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ベートーヴェン:弦楽四重奏曲集作品59「ラズモフスキー」(ウィーン・ニコライ弦楽四重奏団)

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ベートーヴェン:弦楽四重奏曲集作品59「ラズモフスキー」
ウィーン・ニコライ弦楽四重奏団 Nicolai Quartet
2018年5月13日~19日 スタジオ・バウムガルテン(ウィーン)
CMCD-15147-8 (P)(C)2018 Camerata Tokyo (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

ウィーン・フィルのメンバーで構成された2012年創設の弦楽四重奏団による演奏。若い演奏家たちの演奏ですが,その演奏スタイルはどちらかといえば古風で伝統的と言えるのではないでしょうか。ある意味ウィーン・フィルのカラーを受け継いでいるようにも思います。推進力やキレのある演奏ではありませんが,丁寧で落ち着いた佇まいにどこかホッとさせる温かさを感じます。

録音ですが,少し残響が多めで音色への影響と演出感の強さにつながっているものの,響きの癖は少なく,また楽器音の捉え方がしっかりとしていて明瞭感と質感はそれなりに保たれているので印象は悪くありません。私の好きな録音とは少し違いますが,まあこれならぎりぎり許せます。少しオマケですが四つ星半です。

ラズモフスキー第3番終楽章 快速ランキング!

※2019/3/3 ウィーン・ニコライ弦楽四重奏団の情報を追加

久しぶりの更新です。ウィーン・ニコライ弦楽四重奏団の演奏,6:40で最遅でした(^^;...



「ブランデンブルク協奏曲第3番第3楽章 快速ランキング!」に続き,おバカ企画第二弾! ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第9番作品59-3「ラズモフスキー第3番」終楽章 快速ランキング! です(^^;。


■ラズモフスキー第3番終楽章 快速ランキング!

5:16 ニュー・ミュージック四重奏団(1950年代前半)
5:20 エマーソン四重奏団(1994-95)
5:28 ウィーン・ムジークフェライン四重奏団(1990-92)
5:28 上海クァルテット(2008)

5:30 ジュリアード四重奏団(1964-70)
5:32 ライプツィヒ弦楽四重奏団(1995-2006)
5:34 カルミナ四重奏団(1998)
5:35 メロス四重奏団(1983-1986)
5:37 ミロ・クァルテット(2012)
5:37 ベルチャ四重奏団(2012ライヴ)
5:39 ジュリアード四重奏団(1982)
5:39 オライオン四重奏団(2006-08)
5:39 タカーチ四重奏団(2001)
5:40 ヴォーチェス四重奏団(1998)
5:41 ベルチャ四重奏団(2011,12)
5:43 東京クヮルテット(2005新録音)
5:46 ウィハン四重奏団(1996-2005)
5:48 ファイン・アーツ四重奏団(1969?)
5:48 ゴールドナー四重奏団(2004)
5:48 東京クヮルテット(1990-92旧録音)
5:48 プラジャーク四重奏団
5:49 アルテミス四重奏団(1998)
5:52 サイプレス弦楽四重奏団(2012-2014)
5:53 クリーヴランド四重奏団(1991-1995)
5:54 アルバン・ベルク四重奏団(1978-83旧録音)
5:54 ウィハン四重奏団(2007-2008)
5:55 エンデリオン弦楽四重奏団(2005-2008)
5:56 ヴラフ四重奏団
5:58 ゲヴァントハウス四重奏団(2002)
5:59 ロータス・カルテット
6:00 アマデウス四重奏団(1959-63)
6:00 アウリン四重奏団(2002-04)
6:02 シネ・ノミネ四重奏団
6:03 コロラド四重奏団(2001)
6:04 アリス四重奏団(2017)
6:04 バルトーク四重奏団(1969-72)
6:05 フィルハーモニア・クァルテット・ベルリン
6:05 ターリヒ四重奏団(1977-81)
6:06 アルバン・ベルク四重奏団(1989新録音)
6:07 フェルメール四重奏団(1983-91)
6:10 ヴァンブルー四重奏団(1996)
6:10 アルカン四重奏団(2008^2011)
6:11 ケッケルト四重奏団(1953-56)
6:36 クァルテット・エクセルシオ(2014)
6:38 ズスケ四重奏団(1967-80)
6:39 レナー四重奏団(1926)
6:40 メディチ弦楽四重奏団(1988-90)
6:40 ウィーン・ニコライ弦楽四重奏団(2018)

HMV Onlineによると,ニュー・ミュージック四重奏団がものすごく速いということで,YouTubeにアップされている音源を実測してみました。5:17で今のところやはり最速でした。(YouTube情報有り難うございました)→CDを入手し実測し直しました。5:16でした。

今後も聴いて実測できたものがあれば随時追加していきます。

バッハ:フーガの技法(弦楽四重奏版),他(デリアン四重奏団)

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バッハ:フーガの技法 BWV 1080(弦楽四重奏編曲版),他
デリアン四重奏団 delian::quartett
February 19-24, 2018, Deutschlandfunk Kammermusiksaal, Köln
OC 468 (P)(C)2018 OehmsClassics (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

弦楽四重奏によるバッハのフーガの技法です。本盤については録音のみコメントします。

若干響きが付帯音としてまとわりついていますが,あくまで直接音主体に各楽器を捉えており,明瞭感,高域の伸び感も十分に確保されています。やや近めの距離感も適切で,各楽器の分離もきちんと取れています。弦楽四重奏の録音としてかなり良いと思います。好録音です。

チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第1番,弦楽録重奏曲「フィレンツェの思い出」(メッコーレ弦楽四重奏団)

