2023/04/02

R. シュトラウス:アルプス交響曲作品64
R. シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」作品30
R. シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」作品28(*)
サントゥ=マティアス・ロウヴァリ指揮/フィルハーモニア管弦楽団
2021年9月30日-10月1日 ロンドン,ロイヤル・フェスティヴァル・ホール
2022年3月20日 ロンドン,フェアフィールド・ホール(*)
Signum Classics SIGCD720 (P)(C)2023 Philharmonia Ltd. (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考:
アルプス交響曲とツァラトゥストラはライヴ録音,ドン・ファンとティルはスタジオ録音です。ロウヴァリとフィルハーモニア管はこの色彩豊かなオーケストレーションのR. シュトラウスの楽曲を細部まで緻密に,そして大きなスケール感で演奏していますね。聴き応えがあります。
一方録音なのですが,残響感はそれほど多くはなく聴きやすい録音だとは思いますが,中高域がなぜか飽和感というか歪みっぽく感じられ,特に弦楽器が硬く平板で詰まった音響に聴こえます。そのため高域がスッキリと伸びず,ヌケも悪く感じられます。また最近の録音としては中低域が控えめです。全体の出来としては悪いとは思わないのですが,好録音というには前記の点が引っかかります。惜しいです。なお,ライヴとスタジオ録音では意識される差はなく違和感もありません。ここはうまくまとめられていると思います。
2023/03/27

ドビュッシー:バレエ音楽「遊戯」
フランソワ=グザヴィエ・ロト指揮/ロンドン交響楽団
13 & 14 November 2018, 25 January 2018, Barbican Hall, London
LSO Live LSO0833 (P)(C)2023 London Symphony Orchestra (輸入盤)
好録音度:★★★★★
参考:
ロト指揮でロンドン交響楽団の自主レーベルのツァラトゥストラとくればこれは聴くしかありません! で,これは特に録音が素晴らしかったです。残響感はほとんどなく,各楽器の音がダイレクトに分離良く聴こえてきます。音が輝いています。オーケストラ録音としてほぼ不満を感じるところがありませんでした。
今のところ文句なしの好録音という点で愛聴盤候補になりました。演奏はじっくりと楽しみたいと思います。
2022/07/03

セバスティアン・ヴァイグレ指揮/フランクフルト歌劇場管弦楽団
2011-2018年 フランクフルト,アルテ・オーパー
OC003 (C)2020 OehmsClassics Musikproduktion (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
輸入元情報によると,このボックスセットは,2014年に「リヒャルト・シュトラウス生誕150年」を記念して立ち上げられたプロジェクトによるものということで,2011年から2018年にかけて収録されたものということです。収録曲は次の通りです。交響曲第2番というのは初めてかもしれません。あまり聴く機会のない珍しい曲も含まれていますね。
交響詩「英雄の生涯」作品40 (2011年6月19,20日)
交響詩「マクベス」作品23 (2013年5月26,27日)
交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」作品28 (2013年5月26,27日)
家庭交響曲作品53 (2012年1月15,16日)
交響詩「ドン・ファン」作品20 (2015年3月8,9日)
交響曲第2番ヘ短調作品12 (2014年3月2,3日)
アルプス交響曲作品64 (2015年11月1,2日)
交響詩「死と変容」作品24 (2015年3月8,9日)
交響的幻想曲「イタリアより」作品16 (2017年6月25,26日)
交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」作品30 (2018年3月18,19日)
交響詩「ドン・キホーテ」作品35 (2018年3月18,19日)
録音については,ややダイナミックレンジを圧縮したような感じがありますが,隈取りがはっきりしているという感じで各楽器が明瞭に分離良く聴こえてくるようで,ちょっと誇張気味かなと思うところもありますが,特にR. シュトラウスのような曲においてはより聴きやすく効果的で好ましく思いました。特に優れた録音ということはないと思いますが,R. シュトラウスの楽曲にふさわしい好録音と思います。
2022/06/04

アンドリス・ネルソンス指揮
ボストン交響楽団/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
2017-2021年 ボストン シンフォニー,ライプツィヒ ゲヴァントハウス
486 2040 (P)2022 Deutsche Grammophon (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
「ドン・キホーテ」でヨーヨー・マが,「ブルレスケ 」でユジャ・ワンが参加しています。2つのオーケストラは,実際にR. シュトラウスが振ったゆかりのあるオーケストラということで起用されたとのことです。収録曲と演奏しているオーケストラについては参考サイトでご確認いただければと思います。
今回は録音のみコメントします。残響は適度に抑えられ,適度な距離感で全体のまとまりと音場感のある音作りです。ドイツグラモフォンのオーケストラ録音として標準的な印象です。そつなく無難に仕上げているなという感じです。私としてはもう少し楽器の質感を強めに捉えて欲しかったと思いましたが,欠点が少なく良好な出来と思いました。どちらかといえばボストン交響楽団の録音の方がクッキリとしており,特にCD 7の「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」は低域が中高域に被らずレンジ感・量感を出していてオーディオ的にも面白い出来で良かったです。
2021/09/09

ジュゼッペ・シノーポリ指揮/シュターツカペレ・ドレスデン
1993年4月3-5日 ドレスデン,ゼンパーオーパー
PROC-1771 (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
TOWER RECORDS PREMIUM CLASSICS
タワーレコード企画盤。これは録音がとても良かったので一言だけコメントします。オーケストラの鳴り感がもの凄いのですが,これを余すところなく捉えています。フォルテでの飽和感も少なく,混沌としたり暑苦しくなったりせず伸びやかに鳴り切っています。残響は少なく極めて明瞭度が高く高域の伸びも申し分ありませんが,少し高域が刺激的に感じられるかもしれません。私は輝かしさがあって好感を持ちました。R. シュトラウスの音楽にふさわしい録音だと思います。
2021/08/15

