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バッハ:平均律クラヴィーア曲集(エフゲニー・コロリオフ)

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バッハ:平均律クラヴィーア曲集
(a) 第一巻 BWV846-869 (TACET 93)(録音 Frankfurt/Main, 1998-99)
(b) 第二巻 BWV870-893 (TACET 104)(録音 Frankfurt/Main, 2001)
エフゲニー・コロリオフ(Evgeni Koroliov)(Piano)
(P)(C)2000,2002 TACET (輸入盤)
好録音度:★★★☆
参考url: HMV Online (a)icon,(b)icon

「平均律」と日本語訳されていますが,オクターブを対数等分割したいわゆる現代の「平均律」ではなく,「ほどよく調律された」別の調律法のことであることを,恥ずかしながらつい最近知りました(なるほど,確かに原題は「平均律」とは書いていないですね...)。バッハの平均律,最初は面白さがわからなかったのですが,最近になって少しだけその楽しさがわかってきた気がします。こういう音楽に面白味を感じてきた自分がちょっとうれしかったりします(^^;。

平均律クラヴィーア曲集はグールドの第一巻を持っていただけで,それもあまり聴いてこなかったので,自分にとってまだまだ馴染みのない曲集です。演奏の善し悪しなどまだまだわかりませんが,コロリオフ氏の演奏は至極真っ当で癖がない印象で安心して聴けます。平均律は当面この1セットがあれば私としては十分という感じです。

録音はまずまず良好ですが,もう少し輪郭をはっきりとクリアーに捉えて欲しかったなと思います。このCDも優秀録音とのもっぱらの評判のようですが,私の好みとはちょっと異なります。TACETの録音のコンセプトは基本的には私には合わないようです。

(Side Bからの移行記事)[バッハ][器楽曲][ピアノ]

モーツァルト:弦楽四重奏曲全集(アマデウス四重奏団)

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モーツァルト:弦楽四重奏曲全集
アマデウス四重奏団(Amadeus Quartet)
DG 423 300-2 (P)1964,1966,1967,1969,1977 Polydor International GmbH (輸入盤)
好録音度:★★★☆~★★★★☆
参考url: HMV Onlineicon

一番最初に手に入れたモーツァルトの弦楽四重奏曲のCDがこの全集でした。長い間これだけを聴き続けてきたので,私の中では「モーツァルトの弦楽四重奏曲=アマデウス四重奏団の全集」という具合に染みついてしまっています。他の演奏をいくつか聴いてみた今でも私にとってのベストはやっぱりこの全集です。

この演奏の良さはハイドンの弦楽四重奏曲集と全く共通しています。演奏者自身が一所懸命にアンサンブルを楽しんでいる,この楽しさを共に感じることの出来る幸せ! これが良いんです。ハイドンの弦楽四重奏曲集のところで「キレのある演奏はしませんが」と書きましたが,それはとんでもない勘違いだったかもしれません。確かに表面的にはそう聴こえることもありますが,極めて濃密に絶妙に絡み合う充実度の高いアンサンブルはこの団体のポテンシャルの高さを如実に表しています。

この全集にはディベルティメントK.136-138も収録されているのですが,実はこれが一番好きだったりします。

録音年の詳細は省略しますが,ハイドンセットから以降の作品が1960年代の録音,それ以前の作品が1970年代の録音になります。最も録音状態がよいのは1974年に録音されたK.80とK.136-138で,音の捉え方は文句なし,オーディオクオリティもほぼ満足出来ます(★★★★☆)。次に1963年と1966年に録音されたハイドン・セットの5曲(K.464を除く)で,オーディオ的な粗さはありますが,音の捉え方はまずまずです(★★★★)。その他の曲は若干響きが楽器音に被って明瞭度が落ち気味です(★★★☆)。録音年代はばらついていますが,全体としてこれだけ揃っていれば,まずまずといって良いと思います。

このような名演奏が良好な録音で残されたことに感謝します。

[モーツァルト][室内楽曲][弦楽四重奏][愛聴盤]

書籍:弦楽器のしくみとメンテナンス[マイスターのQ&A](佐々木 朗)

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(a) 弦楽器のしくみとメンテナンス[マイスターのQ&A]
(b) 弦楽器のしくみとメンテナンス2[マイスターのQ&A]使いこなし篇
佐々木 朗[著]
音楽之友社
参考url: 佐々木ヴァイオリン製作工房,HMV Online (a)icon,(b)icon,Amazon.co.jp (a),(b)

