ベートーヴェン:交響曲第1番,第3番「英雄」,第4番,第5番「運命」(フィリップ・ジョルダン指揮/ウィーン交響楽団) *Special Edition Wiener Symphoniker Japan Tour 2017

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ベートーヴェン:交響曲第1番,第3番「英雄」,第4番,第5番「運命」
フィリップ・ジョルダン指揮/ウィーン交響楽団
Musikverein Wien, Vienna. 25/26 February and 8/9/10 March 2017
WS019 (P)(C)2017 WIENER SYMPHONIKER, VIENNA (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

この2枚組の1枚目は昨年取り上げていました(→こちら)。2枚目の第4番,第5番はレギュラー盤は半年後に発売されるそうなのですが,2017年の日本ツアーのスペシャル・エディションとして1枚目とともに日本向けに製造されたとのことです。1枚目の出来が素晴らしかったので,半年を待ちきれずに購入してしまいましたが,こういう発売の仕方は正直あまり有り難くないですね... 勿体ぶらずにさっさとレギュラー盤で発売して欲しいものです。

第4番,第5番についても感想は1枚目と変わらず,演奏も期待通り,録音も良好でした。全集に向けての今後のリリースがますます楽しみになりました。

第1番,第3番についてはe-onkyoでも96kHz/24bit(FLAC or WAV)の音源が発売されていました。

日本向けということで,ジャケ写に漢字(しかも明朝体)で収録曲が記載されているのが新鮮です(^^;。解説書はありませんが,曲名や演奏者も日本語の記載があります。

ベートーヴェン:交響曲全集(ジャン=フィリップ・トランブレ指揮/フランコフォニー管弦楽団)

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ベートーヴェン:交響曲全集
ジャン=フィリップ・トランブレ指揮/フランコフォニー管弦楽団
July 21 to 24 2009 at Salle Raoul-Jobin, Palais Montcalm, Québec
AN 2 9975-9 (P)2010 Analekta (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

時折縦の線が乱れて混沌とすることがあり,オーケストラの力量に不安を感じる箇所が散見されるとはいえ,この生き生きと弾む音楽は大変魅力的です。テンポは総じて速く,メリハリのある躍動的な演奏が良いです。このオーケストラはカナダのフランコフォニー(フランス語を話す人)の学生を中心に若手プロも加わったユース・オーケストラとのことで,この荒削りながらフレッシュな演奏はそういうことだったのかと納得。

録音ですが,残響はありますが響きに締まりがあり音離れがよく楽器音をあまり邪魔しません。各楽器が比較的分離良く明瞭に聴き取ることができます。音色も自然であり,演出感も少なくライヴの雰囲気を良く伝えてくれます。まずまずの好録音です。

他人にお勧めはしませんが,私自身は演奏も録音も結構気に入りました。

ベートーヴェン:交響曲全集(ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス指揮/デンマーク国立交響楽団)

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ベートーヴェン:交響曲全集
ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス指揮/デンマーク国立交響楽団
2012-2014年 コペンハーゲン,デンマーク放送コンセルトフセット
Dacapo 2.110433-35 (P)2016 (C)2017 DRS. copenhagen (輸入盤)
Blu-ray Disc 3枚組
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

「地に足の着いた演奏」という言い方が自分としては一番しっくりきます。こういう演奏は久しぶりに聴いた気がします。勢いに頼ることなく着実に,しかし落ち着きすぎず,一つ一つの音を紡いで編まれていく音楽に感銘を受けました。楽団員の指揮者に対する尊敬と敬愛が映像からも伝わってきます。リフト?を使って移動するカメラから撮影される落ち着きのないカメラワークは少々やり過ぎかと思いますが,会場の雰囲気も良くコンサートビデオとしても十分に楽しめるものでした。

録音ですが,ホールトーンがすこし多めに取り込まれていて会場の空間的な雰囲気が再現されつつ,音色への影響と明瞭感の低下はギリギリ許容範囲に入っているので,残響が多い割には悪い印象をそれほど受けません。私の好きなタイプの録音とはだいぶ違いますがまあ許せます。多くの方にとっては問題ないと思います。

[収録曲]
ベートーヴェン:交響曲全集
ベルリオーズ:幻想交響曲 作品14
リヒャルト・シュトラウス:アルプス交響曲 作品64
ロドリーゴ:アランフェス協奏曲(ギター:ペペ・ロメロ)

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ベートーヴェン:交響曲全集(ゲオルグ・ショルティ指揮/シカゴ交響楽団)(1986-90年録音 2回目の全集)

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ベートーヴェン:交響曲全集
ゲオルグ・ショルティ指揮/シカゴ交響楽団
Settembre 1986 - Gennaio 1990, Orchestra Hall, Chicago, Medinah Temple, Chicago
476 275-2 (P)1987-1990 Decca Music Group (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower Records

1972年から1974年に録音されたショルティ指揮シカゴ交響楽団の1回目のベートーヴェン交響曲全集録音は以前取り上げていました。これは2回目の全集録音だと思います。分売では何度か再発売されていて入手しようかと思っているうちに忘れてしまっていたのですが,先日ある中古店で全集を発見し,この機会にと思い手に入れました。この盤自体はとうの昔に廃盤で入手しづらいですが,分売は2017年6月発売の現役盤があります(限定盤のようですが)。

この顔合わせはやはり期待を裏切りませんね。1回目に比べるとずいぶんと丸くなったもんだと思うものの,この力強く躍動感のあるベートーヴェンはやはり格別のものがあります。しかし,ちょっと演奏の精度は...やや粗さが残っているようにも思いました。これだけが惜しい!と思いますね。

録音は第5番と第9番が教会での録音,残りがホールでの録音ですが,前者の方が個々の楽器の質感の捉え方は良く,後者や少し遠めのマイク位置なのか,全体としてのまとまりはあるものの,残響に邪魔されて明瞭感が落ち,楽器の質感がかき消されていてもどかしさが残ります。前者の方も音質がくすみ気味でやや硬く,あまりすっきりしません。この時期のDECCAの録音として標準的なのかもしれませんが,アナログ後期のような良さがなく,個人的にはあまり好きではありません。そんなに悪くはないのですが。

それにしてもこのジャケット写真のこの笑顔...いいですね!

