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ユージン・オーマンディ・コンダクツ・チャイコフスキー&シベリウス(ユージン・オーマンディ指揮/フィラデルフィア管弦楽団)

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ユージン・オーマンディ・コンダクツ・チャイコフスキー (12 CDs)
ユージン・オーマンディ指揮/フィラデルフィア管弦楽団
録音 1950年代~1970年代
88883737162 (P)(C)2013 Sony Music Entertainment (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

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ユージン・オーマンディ・コンダクツ・シベリウス (8 CDs)
ユージン・オーマンディ指揮/フィラデルフィア管弦楽団
録音 1950年代~1980年代
88875108582 (P)(C)2015 Sony Music Entertainment (輸入盤)
好録音度:★★★★~★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon


オーマンディがフィラデルフィア管弦楽団を指揮し,SonyとRCAに残した音源からセレクトされた音源を収録したボックスセットです。チャイコフスキーはオーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団の得意とするレパートリーとのことで,録音は多くの曲で複数回行われているとのことですが,この2つのレーベルに残された最も遅い時期の録音をセレクトしているとのことです。一方シベリウスの方は時期の違う録音を複数収録している曲がいくつもあります。同じようなボックスセットですが収録のポリシーが少し異なるようです。

収録曲は下記の通りです。

●チャイコフスキー
交響曲全集 (1968-76年)
交響曲第7番(ボガティレフ補筆完成版) (1962年)
マンフレッド交響曲 (1976年)
ピアノ協奏曲第1番(テッド・ジョセルソン(P)) (1974年)
ピアノ協奏曲第2番,第3番(ゲイリー・グラフマン(P)) (1965年)
ヴァイオリン協奏曲(アイザック・スターン(Vn)) (1958年)
バレエ音楽「白鳥の湖」ハイライト (1972年)
バレエ音楽「眠れる森の美女」ハイライト (1973年)
バレエ音楽「胡桃割り人形」ハイライト (1972年)
弦楽セレナーデ (1960年)
大序曲「1812年」(1970年)
スラヴ行進曲 (1972年)
イタリア奇想曲 (1972年)
幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」 (1976年)
幻想序曲「ロミオとジュリエット」 (1973年)
ロココ風の主題による変奏曲(レナード・ローズ(Vc)) (1965年)
アンダンテ・カンタービレ (1966年)
ただ憧れを知る者だけが (1966年)
「四季」より「舟歌」 (1968年)
ワルツとポロネーズ(エフゲニー・オネーギンより) (1965年)

●シベリウス
交響曲第1番 (1962年)
交響曲第1番 (1978年)
交響曲第2番 (1957年)
交響曲第2番 (1972年)
交響曲第4番 (1978年)
交響曲第5番 (1975年)
交響曲第7番 (1960年)
交響曲第7番 (1975年)
ヴァイオリン協奏曲(アイザック・スターン(Vn)) (1969年)
ヴァイオリン協奏曲(ディラーナ・ジョンソン(Vn)) (1980年)
交響幻想曲「ポホヨラの娘」 (1976年)
交響詩「トゥオネラの白鳥」 (1960年)
交響詩「トゥオネラの白鳥」 (1973年)
交響詩「フィンランディア」合唱あり (1959年)
交響詩「フィンランディア」 (1968年)
交響詩「フィンランディア」合唱あり (1978年)
交響詩「大洋の女神」 (1978年)
交響詩「エン・サガ」 (1963年)
交響詩「エン・サガ」 (1975年)
交響詩「タピオラ」 (1976年)
「カレリア」序曲 (1977年)
「カレリア」組曲 (1968年)
「カレリア」組曲 (1975年)
悲しきワルツ (1959年)
悲しきワルツ (1973年)

オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団というと,「ゴージャスなオーケストラ・サウンド」と言われることが多いと思います。良い意味でも悪い意味でも使われているのではないかという気がします。私自身はこの顔合わせの演奏は今まであまり意識して聴いてこなかったので,今こうして聴いてみると,確かにそうだなと思います。

演奏でいうと,オーケストラを気持ち良く存分に鳴らしているところ,そして,聴かせどころのツボをきちんと押さえて少々誇張気味に表現しているように思いました。こういったところが好かれるところであり,これが鼻につく人もいるということなのでしょう。私は好意的に受け取りました。

録音ですが,音源の中心はチャイコフスキーが1970年代前半,シベリウスは1970年代後半です。シベリウスの方は1950年台後半から1960年台前半の音源も含まれています。演奏もさることながら,録音の面でも少しデフォルメして「ゴージャスなサウンド」を演出しているように思いました。

ただ不思議なことに,チャイコフスキーとシベリウスで音質の傾向が若干異なり,チャイコフスキーの方はやや派手めでキツい割にナローレンジの感じがしますが,シベリウスの方はそれからすると少し大人しめでフラットな印象です。音作りとしてはシベリウスの方が私の好みに合いました。特に1975年録音の「エン・サガ」や1976年録音の「タピオラ」あたりが最もバランス良く録れていて,普段あまり聴かない楽曲を楽しむことが出来ました。

まだそれほど聴けていないので,もう少しじっくりと聴いてみたいと思います。

ルドルフ・ケンペの芸術

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ルドルフ・ケンペの芸術 (10 CDs)
SC502 (P)2015 Scribendum (輸入盤)
好録音度:★★★☆~★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

過去にScribendumから発売されていたものを集めてボックス化したようですが,ブルックナーの第8番はこのボックス化に際してリマスタリングされたとのことです。収録曲は下記の通りです。

ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」 (1971年)(*)
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」 (1971年)(*)
ブラームス:交響曲全集 (1975年)(**)
ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」 (1975年)(**)
ブルックナー:交響曲第5番 (1976年)(**)
ブルックナー:交響曲第8番 (1971年)(*)
ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第一幕への前奏曲 (1972年)(**)
モーツァルト:ピアノ協奏曲第27番 (1972年)(**)
ドヴォルザーク:交響曲第8番 (1972年)(**)
R. シュトラウス:交響詩「ドンファン」 (1964年)(***)
レスピーギ:交響詩「ローマの松」 (1964年)(***)
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」 (1962年)(***)

(*)チューリヒ・トーンハレ管弦楽団
(**)ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
(***)ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽楽団

このうちブラームスの交響曲全集については以前,ARTS盤とXRCD盤でレビューしていました。

今回は録音のみコメントします。チューリヒ・トーンハレ管弦楽団との録音は少し残響が多めで,直接音もそれなりにあり骨太のサウンドになっている点は良いものの,やはり残響の影響を受けて質感や見通しが今ひとつです。またちょっと飽和気味です。

ミュンヘン・フィルとの録音は,ブラームスの交響曲は以前レビューしたARTS盤相当であまり印象が良くありません。一方,ブルックナーの第4番,第5番は残響が少なめで音色の癖もなく聴きやすい録音です。このボックスセットの中で最も良いのではないでしょうか。1972年の録音はライヴですが,残響控えめで基本的な音の捉え方は良いものの,全体に質感が弱めであり,音色も若干古臭くオーディオ的にあまり良くありません。リマスター盤であるXRCD盤や先日取り上げた2016年リマスター音源使用のベートーヴェンの交響曲全集と比べると見劣りするのは否めません。

