念です。

なおブラームスの方は再収録ながらマスタリングは変わっているようで,やや音質は改善されている印象でした。

蛇足ですが,CDパッケージですが,私の大嫌いな新パッケージタイプでした。イライラするのですぐにジャケットと解説書を上下逆さまに入れ直しました。まだこのパッケージ使ってたんですね。私にとってはメリットゼロ。このイライラさせるパッケージ,ほんと早くやめて欲しいです。

モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲全集(イザベル・ファウスト(Vn)/ジョヴァンニ・アントニーニ指揮/イル・ジャルディーノ・アルモニコ)

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モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲全集
イザベル・ファウスト Isabelle Faust (Violin)
ジョヴァンニ・アントニーニ指揮/イル・ジャルディーノ・アルモニコ
2015年3月21-23日,2016年2月4-8日 ベルリン、テルデックス・スタジオ
HMC 902230.31 (P)2016 harmonia mundi (輸入盤)
好録音度:★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

ピリオド的なスタイルの演奏ですが,これは今までに聴いたことがないような新鮮さを感じます。付点や装飾音符の癖のあるリズムの取り方があまり好きではないのですが,それを除けばこの刺激に満ちた演奏は本当に楽しいですね。

さて肝心の録音なのですが,ホールトーンを多めに取り入れ,リアルに録音会場の雰囲気が想起される録音で,そういう方針ということであればかなり上手く録れていると思います。音も滑らかでオーディオ品質も良いと思います。しかし,これは少しホールのキャラクターを前に出し過ぎているように思います。オフマイクで間接音が主体であり,特にソロのボディ感も下支えも弱く,楽器の質感が希薄で表面的にしか捉えられていない気がして私としてはかなりもどかしさを感じます。音場再現を重視する方であれば優秀録音かもしれませんが,残念ながら私の好きな録音ではありませんでした。

モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲全集(ジェームズ・エーネス/モーツァルト・アニヴァーサリー・オーケストラ)

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モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲全集
ジェームズ・エーネス James Ehnes (Violin)
モーツァルト・アニヴァーサリー・オーケストラ
2005年8月18-21日 トロント芸術センター,ジョージ・ウェストン・リサイタル・ホール
ONYX 4164 (P)2016 Onyx (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

これは上手い!さすがです。技術的にも文句の付けようがないですし,モダン楽器を活かした伸びのある音色とキレの良いはきはきした発音で音楽が生き生きしています。カデンツァもすべて演奏者自身によるものということで,これも聴きものです。そして演奏者自身が選抜した特別に編成されたオーケストラも良いですね。あえて一言いうとすれば,少しモーツァルトを意識して抑え気味に演奏しているように感じられるので,全開で演奏してくれていたらなぁとは思います。でもこれは良いです。

録音ですが,ソロもオーケストラも豊潤でニュアンス豊かに捉えているのは良いのですが,少し残響が多く演出感が強すぎて,もうちょっと生々しさを残して欲しかったと思います。悪くはないのですが,私の好きな録音とは少し違いました。

この全集,2006年のモーツァルト生誕250周年の年に向けて録音され,2007年の「カナダ版グラミー」と言われるジュノー賞を受賞したそうです。納得です。オリジナル盤は廃盤になったようですが,Onixから復刻リリースされました。

 バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲(コンラート・ヒュンテラー指揮/18世紀カメラータ)

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バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲
コンラート・ヒュンテラー指揮/18世紀カメラータ
June, 10-14, 1996; February 24, 1997 Fürstliche Reitbahn Arolsen
MD+G 311 0746-2 (P)(C)1997 (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

バロック楽器による演奏。おっ,なかなかええやん,って思ったら,18世紀カメラータ(Camerata of the 18th Century)ってブリュッヘンが創設した18世紀オーケストラのメンバーで構成され,さらにライナー・クスマウルらの著名なソリストを迎えての録音だったんですね。

音楽は颯爽と,そして極めて自然に流れていくのが良いです。バロック楽器での演奏ですがそれが意識に上って来ません。結局こういう癖のない綺麗で真っ当な演奏に戻ってきてしまうんですよね。