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チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第1番ニ長調作品11
チャイコフスキー:弦楽四重奏曲楽章変ロ長調 op.post
チャイコフスキー:弦楽六重奏曲ニ短調「フィレンツェの思い出」作品70
メッコーレ弦楽四重奏団 Meccore String Quartet
01.05-05-05.2018, National Philharmonic Chamber Hall, Warsaw
MDG 903 2091-6 (P)(C)2018 MDG (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

メッコーレ弦楽四重奏団は2007年にポーランドの若手演奏家で結成された若い四重奏団とのことです。フィレンツェの思い出では,アルバン・ベルク四重奏団のイサベル・カリシウス(Va),ヴァレンティン・エルベン(Vc)が参加されているとのことです。

演奏は表情付けが丁寧で美しいですし,また,技術的なキレもあり,速く演奏されるところでも全く乱れず見事です。ロシア的な風情はあまりないかもしれませんが,チャイコフスキーであってもこういう洗練された演奏が好きですね。良いと思います。

録音ですが,残響は抑え気味で直接音主体に適切な距離感,適切な分離感,ステージ感で捉えていて好感が持てます。音色も自然,明瞭感,音の伸びもあり,弦楽四重奏の録音として良好です。突出はしていないにしてもバランスが取れた好録音です。

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第11番「セリオーソ」,第15番(クァルテット・エクセルシオ)

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ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第11番ヘ短調作品95「セリオーソ」
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第15番イ短調作品132
クァルテット・エクセルシオ Quartet Excelsior
録音 19-20, April, 2018 Cualtual Centre of Fujimi City KIRARI☆FUJIMI
Live notes WWCC-7888 (P)2019 NAMI RECORDS (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

第12番,第16番,第7番~第9番「ラズモフスキー四重奏曲」,第1番~第6番に続くベートーヴェン・シリーズの第四弾。シリーズも佳境に入ってきました。

基本的な演奏の姿勢はシリーズ通して一貫していると思いますが,今回の第11番,第15番は少し攻めていると思います。より起伏に富み,熱を帯びています。個々人の技量,アンサンブルともに申し分ないのも変わりませんね。

録音ですが,これも今までの録音同様で,残響が多めで音色のくすみが気になりますし,まるで風呂屋のように比較的狭い空間しか感じられないのも良くないと思う点です。許容範囲内ではありますが,う~ん,この録音はちょっと残念です。

全集まであと第10番,第13番,第14番を残すのみ。録音を改善してくれることを切に望みます。

ハイドン:弦楽四重奏曲作品1(ペーターセン四重奏団)

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ハイドン:弦楽四重奏曲作品1
ペーターセン四重奏団 Petersen Quartet
録音 1995-1996年 インマヌエル教会(ドイツ)
10 786/87 (P91997 CAPRICCIO (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Amazon.co.jp,Apple Music

いつも参考にさせていただいているハイドン音盤倉庫で「Op.1の超名演」と絶賛されていたディスクです(有り難うございます!)。ディスクの入手が困難というわけではなかったのですが,まずはApple Musicで聴いてみました。

これは確かに痛快な演奏でした! こんなに溌剌とした躍動感溢れる作品1があっただろうか,全く別の曲に聴こえるほどに生き生きと息づいています。テクニックも万全,疾走するPrestoも全く乱れることなく弾ききっているのも見事です。素朴で美しいこの作品をこんな風に洗練された姿で聴かせてくれるとは驚きです。これ以外にハイドンの録音がないのが残念でなりません。

録音ですが,少し残響が多めなのですが,直接音成分もそこそこあって音色の曇りも少なく,聴きやすい音質に仕上げてあるのですが,好録音というには少し物足りない感じです。惜しいと思います。

なお,ペーターセン四重奏団はモーツァルトの録音とベートーヴェンの録音があり取り上げていました。いずれも素晴らしい演奏でした。

コンプリートRCAレコーディングス(ジュリアード弦楽四重奏団)

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コンプリートRCAレコーディングス (11CDs)
The Complete RCA Recordings 1957-60
ジュリアード弦楽四重奏団 Juilliard String Quartet
19075863412 (P)(C)2019 Sony Music Entertainment (輸入盤)
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

この中の一部のディスクは以前Apple Musicで聴いてレビューしていました(→「ジュリアード四重奏団のリヴィング・ステレオ録音を聴く - リヴィング・ステレオ・ザ・リマスタード~コレクターズ・エディションより」)。今回ディスクが発売になりましたので,改めてレビューしたいと思います。前回の評価およびコメントと少し異なる点があることはご了承いただきたく思います。

なお,弊ブログの読者の皆様はご承知のことと思いますが,ここでの評価は全く私の主観によるもので,一般的に言われる「優秀録音」とは全く視点が異なることをご承知おきいただきたく存じます。いずれも1950年代の終わりから1960年にかけての録音なのでクオリティが現代の録音には全く及びません。しかし,演奏者が音に込めた熱い思いをダイレクトに聴き手に伝えてくれるという点で,五つ星を付けた録音は特に優れていると感じています。私の好録音に対する考えを理解していただくのに好適な音源です。(従って,私の星の付け方に違和感を感じる方も多いと存じます)

もしご興味をもたれましたら是非とも一度聴いてみていただきたく思います。

ジュリアード弦楽四重奏団の好録音盤といえば,少し前にエピック録音全集(1956-1966年)が発売されていました。これらも素晴らしい好録音揃いでしたので,併せて聴いていただければと思います。

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[CD 1]
モーツァルト:弦楽四重奏曲第14番ト長調 K.387
モーツァルト:弦楽四重奏曲19番ハ長調 K.465「不協和音」

1957年5月22日, 1957年5月1,16,17日 New York City, Town Hall (モノラル録音)
好録音度:★★★☆
※オーディオ品質が良くないのが残念

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[CD 2]
ハイドン:弦楽四重奏曲第72番ハ長調 Op.74-1
ハイドン:弦楽四重奏曲第81番ト長調 Op.77-1