R. シュトラウス:メタモルフォーゼン(弦楽七重奏編曲版)
ライプツィヒ弦楽四重奏団 Leipziger Streichquartett
録音不明
MDG 307 1142-2 (P)(C)2002 MDG (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
R. シュトラウスに弦楽四重奏曲があるとは知らなかったのですが,作品2で1880年16歳のときの作品で,まだまだR. シュトラウスらしさはないですが聴きやすい作品でした。
で,このディスクでの聴きものは弦楽七重奏版(Rudolf Leopold編曲)のメタモルフォーゼンですね。元々「23の独奏弦楽器のための習作」で弦楽二十三重奏曲ともいうべき作品なので,パート数が23→7と大幅に減らされているため,かなり音が削られているはずですが,曲のエッセンスを抽出しているというか,原曲の雰囲気を残しつつスッキリと聴かせてくれている感じがあって,捉えどころのなかったこの曲のアウトラインがはっきりとして取っつきやすくなり,これはこれで良いじゃないですか,と思いました。
録音ですが,残響は控えめで各楽器の音を明瞭に自然な音色で捉えていて良好です。優秀録音という感じではありませんが,欠点が少なく,弦楽アンサンブルの録音としてまずまずの好録音でした。
ライプツィヒ弦楽四重奏団はおびただしい数の録音を残し,今も精力的にディスクをリリースされ続けていますね。こういう珍しい曲も,質の高い演奏と良好な録音で残してくれていて感謝です。ディスク自体はすでに廃盤のようですが,Apple Music等のストリーミングで聴けるのは有り難いことですね。
2021/08/13

ヴラディーミル・ユロフスキー指揮/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
2016年4月30日 ロンドン、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール
LPO-0106 (P)(C)2018 London Philharmonic Orchestra (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:

ヴラディーミル・ユロフスキー指揮/ベルリン放送交響楽団
2019年2月22,24日 ベルリン,コンツェルトハウス
PTC 5186 802 (P)(C)2021 Pentatone Music (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
ユロフスキのアルプス交響曲ですが,ロンドン・フィルとの録音は2016年4月,ベルリン放送交響楽団との録音は2019年2月と,短期間で再録音されています。後者が発売になりましたので主に録音について聴き比べて見ました。(以下,ロンドン・フィルを①,ベルリン放送交響楽団を②とします)
①は比較的好きな録音の多いロンドン・フィル自主制作盤で,この録音も良好です。残響は控えめで各楽器は明瞭に分離良く捉えられていますし,高域のヌケも良好です。やや派手めで音質的にアラもありますが,R. シュトラウスに向いた音作りになっていると思います。
これに対して②はわずかながら控えめで地味に感じられますが,緻密で滑らかさがありオーディオ品質的にも良好です。中低域も控えめなのは好みが分かれるところかもしれません。
どちらの音質も一定水準以上で良好ですが,私の好みからすると①の方ですかね。聴いていて楽しいです。②の落ち着いた音質の方が好みという方もおられると思います。
2021/07/19

トマス・セナゴー指揮/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団
2018年3月14-19日, 8月7,8日 グラスゴー,ロイヤル・コンサート・ホール
CKD 510 (P)2019 Linn Records (C)2019 Outhere (輸入盤)
好録音度:★★★★★
参考:
先日取り上げたマーラー交響曲第7番(室内オーケストラ版)つながりで。同顔合わせのR. シュトラウス・シリーズの第1作目とのこと。英雄の生涯では,同楽団のコンサートミストレス,岩淵麻弥がソロを務めています。
今回は録音についてのみコメントします。残響感はあまりありません。各楽器,各パートを分離良く明瞭に捉えているのが好印象です。音色も癖がなく,変に響きが強調されることもなく,伸びもキレも良好です。ほんのわずかに残響の影響が感じられるものの十分許容範囲です。オーケストラ録音としてかなり良いと思いました。文句なしの好録音で五つ星評価としました。
今後の録音にも期待したいと思います。
2021/06/22

フランソワ=グザヴィエ・ロト指揮/南西ドイツ放送交響楽団
録音 2012-2015年
SWR19426CD (P)2012-2016 SWR Media Services (輸入盤)
好録音度:★★★★☆~★★★★
参考:
過去発売されてきた単売をまとめたボックスセット。収録曲は下記の通りです。
交響詩「英雄の生涯」作品40
交響詩「死と浄化(変容)」作品24
交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」作品28
交響詩「ドン・キホーテ」作品35
交響詩「マクベス」作品23
交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」作品30
交響的幻想曲 作品16「イタリアより」
アルプス交響曲 作品64
交響詩「ドン・ファン」作品20
家庭交響曲 作品53
メタモルフォーゼン~23の独奏弦楽器のための習作
R. シュトラウスの演奏としては大仰すぎるところがなく少し地味な印象を受けますが(録音のためかもしれませんが),整理され緻密に構築された音楽はこの指揮者の特質が出ているのではないかと思いました。
録音ですが,残響は適度に抑えられ全体に明瞭感をもって捉えられています。ダイナミックレンジも広く音色の癖も少なく,これらの曲にふさわしい録音になっていると思います。ただ,少しステージ感が狭めでギュッと詰め込まれた感じがあり,自然ではあるもののもう少し左右・奥行きの広がりを感じさせるように誇張して録っても良かったのではないかと思いました。個々の楽器の質感もこの録音としては弱めで,手が届きそうで届かないようなもどかしさも感じます。悪くはなく一定水準以上の録音とは思いますが,惜しいです。
なお本ボックスセットはレコード芸術誌2021年5月号で特選盤に選出されていました。納得です。
2020/10/30