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ロイヤル・フィルの廉価盤で聴くベートーヴェンの交響曲

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ベートーヴェン:交響曲第1番,第7番
バリー・ワーズワース指揮/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
June 1994 at C.T.S. Studios, London
222805-203 (C)2005 Membran Music (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: HMV Onlineicon

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ベートーヴェン:交響曲第2番,第8番
ジェイムズ・ロックハート指揮/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
August 1994 at C.T.S. Studios, London
222806-203 (C)2005 Membran Music (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: HMV Onlineicon

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ベートーヴェン:交響曲第3番
ギュンター・ヘルビヒ指揮/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
June 1994 at C.T.S. Studios, London
222803-203 (C)2005 Membran Music (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: HMV Onlineicon

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ベートーヴェン:交響曲第4番
ベートーヴェン:「献堂式」序曲,ウェリントンの勝利
バリー・ワーズワース指揮/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
November 1995 at C.T.S. Studios, London
222812-203 (C)2005 Membran Music (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: HMV Onlineicon

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ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」
ベートーヴェン:「エグモント」序曲
マルク・エルムレル指揮/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
September 1993 at All Saints Church, Petersham, Surrey
2228-2-203 (C)2005 Membran Music (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: HMV Onlineicon

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ベートーヴェン:交響曲全集
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
6CD-305 (BCC-521-526) キープ株式会社
好録音度:★★★★
参考; Amazon.co.jp

ロイヤル・フィルの廉価盤SACDシリーズ,だいぶ前から発売されていて皆様おなじみのことと思います。私は気になりながらも今まで手を出せずにいたのですが,HMVで税込\590という破格の値段であったため,この機会に聴いてみようと思い仕入れました。今回入手できたのは上記の5枚です。指揮者は様々ですが,1993年から1995年にかけて録音されたものが集められています。

もう一つ,駅やスーパーの廉価盤販売コーナーでよく見かけるやはりロイヤル・フィルの6枚組の廉価盤の全集,これも気になっていました。せっかくなのでこちらも入手して聴いてみました。指揮者の記載がありませんが,録音年が1993~1995年とありましたので,上記のSACDと同じ音源と思われます。

さすがに英国を代表するオーケストラの一つというだけあって,演奏はそつがありません。指揮者は曲により異なるものの大差はなく,オーケストラのカラーで統一感が保たれているという印象です。演奏の水準がそこそこ高くロイヤル・フィルの良さがアピールできるものが選ばれているのでしょうね。安心して音楽に浸ることが出来ました。廉価盤でこの水準ならお買い得だと思います。

録音は1枚を除いてC. T. S. Studiosで録音されています。よく知らないのですが,フルオーケストラが丸々入りきる大きなスタジオのようですね。残響はありますが短めです。楽器音への被りも少なめで響き自体も比較的締まっています。せっかくのスタジオ録音なのでもう少し個々の楽器を鮮明に質感高く録って欲しかったとは思いますが,オーケストラ録音として標準的な範囲であり悪くはない出来だと思いました。ちょっと惜しい感じです。

あと,SACDのCD層と6枚組全集との音質差ですが,ちょっと比較した限りでは同等でした。またSACD層とCD層の音質差はどうかというと... う~ん,プレーヤーの調子が悪い...(涙)。 ということでこの比較は保留です。

タグ: [交響曲] 

ベートーヴェン:交響曲全集(尾高忠明指揮/札幌交響楽団)

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ベートーヴェン:交響曲全集
尾高忠明指揮/札幌交響楽団
2011年9-12月 札幌コンサートホールKitara
FOCD6023/7 fontec (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

札幌交響楽団の50周年記念事業のまとめとして開いた「ベートーヴェン・ツィクルス」のライヴ録音と本番前日のセッション録音をまとめたものとのことです。札幌交響楽団の演奏は以前聴いたディスクでの技術面での不満があったのと,価格が1万円以上と高価なことから躊躇していたのですが,このたび清水の舞台から飛び降りる思いで入手しました(崖じゃないですよ(^^;)。

さて最も心配していた技術面ですが,全く問題ありませんでした。オーソドックスで特筆すべき特徴はないものの,速めのテンポで小気味よく引き締まった好演奏でした。起伏やニュアンスは乏しく感じられることもありますが,無理のない素直な演奏と受け取りました。50周年記念事業の記録としてふさわしいと思います。

そして録音なのですが,残響はそれなりに多く入っているものの,個々の楽器の直接音を主体に全体の音作りがされていて明瞭感,分離感があり,また中低域のサウンドも締まりがあって良好です。音色も癖がありません。弦楽器を中心に組み立てられているのにも好感を持ちます。個々の奏者の音が溶けあいすぎず,ザクザク?とした質感が感じられる点も好きです。すっきりしたサウンドではありませんし,オーディオ的にも標準的で特に良いとは思わないのですが,演出感が少なく楽器の音を大切に扱っているので私としては結構気に入りました。

演奏も録音も良好で,これはなかなか良い全集であったと満足しました。思い切って正解でした。

ベートーヴェン:交響曲第1番,第3番「英雄」(フィリップ・ジョルダン指揮/ウィーン交響楽団)

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ベートーヴェン:交響曲第1番,第3番「英雄」
フィリップ・ジョルダン指揮/ウィーン交響楽団
2017年2月25,26日 ウィーン,ムジークフェラインザール
WS013 (P)(C)2017 Wiener Symphoniker (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicone-onkyoApple Music

Apple Musicでの試聴です。ウィーン交響楽団の自主制作レーベルでしょうか(製造販売はSony Music)。フィリップ・ジョルダンのベートーヴェンはパリ・オペラ座管弦楽団との全集(Blu-ray/DVD)がありました。HMV Onlineの解説によるとウィーン交響楽団はベートーヴェンの交響曲全集の録音がないそうで,その穴を埋めるべく録音を開始した第一弾とのことです。

ジョルダン氏のベートーヴェンには前記のパリ・オペラ座管弦楽団との演奏で良い印象だったのですが,このウィーン交響楽団との演奏は,快速で小気味よい引き締まった演奏を維持しつつ,オーケストラのパワー感をもう少し前面に出し伝統的な演奏との折衷的な解を見いだそうとしているようにも思います。そしてそれが上手くいっているように思います。ウィーン交響楽団も指揮者の要求に的確に応じています。編成の大きなオーケストラでこの機動性の発揮された演奏は見事です。

録音ですが,かなり残響は多めに取り入れられているのですが,それが各々の楽器の音色にあまり影響せず,明瞭感,音色の自然さ,ヌケの良さと残響による豊潤な音響とがバランス良く成り立っているという印象です。このような録音は私の好きな録音とは方向性が違いますが,そんな私でもストレスなく聴くことが出来ました。積極的に支持はしませんが(^^;,良いと思います。

全集の完成が楽しみです。

ベートーヴェン:交響曲全集(ヘルベルト・ブロムシュテット指揮/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団)

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ベートーヴェン:交響曲全集
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
May 2014(No. 8), December 2014 (No. 3), May 2015(No. 7), December 2015(Nos. 2 & 9), May 2016(No. 6), January 2017(No. 5), March 2017(Nos. 1 & 4), Gewandhaus zu Leipzig
ACC80322 (P)(C)2017 Accentus Music (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