1957年5月23,24日, 1957年5月24,27,28日 New York City, Town Hall (モノラル録音)
好録音度:★★★☆
※オーディオ品質が良くないのが残念

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[CD 3]
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第8番ホ短調 Op.59-2「ラズモフスキー第2番」
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第2番ト長調 Op.18-2

1957年12月9,11,13日, 1957年11月25,29日,12月4日 New York City, Webster Hall
好録音度:★★★★☆
※オーディオ品質は良くないが音質バランスは比較的整っていて聴きやすい

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[CD 4]
シューベルト:弦楽四重奏曲第14番ニ短調 D.810「死と乙女」
1959年2月5,6日 New York City, American Academy of Arts and Letters
好録音度:★★★★
※音の捉え方は悪くないが音質バランスが崩れややキツい音になっているのが残念

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[CD 5]
ドビュッシー:弦楽四重奏曲ト短調 Op.10
ラヴェル:弦楽四重奏曲ヘ長調

1959年5月7,8日, 1959年5月18,21日 New York City, RCA Victor Studio B
好録音度:★★★☆
※音の捉え方は悪くないがオーディオ品質が良くないのが残念

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[CD 6]
エリオット・カーター:弦楽四重奏曲第2番
ウィリアム・シューマン:弦楽四重奏曲第3番

1960年10月27,31日, 1958年3月28,31日 New York City, RCA Victor Studio B
好録音度:★★★★★
※少し演出色が気になるが悪くない

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[CD 7]
ベルク:抒情組曲
ヴェーベルン:弦楽四重奏のための5つの断章 Op.5
ヴェーベルン:弦楽四重奏のための6つのバガテル Op.9

1959年5月26日, 1959年9月23日, 1959年9月23日 New York City, RCA Victor Studio B
好録音度:★★★★★
※生々しいところが良い

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[CD 8]
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第14番嬰ハ短調 Op.131
1960年5月28日 New York City, RCA Victor Studio B
好録音度:★★★★★
※少し高域がきつめで音が痩せバランスが崩れているが音の捉え方ば申し分なし

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[CD 9]
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第11番ヘ短調 Op.95「セリオーソ」
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第16番ヘ長調 Op.135

1960年4月6,7日, 1960年10月24,25日 New York City, RCA Victor Studio B
好録音度:★★★★☆
※少し残響が多めで気になる

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[CD 10]
ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第11番 Op.61
ヴォルフ:イタリア風セレナード

1959年5月14,15日, 1959年5月21日 New York City, RCA Victor Studio B
好録音度:★★★★☆
※やや演出臭い

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[CD 11]
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第15番イ短調 Op.132
1959年9月25,28日 New York City, RCA Victor Studio B
好録音度:★★★★★
※この時代の録音としては申し分ない

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集よりVol.5, 6(エリアス弦楽四重奏団)

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Vol. 5
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第5番,第9番「ラズモフスキー」,第14番
エリアス弦楽四重奏団 Elias String Quartet
Recorded live at Wigmore Hall, London, on 10 January 2015
WHLive0092/2 (P)(C)2018 The Wigmore Hall Trust (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Amazom.co.uk

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Vol. 6
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第6番,第8番「ラズモフスキー」,第16番
エリアス弦楽四重奏団 Elias String Quartet
Recorded live at Wigmore Hall, London, on 7 March 2015
WHLive0093/2 (P)(C)2018 The Wigmore Hall Trust (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Amazon.co.uk

エリアス弦楽四重奏団のベートーヴェンはすでにVol. 4までレビューしていました(こちら)。これで全集として完結です。Vol. 4までは国内のショップで普通に購入できたのですが,これらVol. 5, 6はまだ日本にディスクが入ってきていないようです。仕方なく英Amazonから購入しました。

演奏はVol. 4までと変わりません。大胆で大げさな表現が聴きものです。それが結構痛快に決まっていてワクワクするのです。ライヴ録音の熱気が伝わってくるのも良いところです。これが全集として一貫しているのがいいですね。

録音もVol. 4までと同様です。ライヴ録音として自然であり,高域まですっきりと伸びていて悪くありません。若干音色に癖があるものの許容範囲です。好録音というには少々物足りなさはありますが,まずまず良好です。

皆さんにお勧めするものではありませんが,私としては全集として結構気に入りました。

ハイドン:弦楽四重奏曲集作品64(ロンドン・ハイドン四重奏団)

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ハイドン:弦楽四重奏曲集作品64
ロンドン・ハイドン四重奏団 The London Haydn Quartet
2017年12月5日-10日 ポットン・ホール(サフォーク)
CDA68221 (P)(C)2018 Hyperion Records (輸入盤)
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

弦楽四重奏曲全集への第七弾。作品9,作品17,作品20と作品33,作品50,作品54,作品55はレビュー済みです。

演奏の内容はこれまでにリリースされている楽曲と基本的に変わりません。ピリオド楽器による演奏ですが,弦に吸い付くような弓遣いで密度の高い響きを創り出しているのが印象に残ります。技術的にも上手いですし,変に個性に走ることなくオーソドックスな表現の範囲で完成度の高い音楽に仕上げていると思います。全集を目指すにふさわしい内容ですね。

録音ですが,若干残響のまとわりつきが気になるものの,音の伸び,楽器の質感など良好であり,演出感の少ない生録的な音作りも好感が持てます。ちょっと濃厚すぎる感はありますが,良いと思います。

バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988(弦楽三重奏版)(マグダレナ・クリング=フェンダー Vn/エルジビェタ・ムロジェク=ロスカ Va/ロバート・フェンダー Vc)