ゲオルグ・ショルティ指揮/シカゴ交響楽団/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団/バイエルン放送交響楽団
1972年-1979年
PROC-2292/3 (P)(C)2020 Universal Music (国内盤)
好録音度:★★★★★
参考:
タワーレコード企画盤。収録曲は下記の通りです。
交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」作品30 (1975年) (*)
交響詩「英雄の生涯」作品40 (1977,78年) (**)
アルプス交響曲 作品64 (1979年) (***)
交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」作品28 (1975年) (*)
交響詩「ドン・ファン」作品20 (1972年) (*)
(*)シカゴ交響楽団
(**)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(***)バイエルン放送交響楽団
同じ収録曲でDECCAから発売されていたディスクを以前取り上げていました(→こちら)。
この録音はDECCA盤のレビューでも述べているように,アナログ後期の良好な録音一つで,その中でも特に私が気に入っているものの一つでした。今回のタワーレコードの企画盤は,商品紹介ページで次のように書かれています。
2020年最新マスタリング音源使用(英Classic Soundにて、本国のオリジナル・アナログ・マスターテープからダイレクトにDSD変換とマスタリングを行い、SA-CD層用のDSDマスターを制作。CD層用にはこのDSDマスターから44.1kHz/16bitにPCM変換を行いCDマスターを制作。アナログ・マスターテープはその経年劣化と保存状態に応じて、可能な範囲で入念な修復作業を行った後に変換作業を実施)
それで,CD層をDECCA盤と聴き比べてみると,DECCA盤よりも雑味が少なくよりマスターの音を忠実にデジタル化しているのではないかと思われる仕上がりになっていて,これはこれで良いと思いましたが,DECCA盤は密度の高さと力感があってこれはこれで悪くはないと思いました。好みで選んで良いのではないでしょうか。
私は今SA-CDを聴ける環境を持っていないので今回はCD層での比較でしたが,このディスクの本当の価値はSA-CDにあるのでしょうね。
2019/10/16

R. シュトラウス:交響詩「死と変容」作品24
R. シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」作品28
R. シュトラウス:7つのヴェールの踊り(「サロメ」作品54より)
リッカルド・シャイー指揮/ルツェルン祝祭管弦楽団
2017年8月11,12日 ルツェルン,ルツェルン文化会議センター
483 3080 (P)(C)2019 Decca Music Group (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
Apple Musicで試聴して録音が好みだと思えたので購入することにしました。今回は録音のみのコメントです。
録音は残響少なめで,直接音を主体に各楽器をクッキリと輝きのある音で描き出しているのが特長です。音に伸びがあり曇りがないのも良いです。オーケストラの録音としてほぼ不満なく良いと思います。
そしてもう一つ特徴的なのがフォルテの鳴り感です。もしかしたら昨今叩かれることもある(^^;音圧競争のテクニックを使ってフォルテの平均音圧を上げているのでは?と思ってしまいます。実際のところはわからないのですが,もし使っていたとしてもこれくらいなら許容範囲かと思いますし,多少のダイナミックレンジ圧縮は違和感のない範囲でうまく使う分には悪くないと思っています。
ということで,R. シュトラウスの管弦楽曲を気持ち良く聴くことのできる好録音でした。ツァラトゥストラは好きな曲なのでじっくりと楽しみたいと思います。
2019/10/02

R. シュトラウス:献呈作品10-1,愛を抱いて作品32-1(チェロとピアノ編)
R. シュトラウス:交響詩「ドン・キホーテ」作品35
ダニエル・ミュラー=ショット Daniel Muller-Schott (Cello)
ヘルベルト・シェフ Herbert Schuch (Piano)
アンドルー・デイヴィス指揮/メルボルン交響楽団
2019年1月17日 ドイツ放送室内楽ホール,2017年6月21-26日 メルボルン,アーツ・センター,ハマー・ホール
C968191 (P)2019 Orfeo (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
Twitterで録音が良いとご紹介いただいたディスクです。有り難うございます。Apple Musicで早速聴いてみました。私の中では,ミュラー=ショットはケラスと並ぶ二大超美音チェリスト(^^;として好きなので,楽しみに聴かせていただきました。
このディスクにはチェロ・ソナタとチェロ協奏曲が収録されていますが,録音としては特にチェロ・ソナタの方が,深々と響く低音域から美しい高音域でとても綺麗に捉えられていて,ミュラー=ショットの美音を堪能することが出来ました。
チェロ協奏曲の方は拍手の入るライヴ録音で,脚色のほとんどない自然さが魅力の録音で,こちらも同様にチェロの音色を存分に楽しめる録音ではあったのですが,欲を言えば,もう少し寄って生々しさを強めに出ていたらなぁと思いました。
いずれにしてもチェロの音色を堪能できる好録音であることに間違いないと思いました。ご紹介に感謝!
2019/03/31

ルドルフ・ケンペ指揮/シュターツカペレ・ドレスデン
1970-1975年 ドレスデン,ルカ教会
Warner Classics 0190295542511 (P)2019 Parlophone Records (輸入盤)
好録音度:★★★★~★★★★☆
参考:
2013年に発売されたリマスター盤ボックスセットの再発売。アナログ後期の録音。とはいえ音色はやや古臭く少し演出がかっていたり,フォルテシモで飽和感があったりしてクオリティが良いとは言えません。またダイナミックレンジを少し圧縮したようなデフォルメ感や不自然さもあります。
しかし,弦楽器を手前に据えたサウンドの構成は好ましいですし,音色はやや中高域に癖が感じられるものの曇ったようなところも少なく,シュターツカペレ・ドレスデンの豊潤なサウンドを堪能できるという点では悪くないと思いますし,自然さは犠牲になっているかもしれませんが音楽として面白く楽しくワクワクさせるという点で優れていると思います。
欠点も多くありますが,良い点がそれを上回る好録音でした。
2018/09/30

ロリン・マゼール指揮/バイエルン放送交響楽団
録音 1995年2月6-7日 Herkulessaal der Residenz, Munich
好録音度:★★★★
※ジャケット写真は解説書に掲載されているもの

ロリン・マゼール指揮/バイエルン放送交響楽団
録音 1995年2月6-8日 Herkulessaal der Residenz, Munich
好録音度:★★★★☆
※ジャケット写真は解説書に掲載されているもの

ロリン・マゼール指揮/バイエルン放送交響楽団
録音 1996年11月14,15日 Studio 1 of the Bavarian Radio
好録音度:★★★★
※ジャケット写真は解説書に掲載されているもの