録音ですが,響きでわずかに音色に曇りがあるのですが,それを除けば適切な距離感でそれぞれの楽器を質感をもって捉えているので悪くありません。抜けよくすっきりと録ってくれていれば文句なしだったのですが,惜しいと思います。

これが現役盤なのか今ひとつわからなかったのですが,もし廃盤だとしたらちょっともったいないと思います。

タグ: [協奏曲] 

バッハ:ブランデンブルク協奏曲,管弦楽組曲(ネヴィル・マリナー指揮/アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ)

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バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲,管弦楽組曲全曲
ネヴィル・マリナー指揮
アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ

1978年1月 ロンドン,キングズウェイ・ホール(管弦楽組曲),1980年5月 ロンドン,セント・ジョンズ・スミス・スクエア(ブランデンブルク協奏曲)
PROC-1964/6 (P)1978,1981 Decca Music Group Limited (国内盤)
TOWER RECORDS VINTAGE COLLECTION +plus Vol.22
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records

タワーレコードの企画盤。マリナー氏2回目の録音で,ブランデンブルク協奏曲のソリストに,ヘンリク・シェリング(ヴァイオリン),ミカラ・ペトリ(リコーダー),ハインツ・ホリガー(オーボエ),ジャン=ピエール・ランパル(フルート),ジョージ・マルコム(ハープシコード)などの名手を迎えた名盤。ブランデンブルク協奏曲の方は昔発売されていたディスクを持っていて一度レビューしています(→こちら)。今となっては古さも感じる演奏ですが,当時としてはこれがスタンダードだったのだと思いますし,モダン楽器での演奏としては今でも十分に楽しめる内容です。

録音も「アナログ録音末期の優秀録音」というだけあってシルキーで滑らか,残響は少しあるものの控え目であり,当時のフィリップス録音らしく個々の楽器の音を大事に扱い分離良く見通し良く録った好録音です。正直なところもう少し高域の伸び,輝き,透明感が欲しいところでちょっと地味な感じですけどね。ちょっとオマケですが四つ星半です。

久しぶりに聴きましたけど,なんだか懐かしくホッとしました。

バッハ:ヴァイオリン協奏曲集(ラース・ウルリク・モルテンセン指揮/コンチェルト・コペンハーゲン)

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バッハ:ヴァイオリン協奏曲集
ラース・ウルリク・モルテンセン指揮/コンチェルト・コペンハーゲン
2011年3月31日~4月3日 コペンハーゲン,ガルニソン教会
cpo 777 904-2 (P)2014 cpo (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

Apple Musicでの試聴です。私の好みの録音の多いcpoレーベルということで試聴してみました。

ソリストはコンチェルト・コペンハーゲンのメンバーと思われます。数多あるバロック楽器によるバッハのヴァイオリン協奏曲のディスクの中では特に特徴があるというわけではありませんが,ソリストの腕前も確かであり,アンサンブルも良い優良な演奏だと思います。

録音ですが,残響はやや多めながら後方の空間にふわっと広がる感じで取り入れられていて,明瞭感や音色への影響は少なく良好と言えます。残響を取り入れるのならこんな風にして欲しいという見本になると思います。やはり私の好きな録音とは少し違いますが,この透明感と伸びのある綺麗なサウンドはなかなか良いと思います。好録音です。

ブルッフ:ヴァイオリンと管弦楽のための作品全集 第3集(アンティエ・ヴァイトハース(Vn)/ヘルマン・ボイマー指揮/ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団)

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ブルッフ:ヴァイオリンと管弦楽のための作品全集 第3集
アンティエ・ヴァイトハース Antje Weithaas (Violin)
ヘルマン・ボイマー指揮
ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団

Großer Sendesaal, NDR Hannover, February 24-27, 2015
cpo 777 847-2 (P)2016 cpo (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

第1集第2集が良かったヴァイトハースのブルッフ,待望の第3集が発売されました!! 収録曲は次の通りです。

ヴァイオリン協奏曲第3番ニ短調作品58
ヴァイオリンと管弦楽のための小協奏曲嬰へ短調作品84
ロマンス イ短調作品42

どれもほとんど馴染みのない曲ばかりです。これでこのシリーズは完結とのことです。力強く張りのある,そして情感豊かなヴァイオリンが素晴らしいです。第1番ばかりが有名なブルッフの協奏曲ですが,こうして聴いてみると,第2番,第3番は幾分渋いとはいえ,どちらも劣らぬ名曲と思います。もう少し演奏されたら良いのにと思いますね。