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バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988(弦楽三重奏編曲版)
マグダレナ・クリング=フェンダー Magdalena Kling-Fender (Violin)
エルジビェタ・ムロジェク=ロスカ Elzbieta Mrozek-Loska (Viola)
ロバート・フェンダー Robert Fender (Cello)
Crazyna and Kiejstut Bacewicz Academy of Music Concert Hall, 12-14 July, 2016
DUX 1488/1489 (P)(C)2018 DUX Recording Producers (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

見つけると手に入れてしまうシトコヴェツキー編曲の弦楽三重奏版です。歴史的録音かと思うようなセピア調のジャケ写ですが,2016年の新しい録音です。

良く楽器を鳴らしたっぷりと歌い,速い変奏でのキレの良さもあって,なかなか聴き応えがありました。モダン楽器で素直に情緒感を込めて弾かれているのが好印象でそれが成功していると思います。巧い演奏ではないかもしれませんが,音楽として魅力のある楽しい演奏でした。

録音ですが,少し残響の取り込みがあって音色,明瞭度に影響はしているものの,あくまで直接音が主であり,音の伸びも十分にあり,楽器の質感も感じられるので,不満はあるもののまずまず良好と言えると思います。少々オマケですが四つ星半です。

最後にリピートですが,すべて実行されていました。そのためCD2枚組で演奏時間が89分にも及びますが冗長に思ったり退屈したりすることはありませんでした。

演奏時間 約89分
リピート表
Aria ○○
Var.01 ○○ Var.02 ○○ Var.03 ○○
Var.04 ○○ Var.05 ○○ Var.06 ○○
Var.07 ○○ Var.08 ○○ Var.09 ○○
Var.10 ○○ Var.11 ○○ Var.12 ○○
Var.13 ○○ Var.14 ○○ Var.15 ○○
Var.16 ○○ Var.17 ○○ Var.18 ○○
Var.19 ○○ Var.20 ○○ Var.21 ○○
Var.22 ○○ Var.23 ○○ Var.24 ○○
Var.25 ○○ Var.26 ○○ Var.27 ○○
Var.28 ○○ Var.29 ○○ Var.30 ○○
Aria da capo ○○

モーツァルト:弦楽四重奏団曲集「ハイドン・セット」(エステルハージ弦楽四重奏団)

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モーツァルト:弦楽四重奏曲集「ハイドン・セット」
エステルハージ弦楽四重奏団 Esterhazy String Quartet
1979å¹´-1980å¹´
475 7108 (P)(C)2006 Decca (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,Amzaon.co.jp,Apple Music

エステルハージ弦楽四重奏団はバロック・ヴァイオリンの名手,ヤープ・シュレーダーが第1ヴァイオリンを務めていた弦楽四重奏団。ピリオド楽器の素朴な美しさと楽器の特性と思われる危うさというか御し切れていない不安定さが同居していて独特の雰囲気を醸し出しています。これも一つの味わいですね。

録音ですが,少し楽器の質感は弱めながら,残響感を抑えて直接音主体に明瞭で高域の伸びもある,すっきりと綺麗な音のする録音です。室内楽の録音として好ましいと思います。

今回もApple Musicで聴きました。このディスク,入手困難ではありませんが,プレミア価格が付いていますね。何度も書いている気がしますが,こういう貴重な音源が普通に聴けるようになったとは,本当に有り難いことですね。

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第15番,第16番(ストラーダ四重奏団)

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ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第15番,第16番
ストラーダ四重奏団 Quatuor Strada
DEAUVILLE LIVE 2015
LBM004 (P)(C)2016 B Records (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music

Apple Musicでの試聴。拍手の入るライヴ録音(だだし拍手が入るのはなぜか第15番のみ)。全く知らない四重奏団ですが,演奏はオーソドックスで充実しており技術的にも問題なく,ベートーヴェンの最後期の名曲を普通に楽しめました。

録音ですが,少し多めに響きを取り入れていますが,直接音が主のためまずまず良好ですが,低域から中域にかけての響きがやや被っていて締まりがなくモワッとしています。これがなければかなり良かったと思うのですが。惜しいです。

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第16番,他(ツェートマイアー・カルテット)

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ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第16番ヘ長調作品135
ブルックナー:弦楽四重奏曲ハ短調
ハルトマン:弦楽四重奏曲第2番
ホリガー:弦楽四重奏曲第2番
ツェートマイアー・カルテット Zehetmair Quartett
2002年4月,2010年4,5月 チューリッヒ
ECM 2195/96 (P)(C)2013 ECM Recoreds (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music

Apple Musicでの試聴です。ツェートマイアーはなんとなくクセ者のイメージが強いのですが,どんなベートーヴェンなのk興味が湧いたので聴いてみました。(なのでベートーヴェンのみのコメントです)

で,聴いてみて...やっぱり一癖も二癖もあるなぁと思った次第。面白いと思うところも多々あるものの,楽器の響きを止めながら表情をコントロールする弾き方にはちょっと欲求不満が溜まりますね。うーん,残念ですがこの演奏はあまり私には合いませんでした。

一方で録音ですが,少し録音場所の癖を意識させるような響きが取り込まれていて音色に影響があるのですが,この程度なら許容範囲で,良いとまでは言いませんが,まずまず悪くないかなと思いました。惜しいです。もう少し各楽器の質感を強めに出して,かつ分離良く捉えて欲しいとは思います。

シューベルト:弦楽四重奏曲第10番,第14番「死と乙女」(ヴァン・カイック四重奏団)

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シューベルト:弦楽四重奏曲第10番変ホ長調 D.87
シューベルト:弦楽四重奏曲第14番ニ短調 D.810[「死と乙女」
ヴァン・カイック四重奏団 Quatuor Van Kuijk
2018年2月 チューリッヒ,スイス放送協会
ALPHA 417 (P)(C)2018 ALPHA CLASSICS (輸入盤)
好録音度:★★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music