ロイヤル・フィルとの録音は1960年代前半なので歪み感が多く帯域も狭めでクオリティ的に時代なりという印象が否めません。基本的な音の捉え方は悪くはないと思うのですが。

実直さが好印象のケンペの諸演奏ですが,どちらかといえば,音の捉え方というよりも録音品質そのものに恵まれていないという気がします。その点でこのボックスセットも録音だけで言えば(ブルックナーを除いて)魅力に乏しいという印象でした。

ワーグナー:序曲集,前奏曲集,ジークフリート牧歌(ジェームズ・レヴァイン指揮/メトロポリタン歌劇場管弦楽団,ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)

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ワーグナー:序曲集,前奏曲集,ジークフリート牧歌(*)
ジェームズ・レヴァイン指揮
メトロポリタン歌劇場管弦楽団,ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(*)

1991, 1995年 ニューヨーク,マンハッタン・センター,ベルリン,フィルハーモニー
484 0636 (P)(C)1992,1993,1997 (C)2019 Universal Music Australia (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

収録曲は次の通りです。

ジークフリート牧歌
リエンツィ - 序曲
タンホイザー - 序曲とヴェーヌスベルクの音楽
ニュルンベルクのマイスタージンガー - 第1幕への前奏曲
ローエングリン - 第3幕への前奏曲
さまよえるオランダ人 - 序曲
ローエングリン - 第1幕への前奏曲
ワルキューレ - ワルキューレの騎行
ジークフリート - 森のささやき
神々の黄昏 - ジークフリートの葬送行進曲
トリスタンとイゾルデ - 前奏曲と愛の死
ニュルンベルクのマイスタージンガー - 第3幕への前奏曲
パルジファル - 聖金曜日の音楽

一部の曲は以前取り上げていました(→こちら)。録音がまずまず良かったので,曲がダブってしまうのですが入手しました。前のレビューでも書いたとおり,レヴァインはこういう曲をそつなくこなし聴かせるのが上手いと思います。頭の中にある曲のイメージからのズレが少なく違和感なくすんなり聴けるところが好きです。

録音ですが,もう少しスッキリと整理して録られていると良いのですが,それでもそこそこ明瞭感があり響きにも癖がなく聴きやすい録音になっています。好きな録音かと言われると微妙ですが,欠点が少なく悪い印象がないので,そういう意味で「好録音」かなと思います。

リムスキー・コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」,スペイン奇想曲(イーゴリ・マルケヴィチ指揮/ロンドン交響楽団)

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リムスキー・コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」,スペイン奇想曲
イーゴリ・マルケヴィチ指揮/ロンドン交響楽団
1962年10月 ロンドン,ウェンブリー・タウン・ホール
482 9378 (P)(C)1964 (C)2019 Universal Music Australia (輸入盤)
好録音度:★★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

Twitterでフォローしている方がこれは良いとツィートされていましたので聴きたくなり入手しました。輸入元情報ではマルケヴィッチの最高の演奏とありました。CDケース裏には,シェエラザードはFIRST CD RELEASE ON DECCAとありました。

この録音も先に取り上げたモントゥーと同時期の録音で,クレジットを見るとレコーディング・プロデューサが同一人物でした。音作りの傾向もかなり似ています。演奏もさることながら,録音の良さがこの演奏の価値を高めているのは間違いありません。これもオマケして五つ星です。好録音です。

ブラームス:交響曲第2番,悲劇的序曲,大学祝典序曲(ピエール・モントゥー指揮/ロンドン交響楽団)

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ブラームス:交響曲第2番,悲劇的序曲,大学祝典序曲
ピエール・モントゥー指揮/ロンドン交響楽団
録音 1962年11月 ロンドン
480 8911 (P)(C)1965 (C)2016 Universal Music Australia (輸入盤)
好録音度:★★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

ベートーヴェンの交響曲全集が良かったのでブラームスも聴いてみたいと思い,まずはこれを選びました。オーソドックスながら大変キレのある指揮で引き締まった演奏が魅力的です。交響曲第2番も良いのですが,悲劇的序曲が最高の出来です。この曲でこんなにワクワクしたのは初めてかもしれません。

そして何よりこの録音が最高です。1962年の録音なのでクオリティ面では現代の録音にかないませんが,低域から高域まで均一に捉えられバランスの崩れもなく癖もありません。残響感もほとんどないのですが,やや強めの楽器の質感が大変心地よく耳に響きます。特にこの弦楽器のキレのある音が良いです。実際にホールでこんな音では聴けないかもしれませんし,誇張された音響ではあると思いますが,音楽として抜群に楽しく,いろんな欠点を忘れさせるに十分でした。皆さんの賛同を得られるかわかりませんが,そしてちょっとオマケとは思いましたが五つ星にしたいと思います。間違いなく好録音です。

R. シュトラウス:管弦楽作品全集 (9 CDs)(ルドルフ・ケンペ指揮/シュターツカペレ・ドレスデン)

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リヒャルト・シュトラウス:管弦楽作品全集 (9 CDs)
ルドルフ・ケンペ指揮/シュターツカペレ・ドレスデン
1970-1975年 ドレスデン,ルカ教会
Warner Classics 0190295542511 (P)2019 Parlophone Records (輸入盤)
好録音度:★★★★~★★★★☆
参考: Tower Records,HMV Onlineicon

2013年に発売されたリマスター盤ボックスセットの再発売。アナログ後期の録音。とはいえ音色はやや古臭く少し演出がかっていたり,フォルテシモで飽和感があったりしてクオリティが良いとは言えません。またダイナミックレンジを少し圧縮したようなデフォルメ感や不自然さもあります。

しかし,弦楽器を手前に据えたサウンドの構成は好ましいですし,音色はやや中高域に癖が感じられるものの曇ったようなところも少なく,シュターツカペレ・ドレスデンの豊潤なサウンドを堪能できるという点では悪くないと思いますし,自然さは犠牲になっているかもしれませんが音楽として面白く楽しくワクワクさせるという点で優れていると思います。

欠点も多くありますが,良い点がそれを上回る好録音でした。

TVアニメ「やがて君になる」オリジナル・サウンドトラック

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TVアニメ「やがて君になる」オリジナル・サウンドトラック
大島ミチル (作曲)
ZMCZ-12791 (P)(C)2018 仲谷鳰/KADOKAWA/やがて君になる製作委員会 (国内盤)
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,e-onkyo

このアニメについては昨年エンディングテーマ曲の記事を掲載しました(→こちら)。昨年10月から12月にかけて放送されたものですが,エンディングテーマ曲だけでなく,内容に関してもここ数年のなかで最も印象に残ったアニメの一つでした。