ブロムシュテットのベートーヴェン交響曲全集はご存じの通り,1975年から1980年にかけて録音されたシュターツカペレ・ドレスデンとの全集が名盤として有名ですね。これは2回目の全集となります。90歳に近い高齢で録音されたとはとても思えない颯爽としたテンポ感が気持ちの良い演奏です(楽譜に記されたメトロノームの速度に従っているとのことです)。表現は至極ナチュラルであり,普段私の頭の中で鳴っている音楽が目の前で音として再現されているというような,そんな感じがするのです。刺激的でも個性的でもないので印象に残りにくいと思うところはありますが,こういう普通にいい演奏は聴き飽きず長く付き合えそうな気がします。じっくり楽しみたいと思います。

一方録音なのですが,残響がやや多めで,いまいちモヤモヤとしてキレがなくシャキッとしません。音がダンプされて伸びも感じられません。もっとすっきりとクリアに録って欲しいところです。まあこれくらいであれば気にしない人は多いとは思いますが...私としては演奏が良いだけにこの録音は少々残念です。

蛇足ですが,交響曲第6番「田園」第4楽章のティンパニーがここだけやけにリアルなので思わずニヤッとしてしまいました。

タグ: [交響曲] 

ベートーヴェン:交響曲全集(ブルーノ・ヴァイル指揮/ターフェルムジーク・バロック・オーケストラ)

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ベートーヴェン:交響曲全集
ブルーノ・ヴァイル指揮/ターフェルムジーク・バロック・オーケストラ
録音 2004~2016年
好録音度:★★★★~★★★★☆
ANALEKTA TMK 1034CD (P)(C)2017 Tafelmusik Media (輸入盤)
参考: Amazon.co.jpApple Music

2004年から2016年という完成までに長い時間がかかった全集。第1番・第2番が2013年,第3番・第4番が2012年,第5番・第6番が2004年,第7番・第8番が2008年,第9番が2016年です。録音はカナダで行われており,会場は第5番~第8番がGeorge Weston Recital Hall, Toronto Centre for the Arts(以上[A] Analekta),それ以外がKoerner Hall, TELUS Centre for Performance and Learning(以上[B] Tafelmusik Media)で,録音会場毎にスタッフが異なります。

録音から先に述べますと,[A][B]とも大まかには似ているので全集としての統一感を阻害するほどの差はありませんが,それでも少し傾向が異なります。[A]はやや残響を多く取り込み,響きを重視した録音ですが,[B]はもう少し直接音が主体となって個々の楽器の明瞭感,分離感が向上していますし,音の伸びもあります。いずれもライヴ録音で特に[B]はライヴとしては良好な部類に入ると思います。ただ,どちらもホールの響きを活かす方向での録音のため,音色が少し犠牲になっているのは否めません。もう少し生々しく録って欲しかったところです。

バロックオーケストラで編成も室内管弦楽団程度なのですが,けっこう大きなスケール感で鳴っており,音色は中規模のそれなのに,サウンド自体は大編成かと思うほどなので,そのギャップがややアンバランスな印象をもたらします。せっかくのバロックオーケストラの特徴を活かした録音になっていないような気がします。もう少し響きを絞り,すっきりと締まった見通しの良い録音であればもっとこの演奏が生きてくると思うのですが。

演奏自体はバロック楽器であるという以外はノーマルな印象です。オーケストラもキレがありアンサンブルも良く技量に全く問題はありません。推進感のある快活で躍動的な演奏はなかなか良いと思いました。

ベートーヴェン:交響曲第2番,第7番(小澤征爾指揮/サイトウ・キネン・オーケストラ)

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ベートーヴェン:交響曲第2番ニ長調作品36
ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調作品92
小澤征爾指揮/サイトウ・キネン・オーケストラ
Kissei Bunka Hall, Matsumoto, Japan, Sep. 6, 2015, Aug. 18, 2016
2064028 (C)2015/2016 EuroArts Music International (輸入盤) *DVD
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

2015年と2016年のセイジ・オザワ松本フェスティバルのライブから。小澤征爾80歳での指揮ということです。演奏自体は80歳とは思えないしっかりとした指揮ぶりで,最小限の動作で的確にオーケストラをコントロールし安定感のあるオーソドックスな音楽を作り上げています。フェスティバルというイベントでの演奏ではありますが,小澤征爾さんが到達した境地をオーケストラが見事に音として再現していると思います。なのでどちらかと言えばちょっと地味だけど味わいのある演奏でした。

会場は長野県松本市のキッセイ文化ホールで,クラシック専用ではない多目的ホールなので,映像作品としての映えはなく,N響アワーを見ているような感じですが(^^;。フェスティバルの記録映像としてカメラワークも悪くないと思いますし,ファンであれば十分楽しめる内容だと思います。(逆にファンでなければ映像作品としては少々物足りないと思います。)

そして録音ですが,ライヴ録音としては自然な音の捉え方であり,残響を過剰に取り入れることもなく,演出感もほとんどなく,映像とマッチしていて好感が持てます。ただし,高域の伸び感がやや不足して詰まった感じがすること,低域の締まりが足りず中高域に被り気味であること,などから精彩に欠け魅力を減じてしまっているのが惜しい点です。

あともう一つ付け加えるとしたら...第7番が終わったあとのあの熱狂的なブラヴォーの嵐は,現場で聴いていない私にとっては演奏の内容と相容れない気がして興ざめです。やはりこのディスクは熱狂的なファン向けのアイテムであって,私のような特にファンでない者は鑑賞すべきではないのかもしれません(ファンでない者がレビューしてごめんなさい(^^;)。

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タグ: [交響曲] 

ハイドン:交響曲第90番,ベートーヴェン:交響曲第7番(鈴木秀美指揮/オーケストラ・リベラ・クラシカ)

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ハイドン:交響曲第90番ハ長調Hob.I:90
ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調作品92
鈴木秀美指揮/オーケストラ・リベラ・クラシカ
Ishibashi Memorial Hall, Ueno Gakuen, Tokyo, October 17th, 2015
ADJ-052 (P)(C)2017 Arte dell' arco (国内盤)
好録音度:★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

こういう躍動感のある演奏は好きです。ハイドンの悪戯にまんまと引っかかる聴衆を聴けるのも面白いです。でも録音がひどすぎます。残響過多で直接音が希薄,明瞭感に乏しく音色も楽器本来の美しさが感じられません。まあでもここまでは良いとして(良くはありませんが),低域の響きの取り込み方が下品すぎます。低音楽器が鳴り始めると汚い響きで混沌としてよくわからなくなりますし,音楽自体が粗野で乱暴に聴こえてしまいます。音楽の喜びより録音への怒りが勝り聴き通すのが苦痛でした。こんなに演奏の品位を貶める録音,久しぶりです。残念です。