好みの録音の多いαレーベルの新譜。これは巧い。表現自体はどちらかといえば奇を衒わないオーソドックスなものですが,シャープでキレがありますし,ダイナミックで躍動感もあり,そしてニュアンスも豊か。和音の絶妙に溶けあう響きも素晴らしい。思わず聴き惚れます。

そして録音がまた良いですねぇ。残響はありますが,あくまで直接音が主であり,明瞭感,音色の自然さ,音ヌケの良さ,適度な距離感(少し近めですが),適度な密度感と分離・見通しの良さの両立,いずれもほぼ欠点がありません。弦楽四重奏の録音としてかなり望ましい出来だと思います。オーディオ的にも良好です。私としてはこれは好録音かつ優秀録音と言いたいですね。

αレーベルの録音であっても出来不出来はあります。この録音なら申し分ありません。今後の録音も期待します。楽しみです。

バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988(弦楽四重奏編曲版)(アルデオ四重奏団)

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バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988(弦楽四重奏編曲版)
アルデオ四重奏団 Quatuor Ardeo
2017年8月27-30日 スペイン,モナチル,アグスティノス教会
IBS112018 (P)(C)2018 IBS Classical (輸入盤)
好録音度:★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music

アルデオ四重奏団は2001年にパリ国立高等音楽院で結成された四重奏団で,梁 美沙(Vn),原 裕子(Va)の二名の日本人(?)演奏家が参加しているとのことです。弦楽四重奏への編曲は作曲家のフランソワ・メイムン。

シトコヴェツキーの弦楽三重奏版は原曲の声部構成をそのまま弦楽三重奏に移したようなミニマムな印象を受ける編曲であったのに対し,これは原曲のイメージを損なわない範囲で,ヴァイオリンの掛け合いがあったり,ピチカートを駆使したりと,結構自由に編曲されています。

演奏は,少し勢いに頼ったきらいがあり,もう少しニュアンスの豊かさがあればとは思うものの,意欲的であり速めのテンポで淀みなくスリリングに進行していくところが良いと思います。技術的にもキレがありアンサンブルも問題ありません。

録音ですが,やや部屋の響きが強く,そのキャラクターが強く出過ぎて音色がかなり犠牲になっています。この録音では響きはマイナス要因にしかなっていません。響きを抑えてすっきりと,直接音主体に楽器の質感を活かして録ってほしいものです。

なお今回はApple Musicで試聴しました。ディスクの発売は10月下旬のようです。

ドビュッシー,ラヴェル:弦楽四重奏曲(ヴァン・カイック四重奏団)

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ドビュッシー:弦楽四重奏曲ト短調作品10
ラヴェル:弦楽四重奏曲ヘ長調
ショーソン:歌曲「終わりなき歌」作品37
ヴァン・カイック四重奏団 Quatuor Van Kuijk
2016年12月19-22日 Conservatoire Darius Milhaud, Aix-en-Provence, France
ALPHA 295 (P)2016 (C)2017 ALPHA CLASSICS (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,e-onkyo

ヴァン・カイック四重奏団は以前にモーツァルトの弦楽四重奏曲集を取り上げていました。演奏も録音も良かったので,これも聴いてみました。物語を語るように表情豊かに,生き生きと息づいていて良かったです。技術力もありアンサンブルも優秀です。

録音ですが,やや残響が多めで,直接音が主体ながら残響の影響を受けて少し音色がくすみがちであり,モーツァルトの録音に比べると少し鮮度が落ちる印象です。また少し演出臭く現実感が薄いようにも思います。モーツァルトと同じように録ってくれなかったのは残念です。とはいえ,まあ録音の水準としては悪くありません。期待が大きかったので少し辛口になってしまいました。

バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988(弦楽三重奏編曲版)(Lorenzo Gatto(Vn)/Diederik Suys(Va)/Sébastien Walnier(Vc))

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バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988(弦楽三重奏編曲版)
Lorenzo Gatto Violin
Diederik Suys Viola
Sébastien Walnier Cello
UT3-023 (P)2013 UT3-RECORDS
好録音度:★★★★
参考: UT3-RECORDS,Apple Music,Amazon

見つけると聴きたくなるシトコヴェツキー編曲の弦楽三重奏版。物理メディア販売はなく,配信のみのようです(Apple Musicで試聴)。ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ集が良かったロレンツォ・ガットがヴァイオリンを務めています。

各演奏者の持ち味をそれぞれ活かしながら自由に曲を作り上げているような演奏であり,それがこの即席アンサンブル風の演奏の楽しいところでもあり,限界でもあるように思います。もちろんこれはこれで面白いのですが,どことなく物足りなさも残ります。リピートの省略が多いのもその要因かもしれません。

録音ですが,ライヴ録音風の演出感のない音作りと近めのマイク位置で楽器音をしっかりと捉えている点は好感が持てるのですが,ややホールの響きを多めに取り込んでいるので明瞭感が損なわれ,音色に雑味が乗ってしまっているのは惜しいところです。

演奏時間 約46分
リピート表
Aria ○×
Var.01 ×× Var.02 ×× Var.03 ××
Var.04 ○× Var.05 ○× Var.06 ○×
Var.07 ×× Var.08 ×× Var.09 ○×
Var.10 ○× Var.11 ×× Var.12 ××
Var.13 ×× Var.14 ×× Var.15 ××
Var.16 ×× Var.17 ×× Var.18 ○×
Var.19 ×× Var.20 ×× Var.21 ○×
Var.22 ○× Var.23 ×× Var.24 ××
Var.25 ×× Var.26 ×× Var.27 ○×
Var.28 ×× Var.29 ×× Var.30 ○○
Aria da capo ××

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ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ集(ロレンツォ・ガット(Vn)/ジュリアン・リベール(P))