劇中の音楽に関しては普段はそんなに気にすることはないので,サントラを買うことなどまずないのですが,この作品に関しては,ピアノや小編成のオーケストラで演奏される劇中音楽がとても印象的で,映像作品にも素晴らしく合っていたのでサントラも聴いてみたくなり,入手した次第です。

このサントラを聴くと,それらの音楽が使われたシーンがまざまざと思い浮かび上がってきますし,サントラを聴いてからまた映像作品を観ると,それぞれのシーンの印象がさらに強くなってきます。このアニメ作品の価値をさらに高める素晴らしい音楽だなと思いました。

こういった音楽は,サントラといえど音楽作品として単独ではなかなか残りにくいと思いますが,優れた映像作品に付随する優れた音楽は映像作品とともに永く聴き継がれていきますね。(まぁこのアニメが優れた作品かどうかは意見が分かれると思いますが(^^;)

作曲は大島ミチルさんで,映画,ドラマ,ゲーム,アニメなどの音楽を数多く手がけておられるようです。純音楽も手がけておられるようで,交響曲や弦楽四重奏曲のほか,ヒラリー・ハーンの27の小品~委嘱新作集にも"Memories"という曲を提供されています。純音楽も聴いてみたいものです。

チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」作品71全曲(グスターボ・ドゥダメル指揮/ロサンジェルス・フィルハーモニック)

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チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」作品71全曲
グスターボ・ドゥダメル指揮/ロサンジェルス・フィルハーモニック
Los Angeles, Walt Disney Concert Hall, 12/2013
00289 483 6274 (P)(C)2018 Deutsche Grammophon (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,e-onkyo

くるみ割り人形は組曲より全曲版で聴くのが好きです。新譜を見かけるとついつい手が出てしまう曲です。2018年末の発売ですが,録音自体は2013年です。

演奏は同曲にしては少しシンフォニックに振っているようにも感じられますがノーマルで無難にまとめていて良いと思います。

録音ですが,少し距離感があり残響が多めで直接音に被りがちではありますが,音質を損なうまでに至らず,聴きやすく整えられているという印象です。DGとしは標準的で欠点の少ない録音ではないかと思います。私としてはもう少し各楽器の質感を強めに出して音の伸びももう少し確保して欲しかったとは思いますが。少しオマケですが四つ星半です。

バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988(弦楽合奏版)(ヘンニング・クラッゲルード(Vn)/アークティック・フィルハーモニック室内管弦楽団)

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バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988(弦楽合奏版)
クラッゲルード:トペリウス変奏曲
ヘンニング・クラッゲルード(Vn)/アークティック・フィルハーモニック室内管弦楽団
2017年11月27日~12月1日,ノルウェー,トロムソ,Elverhoy kirke
PSC1353 (P)2018 Simax (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower Records,HMV Onlineicon,Apple Music

Apple Musicで試聴しました。変奏によって,またリピートでもソロと弦楽合奏が組み合わされています。飛ばし弓が多用され,これ自体は良いのですが,技量がモロに出てしまっている気がします(^^;。意欲的で相当チャレンジしている演奏ですが,ちょっと下品なところはありますかね... でも弦楽器好きの私にとっては楽しめる演奏でした。

録音ですが,少し会場の響きを取り入れすぎていて音色がくすみがちなのが残念です。もう少し直接音主体にすっきりと録って欲しかったところです。

最後にリピートですが,省略が多く,また,後半だけ省略とか,前半・後半とも省略とか,それがどういう考えで行われているのかよくわかりませんでした。これだけリピート省略が多いとほんと残念です。

演奏時間 約60分
リピート表
Aria ○○
Var.01 ○× Var.02 ○○ Var.03 ××
Var.04 ○○ Var.05 ○○ Var.06 ○○
Var.07 ×× Var.08 ○× Var.09 ○○
Var.10 ○○ Var.11 ×× Var.12 ○○
Var.13 ×× Var.14 ○× Var.15 ○×
Var.16 ○○ Var.17 ×× Var.18 ○○
Var.19 ○○ Var.20 ○× Var.21 ○○
Var.22 ○○ Var.23 ×× Var.24 ○×
Var.25 ○× Var.26 ○× Var.27 ××
Var.28 ×× Var.29 ○× Var.30 ○○
Aria da capo ××

ワーグナー:管弦楽曲集(ロリン・マゼール指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団) ~ロリン・マゼールの芸術 Lorin Maazel Great Recordings より

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[CD 29] ワーグナー:管弦楽曲集
「タンホイザー」序曲とバッカナール,「ローエングリン」第1幕前奏曲,「神々の黄昏」ジークフリートの葬送行進曲,「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死
ロリン・マゼール指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
録音 1997年11月1-3日 ベルリン,フィルハーモニー
好録音度:★★★★
※ジャケット写真は解説書に掲載されているもの

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[CD 30] ワーグナー:管弦楽曲集
「リエンツィ」序曲,「ローエングリン」第3幕前奏曲,「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕前奏曲,ジークフリート牧歌,「神々の黄昏」ジークフリートのラインへの旅
ロリン・マゼール指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
録音 1999年9月13,14日 ベルリン,イエス・キリスト教会
好録音度:★★★★
※ジャケット写真は解説書に掲載されているもの

録音のみのコメントです。ベルリン・フィルの壮麗なサウンドをよく捉えているとはいえ,ややオフマイク気味であり,金管主体の音作りになっていて弦楽器が少し引っ込んで聴こえるのが残念なところです。また,全体に薄いベールがかかったようにモヤッと曇りがちですっきりしません。これはちょっと残念な録音です。



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ロリン・マゼールの芸術 Lorin Maazel Great Recordings (30 CDs)
録音 1977~1999年
88697932382 (P)(C)2011 Sony Music Entertainment (輸入盤)
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

少しずつ聴き進めています。なかなか一気に聴けないので,一言ずつにはなりますが,聴いたものからコメントを残していきたいと思います。(記2018/09/24)

レビュー済みディスク
[CD 7] ベルリオーズ:幻想交響曲(クリーヴランド管弦楽団)
[CD 10] ホルスト:組曲「惑星」,ラヴェル:ボレロ(フランス国立管弦楽団)
[CD 11] マーラー:交響曲第1番「巨人」(フランス国立管弦楽団)
[CD 19] R. シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」作品40(クリーヴランド管弦楽団)
[CD 26-28] チャイコフスキー:後期交響曲集(クリーヴランド管弦楽団)
[CD 20-23] R. シュトラウス:管弦楽曲集(バイエルン放送交響楽団)
[CD 29-30] ワーグナー:管弦楽曲集(ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)

過去のレビュー記事
ベートーヴェン:交響曲全集(クリーヴランド管弦楽団)
シベリウス:交響曲全集(ピッツバーグ交響楽団)
(※今改めて聴くとだいぶ違うコメントになるような気がします...)