さて録音ですが,第1集第2集と変わらぬ好録音です。ヴァイオリンの透明感ある美しい音色が堪能できます。ソロが少々遠めで線が細くボディ感に欠けるところがあるので,もう少し寄ってしっかりと捉えて欲しい気はしますが,これでも十分に良好です。

ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲,ロマンス第1番,第2番(サルヴァトーレ・アッカルド/オルケストラ・ダ・カメラ・イタリアーナ)

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ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品61
ベートーヴェン:ロマンス第1番ト長調作品40,第2番ヘ長調作品50
サルヴァトーレ・アッカルド Salvatore Accardo (弾き振り)
オルケストラ・ダ・カメラ・イタリアーナ
2005年2月 トリノ
FONE143SA (P)(C)2015 Audiophile Productions (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

Apple Musicでの試聴です。アッカルドの弾き振りとのことです。2005年ということですので,64歳の時の録音ですね。かつてのキレはないかもしれませんが,明るく艶やかな音色は健在,円熟した素晴らしい演奏を聴かせてくれます。

録音ですが,ソロは少し響きを伴いながらも明瞭で細やかなニュアンスまで伝えてくれる好録音です。オーケストラはその後で自然な広がりを持って聴こえ,ソロとの対比,分離もきちんと取れていて,協奏曲の録音として好ましく,私でもまずまず納得できる出来です。

チャイコフスキー,シベリウス:ヴァイオリン協奏曲(リサ・バティアシュヴィリ/ダニエル・バレンボイム指揮/シュターツカペレ・ベルリン)

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チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品35
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲ニ短調作品47
リサ・バティアシュヴィリ Lisa Batiashvili (Violin)
ダニエル・バレンボイム指揮/シュターツカペレ・ベルリン
Berlin, Funkhaus Nalepastraße, 6/2015(Tchaikovsky), 7/2016(Sibelius)
00289 479 6038 (P)(C)2016 Deutsche Grammophon (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

どちらの協奏曲も非の打ち所がありません。技術面の完璧さはもちろんのこと,表現においてももうこれ以上望むことがないくらいです。チャイコフスキーは技術の誇示に走ることなく,力強くも美しさと歌心が追求されていますし,シベリウスではさらにスケールの大きな演奏が展開されています。オーケストラもソロに合わせて変幻自在な表情を見せていて良いと思います。

さて録音なのですが,やや残響が多めであり,その響きがソロに付帯音としてまとわりついて音色を曇らせ,透明感を奪っています。生々しさがなく,微妙な質感も失われて少しもどかしさを感じます。オーケストラを含めて演出されパッケージングされた音楽としてちょっとまとめ過ぎと思います。音の滑らかさ,ダイナミックレンジ感などオーディオ的なクオリティは高いと思いますが。せめてもう少しソロをクリアに,生々しい質感を残して録って欲しかったと思います。一般的な評価は高いかもしれませんが,私としてはこの冴えない録音は少し残念です。

ヴィヴァルディ:リコーダー協奏曲集(ルーシー・ホルシュ/アムステルダム・ヴィヴァルディ・プレーヤーズ)

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ヴィヴァルディ:リコーダー協奏曲集
ルーシー・ホルシュ Lucie Horsch (Recorder)
アムステルダム・ヴィヴァルディ・プレーヤーズ
2016年7月 アムステルダム,ゲラルドゥス・マイェッラ教会
4830896 (P)(C)2016 Decca Music Group (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

ヴィヴァルディのリコーダー協奏曲ハ長調RV.443が収録されているのでこれは聴かなければなりません! 同曲はミカラ・ペトリの素晴らしい演奏が私のリファレンスとなっており,特にフィリップス盤は録音も良くもう何百回聴いたかわかりません(→レビュー記事)。演奏者は17歳! どのような演奏を聴かせてくれるのか興味津々。

それでこの曲,なんでト長調って書いてるのかと思ったらソプラニーノじゃなくってソプラノで吹いているからなんですかね。テクニックの巧さ,安定感はさすがメジャーレーベルに登場するだけのことはありますし,音色の美しさも格別ですね。素直でかつ若々しく弾ける音楽が魅力的です。ミカラ・ペトリのように長く第一線で活躍出来る奏者に育って欲しいですね。それにしても...この曲はやっぱりソプラニーノで聴きたかった!