このレーベルはほとんど聴いた記憶がないのですが,どれもこんな録音なのでしょうか? ちょっと大げさに書いてしまいましたが,抗議の意味を込めてきつめの評価とさせていただきました。改善を望みます(といってももうこのレーベルは買うことはないかもしれません...)。

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ベートーヴェン:交響曲第1番,第3番「英雄」(久石譲指揮/ナガノ・チェンバー・オーケストラ)

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ベートーヴェン:交響曲第1番,第3番「英雄」
久石譲指揮/ナガノ・チェンバー・オーケストラ
2016年7月16日,2017年2月12日 長野市芸術館メインホール
OVCL-00633 (P)(C)2017 Octavia Records Inc. (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

ナガノ・チェンバー・オーケストラは2016年に誕生した「日本で,世界で活躍するトップクラスの演奏家たちが集結した夢のオーケストラ」とのことで,作曲家の久石譲氏が音楽監督を務めておられます。久石氏自身が解説書で「我々のオーケストラは,例えればロックのようにリズムをベースにしたアプローチで誰にでも聴きやすく,それでいて現代の視点,解釈でおおくりすることができます。」と述べられています。著名な作曲家とはいえ基本的にクラシック畑の人に軽々しく「ロック」という言葉を持ち出して欲しくはないのですが(軽々しくではないかもしれませんが,上から目線に感じられる),そしてその音楽を聴いてみて私自身は「ロック」を感じなかったのですが,この淀みなく推進されるベートーヴェンは結構好きかなと思いました。今後の録音も楽しみにしたいと思います。

そしてこの録音なのですが,第1番と第3番でだいぶ印象が異なります。第1番は各楽器を分離よく左右の広がりをもって捉えられていますが,低音の量感がやや多く響きに締まりがないために中高域に被りがちなのと,木管を少々うるさく捉えすぎています。第3番は少し距離感があって第1番に比べるとややこぢんまりしていますし残響の影響が強くなっています。各楽器の捉え方も少し弱くなっていて,まとまりはあるものの音楽の力強さが削がれ,迫ってこない感じがします。とはいえ,これらの点はオーケストラの録音としてはまあ良いかなと思います。

しかし,この録音にはもっと重大な欠点があります。残響が多いのはまだ許すとしても,その残響のピークが明らかに拍から遅れてやってくるのです(特に第3番)。指揮者とオーケストラがリズムを重視した音楽を展開しようとしているのに,この残響はそのリズムを崩し,弱める効果しかありません。録音エンジニアが演奏の意図を理解していないとしか思えません。この録音はこの演奏の魅力を半減させています。演奏者の意図を理解していれば,もっとシャープに引き締まった音響で録るはずです。今後の録音では改善を望みたいと思います。

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ベートーヴェン:交響曲第4番,他(イシュトヴァン・ケルテス指揮/バンベルク交響楽団)

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ベートーヴェン:交響曲第4番変ロ長調作品60
ベートーヴェン:「レオノーレ」序曲第3番作品72a
ベートーヴェン:「コリオラン」序曲作品62
ベートーヴェン:「エグモント」序曲作品84
イシュトヴァン・ケルテス指揮/バンベルク交響楽団
1960年頃(交響曲),1960年3月(序曲),バンベルク,クルトゥアラウム
COCQ-85342 (P)2017 NIPPON COLUMBIA CO., LTD. (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

先日取り上げたウィーンフィルとの新世界の少し前の1960年頃の録音とのことで,およそ31歳の録音です。オイロディスクの録音で2007年に発見されたオリジナル・マスターテープからの復刻盤とのことです。2010年に発売されたクレスト1000シリーズを原盤とした再発売商品とのことですが,今回のものはUHQCD仕様になっています。堂々とした正統派の演奏であり,メリハリを効かせた躍動感溢れる表現が素晴らしいと思います。

録音ですが,残響が少しあるものの,弦楽器を中心に据え,各楽器の音色を分離良く質感良く捉えていて好印象です。クオリティは時代相応ですが,良好な部類に入ると思います。交響曲が最も良く,エグモント序曲がわずかに明瞭感が良くなく少し落ちます。

なおこの演奏は,ほぼ1年前にタワーレコードがSACDハイブリッドで復刻盤を出していました(→Tower Records)。

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ベートーヴェン:交響曲全集(ステファン・ブルーニエ指揮/ボン・ベートーヴェン管弦楽団)

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ベートーヴェン:交響曲第1番,第5番「運命」
ステファン・ブルーニエ指揮/ボン・ベートーヴェン管弦楽団
Bonn, May, 29-31, 2012
MDG 937 1756-6 (P)(C)2012 MDG (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jp(mp3)HMV Onlineicon

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ベートーヴェン:交響曲第2番
ベートーヴェン:「アテネの廃墟」序曲,「命名祝日」序曲,「プロメテウスの創造物」序曲,「コリオラン」序曲,「エグモント」序曲
ステファン・ブルーニエ指揮/ボン・ベートーヴェン管弦楽団
Bonn, Beethovenhalle 02./03.01.2015; 02./03.05.2016
MDG 937 1977-6 (P)(C)2016 MDG (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

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ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」
ベートーヴェン:「献堂式」序曲,「シュテファン王」序曲

ステファン・ブルーニエ指揮/ボン・ベートーヴェン管弦楽団
Bonn, Beethovenhalle 22.-25.03.2015
MDG 937 1966-6 (P)(C)2016 MDG (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

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ベートーヴェン:交響曲第4番,第7番
ステファン・ブルーニエ指揮/ボン・ベートーヴェン管弦楽団
Bonn, Beethovenhalle 02./03.05.2016; 06./07.06.2016
MDG 937 1995-6 (P)(C)2017 MDG (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

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ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」,第8番
ステファン・ブルーニエ指揮/ボン・ベートーヴェン管弦楽団
Bonn,
MDG 937 1883-6 (P)(C)2015 MDG (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

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ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」
ステファン・ブルーニエ指揮/ボン・ベートーヴェン管弦楽団
Bonn, Beethovenhalle 17.-19.12.2015
MDG 937 1899-6 (P)(C)2016 MDG (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

HMV Onlineの解説によると,ボン・ベートーヴェン管弦楽団は今年創立110年を迎えるという歴史あるオーケストラとのことです。このベートーヴェンではピリオド奏法を駆使して...と書かれていますが,モダン楽器のオーケストラのようで,私自身はピリオド的要素はあまり感じませんでした。大編成のオーケストラですが,アンサンブルも優秀であり,速めのテンポでキビキビしたと引き締まった音楽を聴かせてくれます。正攻法のベートーヴェンの全集としてなかなか良い出来だと思いました。こういうのは結構好きですね。

