2023/11/05

レイチェル・ポッジャー/ブレコン・バロック
2022年9月17-19日 ロンドン,アッパー・ノーウッド,セント・ジョンズ教会
CCSSA44923 (P)(C)2023 Channel Classics (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
レイチェル・ポッジャー率いるブレコン・バロックのゴルトベルク変奏曲とあらば聴くしかありません! 輸入元情報によると,編曲は英国出身で現在はオーストラリアで活動されている鍵盤奏者のチャド・ケリーで,タイトルが"BACH GOLDBERG VARIATIONS REIMAGINED"とあるように「もしバッハがこの作品を編曲したら?」と,バッハが残した様々な作品を参考に,いろいろなスタイルで編曲をしたということです。必ずしも原曲を忠実にはなぞっていないのも,こういうコンセプトだからかもしれません。編成は,ヴァイオリン2,ヴィオラ,チェロ,ヴィオローネ,フルート,オーボエ,ファゴット,チェンバロで,ポッジャーのヴァイオリンを中心に据えながらも変奏によって編成が変わり,室内楽から管弦楽組曲風まで多様な音楽が楽しめます。
幾つかの変奏が連続的に演奏されるのも特徴的なのですが,一番驚いたのは第30変奏からアリア・ダ・カーポを連続して演奏しているところです。このパターンは初めて聴きますが,違和感なくつなげていくところはさすがですね。ゴルトベルク変奏曲の編曲ものとしては異色の部類に入ると思いますが,編曲も演奏もよく練られていてとても楽しめました。
録音ですが,残響は多めですが各楽器の直接音を主体に立体感のある音作りをしているので,残響は少し気になるもののまずまず良好です。楽器によっては少し遠めに聴こえるものもあり,すこし楽器の質感が感じ取りにくくなるので,もう少し近くても良いかなと思います。また残響量はありますが音色の曇りが少ないのでこの点でも良い部類にはいると思います。全体にもう少しスッキリしていた方が好みかなとは思いますが,まずまずの好録音と思います。
最後にリピートですが,全て実行されていました。完璧です。
演奏時間 約82分
リピート表
Aria ○○
Var.01 ○○ Var.02 ○○ Var.03 ○○
Var.04 ○○ Var.05 ○○ Var.06 ○○
Var.07 ○○ Var.08 ○○ Var.09 ○○
Var.10 ○○ Var.11 ○○ Var.12 ○○
Var.13 ○○ Var.14 ○○ Var.15 ○○
Var.16 ○○ Var.17 ○○ Var.18 ○○
Var.19 ○○ Var.20 ○○ Var.21 ○○
Var.22 ○○ Var.23 ○○ Var.24 ○○
Var.25 ○○ Var.26 ○○ Var.27 ○○
Var.28 ○○ Var.29 ○○ Var.30 ○○
Aria da capo ○○
2023/09/26

ゴルトベルク・トリオ東京 Goldberg Trio Tokyo
瀬﨑明日香(Violin),村松龍(Viola),海野幹雄(Cello)
2022年10月4,5日 群馬県,高崎芸術劇場音楽ホール
VTS-021 (P)(C)2023 VIRTUS CLASSICS (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
ゴルトベルク・トリオ東京は,瀬﨑明日香(Violin),村松龍(Viola),海野幹雄(Cello)の三名で,2016年末の何気ない雑談から活動が始まり,海野氏の企画するサロンコンサート等で演奏を重ねて来られたそうです。楽譜はシトコヴェツキー編曲版をずっと使われていたそうですが,活動開始から6年経過しレコーディングを計画したときに,自分なりの編曲版を作りたいということで,この海野氏の編曲版が生まれたということです。
演奏は裏拍までキッチリと均等に丁寧に弾くスタイルで,こういうところが日本人的で真面目な演奏だなぁと思います(多分に先入観という気もしますが)。そのため躍動感やスウィング感は希薄で,どちらかといえばおっとりと穏やかに進行していきます。最初は少し物足りない感じもしましたが,どこかホッとする気がして,こういうのも良いかなと思いました。技術的にもそつがなく安定していて安心して聴けます。
録音ですが,残響はわずかながら楽器に被って少し音色に影響はしているものの,それぞれの楽器を分離よく明瞭に捉えているのであまり気になりません。もう少しシャキッと質感高く捉えてくれていたらとは思いますが,まずまず良好です。
リピートですが,後半がすべて省略されています。統一されているのは良いと思いますが,それぞれの変奏が終わるたびにちょっと残念な気持ちになります(つまり残念な瞬間が32回もやってくるんです...)。
演奏時間 約64分
リピート表
Aria ○×
Var.01 ○× Var.02 ○× Var.03 ○×
Var.04 ○× Var.05 ○× Var.06 ○×
Var.07 ○× Var.08 ○× Var.09 ○×
Var.10 ○× Var.11 ○× Var.12 ○×
Var.13 ○× Var.14 ○× Var.15 ○×
Var.16 ○× Var.17 ○× Var.18 ○×
Var.19 ○× Var.20 ○× Var.21 ○×
Var.22 ○× Var.23 ○× Var.24 ○×
Var.25 ○× Var.26 ○× Var.27 ○×
Var.28 ○× Var.29 ○× Var.30 ○×
Aria da capo ○×
2023/09/18