バックは小編成のバロックアンサンブルで,古楽の雰囲気が強く香ります。ヴィヴァルディなので当たり前と言えば当たり前なのですが,個人的にはもう少しモダンな感じで聴けたらうれしいのになぁと思ってしまうのはやっぱりミカラ・ペトリの印象が強すぎるからでしょうか。

さて録音ですが,少し残響は多めで楽器音に被り,わずかに音色を曇らせていますが,影響はそれほど大きくなく,リコーダーの透明感のある音色は十分に楽しめますし,バックの個々の楽器の質感もそこそこ感じられて印象は悪くありません。よくある古楽の優秀録音の録り方ですね。もちろんもう少し響きを抑えてクリアに録って欲しいのですけどね。

シベリウス,ウォルトン:ヴァイオリン協奏曲(イダ・ヘンデル(Vn)/パーヴォ・ベルグルンド指揮/ボーンマス交響楽団) タワーレコードDefinition Series

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シベリウス:ヴァイオリン協奏曲ニ短調作品47
ウォルトン:ヴァイオリン協奏曲
イダ・ヘンデル Ida Haendel (Violin)
パーヴォ・ベルグルンド指揮/ボーンマス交響楽団
7, 8 July 1975(シベリウス), 12, 13 June 1977(ウォルトン) Guildhall, Southampton
TDSA-31(WQGC-43) (P)2016 Warner Music japan (国内盤) TOWER RECORDS Definition Series
好録音度:★★★★
参考: Tower Records

歴史的名盤をSACDハイブリッドで復刻するタワーレコードの企画盤 Definition Series。このシベリウスもイダ・ヘンデルの代表盤で,シベリウスの協奏曲の演奏としても名盤として有名ですね。すでにCDを持っていたのですが,これは聴いてみなければと思い,入手しました。

この復刻は,「本国より取り寄せた96kHz/24bitのWAVデータを基本にSACD層用としてDSDに変換した後,マスタリングを行い,それとは別にCD層用としてもPCMでマスタリングを行いましたので,SACD層,CD層,それぞれ独立したマスタリングとなっております。」とのことで,CDやSACDの特徴を重視した個別のマスタリングが行われているそうです。なお今回の試聴はCD層です。

従来のCD(2002年に発売されたもの)と比較すると,中域の癖のある音色が軽減され,中低域の厚みが増し,より自然な音色となっていました。また,雑味が少なくなり滑らかになっており,クオリティの改善もなされているように思いました。

しかし... 元々の録音自体が良くないですね。さすがEMIという音質です。1975年といえばアナログ録音は十分成熟している時期ですが,それでこの音質はちょっと残念としか言いようがないです。名盤が可能な限り良い状態で残されるということは喜ばしいことに間違いなく,この点はタワーレコードに感謝したいと思うのですが,いくらリマスタリングを頑張っても素材の品位はカバーできないですね。

ブルッフ:ヴァイオリンと管弦楽のための作品全集 第2集(アンティエ・ヴァイトハース(Vn)/ヘルマン・ボイマー指揮/ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団)

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ブルッフ:ヴァイオリンと管弦楽のための作品全集 第2集
アンティエ・ヴァイトハース Antje Weithaas (Violin)
ヘルマン・ボイマー指揮
ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団

Großer Sendesaal, NDR Hannover, March 31 - April 4, 2014
cpo 777 846-2 (P)2015 cpo (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

第1集が良かったヴァイトハースのブルッフ,第2集も聴いてみました。収録曲は次の通りです。

ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調 作品26
セレナーデ イ短調 作品75
アダージョ “イン・メモリアム” 作品65

ヴァイオリン協奏曲第1番は有名ですが,他の2曲は初めて聴く曲です。ヴァイトハースの演奏は第1集と同じく美しく情感に溢れています。奏者の個性が強く前面に顕れることはなく,ヴァイオリンの素晴らしさ,これらの曲の素晴らしさを素直に表現した普遍的な魅力を持った演奏ではないかと感じます。確かな実力を持った中堅ヴァイオリニストらしい好演奏だと思います。