録音ですが,残響は少し多めにあるのですが,中低域の響きが締まっていて中高域に被ることもなく,音色にも癖がなく整っているので聴きやすいです。ただ,高域の伸び,クリアさが足りず,モヤモヤというか少しモゴモゴしていてすっきりしません。こういう演奏なので,もっとカリッとした音で録って欲しいものです。演奏が良いだけにこの録音はものすごく惜しいと思います。

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ベートーヴェン:交響曲全集(オイゲン・ヨッフム指揮/ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団)

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ベートーヴェン:交響曲全集
オイゲン・ヨッフム指揮/ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
1967年~1969年 アムステルダム,コンセルトヘボウ
PROC-2013/7 (P)1969 Decca Music Group (国内盤) タワーレコード企画盤
TOWER RECORDS VINTAGE COLLECTION +plus Eugen Jochum PHILIPS Recordings
好録音度:★★★★★
参考: Tower Records

ヨッフムのベートーヴェンの全集録音は3回で,これは2回目の録音とのことです。引き締まったフォルムで力強く推進される正統的な演奏ですね。やっぱりこういうのが好きです。

そして何よりこの録音がいいですねぇ! 残響はありますが適度に抑えられ,各楽器の音が分離良く,明瞭感高く,質感高く捉えられています。音色も自然ですしヌケも良く全くストレスなく音楽を楽しむことが出来ます。マルチマイクで比較的楽器に近い位置で録っているように思います。特に弦楽器のこのサウンドは大好きですね。若干ドライですがキレの良い情報量の多い音で満たされてるといった感じがします。この時代のフィリップスの良好なアナログ録音の一つに挙げられるのではないでしょうか。

オーディオクオリティでは現代のデジタル録音にかなわないかもしれませんが,鑑賞の邪魔になる残響等の付帯音が気にならないレベルに抑えられていて,クオリティの高い曇った現代の録音よりもはるかに音楽を楽しく聴くことができます。間違いなく好録音です。フィリップスやデッカはかつてこのような音楽の楽しさをストレートに伝えてくれる録音をしていたのに,なぜやめてしまったのでしょう? 「音楽の楽しさを伝える」ということに関しては退化しているとしか思えません。

ということで,演奏も録音も良いこのディスクは愛聴盤候補となりました。じっくりと楽しみたいと思います。このような復刻を企画してくれたタワーレコードに感謝!

ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」,フィデリオ序曲(ヴラディーミル・ユロフスキー指揮/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団)

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ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調作品55「英雄」
ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」序曲作品72

ヴラディーミル・ユロフスキー指揮/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
2014年1月22日 ロンドン,ロイヤル・フェスティヴァル・ホール,2015年9月3,4日 ロイヤル・アルバート・ホール(序曲)
LPO0096 (P)2017 LPO (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsHMV OnlineiconApple Mujsic

まだメディア発売前ですが,一足先にApple Mujsicで試聴しました。

ロンドン・フィル自主制作のベートーヴェンといえばクルト・マズア指揮の第1番,第4番がとても良かったのですが,このベートーヴェンも期待に違わずスピード感のある小気味よい演奏でした。この演奏におけるロンドン・フィルの編成がよくわからないのですが,大編成のサウンドながらとてもよく統率されていてアンサンブルにブレが見られず絞り込まれた編成のごとくビシッと決まっています。今後の録音にも期待します。

録音ですが,残響が少しあって楽器音にまとわりつき音離れが少し良くないのですが,個々の楽器は明瞭に録られており,残響感の割には音色に癖がないのが良い点です。私としてはもう少し残響の影響を減らしてすっきりと見通しよく録って欲しいのですが,これなら多くの人に受け入れられやすい録音だと思います。まずまずの好録音と言えると思います。

ベートーヴェン:交響曲全集(ヘルマン・シェルヘン指揮/ルガーノ放送管弦楽団(スイス・イタリア語放送管弦楽団))

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ベートーヴェン:交響曲全集
ヘルマン・シェルヘン指揮/ルガーノ放送管弦楽団(スイス・イタリア語放送管弦楽団)
1965年 ルガーノ
ARIOSO 106 (P)2004 arbre Inc. Japan (輸入盤)
好録音度:★★★~★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

う~ん,これは...熱気に満ちた演奏ではありますが暴走と紙一重という気もしますし,これはあまりにもリハーサル不足なんじゃないのと思うくらいグダグダに崩れるところも多々あって,これをどう楽しんだらいいのか正直わかりませんでした。実際にその場で聴いたらこの熱い演奏を楽しめたかも,いややっぱり乱雑な演奏に頭に来ていたかも... 好きな人は好きかもしれませんね。私はちょっと好きになれませんでした。

録音ですが,1965年の録音としては良くありません。帯域が狭く,歪みもかなり多いです。楽器のバランスも今ひとつです。どういう目的で収録されたのかは知らないのですが,記録目的なのか,放送音源として収録されたのか,あたりでしょうか。メディア販売を目的にした録音ではないように思います。

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ベートーヴェン:交響曲第1番,第2番,第3番,第7番,他(マルティン・ハーゼルベック指揮/ウィーン・アカデミー管弦楽団)

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ベートーヴェン:交響曲第1番ハ長調作品35
ベートーヴェン:交響曲第2番ニ長調作品36
マルティン・ハーゼルベック指揮/ウィーン・アカデミー管弦楽団
2014年12月7-9日 オーストリア,ニーダーエスターライヒ宮,ラントハウスザール
ALPHA470 (P)2014 Alpha Productions (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

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ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調作品55「英雄」
ベートーヴェン:七重奏曲変ホ長調作品20
マルティン・ハーゼルベック指揮/ウィーン・アカデミー管弦楽団
2016年5月 オーストリア演劇博物館「Eroica Saal」(旧ロプコヴィツ侯爵邸大広間)
ALPHA474 (P)2016 Alpha Productions (輸入盤)
好録音度:★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

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ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調作品92
ベートーヴェン:ウェリントンの勝利(戦争交響曲)作品91
マルティン・ハーゼルベック指揮/ウィーン・アカデミー管弦楽団
2015年3月10-14日 ウィーン科学アカデミー講堂
ALPHA473 (P)2015 Alpha Productions (輸入盤)
好録音度:★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

ピリオド楽器による歴史的建造物でのレコーディングで,作曲された時代の雰囲気にまで配慮したとのことです。録音に使われた建物はそれぞれディスク毎に違うようです。小編成のようですが,そのサウンドはすごく迫力があり,特に第1番,第2番のアグレッシブな演奏には度肝を抜かれます(第3番,第7番はそこまでのインパクトはありませんでしたが)。ベートーヴェンの時代にこんなド迫力の演奏がなされていたのかちょっと想像がつかないのですが,これはなかなか聴き応えがあります。