ロリン・マゼール指揮/バイエルン放送交響楽団
録音 1998年3月1-4日 Herkulessaal der Residenz, Munich
好録音度:★★★★☆
※ジャケット写真は解説書に掲載されているもの
今回は録音のみコメントします。1990年代の後半からレーベルがRCAに移っているようで,録音の傾向も全体のまとまり,自然さを重視した音作りになっているように思います。そのため,不自然さやあざとさはなくなっていますが,一方で個々の楽器の質感はやや感じ取りにくくなっています。とはいえ明瞭感や高域の伸びなどまずまず良好で,特にツァラトゥストラやアルプス交響曲は良い状態だと思います。
ただちょっと出来にばらつきがあって,家庭交響曲や英雄の生涯は少しベールが被ったように音色にくすみが見られて好録音というには少し物足りなく感じました。気になるのは,例えばツァラトゥストラと家庭交響曲は解説書に記載されている録音日がほぼ同じにも関わらず,録音の少し違って聴こえることで,この解説書の記載内容は信用できるのだろうかとちょっと疑ってしまいました。
あと,ジャケット写真を見ると,ドルビーサラウンドのロゴが入っています。発売当時を思い出すと,確かこれらはステレオでも一応楽しめるが,ドルビーサラウンドデコーダを通すとサラウンドで楽しめるというものだった気がします。そのためかステレオでしか聴かない私にとってはあまり印象の良いものではなかったのですが,これを聴く限りはドルビーサラウンドのエンコードがされたままの音源なのか,リマスタリングされた音源なのかはわかりませんでした。まあいずれにしてもこれなら問題ないのですが。

録音 1977~1999年
88697932382 (P)(C)2011 Sony Music Entertainment (輸入盤)
参考:
少しずつ聴き進めています。なかなか一気に聴けないので,一言ずつにはなりますが,聴いたものからコメントを残していきたいと思います。(記2018/09/24)
レビュー済みディスク
[CD 7] ベルリオーズ:幻想交響曲(クリーヴランド管弦楽団)
[CD 10] ホルスト:組曲「惑星」,ラヴェル:ボレロ(フランス国立管弦楽団)
[CD 11] マーラー:交響曲第1番「巨人」(フランス国立管弦楽団)
[CD 19] R. シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」作品40(クリーヴランド管弦楽団)
[CD 26-28] チャイコフスキー:後期交響曲集(クリーヴランド管弦楽団)
[CD 20-23] R. シュトラウス:管弦楽曲集(バイエルン放送交響楽団)
[CD 29-30] ワーグナー:管弦楽曲集(ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)
過去のレビュー記事
ベートーヴェン:交響曲全集(クリーヴランド管弦楽団)
シベリウス:交響曲全集(ピッツバーグ交響楽団)
(※今改めて聴くとだいぶ違うコメントになるような気がします...)
2018/09/29

ロリン・マゼール指揮/クリーヴランド管弦楽団
録音 1977年1月10日 クリーヴランド
好録音度:★★★★☆
※ジャケット写真は解説書に掲載されているもの
これは録音が好きですね。マルチマイク的なあざとさ,不自然さは若干あるものの,オーケストラのそれぞれの楽器を質感高く分離良く捉えていて,残響は少し多めに入っているにもかかわらず明瞭感,音色の自然さ,高域のヌケの良さなど,いずれも良好です。細部まで分離良くくっきり聴こえてくるのは本当に気持ちが良いです。特にこのR. シュトラウスの管弦楽曲には最適な録り方だと思います。

録音 1977~1999年
88697932382 (P)(C)2011 Sony Music Entertainment (輸入盤)
参考:
少しずつ聴き進めています。なかなか一気に聴けないので,一言ずつにはなりますが,聴いたものからコメントを残していきたいと思います。(記2018/09/24)
レビュー済みディスク
[CD 7] ベルリオーズ:幻想交響曲(クリーヴランド管弦楽団)
[CD 10] ホルスト:組曲「惑星」,ラヴェル:ボレロ(フランス国立管弦楽団)
[CD 11] マーラー:交響曲第1番「巨人」(フランス国立管弦楽団)
[CD 19] R. シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」作品40(クリーヴランド管弦楽団)
[CD 26-28] チャイコフスキー:後期交響曲集(クリーヴランド管弦楽団)
[CD 20-23] R. シュトラウス:管弦楽曲集(バイエルン放送交響楽団)
[CD 29-30] ワーグナー:管弦楽曲集(ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)
過去のレビュー記事
ベートーヴェン:交響曲全集(クリーヴランド管弦楽団)
シベリウス:交響曲全集(ピッツバーグ交響楽団)
(※今改めて聴くとだいぶ違うコメントになるような気がします...)
2018/07/18

R. シュトラウス:「サロメ」より7つのヴェールの踊り
R. シュトラウス:「影のない女」管弦楽曲集
ヴラディーミル・ユロフスキ指揮/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
30 April 2016, 19 January 2013, 26 September 2012, Southbank Centre's Royal Festival Hall
LPO-0106 (P)(C)2018 London Philharmonic Orchestra (輸入盤)
好録音度:★★★★★
参考:
今回は録音のみのコメントです。ユロフスキ指揮ロンドン・フィルの録音は今までにも何度か取り上げてきましたが,いずれもなかなかの好録音でした(例えばチャイコフスキー交響曲第4番,第5番)。なのでこのディスクも期待して聴いてみましたが,期待を裏切りませんでした。
残響感はあまりなく,各楽器が適度にフォーカスされて明瞭で自然な音色であり,また伸びも十分にあります。演出感もほとんどなく実在感があります。高域にも低域にもレンジ感があり,特に低域は響きが締まっていて中高域への被りも皆無。ものすごく良いというわけではありませんし,オーディオ的に優れているかというとそうでもないかもしれませんが,私としてオーケストラ録音としてはほぼ欠点が見当たらない,マイナスポイントのない好録音だと思った次第です。
今後の録音にも期待します。
2017/10/31