タグ: [管弦楽曲] 

R. シュトラウス:管弦楽曲集(ロリン・マゼール指揮/バイエルン放送交響楽団) ~ロリン・マゼールの芸術 Lorin Maazel Great Recordings より

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[CD 20] R. シュトラウス:家庭交響曲作品53,交響詩「死と変容」作品24
ロリン・マゼール指揮/バイエルン放送交響楽団
録音 1995年2月6-7日 Herkulessaal der Residenz, Munich
好録音度:★★★★
※ジャケット写真は解説書に掲載されているもの

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[CD 21] R. シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」作品30,「ばらの騎士」組曲作品59,交響詩「ドンファン」作品20
ロリン・マゼール指揮/バイエルン放送交響楽団
録音 1995年2月6-8日 Herkulessaal der Residenz, Munich
好録音度:★★★★☆
※ジャケット写真は解説書に掲載されているもの

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[CD 22] R. シュトラウス:交響詩「ティルオイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」作品28,交響詩「英雄の生涯」作品40
ロリン・マゼール指揮/バイエルン放送交響楽団
録音 1996年11月14,15日 Studio 1 of the Bavarian Radio
好録音度:★★★★
※ジャケット写真は解説書に掲載されているもの

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[CD 23] R. シュトラウス:アルプス交響曲作品64,交響詩「マクベス」作品23
ロリン・マゼール指揮/バイエルン放送交響楽団
録音 1998年3月1-4日 Herkulessaal der Residenz, Munich
好録音度:★★★★☆
※ジャケット写真は解説書に掲載されているもの

今回は録音のみコメントします。1990年代の後半からレーベルがRCAに移っているようで,録音の傾向も全体のまとまり,自然さを重視した音作りになっているように思います。そのため,不自然さやあざとさはなくなっていますが,一方で個々の楽器の質感はやや感じ取りにくくなっています。とはいえ明瞭感や高域の伸びなどまずまず良好で,特にツァラトゥストラやアルプス交響曲は良い状態だと思います。

ただちょっと出来にばらつきがあって,家庭交響曲や英雄の生涯は少しベールが被ったように音色にくすみが見られて好録音というには少し物足りなく感じました。気になるのは,例えばツァラトゥストラと家庭交響曲は解説書に記載されている録音日がほぼ同じにも関わらず,録音の少し違って聴こえることで,この解説書の記載内容は信用できるのだろうかとちょっと疑ってしまいました。

あと,ジャケット写真を見ると,ドルビーサラウンドのロゴが入っています。発売当時を思い出すと,確かこれらはステレオでも一応楽しめるが,ドルビーサラウンドデコーダを通すとサラウンドで楽しめるというものだった気がします。そのためかステレオでしか聴かない私にとってはあまり印象の良いものではなかったのですが,これを聴く限りはドルビーサラウンドのエンコードがされたままの音源なのか,リマスタリングされた音源なのかはわかりませんでした。まあいずれにしてもこれなら問題ないのですが。



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ロリン・マゼールの芸術 Lorin Maazel Great Recordings (30 CDs)
録音 1977~1999年
88697932382 (P)(C)2011 Sony Music Entertainment (輸入盤)
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

少しずつ聴き進めています。なかなか一気に聴けないので,一言ずつにはなりますが,聴いたものからコメントを残していきたいと思います。(記2018/09/24)

レビュー済みディスク
[CD 7] ベルリオーズ:幻想交響曲(クリーヴランド管弦楽団)
[CD 10] ホルスト:組曲「惑星」,ラヴェル:ボレロ(フランス国立管弦楽団)
[CD 11] マーラー:交響曲第1番「巨人」(フランス国立管弦楽団)
[CD 19] R. シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」作品40(クリーヴランド管弦楽団)
[CD 26-28] チャイコフスキー:後期交響曲集(クリーヴランド管弦楽団)
[CD 20-23] R. シュトラウス:管弦楽曲集(バイエルン放送交響楽団)
[CD 29-30] ワーグナー:管弦楽曲集(ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)

過去のレビュー記事
ベートーヴェン:交響曲全集(クリーヴランド管弦楽団)
シベリウス:交響曲全集(ピッツバーグ交響楽団)
(※今改めて聴くとだいぶ違うコメントになるような気がします...)

R. シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」(ロリン・マゼール指揮/クリーヴランド交響楽団) ~ロリン・マゼールの芸術 Lorin Maazel Great Recordings より

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[CD 19] R. シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」作品40
ロリン・マゼール指揮/クリーヴランド管弦楽団
録音 1977年1月10日 クリーヴランド
好録音度:★★★★☆
※ジャケット写真は解説書に掲載されているもの

これは録音が好きですね。マルチマイク的なあざとさ,不自然さは若干あるものの,オーケストラのそれぞれの楽器を質感高く分離良く捉えていて,残響は少し多めに入っているにもかかわらず明瞭感,音色の自然さ,高域のヌケの良さなど,いずれも良好です。細部まで分離良くくっきり聴こえてくるのは本当に気持ちが良いです。特にこのR. シュトラウスの管弦楽曲には最適な録り方だと思います。



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ロリン・マゼールの芸術 Lorin Maazel Great Recordings (30 CDs)
録音 1977~1999年
88697932382 (P)(C)2011 Sony Music Entertainment (輸入盤)
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

少しずつ聴き進めています。なかなか一気に聴けないので,一言ずつにはなりますが,聴いたものからコメントを残していきたいと思います。(記2018/09/24)

レビュー済みディスク
[CD 7] ベルリオーズ:幻想交響曲(クリーヴランド管弦楽団)
[CD 10] ホルスト:組曲「惑星」,ラヴェル:ボレロ(フランス国立管弦楽団)
[CD 11] マーラー:交響曲第1番「巨人」(フランス国立管弦楽団)
[CD 19] R. シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」作品40(クリーヴランド管弦楽団)
[CD 26-28] チャイコフスキー:後期交響曲集(クリーヴランド管弦楽団)
[CD 20-23] R. シュトラウス:管弦楽曲集(バイエルン放送交響楽団)
[CD 29-30] ワーグナー:管弦楽曲集(ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)

過去のレビュー記事
ベートーヴェン:交響曲全集(クリーヴランド管弦楽団)
シベリウス:交響曲全集(ピッツバーグ交響楽団)
(※今改めて聴くとだいぶ違うコメントになるような気がします...)