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ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第1番,第5番「春」,第10番
ロレンツォ・ガット Lorenzo Gatto (violin)
ジュリアン・リベール Julien Libeer (Piano)
2017年12月3-5日 ヒルフェルスュム,ファン・デ・オンループ音楽会館第1スタジオ
ALPHA 407 (P)(C)2018 ALPHA CLASSICS (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music

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ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第2番,第4番,第9番「クロイツェル」
ロレンツォ・ガット Lorenzo Gatto (violin)
ジュリアン・リベール Julien Libeer (Piano)
ALPHA 240 (P)(C)2016 ALPHA CLASSICS (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,Apple Music

Apple Musicでの試聴です。ベルギー出身の若手二人によるデュオ。ヴァイオリンのガットはクレバースやデュメイに学び,リベールはピリスの弟子ということです。使用楽器は1698年製のストラディヴァリウス「ヨアヒム」と,バレンボイムも愛用していることで知られるクリス・メーン製造の平行弦ピアノとのことで,いろいろと注目点がありますね。

私としての注目は比較的好録音の多いALPHAレーベルの録音ですね。少し残響感があって楽器音への被りはあるものの,楽器音の美しさ,透明感,音の伸びは何とか保たれていて,まずまずの好録音でした。正直言うと,もう少し近めで楽器の質感を強めに捉えて欲しかったとは思いますが。

ということで,このフレッシュな演奏を良好な録音で楽しませていただきました。

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第16番,第8番(ウェールズ弦楽四重奏団)

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ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第16番,第8番
ウェールズ弦楽四重奏団 Verus String Quartet
February 1, 5, 6 & May 1, 2018 Cultural Centre of Fujimi City / KIRARI☆FUJIMI
FOCD9787 (P)(C)2018 FONTEC Inc. (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

ベートーヴェン弦楽四重奏曲全集の第二弾(第一弾は第2番,第12番)。第一弾も良かったですが,これも良かった! 現代建築のようなスマートさがあり,透明感のある和音の響きも素晴らしい。若い世代の新しい演奏だなと思いました。技術的にも申し分ありません。

録音ですが,ホールでの録音のようですが,残響感はそれほどなく直接音主体に録られた素直な録音が好印象です。明瞭感,各楽器の分離感,質感も良好ですし,音色にも癖がありません。特徴のある録音ではありませんが,欠点がほぼ見当たらない好録音です。

演奏も録音も良く,第三弾が本当に楽しみです。

ベートーヴェン:ピアノソナタ第29番「ハンマークラヴィーア」,レオノーレ序曲第3番,フィデリオ序曲(弦楽四重奏版)(ライプツィヒ弦楽四重奏団)

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ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第29番変ロ長調作品106「ハンマークラヴィーア」(弦楽四重奏版)
ベートーヴェン:レオノーレ序曲第3番作品72b(弦楽四重奏版)
ベートーヴェン:フィデリオ序曲作品72c(弦楽四重奏版)
ライプツィヒ弦楽四重奏団 Leipziger Streichquartett
06-08.11.2017 Konzerthaus der Abtei Marienmünster
MDG 307 2072-2 (P)(C)2018 MDG (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

ライプツィヒ弦楽四重奏団は堅実な演奏を聴かせてくれるので,新譜を見つけると買ってしまいます。これは編曲ものということで少し悩みましたが。私はピアノ・ソナタは滅多に聴かないので曲をあまりわかっていないのですが,こうして弦楽四重奏で聴いてみると,楽器の違いによる作曲技法や語法(?)の違いも当然あるとは思いますが,それ以上に弦楽四重奏で目指した世界とピアノ・ソナタで目指した世界はだいぶ違うんじゃないかというのが漠然とした感想で,それはピアノ・ソナタのオリジナルを聴いたときにはあまり意識しなかった感覚でした。2曲の序曲も同様です。いつもと違う側面が感じられたという点で面白かったです。

録音ですが,残響が少し多めに取り入れられているものの,楽器音への被りは少なく直接音が主のため明瞭感は良好で,楽器の質感も良く感じられます。好録音です。

ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ集(ブルック・ストリート・バンド)

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ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ集
ブルック・ストリート・バンド The Brook Street Band
レイチェル・ハリス Rachel Harris (Baroque Violin)
タッティ・テオ Tatty Theo (Baroque Cello)
キャロリン・ギブリー Carolyn Gibley (Harpsichord)
2018年1月23日-26日 オックスニード・ホール(グレート・バーン,イギリス)
Avie AV 2387 (P)(C)2018 The Brook Street Band (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music
「CD試聴記」からの転載記事です。

良くも悪くもバロック楽器らしい演奏で,ふくよかなで素朴な楽器の鳴りが良い雰囲気を出しています。 ただ技術的には楽器の不自由さに少し負けている感じがして,そこがバロック楽器らしいところでもあり, 欲求不満が残るところでもあります。

録音ですが,残響は控えめですが,わずかに距離感があって,やや硬く刺激的な音がする反面,明瞭感が不足してすっきりしません。 もう一歩寄って伸びのある,ヌケの良い音で録って欲しかったところです。 惜しい録音です。

バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988(弦楽三重奏編曲版)(トリオ・ゴルトベルク)

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バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988(弦楽三重奏編曲版)
トリオ・ゴルトベルク Trio Goldberg
I'Auditorium Rainier III (Monaco) du 2 au 5 septembre 2013
OPMC 009 (P)(C)2014 OPMC Classics (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

シトコヴェツキー編曲の弦楽三重奏版。速めのテンポでノリが良く生き生きしています。演奏者自身が楽しんでいるのが伝わってきますし,ラテン的な明るさ,コテコテ感,開けっぴろげな表現がめっちゃ楽しいです(^^。技術的にはちょっと粗い感じがしないでもありませんが,全く気になりません。