フアン・コシオ Juan Cossío (Flute)
アグスティン・マルーリ Agustin Maruri (Guitar)
録音不明
(P)2023 HR Recordings
好録音度:★★★★
参考: Apple Music,amazon music
ブログ読者の方から教えていただきました(有り難うございます!)。
2020年11月頃,40年近く前にFMで放送されていたフルートとギターの二重奏曲の作曲者と曲名を知りたいとYouTubeに音源をアップし,ブログとツィッターで募集したところ,今年の1月にカスパー・クンマーの夜想曲という情報をいただき,40年来の疑問が解けたということがありました。
【作曲者・曲名が判明しました】 この曲の作曲者・曲名等をご存じの方がおられましたらぜひ教えてください!
そのときにご紹介いただいたディスクも入手して取り上げていました。
クンマー:フルートを伴う室内楽作品集(ベント・ラーセン/ヤン・ソマー,ほか)
その後,先の記事のコメントで,Juan Cossíoというフルーティストの演奏もあるとご紹介いただいていました。これがその演奏です。ディスクでの発売があるのかどうかはわかりませんでしたが,Apple Musicとamazon musicでありましたのでご紹介します(ご紹介が遅くなってしまい失礼しました)。
以下の曲が収録されています。
Amusemens, Op. 38
Amusemens, Op. 18
Nocturne, Op. 40
Amusemens, Op. 56
Amusemens sur des thèmes favoris de I'opéra "La Muette de Portici", Op. 63
Six Divertissemens, Op. 70
Variations sur le theme "La Sentinelle", Op. 5
いずれも明るくほのぼのとした曲ばかりで癒されました。
なお,作曲者名についてKaspar KummerなのかGaspard Kummerなのか,よくわかりませんが,作品は合っているので同じ作曲者を指していると思います。
そういえば,今思い出したのですが,40年前にNHK-FMを録音したカセットテープの曲名のところに確か「夜のガスパール」と書いていました。作曲家名の「ガスパール・クンマー」と「夜想曲」がなぜかごっちゃになってメモしていたのかなと。曲名のメモの謎も今少し解けました。
2023/09/18

リナ・トゥール・ボネ Lina Tur Bonet (Violin)
ダニ・エスパーサ Dani Espasa (Harpsichord)
2019年4月29日-5月1日 スペイン
AP219 (P)(C)2019 Little Tribeca (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
リナ・トゥール・ボネはスペインのバロック・ヴァイオリン奏者でバロックアンサンブル「ムジカ・アルケミカ」の創設者。
このディスクでは1685年生まれで同世代でありながら生涯会うことがなかったというバッハとヘンデルのヴァイオリン・ソナタを交互に並べて演奏し対比するという企画のようです。収録曲は下記の通りです。
バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第4番ハ短調 BWV 1017
ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 HWV 371
バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第5番ヘ短調 BWV 1018
ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 HWV 359a
バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第6番ト長調 BWV 1019
私がここで取り上げたのは大好きなヘンデルのHWV 371の第1楽章がとても美しかったからで,演奏も良かったのですが,録音も良く,特にチェンバロの深みと透明感のある響きが素晴らしく大好きな音色でした。ということで,このヘンデルのHWV 371ばかりを繰り返し聴いています...
この奏者の他の演奏も聴いてみたくなりました。バッハのヴァイオリン協奏曲集やコレッリのヴァイオリン・ソナタ集作品5も録音されているようなので,機会があればまた取り上げたいと思います。
2023/09/18

パンドルフィス・コンソート Pandolfis Consort
2022年6月14-16日 オーストリア,ニーダーエスターライヒ州,Atelier 73, Unterretzbach
GRAM99300 (P)2023 Gramola Records (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
パンドルフィス・コンソートによるモーツァルトの協奏曲や管弦楽曲を室内楽で演奏するシリーズ「リヒテンタール博士のモーツァルト」の第二弾(第一弾はピアノと弦楽四重奏によるピアノ協奏曲第20番ほか)。輸入元情報によると,リヒテンタール博士とは「ブラチスラヴァ生まれの医師・作曲家ペーター・リヒテンタール[1779-1853](本名:ヴォルフガング・マイヤー)」とのことで,モーツァルトの熱烈な信奉者で,様々な作品の編曲版を残されているそうです。
弦楽五重奏の編成は,ヴァイオリン2,ヴィオラ2,チェロ1です。編曲は原曲の交響曲をそのままのイメージで弦楽五重奏曲に落とし込んでいるように思います。交響曲の縮小版という感じで,こうして室内楽の構成で聴いてみると,交響曲と室内楽との楽器の使い方,音の構成の違いが際立つように思います。室内楽編成なのに室内楽として耳に入ってこないのは,原曲の交響曲を知っているからということもあると思いますが,曲の構造の違いがやっぱりあるのだなと改めて認識した次第です。楽器の編成の関係もあると思いますが,低域が薄く中高域に音が偏っていて少し腰高な感じに聴こえてしまうのも,元々室内楽として考慮されたものではないからかもしれません。
こういう編曲ものを聴くと,いろいろと新しい発見があって面白いですね。
録音は,残響感はほとんどなく,それぞれの楽器の直接音を明瞭に分離良く捉えていて良いと思います。少し高域が刺激的に聴こえるかもしれません。室内楽の録音として好ましい録り方だと思います。好録音です。
2023/08/17

第1番,第3番,第4番,第7番,第12番,第16番,作品14-1
カザルス四重奏団 Cuarteto Casals
2015年9月7-10日, 2016年2月1,2日, 2017年10月13,14日 ベルリン,テルデックス・スタジオ
HMM 902400.02 (P)2018 harmonia mundi musique (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考:

第2番,第8番,第9番,第10番,第15番
カザルス四重奏団 Cuarteto Casals
2018年1,2,3,5月 ベルリン,テルデックス・スタジオ
HMM 902403.05 (P)2018 harmonia mundi musique (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考:

第5番,第6番,第11番,第13番,第14番,大フーガ
カザルス四重奏団 Cuarteto Casals
2019年1,3,11月 ベルリン,テルデックス・スタジオ
HMM 902406.08 (P)2020 harmonia mundi musique (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考:
2020年のベートーヴェン生誕250年に向けて録音された全集。第一弾は以前取り上げていました(→こちら)。2020年に全集が完成していましたが取り上げ損ねていました。
カザルス四重奏団は1997年に結成されたスペインの弦楽四重奏団。結成から20年というベテランの域に入ってきた四重奏団で,録音はそれほど多くありませんが,現代的な感性で洗練された演奏を聴かせてくれますね。このベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集も正統派の路線ながら卓越した技術で隙のないフレッシュで情感豊かな素晴らしい演奏を聴かせてくれます。
録音ですが,曲によって少しばらつきはあるもののほぼ統一されています。スタジオ録音のようですが,少し残響が多めで,残響の被りで明瞭感,高域の伸び感,透明感に影響が出ています。オフマイク気味のためかもしれませんが,もう少しそれぞれの楽器に寄って直接音を主体に捉えて欲しかったところです。残響が気にならない方には問題ない録音かもしれませんが,好録音というにはやはり少し残響の影響が大きいと思いましたので四つ星としました。惜しいです。
ということで,録音に少々不満はあるものの,素晴らしい演奏の全集を堪能させていただきました。リリースから少し期間が経っているためか,特にVol.3は在庫切れとなっているようで入手性があまり良くないのが残念です。ストリーミングでもリリースされているのは有り難いですね。
2023/08/17
※2023/8/17 カザルス四重奏団(5:59)を追加。
「ブランデンブルク協奏曲第3番第3楽章 快速ランキング!」に続き,おバカ企画第二弾! ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第9番作品59-3「ラズモフスキー第3番」終楽章 快速ランキング! です(^^;。
■ラズモフスキー第3番終楽章 快速ランキング!
5:16 ニュー・ミュージック四重奏団(1950年代前半)
5:20 エマーソン四重奏団(1994-95)
5:21 グァルネリ四重奏団(1966 1回目)
5:22 ドーヴァー四重奏団(2020)
5:28 ウィーン・ムジークフェライン四重奏団(1990-92)
5:28 上海クァルテット(2008)
5:30 ジュリアード四重奏団(1964-70)
5:31 エベーヌ四重奏団(2020 パリライヴDVD)
5:32 ライプツィヒ弦楽四重奏団(1995-2006)
5:34 カルミナ四重奏団(1998)
5:35 メロス四重奏団(1983-1986)
5:37 ミロ・クァルテット(2012)
5:37 ベルチャ四重奏団(2012ライヴ)
5:39 ジュリアード四重奏団(1982)
5:39 オライオン四重奏団(2006-08)
5:39 タカーチ四重奏団(2001)
5:40 ヴォーチェス四重奏団(1998)
5:40 エベーヌ四重奏団(2019-2020 ワールドツアー)
5:41 ベルチャ四重奏団(2011,12)
5:41 グァルネリ四重奏団(1987-92 2回目)
5:43 東京クヮルテット(2005新録音)
5:46 ウィハン四重奏団(1996-2005)
5:48 ファイン・アーツ四重奏団(1969?)
5:48 ゴールドナー四重奏団(2004)
5:48 東京クヮルテット(1990-92旧録音)
5:48 プラジャーク四重奏団
5:49 アルテミス四重奏団(1998)
5:52 サイプレス弦楽四重奏団(2012-2014)
5:53 クリーヴランド四重奏団(1991-1995)
5:54 アルバン・ベルク四重奏団(1978-83旧録音)
5:54 ウィハン四重奏団(2007-2008)
5:55 エンデリオン弦楽四重奏団(2005-2008)
5:56 ヴラフ四重奏団
5:58 ゲヴァントハウス四重奏団(2002)
5:58 クス四重奏団(2019)
5:59 カザルス四重奏団(2015-2019)
5:59 ロータス・カルテット
6:00 アマデウス四重奏団(1959-63)
6:00 アウリン四重奏団(2002-04)
6:02 シネ・ノミネ四重奏団
6:03 コロラド四重奏団(2001)
6:04 アリス四重奏団(2017)
6:04 バルトーク四重奏団(1969-72)
6:05 フィルハーモニア・クァルテット・ベルリン
6:05 ターリヒ四重奏団(1977-81)
6:06 アルバン・ベルク四重奏団(1989新録音)
6:07 フェルメール四重奏団(1983-91)
6:10 ヴァンブルー四重奏団(1996)
6:10 アルカン四重奏団(2008^2011)
6:11 ケッケルト四重奏団(1953-56)
6:19 古典四重奏団(2017-2022)
6:36 クァルテット・エクセルシオ(2014)
6:38 ズスケ四重奏団(1967-80)(ベルリン弦楽四重奏団(1967-80))
6:39 レナー四重奏団(1926)
6:40 メディチ弦楽四重奏団(1988-90)
6:40 ウィーン・ニコライ弦楽四重奏団(2018)
6:48 ウィーン・コンツェルトハウス四重奏団(1951,52)
HMV Onlineによると,ニュー・ミュージック四重奏団がものすごく速いということで,YouTubeにアップされている音源を実測してみました。5:17で今のところやはり最速でした。(YouTube情報有り難うございました)→CDを入手し実測し直しました。5:16でした。
今後も聴いて実測できたものがあれば随時追加していきます。
「ブランデンブルク協奏曲第3番第3楽章 快速ランキング!」に続き,おバカ企画第二弾! ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第9番作品59-3「ラズモフスキー第3番」終楽章 快速ランキング! です(^^;。
■ラズモフスキー第3番終楽章 快速ランキング!
5:16 ニュー・ミュージック四重奏団(1950年代前半)
5:20 エマーソン四重奏団(1994-95)
5:21 グァルネリ四重奏団(1966 1回目)
5:22 ドーヴァー四重奏団(2020)
5:28 ウィーン・ムジークフェライン四重奏団(1990-92)
5:28 上海クァルテット(2008)
5:30 ジュリアード四重奏団(1964-70)
5:31 エベーヌ四重奏団(2020 パリライヴDVD)
5:32 ライプツィヒ弦楽四重奏団(1995-2006)
5:34 カルミナ四重奏団(1998)
5:35 メロス四重奏団(1983-1986)
5:37 ミロ・クァルテット(2012)
5:37 ベルチャ四重奏団(2012ライヴ)
5:39 ジュリアード四重奏団(1982)
5:39 オライオン四重奏団(2006-08)
5:39 タカーチ四重奏団(2001)
5:40 ヴォーチェス四重奏団(1998)
5:40 エベーヌ四重奏団(2019-2020 ワールドツアー)
5:41 ベルチャ四重奏団(2011,12)
5:41 グァルネリ四重奏団(1987-92 2回目)
5:43 東京クヮルテット(2005新録音)
5:46 ウィハン四重奏団(1996-2005)
5:48 ファイン・アーツ四重奏団(1969?)
5:48 ゴールドナー四重奏団(2004)
5:48 東京クヮルテット(1990-92旧録音)
5:48 プラジャーク四重奏団
5:49 アルテミス四重奏団(1998)
5:52 サイプレス弦楽四重奏団(2012-2014)
5:53 クリーヴランド四重奏団(1991-1995)
5:54 アルバン・ベルク四重奏団(1978-83旧録音)
5:54 ウィハン四重奏団(2007-2008)
5:55 エンデリオン弦楽四重奏団(2005-2008)
5:56 ヴラフ四重奏団
5:58 ゲヴァントハウス四重奏団(2002)
5:58 クス四重奏団(2019)
5:59 カザルス四重奏団(2015-2019)
5:59 ロータス・カルテット
6:00 アマデウス四重奏団(1959-63)
6:00 アウリン四重奏団(2002-04)
6:02 シネ・ノミネ四重奏団
6:03 コロラド四重奏団(2001)
6:04 アリス四重奏団(2017)
6:04 バルトーク四重奏団(1969-72)
6:05 フィルハーモニア・クァルテット・ベルリン
6:05 ターリヒ四重奏団(1977-81)
6:06 アルバン・ベルク四重奏団(1989新録音)
6:07 フェルメール四重奏団(1983-91)
6:10 ヴァンブルー四重奏団(1996)
6:10 アルカン四重奏団(2008^2011)
6:11 ケッケルト四重奏団(1953-56)
6:19 古典四重奏団(2017-2022)
6:36 クァルテット・エクセルシオ(2014)
6:38 ズスケ四重奏団(1967-80)(ベルリン弦楽四重奏団(1967-80))
6:39 レナー四重奏団(1926)
6:40 メディチ弦楽四重奏団(1988-90)
6:40 ウィーン・ニコライ弦楽四重奏団(2018)
6:48 ウィーン・コンツェルトハウス四重奏団(1951,52)
HMV Onlineによると,ニュー・ミュージック四重奏団がものすごく速いということで,YouTubeにアップされている音源を実測してみました。5:17で今のところやはり最速でした。(YouTube情報有り難うございました)→CDを入手し実測し直しました。5:16でした。
今後も聴いて実測できたものがあれば随時追加していきます。
2023/07/30

フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調
チィエン・イン Qian Yin (Violin)
ポ=チゥアン・ チャン Po-Chuan Chiang (Piano)
2018年6月18,21日 米国イリノイ州アーバナ
MS1837 (P)2022 MSR Classics (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
チィエン・インは中国出身のヴァイオリニスト,ポ=チゥアン・ チャンは台湾出身のピアニスト。このディスクは録音が良かったので取り上げました。気になる残響はほとんどなく特にヴァイオリンが直接音主体で質感豊かであり音色も自然で伸びがあります。ピアノも同様で良いですね。優秀録音とは違いますがこういう演出感のない何気ない自然な録音が良いですね。
演奏はヴァイオリンがポルタメントを多用していて,素朴で甘美で優しい雰囲気が良いのですが,ポルタメント自体は運指の都合で入ってしまっているのもあるのではないかと思います。好みもあるかと思いますがちょっと甘ったるすぎる気もします。
2023/07/23

バッハ:コラール「汝の御座の前に,われはいま進み出で」 BWV 668
カザルス四重奏団 Cuarteto Casals
2022年3月 スペイン,カルドナ城修道院
HMM902717 (P)2023 harmonia mundi (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集などで優れた演奏を聴かせてくれたカザルス四重奏団の注目の新譜です(ベートーヴェンは第一弾だけ取り上げてそのあと取り上げられていませんでした...不覚)。バッハのフーガの技法はご存じの通り楽器の指定がされていません。鍵盤楽器で良く演奏されているようですが,弦楽四重奏でもジュリアード四重奏団やエマーソン四重奏団などの演奏があり,新たにこのカザルス四重奏団の演奏が加わりました。
フーガの技法に関しては不勉強なのですが,このディスクには様々な様式や技法による14曲のフーガと4曲のカノン,そして,初版に収録されていたというコラール「汝の御座の前に,われいま進み出で」BWV668が収録されています。ただし,一般に鏡像フーガと呼ばれているコントラプンクトゥス XIIとXIIIのそれぞれの転回形は省略されているようです(ですよね...)。これ結構大切だと思うのでなぜ省略されたのか解せません。この点少し半端な感じがします。
また,有名な未完のフーガは,未完の最後の小節の頭の音をニ長調の和音となるよう加筆して終止させるという編曲が行われています。
演奏についてはこういう曲なので淡々と進んでいくのですが,響きが美しく神聖な雰囲気を湛えていて良いと思います。私自身この曲の本当の価値を理解出来ているとは言いがたいのですが,それでも純粋に音楽として楽しめますね。楽譜を持っていたはずなので,引っ張り出してきて聴き込んでみようかと思います。
録音ですが,少し残響の取り込みが多めです。音色に影響があるのでもう少し抑えて欲しいと思う一方,この演出感はこの曲にとっては悪くないかなとも思いました。私の好きな録音とは少し違いますが,良いと思います。
2023/07/23

アコス四重奏団 Quatuor Akos
2022年 フレーヌ,エリック&シルヴィ・ボワッソナ講堂
FF004 (P)(C)2023 NoMadMusic (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
2015年結成の若い四重奏団。第2ヴァイオリンに日本人の村上彩が参加しています。このディスクがデビューアルバムとのことです。この四重奏団は曲の作曲時期に応じてモダン弓とクラシック弓を使い分けるそうで,このハイドンではクラシック弓を使用しているということです(ビデオではモダン弓のようにも見えますが...)。ですが演奏は現代的な感性に溢れ個性的でカッコいい表現もみられて面白いです。技術的にもとても上手いですしアンサンブルも隙がないです。
録音ですが,少し残響が多めに感じられますが,直接音比率も高いため音色への影響は少なく明瞭感もそこそこあり響きも綺麗です。好録音です。
ということで,演奏も録音も良い,ちょっとした掘り出し物でした。今後の録音にも期待します。
2023/07/18

キアロスクーロ四重奏団 Chiaroscuro Quartet
2017年3月 ドイッチュラントフンク・カンマームジークザール(ケルン)
BIS-2268 (P)(C)2018 BIS Records (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
ハイドンの弦楽四重奏曲作品33 No.1-3を取り上げたときのコメントでご紹介いただいた演奏です(有り難うございます!)。最近取り上げたシューベルトの弦楽四重奏曲でいくつも優れた「死と乙女」を聴かせていただきましたが,これはそれらと全く異なる,ピリオド奏法で攻めまくる演奏ですね。抜群のキレと推進力で聴かせるキアロスクーロ節全開の圧巻の演奏でした。
録音ですが,残響は少し多めに取り入れられていますが,直接音比率が高めなので,音色への影響はあるものの許容範囲です。演奏のキレの良さを十分に楽しめる録音です。高域の伸びもそこそこあって問題はないのですが,欲を言うともう少しすっきりと抜けていればと思いました。また個々の楽器の分離感,質感ももう少し強調しても良かったのではと思います。十分好録音ではあると思いますが,惜しいと思います。
2023/07/17