ホルスト:組曲「惑星」(ロリン・マゼールタ指揮/フランス国立管弦楽団) ~ロリン・マゼールの芸術 Lorin Maazel Great Recordings より

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[CD 10] ホルスト:組曲「惑星」作品32,ラヴェル:ボレロ
ロリン・マゼール指揮/フランス国立管弦楽団
録音 1981年 パリ,スタジオ104
好録音度:★★★★☆
※ジャケット写真は解説書に掲載されているもの

この迫力!このスケール感!見事です。ところどころ鼻につく表現はあるものの,この一大スペクタクルの展開する演奏の前に些細なことは気にならなくなります。これはいいと思いました。

そしてこの演奏を支える録音がまた良いですねぇ。それぞれの楽器をくっきりと明瞭に捉えていますし,量感はないものの低域は締まっていますし,高域もシャキッとしていて,この楽曲・演奏の魅力を余すところなく伝えてくれていますね。間違いなく好録音です。



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ロリン・マゼールの芸術 Lorin Maazel Great Recordings (30 CDs)
録音 1977~1999年
88697932382 (P)(C)2011 Sony Music Entertainment (輸入盤)
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

少しずつ聴き進めています。なかなか一気に聴けないので,一言ずつにはなりますが,聴いたものからコメントを残していきたいと思います。(記2018/09/24)

レビュー済みディスク
[CD 7] ベルリオーズ:幻想交響曲(クリーヴランド管弦楽団)
[CD 10] ホルスト:組曲「惑星」,ラヴェル:ボレロ(フランス国立管弦楽団)
[CD 11] マーラー:交響曲第1番「巨人」(フランス国立管弦楽団)
[CD 19] R. シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」作品40(クリーヴランド管弦楽団)
[CD 26-28] チャイコフスキー:後期交響曲集(クリーヴランド管弦楽団)
[CD 20-23] R. シュトラウス:管弦楽曲集(バイエルン放送交響楽団)
[CD 29-30] ワーグナー:管弦楽曲集(ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)

過去のレビュー記事
ベートーヴェン:交響曲全集(クリーヴランド管弦楽団)
シベリウス:交響曲全集(ピッツバーグ交響楽団)
(※今改めて聴くとだいぶ違うコメントになるような気がします...)

ホルスト:組曲「惑星」,他(ズービン・メータ指揮/ロサンゼルス・フィルハーモニック)

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ホルスト:組曲「惑星」作品32
ジョン・ウィリアムズ:「スター・ウォーズ」組曲
ズービン・メータ指揮/ロサンゼルス・フィルハーモニック
1971年4月, 1977年12月 ロサンゼルス
UCCD-51034 (P)1971,1977 Decca Music Group (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,e-onkyo

有名なディスクなのでお持ちの方も多いと思います。どちらかといえば堅実でそつなく聴かせどころのツボをきちんと押さえた演奏という印象で,こういうところが支持されている要因なのかなと思いました。私もこういうのは好きな方です。

録音ですが,マルチマイク録音を駆使して各楽器を明瞭に分離良く録っている点は好印象ながらやや不自然さがあるのは否めません。また少し帯域バランスの崩れ,高域のヌケの不足,最強奏部での飽和感など,アナログ録音の弱点が出てしまっているところもあるように思いました。しかし,不満点は残るもののそれでも最初に触れた良い点が勝っていて全体として好録音といって良いと思います。少しオマケですが。

R. シュトラウス:アルプス交響曲,他(ヴラディーミル・ユロフスキ指揮/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団)

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R. シュトラウス:アルプス交響曲作品64
R. シュトラウス:「サロメ」より7つのヴェールの踊り
R. シュトラウス:「影のない女」管弦楽曲集
ヴラディーミル・ユロフスキ指揮/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
30 April 2016, 19 January 2013, 26 September 2012, Southbank Centre's Royal Festival Hall
LPO-0106 (P)(C)2018 London Philharmonic Orchestra (輸入盤)
好録音度:★★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

今回は録音のみのコメントです。ユロフスキ指揮ロンドン・フィルの録音は今までにも何度か取り上げてきましたが,いずれもなかなかの好録音でした(例えばチャイコフスキー交響曲第4番,第5番)。なのでこのディスクも期待して聴いてみましたが,期待を裏切りませんでした。

残響感はあまりなく,各楽器が適度にフォーカスされて明瞭で自然な音色であり,また伸びも十分にあります。演出感もほとんどなく実在感があります。高域にも低域にもレンジ感があり,特に低域は響きが締まっていて中高域への被りも皆無。ものすごく良いというわけではありませんし,オーディオ的に優れているかというとそうでもないかもしれませんが,私としてオーケストラ録音としてはほぼ欠点が見当たらない,マイナスポイントのない好録音だと思った次第です。

今後の録音にも期待します。

チャイコフスキー:弦楽セレナーデ,グリーグ:ホルベルク組曲,2つの悲しい旋律(長岡京室内アンサンブル)

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グリーグ:組曲「ホルベアの時代から」(ホルベルク組曲)作品40
チャイコフスキー:弦楽セレナーデ ハ長調 作品48
グリーグ:2つの悲しい旋律作品34
長岡京室内アンサンブル(音楽監督:森悠子)
2016年11月7日 東京文化会館小ホール,2003年1月11日 IMAホール(光ヶ丘 東京都練馬区)
MF20109 (P)(C)2018 N&F Co. Ltd. Tokyo (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

収録曲が大好きな曲ばかりなのでこれは聴かなければなりません。長岡京室内アンサンブルのチャイコフスキーは2回目の録音で,1回目は以前取り上げていました(→こちら)。編成はヴァイオリン8名,ヴィオラ2名,チェロ2名,コントラバス1名の小編成で,指揮者を置いていません。「耳を澄ませば 心が通じる」アンサンブルがこの団体の目指すところということです。

細かい音型で少しアンサンブルが流れてしまったり,緩急がぎこちなかったりするところがあり,指揮者なしの弊害ではないかと思われるところはあるのですが,トータルとしては良く仕上がっていると思いますし,オーソドックなアプローチでその曲の持つ美しさを最大限に引き出そうとするような演奏は好感が持てます。ソットヴォーチェのように始まるチャイコフスキーにはちょっとドキッとしましたが,そのあと,「ソットヴォーチェで始めちゃったけどどうしよう・・・」的な戸惑いと半端感が何とも微妙で微笑ましかったです(ごめんなさい^^;)。

若手を育てる役割も担っていて少しずつメンバーが入れ替わっているようで,アンサンブルの質を維持していくのは並大抵ではないと思いますが,今後も地道に頑張って欲しいと思います。

録音ですが,生録的で演出感がない点は好感が持てるのですが,やや演奏会場の音響の癖を入れすぎている感じがして,もう少し寄って直接音主体にすっきりと録って欲しかったというのが正直なところです。また,ヴァイオリンが右から聞こえているようにも感じられ,楽器の位置関係が把握しづらく少し違和感を感じるのも惜しいところです(ヘッドホンで聴く場合は左右を入れ替えた方が違和感が少なく感じられました)。N&Fの録音はあまり私には合わないのですが,これは悪くはないかなと思います。

ワーグナー:管弦楽曲集(若杉弘指揮/シュターツカペレ・ドレスデン)

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ワーグナー:管弦楽曲集
若杉弘指揮/シュターツカペレ・ドレスデン
1984年12月 ドレスデン,ルカ教会
Berlin Classics 0300923BC (C)2017 EDEL GERMANY GMBH (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