ヴァイオリンをはじめとする弦楽器の機構的な疑問やメンテナンスに関する様々な内容に関して,Q&A形式で解説されています。特に最初の方は弦楽器に対する誤解や先入観をぬぐい去ることに躍起になっておられます。著者のその姿勢は,例えば,ストラディヴァリウスは「単なる優れた楽器」であり,それが製作者への最大の賛辞であると言い切っているところにも端的に現れています。そしてその理由をきちんと納得性のある形で提示しておられます。

著者の佐々木さんは弦楽器製作者ですが,理系の大学を卒業後,この道に進まれたということで,そういうこともあってか,純粋に技術者(科学者)視点で弦楽器を冷静に客観的に見つめておられます。

まだ全てを読み切っていませんが,弦楽器のしくみに関する正しい知識を得られる数少ない手引き書であると思います。少なくとも私は,理系の視点で見て,この本以外に信頼に足る日本語の弦楽器に関する書籍を知りません(あったらぜひ教えて欲しい...)。

この本の内容は,著者の公式Webサイトである佐々木ヴァイオリン製作工房でも公開されています。また,それ以外にも興味深い記事がいろいろと出ていますので,ご興味があればまずこちらからどうぞ。

[書籍][弦楽器]

ハイドン:弦楽四重奏曲 作品76 「エルデーディ四重奏曲」(アルバン・ベルク四重奏団)

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ハイドン:弦楽四重奏曲 作品76 「エルデーディ四重奏曲」
(a) 作品76 No.2「五度」,No.3「皇帝」,No.4「日の出」(EMI Classics TOCE-9160)
(b) 作品76 No.1,No.5,No.6 (EMI Classics 品番不明)
アルバン・ベルク四重奏団(Alban Berg Quartet)
(a)December 1993 and June 1994, Evangelische Kirche, Seon, Switzerland
東芝EMI株式会社 (国内盤)
好録音度:★★★
参考url: HMV Onlineicon

評論家先生方の評価が異様に高いアルバン・ベルク四重奏団の演奏なので,いつも何となく反発を感じながら聴いています(^^;。シャープで現代的で機知に富んでいて,確かに良いですねぇ。現代最高の四重奏団と言われるだけのことはあります。でも,時々強引にドライブしてみたり,強奏部でわざとらしく音を荒らしてみたり,ちょっと嫌みなところもあります。上手いのはわかったから...(^^;。

で,録音ですが,これがまた全くEMIらしい! 空間性の演出にほとんど寄与せず音色を曇らせ明瞭感を悪化させるだけの間接音が支配的,せっかくの音楽が台無しです。なんでもっとスカッと清々しい音で録れないのかなぁ! ほんまに頭にくる! これだからEMIは嫌いだ...(失礼しました)

現在は,「五度」「皇帝」「日の出」を収録したものだけが現役盤としてあるようです(→HMV Onlineicon)。残りの3曲を収録したCDは残念ながら廃盤のようです。私は幸運にもたまたま近所の図書館にあったものを聴くことができました。6曲まとめて出して欲しいものです。

[ハイドン][室内楽曲][弦楽四重奏]

ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集(パパヴラミ/ルバカイト)

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ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集
テディ・パパヴラミ(Tedi Papavrami)(Violin)
ムザ・ルバカイト(Muza Rubackyte)(Piano)
1995年12月 フランス,マルセイユでの録音
LYR 161 (P)(C)1997 LYRINX (輸入盤)
好録音度:★★★★☆

繊細で美しい演奏ですが,ちょっと神経質かなという気がしないでもありません。私としてはもう少し朗々と歌ってくれた方が安心して音楽に浸れるのですが...でも悪くはないですよ...念のため。

録音ですが,やや演奏者に近めにマイクがセッティングされているのか,直接音主体で明瞭感が高く,高域のヌケも良くクリアで好印象です。低域は薄めですが,全体のバランスとしては悪くありません。ピアノの音が若干間接音が多めになっていて,ヴァイオリン同様のクリアさが欲しかったと思います。

このCDはパパヴラミ氏1回目の録音。2回目は2007年録音でaeonレーベルからリリースされています(→HMV Onlineicon)。この1回目の録音は廃盤なのかあまり見かけませんが,amazon.frのマーケットプレイスに現時点でいくつか出ているようです。

[ブラームス][室内楽曲][ヴァイオリン]
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