R. シュトラウス:交響詩「死と浄化」作品24
ケント・ナガノ指揮/エーテボリ交響楽団
2016年2月15-20日,2016年6月9-11日
B108092 FARAO CLASSICS (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
先日取り上げたケント・ナガノ指揮によるアルプス交響曲に続く第二弾。メディアの発売はまだですが一足先にApple Musicで聴いてみました。
録音はアルプス交響曲同様で,音色を損なう邪魔になる残響はほとんど感じられず,各楽器が明瞭に分離良く聴こえますし,中低域のタイトな響きも良いと思います。ちょっと詰まった感じがあるのでもう少し音に伸びがあればと思うのですが,ほんのわずかなことで,十分好録音ですね。
発売が楽しみです。
2017/10/22

ケント・ナガノ指揮/エーテボリ交響楽団
2014年11月 エーテボリ・コンサート・ホール
B108091 FARAO CLASSICS (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
2014年から同楽団の首席指揮者を務めているケント・ナガノ指揮によるR. シュトラウスの第一弾。第二弾はこの11月に「英雄の生涯」,「死と浄化」,第三弾は来年秋に「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」,「家庭交響曲」が予定されているとのことです。
このディスクは特に録音が気に入りました。残響を抑え,直接音主体に各楽器を分離良く明瞭に捉えていますし,中低域のタイトで締まった響きも良いと思います。R. シュトラウスの音楽を大きなスケールで克明に聴かせてくれる好録音です。
ツァラトゥストラが予定に入っていないのが個人的には残念。
2017/09/17

R. シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」作品28
R. シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」作品35
グスターボ・ドゥダメル指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
Philharmonie, Großer Saal, Berlin, 4/2012, 1&2/2013
00289 479 1041 (P)2013 Deutsche Grammophon (輸入盤)
好録音度:★★★★☆(Zarathustra), ★★★★(Till Eulenspiegels, Don Juan)
参考:
とちらかというとベルリン・フィルにしてはやや控え目な表現に徹しているように思いますが,その分細部まで緻密に作り込んでいるように感じます。私の好みからするともう少しダイナミックで躍動的に演奏して欲しいと思うのですが,ツァラトゥストラならまあこれでもありかなと思います。そういう点でティルとドン・ファンは少しもの足りないかな...
録音ですが,ツァラトゥストラと他の曲では少し異なります。ツァラトゥストラは少し楽器の捉え方が弱く,もう少し質感を強めに出して欲しいとは思いますが,低域から高域までレンジ感があり,音に伸びも感じられます。個人的には弦楽器をもう少し前に張り出すように録って欲しいところです。また密度感があるのも今どきの録音です。まずます良好です。
一方ティルとドン・ファンはツァラトゥストラに比べると精彩に欠け,音が曇りがちで全体にこぢんまりとしています。こちらはわずかながら良くありません。
2017/09/16

R. シュトラウス:メタモルフォーゼン(23の独奏弦楽器のための習作)
パーヴォ・ヤルヴィ指揮/NHK交響楽団
2016年2月17,18日 東京,サントリーホール
SICC 10219 (P)2017 Sony Music (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
R. シュトラウスの交響詩ツィクルスの第3弾。第1弾,第2弾も取り上げていました。ツァラトゥストラはR. シュトラウスの中で最も好きな曲なので,これがリリースされるのを楽しみに待っていました。そして期待を裏切らない見事な出来だと思います。統制の取れた弦楽器,鳴りと安定感の素晴らしい金管,この曲を演奏するのに不足はないですね。メタモルフォーゼンは弦楽器のみで演奏される曲で,弦楽オーケストラが好きな私なのですが,混沌としていて掴み所がなく,この曲はちょっと苦手です。
そして録音ですが,傾向的には前2作と共通しており,残響感を少し抑え気味にして密度高く音を詰め込みスケールの大きなサウンドに仕立てています。私としては少し音を詰め込みすぎていて見通しと分離が良くなく飽和感があり(実際に飽和はしてないと思いますが)伸びや透明感に欠け,もう少しすっきりしたサウンドに仕上げて欲しいとは思うのですが,これが今どきの優秀録音なのかもしれません。でもまあ良好な部類に入ると思います。
2017/08/27

ツェムリンスキー:交響詩「人魚姫」
エマニュエル・クリヴィヌ指揮/ルクセンブルク・フィルハーモニー管弦楽団
2015年録音
ALPHA 236 (P)2015 (C)2016 ALPHA CLASSICS (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
録音のみのコメントです。このディスクはまずまずの好録音でした。邪魔になる残響が少なく,各楽器の明瞭感,分離勘が良く,音の伸び,透明感も良好です。低域も伸びているのですが量感は少なめでもう少しあっても良いかなとは思います。こういうキレの良い録音は聴いていて気持ちが良いですね。
ツェムリンスキーの人魚姫は「アンデルセンの童話による全3楽章の幻想曲」という副題が付いているようで,初演後出版されずに約80年間埋もれており,1980年に楽譜が発見されたとのことです。このあたりの経緯がHMV Onlineの曲目紹介で詳しく触れられていましたので,ご興味があればご参照ください。もっと気味の悪い音楽かと思ったのですが,意外に聴けました。好きになれるかどうかは別ですが(^^;。
2016/09/27

R. シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」作品28
R. シュトラウス:「ばらの騎士」組曲
パーヴォ・ヤルヴィ指揮/NHK交響楽団
2015年10月14,15日 東京,サントリーホール
SICC 19020 (P)2016 Sony Music (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
ドン・キホーテのチェロはトルルス・モルク,ヴィオラは佐々木 亮が担当されています。P. ヤルヴィとN響のR. シュトラウス・ツィクルスは,ドン・ファン,英雄の生涯に続く第2弾ですね。R. シュトラウスはオーケストラの巧さが演奏の出来に直結すると思うのですが,そこはさすがN響です。ちょっと真面目すぎてもう少し茶目っ気があっても良いのかなとは思いますが,そこは指揮者の趣味ですかね(^^;。
録音ですが,ドン・ファン,英雄の生涯と同じ傾向の録音ではあるものの,今回の方が少し残響を抑えてすっきりとさせクリアになっているように思います。演出色が少なく音色も自然なところは好感が持てます。もう少し寄って質感を強めに出して欲しいというのと,ダイナミックレンジを広く取りすぎていて少し大きめの音量で聴かないと物足りなく感じられるというところでしょうか。基本的には良いと思うので,あと一歩頑張ってくれればと思います。次作にも期待!
2015/12/12