ルノー・カプソン Renaud Capuçon (Violin)
キット・アームストロング Kit Armstrong (Piano)
2022年10月 ベルリン,テルデックス・スタジオ
4864463 (P)2023 Deutsche Grammophon (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
ヴァイオリン・ソナタ16曲と変奏曲2曲が収録されたディスク4枚組のセットです。曲目の詳細は参考に挙げたWebサイトでご確認いただければと思います。美しさと愉悦に溢れる素晴らしい演奏ですね。ヴァイオリンもピアノもこのモーツァルトの優れた室内楽の作品を心から楽しんでいることが伝わってきます。
録音ですが,残響はありますが控えめに抑えられていて楽器音を素直に捉えているのが良いと思います。ただやや距離感がありそれぞれの音像がこぢんまりとまとまり楽器の質感が弱めなので,もう少し間近で聞いているような感じがあると良いと思いました。ドイツグラモフォンの室内楽録音らしいそつのない良い録音だとは思いますが,こういう曲なのでもう少し親密な感じ,生々しい感じがあって良いと思います。
2023/07/02

ウィーン・コンツェルトハウス四重奏団 Vienna Konzerthaus Quartet
録音 1951, 52年
UCCW-3014/7 (P)2007 Universal Classics & Jazz (国内盤)
好録音度:★★★☆
参考:
1951, 52年のモノラル録音。ブログ読者の方からラズモフスキー第3番終楽章のタイムが最遅(6:50)とコメントで教えていただき,確かディスクを持っていたはず,と引っ張り出してきて聴いてみました。収録曲は下記の通りです。
・弦楽四重奏曲第7番,第8番,第9番作品59「ラズモフスキー四重奏曲集」
・弦楽四重奏曲第10番作品74「ハープ」
・弦楽四重奏曲第12番作品127
・弦楽四重奏曲第15番作品132
現代のキレの良い演奏と比べると,特にリズム感が違い,おっとりとして味わい深い独特の雰囲気を醸し出していますね。技術的な完成度も含めてさすがに時代の違いを感じます。ただし曲によっては前のめりに勢いのある演奏もあって楽しめます。
録音は1950年代前半なので,時代なりで決して良くありませんが,楽器の音をダイレクトに捉えている感じはあって,意外に聴けるなぁというのが正直な感想です。録音技術もクオリティも現代に比べると格段に劣る時代だったからこそ,楽器の音を最大限にメディアに残そうとした意図が感じられ,それが功を奏しているのではないかと思いました。
2023/06/28

古典四重奏団 Quartetto Classico
2017年1月-2022年7月 群馬県 笠懸野ホールPAL,静岡県 浜松天竜壬生ホール
CRT-2301-2311 (P)(C)2023 CRÉATION (国内盤)
好録音度:★★★★★
参考:
古典四重奏団のベートーヴェンといえば,1999-2000年に録音された後期弦楽四重奏曲集があり,素晴らしい演奏でとても気に入っていました。それからおよそ20年,ここにまた今度は全集で新録音が登場しました。細部の表現にまでこだわりぬかれた味わい深い演奏です。
そして録音がまた良いですね。ホールでのセッション録音のようですが,残響感は少なく,直接音主体に明瞭にニュアンス豊かに録られています。高域のヌケ感もあります。なによりそれぞれの楽器の音色に透明感があり艶と輝きも感じられます。文句なしです。
演奏も録音も素晴らしい全集がまた一つ誕生しました。じっくりと楽しみたいと思います。
2023/06/04

ハイドン:弦楽四重奏曲第38番変ホ長調作品33-2「冗談」
ハイドン:弦楽四重奏曲第39番ハ長調作品33-3「鳥」
キアロスクーロ四重奏団 Chiaroscuro Quartet
2021年10月26-29日 イギリス,ユーディ・メニューイン音楽学校,メニューイン・ホール
BIS-2588 (P)(C)2023 BIS Records (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
キアロスクーロ四重奏団によるハイドンの弦楽四重奏曲は,作品20と作品76がリリースされています(作品20 No.1-3は以前取り上げていました)。キアロスクーロ四重奏団といえば,ピリオド奏法を現代的な感覚で取り入れたキレッキレの演奏が特徴だと思います。他の四重奏団では聴けないような斬新な表現が随所に現れて思わず「おぉー!」と声が出てしまいます。好き嫌いはあると思いますが,間違いなく面白いですね。
そして録音なのですが,作品20 No.1-3は少し残響が気になってちょっと厳しいコメントになってしまいました。今聴き直してみるとそこまで悪くはなかったかなと思います。今回の録音は残響は相変わらず少し多めではあるものの,少し改善されていて,明瞭感や音色のくすみは少しマシでまずまずかなと思います。もう少し残響を抑えてスッキリ録って欲しいということは変わりませんが,ちょっと甘い評価ですがギリギリ好録音と言っていいかなと思いましたので四つ星半です。
作品76もディスクは手に入れていたので,また聴いて感想を載せたいと思います。また,BISの録音も最近は良いものが多くなってきているので,今後の録音でさらに改善されることを期待します。
2023/06/03

ハイドン:弦楽四重奏曲第38番変ホ長調作品33-2「冗談」
ハイドン:弦楽四重奏曲第57番ハ長調作品54-2
ベネヴィッツ四重奏団 Bennewitz Quartet
2020年12月3,4日 2021年1月29,30日 チェコ,ブディショフ・ナト・ブディショヴコウ,FMGアーティスツ・スタジオ
SU 4326-2 (P)(C)2023 SUPRAPHON (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考:
ベネヴィッツ四重奏団は1998年にプラハ音楽院で結成。2005年の第5回大阪国際室内楽コンクール優勝,2008年の第8回パオロ・ブルチアーニ国際クァルテットコンクール優勝などの実績があるとのことです。
それにしてもなんというか,堂々としているというか,往年の名クァルテットの演奏のような風格を感じます。ハイドンで?とは思いますが少し古風な雰囲気からそういうように聴いてしまうのかもしれません。
録音ですが,残響が多めで直接音よりも間接音の方が支配的のため,明瞭感がやや落ち,音色もくすみがちです。マイク位置が少し遠いためかもしれません。スタジオ録音のようなのですが,スタジオであることが活きていないように思います。この録音は少し残念に思います。
2023/06/03