録音ですが,残響感が少なく直接音が主です。各楽器を質感良く,分離良く捉えており,音の伸びも十分にあって気持ち良く聴ける好録音です。

最後にリピートですが,第25変奏の後半とAria da capoのみリピートが省略されていました。CD1枚に収めるためかもしれません。まあこの省略なら許せます。

演奏も録音も気に入りました。これは私としてはちょっとした掘り出し物でした。

演奏時間 約80分
リピート表
Aria ○○
Var.01 ○○ Var.02 ○○ Var.03 ○○
Var.04 ○○ Var.05 ○○ Var.06 ○○
Var.07 ○○ Var.08 ○○ Var.09 ○○
Var.10 ○○ Var.11 ○○ Var.12 ○○
Var.13 ○○ Var.14 ○○ Var.15 ○○
Var.16 ○○ Var.17 ○○ Var.18 ○○
Var.19 ○○ Var.20 ○○ Var.21 ○○
Var.22 ○○ Var.23 ○○ Var.24 ○○
Var.25 ○× Var.26 ○○ Var.27 ○○
Var.28 ○○ Var.29 ○○ Var.30 ○○
Aria da capo ××

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集Vol. 1(カザルス四重奏団)

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ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集Vol. 1
第1番,第3番,第4番,第7番,第12番,第16番,作品14-1
カザルス四重奏団 Cuarteto Casals
2015, 2016, 2017, Teldex Studio Berlin
HMM 902400.02 (P)2018 harmonia mundi musique (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

2020年のベートーヴェン生誕250年に向けて開始された全集録音の第一弾。「インヴェンションズ」というアルバムタイトルが付けられています。作品14-1はピアノソナタ第9番のベートーヴェン自身による編曲です。1997年の結成なので結成から20年,中堅からベテランの域に入ってきた四重奏団ですね。現代的で洗練されたフレッシュな印象を受ける演奏で,技術的にもキレがありアンサンブルも優秀です。

録音ですが,スタジオ録音としては少々残響が多めです。オフマイク気味のためかもしれません。せっかくのスタジオ録音なのでもう少し各楽器に寄って直接音比率を上げて明瞭感と高域の伸び感,透明感を確保して欲しかったところです。音色が濁ったり癖が乗ったりするところまではギリギリいっていないかなと思いますが,これはちょっと惜しいと思いました。オーディオ品質は良いと思います。

今後のリリースも楽しみです。

バッハ:ヴァイオリン・ソナタ集(レイチェル・バートン・パインVn/ジョリー・ヴィニクールChem)

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バッハ:ヴァイオリン・ソナタ集
レイチェル・バートン・パイン Rachel Barton Pine (Violin)
ジョリー・ヴィニクール Jory Vinikour (Harpsichord)
2017年9月5-8日 ニコルズ・ホール
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

もう相当昔にヘンデルのヴァイオリン・ソナタ集を録音されていましたが,それを思い出すような好演奏。特にAllegro楽章の軽快さというか爽やかなテンポ感が何とも気持ち良いのです。モダン楽器の良さ,この人の持ち味が活かされていると思います。こういうバッハのヴァイオリン・ソナタが聴きたかった!満足です。

録音ですが,残響感は少しあるものの適度にヴァイオリンにフォーカスされ,明瞭で伸びがあり,音色も自然で透明感もあり美しく捉えているのが好印象です。

ドビュッシー,ラヴェル:弦楽四重奏曲(ラサール弦楽四重奏団)

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ドビュッシー:弦楽四重奏曲ト短調作品10
ラヴェル:弦楽四重奏曲ヘ長調
ラサール弦楽四重奏団 LaSalle Quartet
1971年6月 スイス
PROC-1100 (P)1972 Deutsche Grammophon (国内盤)
TOWER RECORDS VINTAGE COLLECTION Vol. 11
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records

TOWER RECORDSで復刻されたラサール弦楽四重奏団の名盤の一つ。ベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲集でも述べましたが,技術面だけで言えば現代にはもっと巧い四重奏団はあるので,古いモノクロ写真を見ているような感覚を持ってしまうのですが,真摯で学究的とも思えるストイックなアプローチはそれはそれで心を打たれます。何度も聴いているとこの団体が到達した境地に少しずつ近づくようにも感じられました。

そして録音なのですが,残響は控え目に抑えられていてそれぞれの楽器を明瞭に分離よく捉えた好録音です。少し演出感があって実在感が薄いようにも思いますが,その点はまあ問題ありません。1970年代のドイツ・グラモフォンの弦楽四重奏曲録音はこのような録り方をしているものがけっこうあると思います。この録音は結構好きなのですが,最近このような録り方が少ないのが残念に思います。

それにしてもTOWER RECORDSさんはいつも良い仕事をしてくれます。感謝!

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第13番作品130,大フーガ作品133(エルデーディ弦楽四重奏団)

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ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第13番作品130,大フーガ作品133
エルデーディ弦楽四重奏団 Erdödy Quartet
Coppice Miyoshi, 12-16 February 2017
ALCD-1171 (P)(C)2018 ALM RECORDS (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

後期弦楽四重奏曲集に向けての第1弾。差し替えられた終楽章での演奏のあとに大フーガが収められています。終楽章を大フーガで演奏されるケースもありますが,私はこちらのパターンの方が好きですね。そして演奏ですが,気負いのない明るく自由な雰囲気が好印象です。近寄りがたさを感じることもある後期の作品を少し緩めに親しみやすく聴かせてくれていると思います。

録音ですが,残響感はあるものの控えめで直接音主体なので,明瞭で音に伸びがあり楽器の質感もよく感じられます。少し演出感はあるものの,一方で椅子のきしみや演奏者が動くとき音なども入っていて妙に実在感もあったりします。ちょっと音の捉え方が濃い感じはしますが,まずまずの好録音と言えると思います。