録音も第1集と同様で,ヴァイオリンの美しい音色を堪能できますし,オーケストラとのバランスも適正範囲内です。残響感も適度であり,音色をくすませたり明瞭度を落としたりすることがありません。やはりもう少しソロにフォーカスして欲しいとは思いますが。

これは本当に第3集が楽しみです。

ブルッフ:ヴァイオリンと管弦楽のための作品全集 第1集(アンティエ・ヴァイトハース(Vn)/ヘルマン・ボイマー指揮/ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団)

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ブルッフ:ヴァイオリンと管弦楽のための作品全集 第1集
アンティエ・ヴァイトハース Antje Weithaas (Violin)
ヘルマン・ボイマー指揮
ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団

Großer Sendesaal, NDR Hannover, June 24-28, 2013
cpo 777 833-2 (P)2014 cpo (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

バッハの無伴奏ヴァイオリンが素晴らしかったので他の演奏も聴きたくなり見つけたのがこのブルッフのディスク。収録曲は次の通りです。

ヴァイオリン協奏曲第2番ニ短調作品44
スコットランド幻想曲作品46
アダージョ・アパッショナート作品57

ヴァイオリン協奏曲第2番は第1番に比べるとずっと演奏される機会が少ない曲で,実は私も聴くのが初めてなのですが,作品としては別に劣っているわけでもなく,もっと演奏されても良いのではと思いました。そしてこのヴァイトハースの演奏は,期待に違わぬ美しく情感豊かな佳演だと思いました。技術的にも万全です。

録音ですが,協奏曲らしくソロ・ヴァイオリンを明瞭かつ美しい音色で捉えており,またオーケストラもソロを邪魔しない絶妙のバランスで,広がりとスケール感のある録り方で収められています。多少の残響感はありますが,悪影響は最小です。ヴァイオリン協奏曲の録音としてかなり良いと思います。個人的にはソロをもう少しフォーカスしても良かったのではないかと思うのですが,誇張のない自然なバランスなので,これでも十分納得できます。cpoレーベルの録音は比較的私の好みに合うものが多いと思います。

このディスクはブルッフのヴァイオリンと管弦楽のための作品全集のVol.1とのことで,続編として有名なヴァイオリン協奏曲第1番を収めたVol.2がすでに発売になっています。今後ヴァイオリン協奏曲第3番を収めたVol.3がリリースされるのではないかと期待しています。

バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲(フェリックス・コッホ/ノイマイヤー・コンソート)

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バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲
フェリックス・コッホ/ノイマイヤー・コンソート
Felix Koch / Neumeyer Consort
September/October 2013, Roter Saal, Hochschule für Musik Mainz (Germany)
CHR 77400 (P)(C)2016 Christophorus (輸入盤)
好録音度:★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

バロック楽器による演奏。全体に速めのテンポできびきびと,そしてメリハリの効いた胸のすく気持ちのよい音楽。そして鮮烈過ぎず中庸の範囲に収めていて聴きやすいです(第6番の第1楽章だけはかなりアグレッシブですが)。一人一人の技量も高いですし,アンサンブルも良好です。数多の録音の中で突出した特徴があるわけではありませんが,平均水準の高い好演奏と言えるのではないかと思います。

録音ですが,すこしオフマイク気味であり,特に弦楽器の捉え方が弱々しく,不明瞭で細かい音型が聴き取りづらいです。管楽器はそれに比べるとまだマシです。全体的に中低域が希薄でスカスカし,音に力と厚みがありません。録音会場の響きを活かし,雰囲気のある録音にまとめているとも言えますが,もう少し個々の楽器の質感を明瞭に,強めに出して欲しいところです。惜しいと思います。

余談ですが,この団体には日本人と思われる方が参加しておられます。Shogo Fujiiさん(Oboe),Yoko Tanakaさん(Viola),Mizuki Tanabeさん(Cello),Mio Tamayamaさん(Bass)の4名です。海外の団体での日本人のご活躍はうれしいですね。

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