R. シュトラウス:交響詩「死と浄化」作品24
R. シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」作品28
マンフレート・ホーネック指揮/ピッツバーグ交響楽団
2012年6月8-10日 ピッツバーグ,ハインツ・ホール
FR707SACD (P)2013 Reference Recordings (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考:
ホーネック指揮ピッツバーグ交響楽団のディスクをもう一つ。演奏と録音の傾向は先に取り上げたドヴォルザーク交響曲第8番と同じです。ゴージャスなサウンドで見事に本領が発揮されています。理屈抜きに楽しめます(^^。
タグ: [管弦楽曲]
2015/10/04

R. シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」作品40
パーヴォ・ヤルヴィ指揮/NHK交響楽団
2015年2月18, 19日 サントリー・ホール
SICC 19003 (P)(C)2015 Sony Music (国内盤)
好録音度:★★★★
参考:
さて,肝心の録音ですが,響きを多く取り入れたホール音響再現重視の録音です。音のなめらかさ,緻密さなどオーディオ的なクオリティは良好,残響の量の割には音の濁りや曇りは少なく,その点は好感が持てます。ただ,全体の音のまとまりはあるものの,個々の楽器の質感,生の質感は希薄であり,分離感もあまりなく,細部が感じ取りにくいため,もどかしさがあります。また,残響の影響による若干のモゴモゴ感もあってすっきりしません。フォルテシモでの飽和感はないものの,混沌としてうるさく感じるのも音場偏重の音作りのためかと思います。
私としては上記の通り不満が残るのですが,おそらく雑誌等では優秀録音として取り上げられるであろうと予想します(もちろん私としては残念です(^^;)。
一点付け加えておくと,ヘッドホンで聴くと「英雄の生涯」のヴァイオリン・ソロが,位相がねじれたように不自然に聴こえ,かなり苦痛でした。ヘッドホンでの鑑賞はお勧めできません(ヴァイオリン・ソロだけなのですが...)。
また,いくつかのヘッドホンで聴き比べたのですが,例えばSennheiser HD650やbeyerdynamic T90のように音場が広いものよりも,Sennheiser HD25-1 IIのようにダイレクトに耳に入ってくるようなものの方が向いているようでした(あくまで個人の感想です(^^;)。
タグ: [管弦楽曲]
2015/09/15

R. シュトラウス:「影のない女」組曲 作品65
大植英次指揮/ミネソタ管弦楽団
10/1997, Orchestra Hall, Minneapolis, Minnesota
RR83 (P)(C)1998 Reference Recordings (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考:
まず自然な音色で誇張もなく演出感もない音作りに好感を持ちました。直接音が主体で明瞭であり,個々の楽器の分離もまずまず良好で,残響は少しありますがあまり気になりません(ヴァイオリンのソロは少し残響の影響が気になります)。そして一番感心したのはフォルテシモの鳴り方です。一般的な録音では飽和感がありやたらうるさく混沌とすることが多いのですが,この録音では大きな音量で鳴っているにも関わらず飽和感もありませんし,まったく破綻することなくそれぞれの楽器の音がしっかりと見通しよく存在感を持って鳴っているのです。
こういう録音にはなかなか出会いません。優秀録音といっても良いのではないでしょうか。18年くらい前の録音ですが,こんなに良い録音のお手本があるのです。見習って欲しいですね。
2013/12/22

ダニエル・ハーディング指揮/サイトウ・キネン・オーケストラ
2012年8月23,25日 キッセイ文化ホール(長野県松本文化会館)
DECCA UCCD-1380 (P)2013 Saito Kinen Festival (国内盤)
好録音度:★★★★~★★★★☆
参考:
その録音ですが,ライヴ録音としてかなり自然で,ホールトーンも抑えられて音色に変な色づけもありません。低域から高域までバランス良く,締まりがあるのも良い点です。こういう広いダイナミックレンジを要求されるような曲でありながら,平均レベルを少し高めになるように録られているので聴きやすいのも私としては良いと思う点です。オーディオ的なクオリティも高く全く問題ありません。
しかし,あまりにも全体がまとまりすぎているというか,溶け合いすぎて,個々の楽器の分離感がなく質感が希薄で今ひとつ感じられないのが不満です。私にはワンポイント的なサウンドに聴こえ,これを好ましく感じる方もいらっしゃると思いますが,手が届きそうで届かないようなもどかしさがあります。ホールの後ろの方の席で聴いている感じとでも言いましょうか。
これは「優秀録音かもしれないが,好録音とはちょっと違う」録音の一例と言えるかもしれません。もう少し聴き込んで私の不満の正体を見極めておきたいところです。(評価は変わるかもしれません)
タグ: [管弦楽曲] [優秀録音盤を聴く]
2013/07/14

ズービン・メータ指揮/ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団
Royco Hall, UCLA, May 1975
417 717-2 (P)1976 (C)1987 The Decca Record Company (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: HMV Online
先に取り上げたドヴォルザーク交響曲第8番,マーラー交響曲第5番と比べ響きは抑え気味で,個々の楽器の質感を大切にしている点は同じですが,これはさらに鮮度が上がり音の輝きが感じられる素晴らしい録音です。低域は少し抑え気味ですが,中高域への被りもなく,全体をキリッと引き締めています。
勢いのある躍動感に満ちた演奏と相まって,これは本当に良いディスクだと思います。とても充実感があります。こちらまで元気が出ますね。
2012/04/15