しかし,録音が良くありません。第1番,第2番はまだマシですが,特に第3番は録音会場の響きが多く肝心のオーケストラの音を大きく曇らせていて全く楽しめません。歴史的建造物で録ること自体は別に否定はしませんが,音楽そのものが楽しめないような録り方では本末転倒です。せっかくの面白い企画なのですから,建物の響きも活かしつつ音楽もちゃんと楽しめる録音を追求してほしいものです。

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ベートーヴェン:交響曲全集(チョン・ミョンフン指揮/東京フィルハーモニー交響楽団)

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ベートーヴェン:交響曲全集
チョン・ミョンフン指揮/東京フィルハーモニー交響楽団
2002年~2004年 東京オペラシティ コンサートホール
IMXC-10001/6 (P)(C)2006 IMX CLASSICS & ARTS. (国内盤)
好録音度:★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

演奏後に拍手の入るライヴ録音。交響曲以外にエグモント序曲,フィデリオ序曲,レオノーレ序曲第3番が収録されています。第5番のあとの凄まじいブラボーの嵐にはちょっと引いてしまいましたが,至極真っ当で推進力のある引き締まった良い演奏だと思いました。ライヴなので傷はありますがほとんど気になりませんし,むしろライヴでこれだけのパフォーマンスが出来るとは技術力もたいしたものだと感心します。

しかし,この録音はいまいちいただけません。低域偏重でさらに中域のどこかが抜けているようなバランスの悪さがあり,弦楽器が引っ込んで聴き取りづらく,音色にも艶がありません。低域が中高域に被って全体に不明瞭です。録音レベルも低めに感じられます。せっかくの演奏がこの録音では十分に楽しむことが出来ません。もったいないと思います。

この全集,現在は廃盤なのか,カタログからは消えているようで,中古では少し流通しているようです。

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ベートーヴェン:交響曲第1番,第7番(ニコラウス・アーノンクール指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団)

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ベートーヴェン:交響曲第1番,第7番
.ニコラウス・アーノンクール指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
2003年8月29日 ザルツブルク音楽祭,フェルゼンライトシューレ
C 924 161 B (P)(C)2016 ORFEO International Music (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

ザルツブルク音楽祭?でのライヴ録音。軽妙で生き生きした音楽が素晴らしく思います。特に第1番が良いと思いました。ライヴだから余計にかもしれませんが,活気に溢れ勢いがありますね。この顔合わせでのベートーヴェンがもっと残っていたら良かったのに,と残念に思います。

さて本題の録音ですが,ワンポイント録音のような感じであり,自然さが感じられるものの,全体にこぢんまりとしていてスケール感はあまりありません。またやはり全体を大きく捉えていて個々の楽器の質感などは希薄で,全体のまとまりと引き替えにサウンドとしては精彩を欠き,録音としてオーケストラの魅力を余すところなく伝えてくれているようには思えませんでした。私としてはあまり面白くない録音です。悪くはないとは思うのですけどね。好みの録音ではありません。

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ベートーヴェン:交響曲第7番,マーラー:交響曲第7番「夜の歌」,モーツァルト:交響曲第40番,第41番「ジュピター」(ペーター・シュタンゲル指揮/タッシェン・フィルハーモニー)

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ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調作品92
ペーター・シュタンゲル指揮/タッシェン・フィルハーモニー
20. and 22.10.2014, Munich, Germany
ETP003 (P)(C)2015 edition taschenphilharmonie (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Amazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

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マーラー:交響曲第7番「夜の歌」
ペーター・シュタンゲル指揮/タッシェン・フィルハーモニー
19. and 20.1.2013, Munich, Germany
ETP004 (P)(C)2015 edition taschenphilharmonie (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

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モーツァルト:交響曲第40番ト短調K.550,第41番ハ長調「ジュピター」K.551
ペーター・シュタンゲル指揮/タッシェン・フィルハーモニー
3.7.2014, 24.7.2015, Munich, Germany
ETP005 (P)(C)2015 edition taschenphilharmonie (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Amazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

Apple Musicでの試聴です。タッシェン・フィルハーモニーに関してほとんど情報が見あたらないのですが,アリアCDさんのWebサイトによると「史上最小」のオーケストラを標榜する異端のオーケストラとのことで,弦楽器の構成はヴァイオリン3名,ヴィオラ2名,チェロ2名,コントラバス2名しかいません。モーツァルトはまだ良いとして,これでベートーヴェンやマーラーの交響曲をやろうというのですから,かなり無理があると言わざるを得ません。

意図がいまいち読めないのですが,確かに今までにない独特のサウンドであることは間違いありませんし,小編成らしいキレの良さや,緩徐楽章で弦楽器が主体になるところなどでの室内楽的な透明な響きが魅力的に聴こえるところもあります。しかし,トゥッティでは弦楽器が管楽器に圧倒的に負けていて,辛うじてかすかにヴァイオリンの輪郭だけが聴き取れる程度で,バランスが著しく崩れています。一聴の価値はあるかもしれませんが,弦楽器中心にサウンドを構成して欲しいと思っている私にとっては欲求不満が溜まるだけでした。試みは面白いと思いますし,こういうのは基本的には好きなのですけどね。

録音ですが,残響を控え目に個々の楽器の音をしっかりと分離良く捉えている点は良いのですが,わずかに高域の伸びが不足していてモゴモゴ感があります。惜しいです。また,こういう編成なので仕方ないのですが,もう少し弦楽器を強調しても良いのではないかと思います。あまりにも素直に録りすぎではないでしょうか。

まだリリースされていないようですが,もうすぐベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」が発売になるようです(→Amazon.co.jpHMV Onlineicon)。聴いてみたいけど...Apple Musicに出てくるのを待ちますか。

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ベートーヴェン:交響曲全集(ジョージ・セル指揮/クリーヴランド管弦楽団)

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ベートーヴェン:交響曲全集
ジョージ・セル指揮/クリーヴランド管弦楽団
1957年2月~1964年10月 クリーヴランド,セヴェランス・ホール
SICC 10224-8 (P)1965 (C)2016 Sony Music Entertainment (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jp

セル&クリーヴランド管弦楽団のベートーヴェンの交響曲全集は2013年に発売されたボックスセットを持っているのですが,ろくに聴かないうちにどこかにしまい込んでしまい,見つからないので...ちょっと(というかものすごく)高かったのですが,タワーレコードのこの新マスタリングの企画盤を手に入れて聴きました。