シューベルト:歌曲弦楽四重奏編曲集
ゴルトムント四重奏団 Goldmund Quartet
0302962BC (P)(C)2023 Berlin Classics (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
ハイドンの弦楽四重奏曲集が良かったゴルトムント四重奏団をもう一つ。シューベルトの「死と乙女」と,歌曲を弦楽四重奏に編曲した作品を演奏しています(「魔王」,「死と乙女」,「冬の旅から第11曲春の夢」,「白鳥の歌から第4曲セレナーデ」,「アヴェ・マリア」)。名演奏のひしめく「死と乙女」ですが,彼らの演奏も大変切れ味が鋭く力強くダイナミックかつ端正で素晴らしいと思います。
録音ですが,残響は少しありますが控えめであり,明瞭感や音色も良好です。距離感も適切ですが,私としてはもう少し寄って質感強めでスカッと抜ける録り方にして欲しかったとは思いました。とはいえ,これでもまずまず良好と言える出来だと思います。
なお,2019年から日本音楽財団が貸与するストラディヴァリウスの銘器セット「パガニーニ・クァルテット」を使用されているとのことで,この録音でも使用されているようです。
2023/06/03

ゴルトムント四重奏団 Goldmund Quartett
2016年4月18-21日 ドイツ,イスマニング ガブリエル教会
8.573701 (P)(C)2016 Naxos (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
ゴルトムント四重奏団は2009年(2010年?)にミュンヘンで結成された若い弦楽四重奏団。2014年以降,数々の国際コンクールで優勝・入賞する活躍をされている注目の弦楽四重奏団ということです。
このディスクでは,初期,中期,後期から1曲ずつという選曲で,卓越した技術で溌剌とした現代的な演奏を展開しています。
録音ですが,少し残響が多めでいかにもという感じの演出感が鼻につきますが,音楽を鑑賞する上ではまあそれほど気になりません。私の好きな録音とは異なりますが,それほど欠点があるわけではないので一応好録音評価です。
2023/06/03

ライプツィヒ弦楽四重奏団 Leipziger Streichquartett
2022年3月8-10日 マリエンミュンスター修道院コンツェルト
MDG 307 2275-2 (P)(C)2023 MDG (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
上品で流麗な演奏がいいライプツィヒ弦楽四重奏団の録音は,今まで,ハイドン弦楽四重奏曲集作品76より3曲,ベートーヴェン弦楽四重奏曲全集,モーツァルト初期弦楽四重奏曲集,モーツァルト弦楽四重奏曲集「ハイドン四重奏曲集」,シベリウス弦楽四重奏曲集などを取り上げてきました。ハイドンは少し前にVol. 14 作品9 No.1-3,Vol. 15 作品9 No.4-6も取り上げていました。
今回のVol.16は「第1アポニー四重奏曲集」で知られる作品71の3曲で,番号では第69番,第70番,第71番です。今までと同様,演奏・録音とも安定の高水準・高品質のアルバムでした。さすがライプツィヒ弦楽四重奏団です。今後の録音にも期待します。
2023/05/28

エイドリアン・バターフィールド Adrian Butterfield (Violin)
サイラス・ウォルストン Silas Wollston (Harpsichord)
20-22 & 28-29 April, 2022 St John the Baptist Church, Loughton, Essex
SOMMCD 0664-2 (P)(C)2023 SOMM RECORDINGS
好録音度:★★★★☆
参考:
エイドリアン・バターフィールドは英国のヴァイオリニスト。ピリオド楽器での演奏と思われますが,特に楽器の特徴を強調するようなことはなく,ノーマルで素直な演奏だと思います。自己主張が強くないので物足りないところはあるかもしれませんが,耳に心地よくなじみすっと受け入れられるので好感を持ちました。
録音は,わずかに残響を伴っていますが,楽器音に被ることはなく,明瞭で伸びのある音で録られています。ハープシコードはやや後方で控えめに鳴っていて,明らかにヴァイオリンが主,ハープシコードが従,というバランスとなっています。この曲であればこのバランスでちょうど良いと思います。あまりに録り方がストレートすぎてかえって不自然さが出てしまっているようにも思いますが,音楽を楽しむという点では全く問題ありません。
2023/05/27

ヤナーチェク:弦楽四重奏曲第2番「ないしょの手紙」
ハース:弦楽四重奏曲第2番「猿山より」(打楽器つき版)
エッシャー弦楽四重奏団 Escher String Quartet
2022年2月19-22日 イギリス,サフォーク,ポットン・ホール
BISSA2670 (P)(C)2023 BIS Records (輸入盤)
好録音度:★★★★★
参考:
エッシャー弦楽四重奏団はアメリカ,ニューヨークを拠点に活動する団体。いままで,メンデルスゾーン弦楽四重奏曲全集,ドヴォルザーク弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」,チャイコフスキー弦楽四重奏曲第1番,ボロディン弦楽四重奏曲第2番を取り上げてきました。いずれも演奏・録音とも素晴らしいディスクでした。
ヤナーチェクは激しく燃え上がる激情を包み隠さず露わにしたような演奏。技術のキレと表現力のある同団体ならではの演奏ですね。
そして録音もわずかに響きの影響はあるものの,直接音主体にシャープに捉えていて,この激しい演奏を余すところなく伝えてくれます。
ということで,演奏も録音も期待通りでした。今後の録音にも期待します。
2023/05/03

チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第1番ニ長調作品11
スヨン・リュー:Yessori (Sound From The Past)
エスメ四重奏団 Esmé Quartet
2022年4月 ウィーン,ORF Radiokulturhaus Studio 3
ALPHA 923 (P)(C)2022 ALPHA CLASSICS (輸入盤)
好録音度:★★★★★
参考:
エスメ四重奏団は2016年にケルン音楽大学で結成された韓国出身の女性4人組。力強くキレがあり,かつ細部にまで神経の行き届いた細やかな表現力を持っています。モダンで洗練されていて良いと思います。
録音ですが,残響はほとんどなく,各楽器を明瞭に分離良くシャープに捉えています。音色に輝きがあり中低域も引き締まっています。文句なしの好録音です。
2023/04/23