これは上質というか品格のあるワーグナーですね。引き締まった造形で響きも美しく,誇張のない誠実な表現がとても良いと思います。

録音ですが,ルカ教会での録音としては残響がかなり控え目に抑えられ,直接音主体にシャープかつ透明感のある音で録られているのが好印象です。中低域は昨今のワイドレンジな録音と比較するとかなり薄く,下支えが少々足りない感じはありますが,帯域バランスを崩しているということはないので問題はありません。

[収録曲]
歌劇「さまよえるオランダ人」序曲
歌劇「タンホイザー」序曲
歌劇「リエンツィ」序曲
歌劇「ローエングリン」第1幕への前奏曲
歌劇「ローエングリン」第3幕への前奏曲

スメタナ:わが祖国(イルジー・ビエロフラーヴェク指揮/チェコ・フィルハーモニー管弦楽団)

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スメタナ:連作交響詩「我が祖国」全曲
イルジー・ビエロフラーヴェク指揮/チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
2014年5月12-14日 プラハ,スメタナ・ホール
483 3187 (P)2017 Decca Music Group (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music

この曲はこのように演奏するのです,と見本を示されているような気がしました。これが本場の演奏,という感じは私自身はしないのですが,確信をもって力強く堂々と演奏されていて,しかも大仰なところがないのが良いところだと思いました。

録音は残響多めですが,ウェットにならず,むしろドライで締まりもあり,変な癖もなく演出感も少ない素直で自然な音響が良いです。好きなタイプの録音とは少し違いますが,これは良いかなと思いました。最初聴いたときはちょっと冴えない地味な録音だなと思いましたが,そんなに悪くはないという印象です。少々オマケですが四つ星半としました。人により評価は分かれるとは思います。

指揮者のビェロフラーヴェク氏は2017年5月に71歳で亡くなられたとのことです。

グリーグ&シベリウス - 北欧音楽の新伝説2(尾高忠明指揮/札幌交響楽団)

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グリーグ&シベリウス - 北欧音楽の新伝説2
Grieg & Sibelius Works for Orchestra 2
尾高忠明指揮/札幌交響楽団
2010年6月8, 9日 札幌芸術の森アートホール
FOCD60000 Fontec (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

ベートーヴェンの交響曲全集が気に入ったので,別のディスクも聴いてみようと入手した一枚。収録曲は下記の通りです。

グリーグ:抒情組曲 作品54
グリーグ:2つの悲しい旋律 作品34
シベリウス:2つの荘重な旋律 作品77 *石川祐支(Vc)
シベリウス:交響詩「ポヒョラの娘」 作品
シベリウス:交響詩「夜の騎行と日の出」 作品55
シベリウス:アンダンテ・フェスティーヴォ

やや地味な曲が並んでますが,2つの悲しい旋律はディスクが少ないのでうれしい選曲です。2つの荘重な旋律はチェロ版は初めて聴きました。弦楽オーケストラ(+最後のティンパニー)で演奏されるアンダンテ・フェスティーヴォの美しい響きも聴きものです。これらのじっくり聴かせる曲がなかなか味わい深い出来で良かったと思います。札幌交響楽団良いじゃないですか!完全に見直しました(偉そうに言ってスミマセン(^^;)。

さて録音なのですが,比較的個々の楽器を近いところで捉えているように思うのですが,少し残響が多めに被りがちで音色を損なっているように思います。もう少し抑えてクリアに透明感のあるヌケの良い音で録ってくれていればほぼ文句なしだったのですが。惜しい録音です。低域は過多にならず,しかし十分に伸びていてしっかりと下支えしている点は良いと思います。オーディオ的には優秀な録音かもしれません。もちろん悪くはないのですが好録音というには少し躊躇してしまいました。

タグ: [管弦楽曲] 

R. シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」,「死と浄化」(ケント・ナガノ指揮/エーテボリ交響楽団)

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R. シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」作品40
R. シュトラウス:交響詩「死と浄化」作品24
ケント・ナガノ指揮/エーテボリ交響楽団
2016年2月15-20日,2016年6月9-11日
B108092 FARAO CLASSICS (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,HMV Onlineicon,Apple Music

先日取り上げたケント・ナガノ指揮によるアルプス交響曲に続く第二弾。メディアの発売はまだですが一足先にApple Musicで聴いてみました。

録音はアルプス交響曲同様で,音色を損なう邪魔になる残響はほとんど感じられず,各楽器が明瞭に分離良く聴こえますし,中低域のタイトな響きも良いと思います。ちょっと詰まった感じがあるのでもう少し音に伸びがあればと思うのですが,ほんのわずかなことで,十分好録音ですね。

発売が楽しみです。

R. シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」,交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」,交響詩「ドン・ファン」(グスターボ・ドゥダメル指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)

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R. シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」作品30
R. シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」作品28
R. シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」作品35
グスターボ・ドゥダメル指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
Philharmonie, Großer Saal, Berlin, 4/2012, 1&2/2013
00289 479 1041 (P)2013 Deutsche Grammophon (輸入盤)
好録音度:★★★★☆(Zarathustra), ★★★★(Till Eulenspiegels, Don Juan)
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,e-onkyo

とちらかというとベルリン・フィルにしてはやや控え目な表現に徹しているように思いますが,その分細部まで緻密に作り込んでいるように感じます。私の好みからするともう少しダイナミックで躍動的に演奏して欲しいと思うのですが,ツァラトゥストラならまあこれでもありかなと思います。そういう点でティルとドン・ファンは少しもの足りないかな...

録音ですが,ツァラトゥストラと他の曲では少し異なります。ツァラトゥストラは少し楽器の捉え方が弱く,もう少し質感を強めに出して欲しいとは思いますが,低域から高域までレンジ感があり,音に伸びも感じられます。個人的には弦楽器をもう少し前に張り出すように録って欲しいところです。また密度感があるのも今どきの録音です。まずます良好です。

一方ティルとドン・ファンはツァラトゥストラに比べると精彩に欠け,音が曇りがちで全体にこぢんまりとしています。こちらはわずかながら良くありません。

R. シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」,メタモルフォーゼン(パーヴォ・ヤルヴィ指揮/NHK交響楽団)

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R. シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」作品30
R. シュトラウス:メタモルフォーゼン(23の独奏弦楽器のための習作)
パーヴォ・ヤルヴィ指揮/NHK交響楽団
2016年2月17,18日 東京,サントリーホール
SICC 10219 (P)2017 Sony Music (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,e-onkyo

R. シュトラウスの交響詩ツィクルスの第3弾。第1弾,第2弾も取り上げていました。ツァラトゥストラはR. シュトラウスの中で最も好きな曲なので,これがリリースされるのを楽しみに待っていました。そして期待を裏切らない見事な出来だと思います。統制の取れた弦楽器,鳴りと安定感の素晴らしい金管,この曲を演奏するのに不足はないですね。メタモルフォーゼンは弦楽器のみで演奏される曲で,弦楽オーケストラが好きな私なのですが,混沌としていて掴み所がなく,この曲はちょっと苦手です。