演奏はもう私がコメントするまでもないですよね。甘さのないキリッと引き締まった,そして推進力のある立派な演奏ですね。

古い録音なので録音の品質は時代相応というところは否めませんが,この“STEREORAMA”をジャケットに冠しているだけのことはあって,時代相応でマスターテープの歪みのせいかやや硬めの音質ではありますが,音の鮮明さなかなかのものです。弦楽器をサウンドの中心に据えた録り方も好ましいですし,直接音主体に質感高く捉えている点も良いと思います。1957年の第3番がやや残響が多めで品質的にも劣るのが残念ですが,その他の曲は良好です。

この名演奏が最良の状態で復刻されたことを喜びたいと思います。

ベートーヴェン:交響曲第5番~第8番(ラン・シュイ指揮/コペンハーゲン・フィル)

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ベートーヴェン:交響曲第5番~第8番
ラン・シュイ指揮/コペンハーゲン・フィル
2011年~2013年 デンマーク王立音楽院コンサート・ホール
ORC100059 (P)(C)2016 Orchid Music (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

ラン・シュイ指揮/コペンハーゲン・フィルによるベートーヴェン交響曲全集の第2弾(→第1弾)。ラン・シュイは中国系アメリカ人の指揮者で,2007年からコペンハーゲン・フィルの首席指揮者。デヴィッド・ジンマンに認められボルティモア交響楽団の副指揮者を務めたり,ニューヨーク・フィルでクルト・マズアのアシスタントを務めたりした経験があるとのことです。

第1弾と同様,快速テンポな上に,音を短めに切り上げてユニークな響きを創り出し,音楽を見通しよく仕上げています。そして刺激的で極めて個性的な演奏なのに,意外に音楽は地に足が付いていて嫌みがありません。どのくらいの編成で演奏しているのかはよくわかりませんが,統率が取れていて室内管弦楽団的なアンサンブルの精密さ,キレの良さがあるのも良い点です。好き嫌いが大きく分かれる演奏だと思いますが,私は気に入りました。

録音ですが,残響自体はあまり多くなく,全体のサウンドとしてはタイトでこの演奏にふさわしく締まっているのですが,少し付帯音がのって音色がわずかにくすんでいます。スカッとキレのある音で録れていたら良かったのですが,本当に惜しいです。

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ベートーヴェン:交響曲全集(イヴァン・フィッシャー指揮/ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団)

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ベートーヴェン:交響曲全集
イヴァン・フィッシャー指揮
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
2013-2014年 アムステルダム,コンセルトヘボウ
RCO Live RCO14108 (輸入盤) Blu-ray Disc
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

映像を見ると弦楽器の編成を少し小さめに抑えているようです。そのためか,オーソドックスな演奏ながら,モダン楽器による軽くスリムで小気味の良い演奏が楽しめます。ただ,この編成のせいか,録音のせいかはちょっとわかりませんが,弦楽器が管楽器にちょっと負けていて,弦楽器中心にサウンドが組み立てられた演奏が好きな私としてはすこし欲求不満になります。演奏自体は好きなのですが。

それでその録音なのですが,残響自体がそんなに多いとは思わないのですが,中低域の厚いピラミッド型のバランスで,その中低域が高域に被ってきていてややモヤッとした感じがして,すっきりしません。弦楽器が管楽器に負けているのも,弦楽器の質感を強めに捉えることでもう少しカバーして欲しかったところです。あまりにも正直に録りすぎている感じですね。これがホールで聴いたときのバランスに近いのかもしれませんが,録音では少し大人しく聴こえすぎると思います。演奏が良いだけにこの録音はちょっともったいないと思います。

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ベートーヴェン:交響曲全集(クリストフ・フォン・ドホナーニ指揮/クリーヴランド管弦楽団)

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ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」,第6番「田園」
クリストフ・フォン・ドホナーニ指揮/クリーヴランド管弦楽団
October 23, 1983(No.3), December 15, 1986(No.6), Severance Hall, Cleveland.
2CD-80730 (P)(C)2008 TELARC International (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Amazon.co.jpHMV Onlineicon

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ベートーヴェン:交響曲第4番,第8番,第9番「合唱」
クリストフ・フォン・ドホナーニ指揮/クリーヴランド管弦楽団
October 9, 1988(No.4), October 18 & 19, 1985, October 22 & 23, Masonic Auditorium, Cleveland, 1983(No.8), Severance Hall, Cleveland.
2CD-80731 (P)(C)2008 TELARC International (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Amazon.co.jpHMV Onlineicon

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ベートーヴェン:交響曲第1番,第2番,第5番「運命」,第7番
クリストフ・フォン・ドホナーニ指揮/クリーヴランド管弦楽団
October 8 and December 11, 1988, Severance Hall(No.1 & 2), Cleveland, September 20, 1987, Masonic Auditorium, Cleveland(No.5 & 7).
好録音度:★★★★
2CD-80756 (P)(C)2009 TELARC International (輸入盤)
参考: Amazon.co.jp

速めのテンポでキビキビと引き締まった演奏が良いと思います。ストイックな演奏のため食い足らなさを感じることもありますが,過剰な演出やわざとらしさのない純粋無垢さがこの演奏の良さであると思います。私はこういう演奏は好きです。

さて録音なのですが,まあテラークらしいというか,自然な音場感,ダイナミックレンジの広さはさすがですが,全体に残響でベールがかかったように細部が見えないもどかしさがあります。締まりのある音響は良いのですが。惜しいです。悪くはないのですが,1980年代のテラークの録音は私には今ひとつ合わないようです。

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ベートーヴェン:交響曲第1番,第4番(クルト・マズア指揮/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団)

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ベートーヴェン:交響曲第1番,第4番
クルト・マズア指揮/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
Southbank Centre's ROYAL FESTIVAL HALL, London, on 24 Nov. 2004(No.1), 27 Nov. 2004(No.4)
LPO-0093 (P)(C)2016 London Philharmonic Orchestra (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

拍手の入るライヴ録音です。意外にも(失礼),コンパクトでシャープな小気味よい演奏でした。スピードのある演奏ですが,オーケストラも良く指揮に追従して乱れることなく克明に描き出していきます。これはなかなか良い出来ではないでしょうか。気に入りました。

録音ですが,ややデッドな音響で潤いに欠け,また少し高域の伸びが足りずわずかにモゴモゴする感じはあるものの,見通しが良く細部まで分離して聴き取ることができる好録音です。もう少しスカッと高域がヌケてくれて音の輝きと質感の豊かさがあると文句なしなのですが,これでもまずまず良好です。デッド気味なので一般にはあまり好まれないかもしれませんが,私は好きな方です。ロンドン・フィルの自主制作らしい音づくりですね。

ベートーヴェン:交響曲全集(フィリップ・ジョルダン指揮/パリ・オペラ座管弦楽団)