ハイドン:弦楽四重奏曲作品42
ハイドン:弦楽四重奏曲作品51「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」
ロンドン・ハイドン四重奏団 The London Haydn Quartet
2022年5月2-7日 ポットン・ホール(サフォーク)
CDA68410 (P)(C)2023 Hyperion Records (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
弦楽四重奏曲全集への第十弾。作品9,作品17,作品20,作品33,作品50,作品54,作品55,作品64,作品71,作品74,作品76はレビュー済みです。これをもって全集完結とのことです(作品9より前の作品と,未完の作品103は取り上げられないようですね)。
ロンドン・ハイドン四重奏団はピリオド楽器の四重奏団で,ガット弦特有の音の立ち上がりの遅さを逆に利用するような,弦が弦に吸い付く弓遣いで自然な起伏のある表現を聴かせてくれます。ニュアンス豊かで伸びやかな音楽が本当に心地よいです。
録音ですが,基本的にはここまでの録音と同様なのですが,残響のまとわりつきが少し減って音色の透明感が一段上がったように思います。音の伸び,楽器の質感も良好で好録音と言えます。全集の最後にわずかながらでも録音が改善されて良かったと思います。
ということで,このような優れた全集がまた一つ完成したことを喜びたいと思います。
2023/03/27

ファニー・メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲変ホ長調
2012年7月11-14日, 11月1-4日 Ferme de Villefavard en Limousin, France
4645462 (P)(C)2013 Virgin Classics/EMI (輸入盤)
好録音度:★★★★★
参考:
最近ベートーヴェンの弦楽四重奏曲の素晴らしい全集(CD,DVD)や,先日取り上げたモーツァルトの弦楽五重奏曲集が良かったエベーヌ四重奏団が2013年頃にリリースしていたメンデルスゾーンの弦楽四重奏曲集です。フェリックス・メンデルスゾーンの作品の他に,姉でピアニスト,作曲家,指揮者(!)のファニー・メンデルスゾーンの作品も収録されています。
それにしても,なんて緊張感の高い熱い演奏なんだろうか! 全力投球,全身全霊で曲と対峙していますね。圧倒されます。アンサンブルも隙がありません。個々の奏者の技術も完璧ですし何より歌心に溢れる音色が素晴らしいです。さすが世界の第一線で活躍する四重奏団です。
そして録音も良いですね。残響はほとんどなく直接音が主体で明瞭感が高く音にも伸びがあります。それぞれの奏者の細やかなニュアンスまでストレートに伝わってきます。ちょっと音像が近くて濃いので圧迫感はありますが。
あと平均音圧がやや高めです。多少ダイナミックレンジを圧縮しているかもしれません。エベーヌ四重奏団の録音は総じてこういう傾向があるように思います。違和感はなく問題はないのですが,あまり度が過ぎないようにはお願いしたいところです。
ということで演奏も録音も素晴らしいディスクでした。
2023/03/26

メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲第2番作品13
カリドル弦楽四重奏団 Calidore String Quartet
録音不明
5638399397 (P)2014 Colburn School (輸入盤)
好録音度:★★★★★
参考: Amazon.co.jp,HMV Online
カリドル弦楽四重奏団は少し前にベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲集を取り上げていました。これがとても良かったので他のディスクも聴いてみようと思い見つけたのがこのディスクです。
カリドル弦楽四重奏団は2010年にロサンゼルスの私立音楽学校のコルバーン・スクール(Colburn School)で設立されたまだまだ若手の団体とのことです。録音時期がよくわからないのですが,設立後間もないデビュー前後の録音ではないかと思います。演奏は素直で聴きやすいのですが,少し表現が遠慮気味な気がします。
このディスクを取り上げたのは録音が良かったというのもあります。残響は少しあるのですが,直接音主体に明瞭かつスッキリとした音で捉えられています。演出感がほとんどなく,この何気なさ,生録的な素直さ,自然さがとても良いですね。中低域は少し薄くオーディオ的には物足りないかもしれませんが,音楽を楽しむ分には全く問題ありません。文句なしの好録音です。
制作が音楽学校のレーベルのようで,あまり取扱がないのか物理メディアは入手しづらいようです。ストリーミングで聴けるのは本当に有り難いです。
2023/03/19

エベーヌ四重奏団 Quatuor Ébène
アントワン・タメスティ Antoine Tamestit (Va)
2020年6月3-6日 パリ,Auditorium, Seine Musicale
好録音度:★★★★☆
参考:
最近ベートーヴェンの弦楽四重奏曲の素晴らしい全集(CD,DVD)のリリースのあったエベーヌ四重奏団の新譜です。モーツァルトの弦楽五重奏曲ということで,ヴィオラの名手,アントワン・タメスティが参加しています。
個々の演奏者が肩の力を抜いて気楽に楽しんでいるような趣ですが,それぞれ気ままに演奏しているようでありながらきちんと統制されアンサンブルも完璧で完成度が高いと思いました。さすがです。大変楽しめました。
録音ですが,少し残響感があり個々の楽器が少し離れたところに像を結ぶような立体感があります。残響が音色に少し影響をしていますが,許容範囲です。私としてはもう少し直接音的でシャープに像を結ぶ方が好きなのですが,これであれば良いと思いますし,多くの方に受け入れられやすい録音だと思います。
2023/03/14