R. シュトラウス:組曲「町人貴族」作品60
オルフェウス室内管弦楽団
1991年4月
435 871-2 (P)1992 Deutsche Grammophon (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Amazon.co.jp
録音ですが,他のオルフェウス室内管弦楽団の録音と同様,すっきりと聴きやすい録音で,すごく良いわけではありませんがマイナス点もほとんどありません。もう少し各楽器の質感が強く出ていると完璧なのですが。
確か私はこのディスクをAmazon.co.ukのマーケットプレイスから購入しましたが,到着したものを見てびっくり,図書館落ちのもののようで,ディスクに直接“PHOENIX PUBLIC LIBRATY”と書いたシールと管理番号が書いたシールが貼ってあったり,解説書にスタンプが押してあったり(DISCARDEDというスタンプも押してありました)と,ひどいものでした。信号面は図書館落ちのディスクにしては綺麗でしたが,それでも大きな傷がいくつか付いていました。商品状態の記述にはなかったのでちょっと頭にきてクレームを付けようかとも思いましたが,何とか再生も出来るので我慢して聴くことにしましたが,時々こういうのがあるので気をつけないといけないですね。
2012/04/05
R. シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」作品30
R. シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」作品40
R. シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」作品20
R. シュトラウス:楽劇「ばらの騎士」作品59よりワルツ第1番,第2番 (*)
R. シュトラウス:歌劇「カプリッチョ」作品85より六重奏曲 (*)
R. シュトラウス:メタモルフォーゼン(23の独奏弦楽器のための)
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮
サンフランシスコ交響楽団
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 (*)
1989~1996年録音
参考: HMV Online,
Tower Records
前のエントリでも紹介したブロムシュテット指揮/サンフランシスコ交響楽団のR. シュトラウスがDouble Deccaで一部復活しました! 入手しづらかっただけにうれしい復活です。アルプス交響曲が入っていないのが残念ですが。発売日は4月30日頃のようです。
R. シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」作品40
R. シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」作品20
R. シュトラウス:楽劇「ばらの騎士」作品59よりワルツ第1番,第2番 (*)
R. シュトラウス:歌劇「カプリッチョ」作品85より六重奏曲 (*)
R. シュトラウス:メタモルフォーゼン(23の独奏弦楽器のための)
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮
サンフランシスコ交響楽団
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 (*)
1989~1996年録音
参考: HMV Online,
前のエントリでも紹介したブロムシュテット指揮/サンフランシスコ交響楽団のR. シュトラウスがDouble Deccaで一部復活しました! 入手しづらかっただけにうれしい復活です。アルプス交響曲が入っていないのが残念ですが。発売日は4月30日頃のようです。
タグ: [管弦楽曲]
2012/04/05