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ベートーヴェン:交響曲全集
フィリップ・ジョルダン指揮/パリ・オペラ座管弦楽団
2014年~2015年 パリ・オペラ座(バスティーユ&ガルニエ宮殿)
109249 (C)2016 Arthaus Musik (輸入盤) Blu-ray Disc 3枚組
好録音度:★★★★(No. 1, 2, 3, 7),★★★★☆(No. 4, 5, 6, 8, 9)
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

これは端正で品のある演奏ですね。大仰なところがなく控え目ながら音楽は締まっていて,その流れには全く淀みがありません。主張の強くない素直な演奏なので印象が薄いとも言えますが,飽きの来ない,聴くほどに味わいが増していくような,長く付き合えそうな演奏かなと思いました。

録音ですが,2014年11月までに録音された第1番,第2番,第3番,第7番と,2014年12月以降に録音された残りの曲で少し印象が異なります。前者は音がやや詰まり気味で伸びと艶がなくうっすらと曇ったように感じられますが,後者はそういった欠点が解消されすっきりとしています。残響は控え目でライヴらしい演出感の少ない音響は好感が持てます。後者は特に音色も素直ですし,楽器の分離,見通しの良さと密度感のバランスも取れて充実感があり,欠点の少ない良好な録音と思いました。まあ前者もそんなに悪い録音ではなくそんなに差は大きくないのですが,後者の録音で統一されなかったのはちょっと残念です。

それにしても,Blu-ray 3枚でこのバカでかいパッケージはちょっと勘弁して欲しいです。箱の厚みが8cmもあり嵩張って邪魔でしょうがありません。ただでさえDVDやBlu-rayのパッケージは大きくて閉口しているというのに。最近の映像コンテンツのパッケージは肥大化しすぎてるように思います。豪華すぎるパッケージ,全然うれしくないです。

ベートーヴェン:交響曲全集(アンタル・ドラティ指揮/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団)

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ベートーヴェン:交響曲全集
アンタル・ドラティ指揮/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
録音 1975-1976年 ロンドン
PROC-1001/5 (P)1976/1977 Deutsche Grammophon GmbH (国内盤)
タワーレコード企画盤 Tower Records Vintage Collection Vol.8
好録音度:★★★★(☆)
参考: Tower Records

ドラティのこのベートーヴェン,徹底して基本をたたき込まれたような生真面目な正統派の演奏という印象です。そしてコントラストのはっきりした明快な音楽...安心して聴ける演奏です。なかなか良いのではないでしょうか。結構気に入りました。

録音ですが,曲によって残響が少し多めのものがあってばらつきがあるのですが,全体として弦楽器主体の音づくりとなっており,直接音比率を高めにしているために残響による影響も少なめで,そこそこ楽器の質感の感じられる締まったサウンドで印象はまずまず良好です。ただ,少々音色のバランスが崩れているのか,高域の伸び,ヌケはやや悪く,また,音色がだいぶ硬く感じられます。基本的な録り方は悪くないと思うので惜しいです。評価は四つ星か四つ星半か迷うところです。

ドラティのベートーヴェンというと,先日取り上げた,これもタワーレコードの企画盤の交響曲集がありますが,クオリティでは劣るものの音の魅力という点ではそちらの方が上ですね。それと同じように録ってくれていたら良かったのに,と少々残念です。

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ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」,第7番(カルロス・クライバー指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団)

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ベートーヴェン:交響曲第5番《運命》,第7番
カルロス・クライバー指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
1974年3,4月(第5番),1975年11月,1976年1月 ウィーン,ムジークフェラインザール
UCCG-51003 (P)1975, 1976 Deutsche Grammophon (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
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ベートーヴェン:交響曲第5番《運命》,第7番
カルロス・クライバー指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
1974年3,4月(第5番),1975年11月,1976年1月 ウィーン,ムジークフェラインザール
447 400-2 (P)1975, 1976 Deutsche Grammophon (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

さらにもう一つドイツ・グラモフォン ベスト100 PremiumからSHM-CDでHRカッティングな(^^;ディスクを。

これももう有名なディスクですので,今回は録音に関するコメントだけ。このディスクはOIBPマスタリングのディスクを持っていました。今回のディスクの音質がそれに対してどうなのか,気になったので比較してみました。

正直に言うと微妙です。OIBPマスタリング盤に比べると,歪みが少なく音がなめらかに感じられるものの,力強さが感じられなくなり,また,音色のつやも控え目になっているように感じられました。一長一短があるものの,私の音の好みからいうとOIBPマスタリング盤の方かなと思います。クオリティはわずかに劣るかもしれませんが,音色に魅力があります。微妙な差ですが。

あとから発売される方が良いかというとそうでもない場合もあるなということですね。

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ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」,第5番「運命」,第6番「田園」,第7番,他(アンタル・ドラティ指揮/ミネアポリス交響楽団/ロンドン交響楽団)

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ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」,第5番「運命」,第6番「田園」,第7番,他
アンタル・ドラティ指揮
ミネアポリス交響楽団(第3番),ロンドン交響楽団(その他)
1957年(第3番),1962年(第5番,第6番),1963年(第7番)
PROC-1413/5 (P)1958,61,63,64 Decca Music Group (国内盤)
タワーレコード企画盤 アンタル・ドラティの軌跡 Vol.1
好録音度:★★★★(第3番),★★★★☆(第5番,第6番,第7番)
参考: Tower Records

タワーレコードの企画盤です。

ドラティはマーキュリーのリビング・プレゼンスの録音が多数あり,今までにもブラームスの交響曲全集チャイコフスキーの交響曲全集レスピーギのリュートのための古代舞曲とアリアチャイコフスキーのくるみ割り人形全曲,弦楽セレナーデ,を取り上げ,いずれも好録音として紹介してきました。

本ディスクも録音に関しては全く同様です。毎度申し上げていますが,1960年前後の録音なのでクオリティに関しては時代相応であり,また,いわゆるオーディオ的優秀録音とは違うということをあらかじめご了承ください。

この録音の魅力は,そのリアルな生々しさと自然な音色,鑑賞の邪魔になる残響を廃した引き締まったサウンドにあります。楽器の魅力,音楽の鼓動がストレートに,そして身体全体に迫ってきます。一人一人の奏者の存在が見えてくるような分離の良さも特長です。

これも何度も言っていることですが,このような素晴らしい録音のお手本があるのに,なんで現代の録音エンジニアはそれを無視するような録音ばかりするのでしょうかね。ほんと残念でなりません。

なおこの中で第3番は,弦楽器のマイクセッティングが今ひとつ良くないのか,パート全体の音ではなく,一部の奏者の音に偏っているような気がします。これは少々残念なところです。