そして録音ですが,傾向的には前2作と共通しており,残響感を少し抑え気味にして密度高く音を詰め込みスケールの大きなサウンドに仕立てています。私としては少し音を詰め込みすぎていて見通しと分離が良くなく飽和感があり(実際に飽和はしてないと思いますが)伸びや透明感に欠け,もう少しすっきりしたサウンドに仕上げて欲しいとは思うのですが,これが今どきの優秀録音なのかもしれません。でもまあ良好な部類に入ると思います。

R. シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」,ツェムリンスキー:交響詩「人魚姫」(エマニュエル・クリヴィヌ指揮/ルクセンブルク・フィルハーモニー管弦楽団)

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R. シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」
ツェムリンスキー:交響詩「人魚姫」
エマニュエル・クリヴィヌ指揮/ルクセンブルク・フィルハーモニー管弦楽団
2015年録音
ALPHA 236 (P)2015 (C)2016 ALPHA CLASSICS (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,e-onkyo

録音のみのコメントです。このディスクはまずまずの好録音でした。邪魔になる残響が少なく,各楽器の明瞭感,分離勘が良く,音の伸び,透明感も良好です。低域も伸びているのですが量感は少なめでもう少しあっても良いかなとは思います。こういうキレの良い録音は聴いていて気持ちが良いですね。

ツェムリンスキーの人魚姫は「アンデルセンの童話による全3楽章の幻想曲」という副題が付いているようで,初演後出版されずに約80年間埋もれており,1980年に楽譜が発見されたとのことです。このあたりの経緯がHMV Onlineの曲目紹介で詳しく触れられていましたので,ご興味があればご参照ください。もっと気味の悪い音楽かと思ったのですが,意外に聴けました。好きになれるかどうかは別ですが(^^;。

天上的な美しさ! アネルセン:マニフィカト(トロンハイム・ソロイスツ/ニーダロス大聖堂少女合唱団/他)

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アネルセン:マニフィカト
カーニス:天上の音楽(弦楽オーケストラのための)
ヤイロ:ツンドラ
ヤイロ:普遍者の歌
トロンハイム・ソロイスツ/ニーダロス大聖堂少女合唱団/他
2013年5月,2014年1月,5月 ノルウェー,トロンハイム,ニーダロス大聖堂
2L-106-SABD (C)2014 Lyndberg Lyd AS (輸入盤)
好録音度:★★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,e-onkyo

AV Watchの【匠のサウンド百景】という特集の中で,エミライ/OPPO Digital Japanの島 幸太郎氏が紹介されていた6曲の中の一つです。リリース当時に話題になったとのことですのでご存じの方も多いと思います。2Lというノルウェーのレーベルは高音質で有名なので幾つかは聴いたことがあるのですが,このディスクは初めてでした。私は全く声楽曲を聴かないのですが,この天上的な響きの美しさにちょっとばかり感激してしまいました。残響を豊富に取り込んでいますが,これはもう音楽の一部として欠かせないものですし,この音楽の美しさを損なうことなく取り込まれていますので問題ありません。

パッケージとしてはSACDとBlu-rayで構成され,ハイレゾの2chステレオのほか,マルチチャンネルの音声も収録されています。私は2chステレオで聴きましたがそれでも十分にこの美しい音楽を楽しむことが出来ました。

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第9番作品95,第14番作品131(ロベルト・フォレス・ヴェセス指揮/オーヴェルニュ室内管弦楽団)

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ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第9番作品95,第14番作品131(弦楽合奏版)
ロベルト・フォレス・ヴェセス指揮/オーヴェルニュ室内管弦楽団
Little Tribeca in Vichy, September 2016
AP152 (P)2016 (C)2017 Little Tribeca (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music

Apple Musicでの先行試聴です。チャイコフスキーの弦楽セレナーデが演奏も録音も大変良かったので,これも聴いてみました。なお,HMVとTower Recordsは8/10の発売,Amazonでは7/14の発売となっており,Amazonの方が若干早く発売されます。

演奏は期待通り,精緻で緊密なアンサンブルでこの弦楽四重奏曲の名曲を弦楽合奏で綴っていきます。弦楽合奏であることを活かし弦楽四重奏より幅の広い音楽を実現していて聴き応えがあります。曲としては作品131の方が弦楽合奏に向いている気がしますし,実際こちらの方が出来がよいと思います。

録音ですが,残響控え目で各パートを明瞭に質感豊かに捉えている点は良いのですが,前作のチャイコフスキーに比べると音色がやや金属的で自然さに欠けます。平均水準以上ではあると思うので四つ星半評価ですが,音色の面でちょっと納得できないところが残ります。前の録音に戻して欲しいところです。

とはいえ,トータルの出来はなかなか良いと思います。今後,弦楽合奏の名曲を一通り録音してくれることを期待します。(録音はチャイコフスキー同等に戻してぜひ欲しいですね)

R. シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」,ホルスト:組曲「惑星」(エドワード・ガードナー指揮/イギリス・ナショナル・ユース・オーケストラ)

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R. シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」作品30
ホルスト:組曲「惑星」作品32
エドワード・ガードナー指揮/イギリス・ナショナル・ユース・オーケストラ
2016年8月8, 9日,バーミンガム,シンフォニー・ホール
CHSA 5179 (P)(C)2017 Chandos Records (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,e-onkyo

最近見つけた「惑星、タコ8,我が祖国。」という凄まじい数の聴き比べを掲載しておられるサイト(5/31現在,惑星131種,タコ8 72種,我が祖国102種)で惑星が高評価だった盤。e-onkyoで試聴してみたところ,ご評価通りの好演奏であり,録音も良さそうでしたので,そのままe-onkyoでハイレゾ音源を購入しました。

演奏に関しては上記のサイトを参照していただくとして,録音についてコメントします。まず,上記サイトでも述べられてるとおり,収録されている平均音圧が低めなので,少々ボリュームを上げて聴かなければならないのですが,一方で最大音量が小さいわけではないので,フォルテのところではボリュームを下げなければうるさすぎるという,ダイナミックレンジを広くとった録音でした。きちんとしたリスニングルームがあって大きな音でも鑑賞でき,小さな音もしっかり聴こえるような聴取環境があれば楽しめると思うのですが,少なくとも私の環境では聴いている途中でボリューム調整せざるを得ませんでした。オーディオ観点では好ましくても気軽に聴くにはちょっとダイナミックレンジが広すぎるように思いました。

それを除けば,少し楽器の質感は希薄ではあるものの,残響は控え目で各楽器の動きが分離してはっきりと聴き取れる見通しのよいクリアーな録音でした。低域も自然に伸びていて締まりがあり,だらしなく響くこともありません。音色は少し硬めで若干色づけが感じられますが許容範囲です。印象は悪くありません。

私としてはもう一歩寄って各楽器の質感を強めに出し,音色の変化をもう少し抑えた自然さがあればなお良かったと思います。そしてやはりダイナミックレンジはもう少し圧縮した方が聴きやすいと思います。