R. シュトラウス:ツァラトゥストラはこう語った 作品30
R. シュトラウス:死と変容 作品24
R. シュトラウス:ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら 作品28
Davies Symphony Hall, San Francisco, November 1994
(a) 289 448 815-2 (P)(C)1998 The Decca Records Company Limited (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Amazon.co.jp
R. シュトラウス:アルプス交響曲 作品64
R. シュトラウス:ドン・ファン 作品20
Davies Symphony Hall, San Francisco, 31 May - 1 June 1988
(b) 421 815-2 (P)(C)1990 The Decca Record Company Limited (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Amazon.co.jp
R. シュトラウス:英雄の生涯 作品40
R. シュトラウス:メタモルフォーゼン AV142
Davies Symphony Hall, San Francisco, 21, 24, 25 February 1992
(c) 436 596-2 (P)(C)1994 The Decca Record Company Limited (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Amazon.co.jp
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮 Herbert Blomstedt
サンフランシスコ交響楽団 San Francisco Symphony
シベリウスの交響曲全集が良かったブロムシュテット/サンフランシスコ交響楽団の演奏がふと聴きたくなって手に入れました。演奏については上手く言い表せないので録音について少しだけ。
広帯域でフラット,密度感がありながら濃くなく,インパクトはそれほどありませんが,素直で癖のない音で聴きやすいです。オーディオ品質も良く優秀録音と言えるかもしれません。もう少しそれぞれの楽器にフォーカスして質感を強めに捉えていればなお良かったと思うのですが(特に弦楽器),まあそれでもかなり良い部類に入ると思います。DECCAらしい録音です。
ブロムシュテット/サンフランシスコ交響楽団のディスクは現在は少し入手性が良くないのが残念ですね。
※(c)のディスクを追加しました(2012/04/05)
プロフィール
Author: 𝕥𝕤𝕪𝟚𝟚𝟟 (@tsy227)
主に音楽とオーディオについて書いています。特に録音にこだわって書いていきます。私の録音に対する考え方を『「好録音」の録音評価のスタンスについて』という記事で表明しました。ご一読いただければ幸いです。
【関連サイト】
掲載ディスク一覧: 取り上げたCD一覧(休止中)
CD試聴記: バッハ無伴奏Vn/Vc聴き比べ
ヘッドホン・イヤホン 周波数特性 測定結果
T.S. @tsy227: ツィッターアカウント
TS note: 音楽・オーディオ以外の記事
メールはこちらまで
最新記事
- バーンスタイン/ウィーン・フィルのベートーヴェン:交響曲全集(タワレコ盤)に収録されているプロメテウスの創造物序曲の最後の音の抜けについて (12/09)
- シューマン:交響曲第1番「春」,第3番「ライン」(フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮/アントワープ交響楽団) (11/25)
- ハイドン:後期交響曲集Vol.2 第96番「奇跡」,第97番,第98番(アダム・フィッシャー指揮/デンマーク室内管弦楽団) (11/25)
- ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」,第6番「田園」(アントネッロ・マナコルダ指揮/カンマーアカデミー・ポツダム) (11/24)
- ブルックナー:交響曲第5番(1878年 ノヴァーク版)(マルクス・ポシュナー指揮/ウィーン放送交響楽団) (11/24)
最新コメント
- 𝕥𝕤𝕪𝟚𝟚𝟟 (@tsy227):ベートーヴェン:交響曲全集(レナード・バーンスタイン指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団) ※3種類の音質比較 (12/09)
- b.c.:ベートーヴェン:交響曲全集(レナード・バーンスタイン指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団) ※3種類の音質比較 (12/09)
- 𝕥𝕤𝕪𝟚𝟚𝟟 (@tsy227):バッハ:ゴルトベルク変奏曲(ヴィキングル・オラフソン) (11/12)
- haydn2:バッハ:ゴルトベルク変奏曲(ヴィキングル・オラフソン) (11/05)
- 𝕥𝕤𝕪𝟚𝟚𝟟 (@tsy227):イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全曲(戸田弥生) (09/24)
- 𝕥𝕤𝕪𝟚𝟚𝟟 (@tsy227):ショパン:練習曲集 作品10 第4番 嬰ハ短調 快速ランキング! (09/24)
- Vasilevich:イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全曲(戸田弥生) (09/22)
カテゴリ
月別アーカイブ
- 2023/12 (1)
- 2023/11 (8)
- 2023/10 (4)
- 2023/09 (23)
- 2023/08 (7)
- 2023/07 (13)
- 2023/06 (16)
- 2023/05 (20)
- 2023/04 (7)
- 2023/03 (20)
- 2023/02 (36)
- 2023/01 (10)
- 2022/12 (5)
- 2022/11 (15)
- 2022/10 (18)
- 2022/09 (24)
- 2022/08 (11)
- 2022/07 (5)
- 2022/06 (17)
- 2022/05 (12)
- 2022/04 (11)
- 2022/03 (16)
- 2022/02 (15)
- 2022/01 (19)
- 2021/12 (12)
- 2021/11 (20)
- 2021/10 (9)
- 2021/09 (18)
- 2021/08 (21)
- 2021/07 (24)
- 2021/06 (13)
- 2021/05 (14)
- 2021/04 (7)
- 2021/03 (9)
- 2021/02 (11)
- 2021/01 (12)
- 2020/12 (14)
- 2020/11 (10)
- 2020/10 (8)
- 2020/09 (25)
- 2020/08 (8)
- 2020/07 (4)
- 2020/06 (8)
- 2020/05 (13)
- 2020/04 (7)
- 2020/03 (12)
- 2020/02 (13)
- 2020/01 (7)
- 2019/12 (9)
- 2019/11 (18)
- 2019/10 (18)
- 2019/09 (29)
- 2019/08 (12)
- 2019/07 (17)
- 2019/06 (12)
- 2019/05 (12)
- 2019/04 (11)
- 2019/03 (18)
- 2019/02 (11)
- 2019/01 (5)
- 2018/12 (9)
- 2018/11 (9)
- 2018/10 (19)
- 2018/09 (31)
- 2018/08 (14)
- 2018/07 (11)
- 2018/06 (6)
- 2018/05 (16)
- 2018/04 (18)
- 2018/03 (11)
- 2018/02 (12)
- 2018/01 (15)
- 2017/12 (11)
- 2017/11 (18)
- 2017/10 (22)
- 2017/09 (10)
- 2017/08 (9)
- 2017/07 (16)
- 2017/06 (6)
- 2017/05 (21)
- 2017/04 (11)
- 2017/03 (16)
- 2017/02 (13)
- 2017/01 (18)
- 2016/12 (10)
- 2016/11 (26)
- 2016/10 (16)
- 2016/09 (15)
- 2016/08 (19)
- 2016/07 (15)
- 2016/06 (20)
- 2016/05 (17)
- 2016/04 (12)
- 2016/03 (17)
- 2016/02 (34)
- 2016/01 (7)
- 2015/12 (17)
- 2015/11 (9)
- 2015/10 (20)
- 2015/09 (14)
- 2015/08 (17)
- 2015/07 (24)
- 2015/06 (22)
- 2015/05 (21)
- 2015/04 (14)
- 2015/03 (15)
- 2015/02 (8)
- 2015/01 (13)
- 2014/12 (10)
- 2014/11 (15)
- 2014/10 (12)
- 2014/09 (8)
- 2014/08 (12)
- 2014/07 (13)
- 2014/06 (17)
- 2014/05 (13)
- 2014/04 (14)
- 2014/03 (13)
- 2014/02 (8)
- 2014/01 (13)
- 2013/12 (15)
- 2013/11 (9)
- 2013/10 (5)
- 2013/09 (8)
- 2013/08 (4)
- 2013/07 (13)
- 2013/06 (17)
- 2013/05 (11)
- 2013/04 (4)
- 2013/03 (19)
- 2013/02 (11)
- 2013/01 (14)
- 2012/12 (15)
- 2012/11 (8)
- 2012/10 (13)
- 2012/09 (26)
- 2012/08 (14)
- 2012/07 (12)
- 2012/06 (14)
- 2012/05 (10)
- 2012/04 (15)
- 2012/03 (19)
- 2012/02 (21)
- 2012/01 (24)
- 2011/12 (11)
- 2011/11 (15)
- 2011/10 (21)
- 2011/09 (8)
- 2011/08 (6)
- 2011/07 (10)
- 2011/06 (8)
- 2011/05 (13)
- 2011/04 (5)
- 2011/03 (5)
- 2011/02 (13)
- 2011/01 (9)
- 2010/12 (14)
- 2010/11 (9)
- 2010/10 (18)
- 2010/09 (14)
- 2010/08 (18)
- 2010/07 (20)
- 2010/06 (14)
- 2010/05 (15)
- 2010/04 (18)
- 2010/03 (26)
- 2010/02 (18)
- 2010/01 (22)
- 2009/12 (26)
- 2009/11 (35)
- 2009/10 (28)
- 2009/09 (24)
- 2009/08 (14)
- 2009/07 (11)
タグ一覧
※各エントリに設定中です(未完)