ライラ・シャイエーク Leila Schayegh (Violin)
ラ・チェンティフォリア
2022年6月 スイス,リーエン
Glossa GCD 924207 (P)(C)2023 note 1 music (輸入盤)
好録音度:★★★★★
参考:
ライラ・シャイエークのディスクは少し前にミスリヴェチェクのヴァイオリン協奏曲集を取り上げていました。
このディスクは17世紀に書かれた「シャコンヌ(チャッコーナ)」を集めたというちょっと変わった企画ものです。パーセルやコレッリなどおなじみの作曲家の他にあまり聴いたことがない作曲家の作品も収録されています。曲目は参考に挙げたサイトにて輸入元情報を参照いただければと思います。
最後に収録されているパッヘルベルの有名な「カノンとジグ」は軽快な演奏でちょっとこの曲の印象が変わりました。あと,コレッリの3声のソナタ作品2-12も大変美しく素晴らしかったです。他の曲もじっくり聴いてみようと思います。
それでこの中に「トマゾ・アントニオ・ヴィターリ:無題(アダージョ・パート)(シュランク2世のコレクションより)」という曲があります。無題となっていますが,あの有名なフェルディナンド・ダヴィッド編曲の「ヴィターリのシャコンヌ」の原曲?でしょうか。この曲は実はヴィターリの作品ではなくダヴィッドが作曲したものではないかなど,諸説あるようです。ここでは「シュランク2世のコレクションより」と書いてあるので,元になる作品があったということですかね(編曲版の後半の劇的な部分が編曲者の作曲なのかもしれません)。
ちなみに「シュランク2世のコレクション」についてはこちら
録音ですが,残響は抑え気味で直接音主体に極めて明瞭に録っています。バロックアンサンブルの録音では良くあるタイプの録音だと思います。高域の伸びなども申し分ありません。密度が高く濃いめの録音なので,再生装置によっては少しキツめでうるさくなるかもしれません。Hi-Fi調の優秀録音と思います。
2023/03/02

クァルテット ベルリン-トウキョウ Quartet Berlin-Tokyo
2016-2018年 北海道,札幌,六花亭ふきのとうホール
FUKI-601-2 (P)(C)2022 株式会社六花亭 (国内盤)
好録音度:★★★☆
参考:
クァルテット ベルリン-トウキョウは2011年結成で,オルランド国際コンクール優勝など数々のコンクール入賞経験のある若い弦楽四重奏団です。団体名の通りベルリンと東京を拠点として活動されていて,2015年に札幌にオープンした六花亭「ふきのとうホール」のレジデント・アンサンブルに就任し,毎年4回のコンサートを開いているとのことです。このハイドンのエルデーディ四重奏曲集は,その演奏会で演奏されたものを収録されています。なおこの期間にヴィオラが2回交代されています。
演奏は細部まで整然としており細かい音符まで神経を行き届かせてきちんと弾いているという印象です。それでいて音楽が流麗で淀みなくスムーズに進行していくのがすごくいいですね。洗練されています。
一方録音なのですが,録音時期が数年にわたっていてばらつきがけっこうあるのですが,全体に残響の取り込みが多く,しかも大きく被って楽器音を濁しています。残響が音楽性に全く寄与せず邪魔しかしていません。演奏が良いだけにこれは残念でなりません。
今後の活躍が楽しみな四重奏団ですが,録音は改善して欲しいです。
2023/02/24

ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調作品47「クロイツェル」
フランク:ヴァイオリン・ソナタイ長調
ルノー・カプソン Renaud Capuçon (Voilin)
マルタ・アルゲリッチ Martha Argerich (Piano)
2022年4月 フランス,エクサン・プロヴァンス
486-3533 (P)(C)2022 Deutsche Grammophon (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考:
カプソンのドイツグラモフォンへのデビュー盤。フランス,エクサン・プロヴァンスのイースター音楽祭でのライブ。カプソンは40歳代半ば,アルゲリッチはおよそ80歳ということで,ベテラン同士とはいえこの年齢差のデュオ,興味深いです。脂ののりきったカプソンの豊かな表現力も素晴らしいですが,全く技術の衰えを感じさせないアルゲリッチの安定感にも驚きました。さすがです。
それで録音なのですが...録音が実際にどのようなステージで行われたのかはわからないのですが,会場の雰囲気を自然な音響で取り込み,再現しているという感じで,演出感も少なく,その点では好感が持てます。残響もそれほど多いわけではありません。しかし,楽器の音色に魅力を感じる録音かというと,そこは少し足りないと思いました。それぞれの楽器をダイレクトに質感高く捉えて欲しいところです。悪くはないのですが好録音というには物足りないと思いました。惜しいです。
2023/02/23

アーロン・ローザンド Aaron Rosand (Violin)
アイリーン・フリスラー Eileen Flissler (Piano)
1956年, 1961年
BIDD85021 (P)2022 Biddulph Recordings (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
VOXレーベル最初のレコーディングの復刻で,アナログディスクからの復刻,いわゆる板起こし盤です。収録曲は以下の通りです。ブラームスが1956年のモノラル録音,ベートーヴェンが1961年のステレオ録音です。
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番ト長調作品78「雨の歌」
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調作品100
ベートーヴェン:モーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」の「もし伯爵様が踊るなら」による12の変奏曲ヘ長調 WoO40
べートーヴェン:ロンド ト長調 WoO41
ベートーヴェン:6つのドイツ舞曲 WoO42
ローザンド30歳前後で,歯切れがよく歌心に溢れる音楽は本当に魅力的です。今の時代,こういう個性的な演奏家が生まれにくいように思うので,かえって新鮮に聴こえますね。大好きなヴァイオリニストの一人です。
録音ですが,60年以上前の録音なのでオーディオ品質は時代なりであり,さらに板起こしなのでひずみ感もかなりあります。ですが,ヴァイオリンの音は直接音的で極めて明瞭で,オーディオ品質の悪さをカバーするに十分なほど魅力的に音楽を伝えてくれます。そういう意味で四つ星半の好録音としました。その点ご理解いただきたく思います。わずかに残響感がありますが,リマスタリングの過程で人工的に付加されたのかもしれません。全く気にならないレベルなので後付けだとしても許せます(認識が間違ってたらすみません)。
プロフィール
Author: 𝕥𝕤𝕪𝟚𝟚𝟟 (@tsy227)
主に音楽とオーディオについて書いています。特に録音にこだわって書いていきます。私の録音に対する考え方を『「好録音」の録音評価のスタンスについて』という記事で表明しました。ご一読いただければ幸いです。
【関連サイト】
掲載ディスク一覧: 取り上げたCD一覧(休止中)
CD試聴記: バッハ無伴奏Vn/Vc聴き比べ
ヘッドホン・イヤホン 周波数特性 測定結果
T.S. @tsy227: ツィッターアカウント
TS note: 音楽・オーディオ以外の記事
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