これからのリリースも楽しみです。

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲作品18(クァルテット・エクセルシオ)

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ベートーヴェン:弦楽四重奏曲作品18
クァルテット・エクセルシオ Quartet Excelsior
2016年5月24,25日 富士見市民文化会館 キラリ☆ふじみ(No.1-3),2017年4月18,19日 相模湖交流センター(No.4-6)
Live Notes WWCC-7867-9(LN 3900-2) (P)(C)2018 NAMI RECORDS (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower Recoreds,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

同弦楽四重奏団の第12番,第16番,ラズモフスキー四重奏曲に続く,ベートーヴェン・シリーズ第3弾。やはりこれも前2作同様の正統的なスタイルを踏襲した充実した演奏で,シリーズとして一貫している点はもちろん良く私も望ましいと思う一方で,この作品18に関していうと少し真正面からぶつかりすぎている気がしてしまいました。曲運びが少し重いのです(そのためかディスク3枚組になっています)。もう少しスピーディーで軽やかな演奏で聴きたかったかなというのが正直なところですが,これはまあ演奏者の目指すところがそちらの方なのでしょうから仕方ありませんね。技術力があり,アンサンブルも優れている点はさすがです。

そして録音ですが,今回は3曲ずつ異なる会場で録音されているので,それぞれで少し傾向が異なるのですが,少しオフ気味でホールのキャラクターを強めに出している点では同様です。そのため,やはり音の濁り,くすみは避けられず,ニュアンスや美しい音色が損なわれているというのは否めません。まあこの程度であれば全く問題ないと思われる方も多いとは思いますが。第3弾まで同じ傾向の録音できているので全集がこれで統一されてしまうのかと思うと私としては少々残念に思います。

モーツァルト:弦楽四重奏曲集「ハイドン・セット」(クレンケ四重奏団)

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モーツァルト:弦楽四重奏曲集「ハイドン・セット」
クレンケ四重奏団 Klenke Quartet
Hans Rosbaud Studio Baden-Baden, 2004, 2005
PH04032S (P)2004,2005 SWR (C)2006 Profil Medien (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

クレンケ四重奏団は1994年にフランツ・リスト音楽大学出身のメンバーで構成されているとのことです。女性4人ということもあって,どうしても先入観が入ってしまうのですが,オーソドックスでキリッとした演奏ですが,表現が柔らかくふくよかであり,また爽やかでもあります。個性を主張するような演奏でもインパクトの強い演奏でもありませんが,なかなか良い出来だと思いました。

そして録音なのですが,残響を抑えめにして直接音主体で明瞭感が十分にあり,それぞれの楽器のニュアンスも感じられ,音色も自然で伸びもあって,まずまずの好録音でした。スタジオで録音されているようで,その良さが出ていると思いました。

演奏も録音も良い掘り出し物でした。第20番~第23番も録音されているようなので,これらも聴いてみようと思います。

Jethro Tull - The String Quartets

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Jethro Tull - The String Quartets
ジェスロ・タル Jethro Tull
ADA 5053.825747 (P)(C)2017 BMG (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,e-onkyo,Apple Music

ジェスロ・タルは1967年に結成され,2011年頃まで活動していたイギリスのロックバンド。その中心メンバーであったイアン・アンダーソン(Ian Anderson)と2007年から参加しているジョン・オハラ(John O'Hara)がバンドの楽曲を弦楽四重奏に編曲して制作されたアルバム。弦楽四重奏はアイルランドのカルドゥッチ四重奏団が担当,イアン・アンダーソンはヴォーカル,フルート,マンドリン,ジョン・オハラはピアノ,チェレスタで参加,編曲(オーケストレーションと記載されている)はジョン・オハラが担当したとのこと。

イアン・アンダーソンはバンドでもフルートを担当,ロックでフルートとは珍しいと思うのですが,イギリスのトラッドをルーツとしているのか,不思議と違和感がありません。プログレッシブ・ロックのジャンルに入るらしいのですが,私の印象はトラッドのロック版で,パトリック・ストリートを想起させるような楽曲もあり,親しみを持ちました。私は全くこのバンドの存在を知りませんでしたが,イギリスでは結構有名なバンドのようですね。

ロックの弦楽四重奏曲への編曲ですが,編曲はどちらかといえばクラシカルなのですが,素直でありトラッドに回帰していったというような趣もあり,また,ケイト・ブッシュ的な不思議な雰囲気もあって面白いと思いました。下手にロック・テイストを出そうとしていないところも良いですね。

録音は教会で行われたようですが,直接音が主体で響きは適度に抑えられており,明瞭で聴きやすく仕上がっています。ポピュラー音楽の録音のやり方が持ち込まれているのだと思います。でもこの音作りなら教会ではなくスタジオで録っても良いんじゃないかなとは思いますけどね。

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲集作品18よりNo.1-3(アイブラー四重奏団)

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ベートーヴェン:弦楽四重奏曲集作品18よりNo.1-3
アイブラー四重奏団 Eybler Quartet
2015年6月29日-7月1日 グレン・グールド・スタジオ(トロント,カナダ)
COR16164 (P)(C)2018 The Sixteen Productions (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music

軽やかで小気味よくスピーディーに曲が進行していく清々しい演奏。巧いですしアンサンブルも優秀です。現代的で洒落てます。初期の作品はこういう演奏が良いですね。

録音ですが,少々残響感はあるもののしつこくはなく,直接音もそれなりに感じられることから悪い印象はありません。せっかくのスタジオ録音なのでもっと残響を抑えてキリッと録って欲しいところですが,これならまあ許せます。

想定外に良かったので(失礼!),今後の録音にも期待したいと思います。
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