こうして聴いてみると,オーディオ・クオリティは良好で,これは今どきの優秀録音の典型であり,これはこれでまあ良いんだけどやっぱりちょっと違うんだよなぁと思ってしまいました。惜しいです。

タグ: [管弦楽曲] 

スメタナ:わが祖国(ラファエル・クーベリック指揮/ボストン交響楽団)

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スメタナ:わが祖国
ラファエル・クーベリック指揮/ボストン交響楽団
1971年3月 ボストン,シンフォニーホール
UCCG-4649 (P)1971 Deutsche Grammophon (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

同曲における定番中の定番といえる名盤なので皆さんもよくご存じのことと思います。私は今まで気になりながらも聴きそびれていました。思いついたときに聴いておこうとやっと手にしました。何度も再発売され,高音質盤も幾つか発売されていますが,今までの経験から高音質盤でなくてもOIBPマスタリングのTHE ORIGINALSであれば私としてはほぼ満足できる場合が多いので,比較的安価な本盤を選びました。

演奏は評判通りであり,まるで映画や舞台を観ているかのごとく,シーン毎の演出が巧みで音楽に引き込まれます。サウンドも華やかでわかりやすいのも私には向いています。この曲を多く聴いてきたわけではないのですが,その中では一番良かったと思います。

録音ですが,やや演出感が過ぎ実在感が希薄なのと,また音場感があまりなくモノラル的なサウンドステージなのが不満ですが,この当時のDGの録音としては普通であり,可もなく不可もなしというところです。もう少し自然さと音場の立体感があるとよかったのですが。まあ多くの人にとって不満なく聴ける水準だとは思います。

タグ: [管弦楽曲] 

チャイコフスキー:弦楽セレナーデ,シベリウス:弦楽四重奏曲「親愛なる声」(弦楽合奏版)(ロベルト・フォレス・ヴェセス指揮/オーヴェルニュ室内管弦楽団)

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チャイコフスキー:弦楽セレナーデ ハ長調 作品48
シベリウス:弦楽四重奏曲 ニ短調 作品56「親愛なる声」(弦楽合奏版)
ロベルト・フォレス・ヴェセス指揮/オーヴェルニュ室内管弦楽団
2016年5月3-6日 クレルモン=フェラン,オーヴェルニュ管弦楽団施設
AP139 (P)(C)2016 Little Tribeca (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music

Apple Musicで試聴して演奏も録音も大変良かったので,今年の1月に試聴レビューしていました。ディスクを買うかずっと迷っていたのですが,やっぱりこれは手に入れておきたいということでAmazonから入手しました。Tower RecordsとHMVでは5月の発売になっています。今聴きながら書いているのですが,これはやっぱり買って正解の盤でした。



Apple Musicでの試聴です。Amazon.co.jpでは2月17日の発売になっていて,HMVやTower Recordsにはまだ出ていませんでした。

おぉ,これはなかなかイイぞ! 演奏自体は真っ当なスタンダード路線であり,アンサンブルは優秀で,丁寧でニュアンス豊かで美しい。シベリウスの弦楽合奏版は初めて聴きましたが,違和感なく聴けました。

録音ですが,特に特徴があるわけではありませんgな,欠点らしい欠点がなく,弦楽器の魅力を上手く捉えた好録音だと思います。低域から高域までレンジ感もありますし,楽器の質感の捉え方も標準的で良好です。残響もそれなりにありますが,マイナス要素にはあまりなっていません。

これはディスクを入手してじっくり聴いてみたくなりました。

(記2017/01/08)

グリーグ:ホルベルク組曲,スクームスヴォル:ホルベア変奏(1B1(室内管弦楽団),クリスチャン・イーレ・ハドラン(ピアノ),他)

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グリーグ:ホルベルク組曲(弦楽合奏版,ピアノ独奏版)
スクームスヴォル:ホルベア変奏(ピアノと弦楽合奏のための)
1B1(室内管弦楽団),クリスチャン・イーレ・ハドラン(ピアノ),他
2014年1月2-5日,2月24-26日 ノルウェー,スタヴァンゲル・コンサートホール
Simax PSC1332 (P)2014 Grappa Musikkforlag AS (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music

Apple Musicでの試聴です。

ホルベルク組曲はグリーグの中で最も好きな作品です。このディスクでは,原曲のピアノ独奏版と作曲者自身の編曲による弦楽合奏版,そして,このホルベルク組曲を題材に,ジャズシーンで活躍しているスクームスヴォルが主導して即興的な演奏を試みたという「ホルベア変奏」が収録されています。

ピアノ独奏版は初めて聴いたのですが,これがまたかっこいいですねぇ。前奏曲にワクワクしますし,第3曲のガヴォットとミュゼットも洒落ています。ピアノ曲としては有名ではないと思いますが,弦楽合奏版を知っていれば結構楽しめる曲ですね。弦楽合奏版もスピード感と勢いがあり良いと思います。ホルベア変奏は...少し聴いたのですがあまり興味が湧かずパスしてしまいました(^^;。

録音ですが,弦楽合奏もピアノもまずまずの録音で,残響は適度であり録り方も自然で悪くないのですが,少し雑味というか濁りがあり,透明感や音の伸びに欠けています。録音機材があまり良くないのかもしれません。惜しいと思います。

バッハ:ブランデンブルク協奏曲,管弦楽組曲(ネヴィル・マリナー指揮/アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ)

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バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲,管弦楽組曲全曲
ネヴィル・マリナー指揮
アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ

1978年1月 ロンドン,キングズウェイ・ホール(管弦楽組曲),1980年5月 ロンドン,セント・ジョンズ・スミス・スクエア(ブランデンブルク協奏曲)
PROC-1964/6 (P)1978,1981 Decca Music Group Limited (国内盤)
TOWER RECORDS VINTAGE COLLECTION +plus Vol.22
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records

タワーレコードの企画盤。マリナー氏2回目の録音で,ブランデンブルク協奏曲のソリストに,ヘンリク・シェリング(ヴァイオリン),ミカラ・ペトリ(リコーダー),ハインツ・ホリガー(オーボエ),ジャン=ピエール・ランパル(フルート),ジョージ・マルコム(ハープシコード)などの名手を迎えた名盤。ブランデンブルク協奏曲の方は昔発売されていたディスクを持っていて一度レビューしています(→こちら)。今となっては古さも感じる演奏ですが,当時としてはこれがスタンダードだったのだと思いますし,モダン楽器での演奏としては今でも十分に楽しめる内容です。

録音も「アナログ録音末期の優秀録音」というだけあってシルキーで滑らか,残響は少しあるものの控え目であり,当時のフィリップス録音らしく個々の楽器の音を大事に扱い分離良く見通し良く録った好録音です。正直なところもう少し高域の伸び,輝き,透明感が欲しいところでちょっと地味な感じですけどね。ちょっとオマケですが四つ星半です。

久しぶりに聴きましたけど,なんだか懐かしくホッとしました。
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