Works for Solo Violin (シグリッド・クルマン)

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Works for Solo Violin
バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 BWV1004
パガニーニ:「うつろな心」による序奏と変奏曲 作品38
イザイ:無伴奏ヴァイオリンソナタ第3番「バラード」,第6番
シグリッド・クルマン(Sigrid Kuulmann)(Violin)
Recorded in December 2006 in the studio of Estonian Broadcasting Corporation
Estonian Record Productions ERP 3109 (C)2010 Sigrid Kuulmann (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Amazon.co.jp

CD試聴記」からの転載記事です。以下,バッハについてのコメントです。

良い意味で教科書的。いろいろな可能性に挑戦する前にまず誠実にバッハの音楽を表現してみようというような姿勢に感じられて,そこが好印象につながっています。技術的にも優れていてとても立派な演奏だと思います。

録音ですが,少し残響は感じられるものの,かなり鮮明に,高解像に録っています。音色も問題なし,楽器の質感も良く捉えています。きついと感じられる方もおられるかもしれませんが,私にはちょうど良いです。オーディオクオリティもまずまず良好です。

クルマン氏はエストニアのヴァイオリニスト。日本ではまだあまり紹介されていないようです。なお,本CDは秋山鉄さんの「シャコンヌ狂時代」より教えていただきました。いつも有り難うございます。私はAmazon.co.ukより入手しました。

バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲(ウィノナ・ゼレンカ)

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バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲
ウィノナ・ゼレンカ(Winona Zelenka)(Cello)
Recorded at Pong Studio on: Suite 6, Dec 2 and 29, 2007; Suite 1, March 2, 2008; Suite 2, May 19 and 25, June 6, 2008; Suite 3, Dec 13 and 14, 2008; Suite 4, Oct 31 and Nov 1, 2009; Suite 5, Feb 6 and 7, 2010.
81509 (P)(C)2010 Marquis (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: 公式WebサイトHMV OnlineAmazon.co.jp

CD試聴記」からの転載記事です。

ゼレンカ氏はカナダのチェリストで,現在トロント交響楽団の首席チェリストとのことです。

柔らかく優しい表現から力強い逞しい表現まで自在に操る腕前はなかなかのものです。曲によっては装飾や和音の補強などを大胆にやっています。音色も艶やかで大変魅力的です。どちらかと言えば一昔前のスタイルに近く今時のスマートな演奏ではないかもしれませんが,モダンチェロの表現力を目一杯に活かした溌剌とした演奏は聴き応えがありますし,素直に良いなぁと思います。

録音ですが,残響は控えめで明瞭感,解像感に優れています。楽器の胴鳴り,艶やかな音色を良く捉えています。録音場所の響きの特性か,わずかに中域に癖が感じられるのが残念ですが,十分許容範囲です。2007年から2010年にわたって録音されていますが,統一感があり,全体を通して聴いたときの違和感はありません。

録音はPong Studioとありますのでスタジオで行われたようですが,解説書の写真を見ると,スタジオというよりスタジオのロビー?という感じに見えます。見るからに床や壁面からの反響が影響しそうな環境で,癖はこれが要因ではないかと思いますが,それでもこの好結果はホールでも教会でもなくこの環境で録音されたことによるところが大きいのではないかと思います。

zelenka_bach_cello_suites_recording[1] レコーディング風景(クリックで拡大)

カム・アウェイ・ウィズ・ミー,フィールズ・ライク・ホーム,ノット・トゥー・レイト(ノラ・ジョーンズ)

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(a) カム・アウェイ・ウィズ・ミー(Come Away With Me) (2002年リリース)
7243 5 84800 0 9 (P)(C)2004 Blue Note Records (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: HMV OnlineAmazon.co.jp

(b) フィールズ・ライク・ホーム(Feels Like Home) (2004年リリース)
7243 5 32088 2 0 (P)(C)2002 Blue Note Records (輸入盤)
 愛聴盤   リファレンス音源  好録音度:★★★★☆
参考: HMV OnlineAmazon.co.jp

(c) ノット・トゥー・レイト(Not Too Late) (2007年リリース)
0946 3 83162 2 3 (P)(C)2006 Blue Note Records (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: HMV OnlineAmazon.co.jp

ノラ・ジョーンズ(Norah Jones)

アメリカのジャズのシンガーソングライターで,デビューアルバムの(a)は2003年のグラミーショーで8冠を獲得した大ヒット作ということです。

私は前から何度か触れているようにジャズは苦手なのであまり聴かないのですが,けだるいハスキーヴォイスが妙に魅力的で,曲の素晴らしさ,アコースティック中心の演奏の良さもあってよく聴いています。あまりジャズジャズしていない(^^;ので,ジャズが苦手の私でも大丈夫です。音楽的には(a),(b)あたりが好きです。

(a)は優秀録音盤としてよくオーディオ雑誌の試聴記事にも登場するのでご存じの方も多いことと思います。歌声をストレートにHi-Fi調で捉えていて,彼女の声の魅力を余すところなく伝えてくれるのが良いところです。私としては,より生々しい(b)が録音として一番気に入っています。逆に(c)は声に人工的なリバーブがかけられていたりする曲もあってあまり良い印象ではありません(といっても相対的にというだけであって,決して悪くはありません)。

今のところ(b)が愛聴盤で,リファレンス音源としても聴いています。人間の声って本当に魅力的だなぁ...と改めて思います。

ハイドン:パリ交響曲集(デュトワ/モントリオール・シンフォニエッタ)

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ハイドン:パリ交響曲集(第82番~第87番)
シャルル・デュトワ指揮(Charles Dutoit)
モントリオール・シンフォニエッタ(Sinfonietta de Montreal)
St Eustache, Montreal, May 1990(82-84), May 1991(85-87)
436 739-2 (P)(C)1993 The Decca Records Company Limited, London (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: amazon.com

解説書に記載がなかったのですが,モントリオール・シンフォニエッタはモントリオール交響楽団のメンバーで構成されているのではないかと思います。中規模の編成の隙のないアンサンブルで,透明感の高い音色を出しているのが印象的です。音楽もモダンで洗練されていて,ハイドンをこんな風に料理する方法もあるんだと感心しました。パリ交響曲は初めて聴くのですが(多分...),聴き入ってしまいました。これは良かったです。

録音ですが,残響がやや多く,少し距離感があって,個々の楽器の質感が希薄になってしまっていますが,残響の割には音色の曇りは最小で,ぎりぎり許容範囲です。音自体はきめが細かくなめらかでオーディオクオリティは良好です。残響を含む録音を好む方には良い録音かもしれません。デュトワの録音は総じてこんな感じだという印象を持っています。私としては,やっぱり残響を抑えてもう少し近めで楽器の質感をしっかりと録って欲しいと思います。

タグ: [交響曲] 

ベートーヴェン:交響曲全集(バーンスタイン/ニューヨーク・フィルハーモニック)

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ベートーヴェン:交響曲全集,他
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品61
レナード・バーンスタイン指揮(Leonard Bernstein)(Conductor)
ニューヨーク・フィルハーモニック(New York Philharmonic)
アイザック・スターン(Isaac Stern)(Violin)
1961年(第5番),1962年(第4番),1963年(第6番,第8番),1964年(第1番,第2番,第3番,第7番,第9番)
88697683912 Sony Classical (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: HMV OnlineAmazon.co.jp

ドヴォルザークシベリウスが良かったバーンスタイン/ニューヨーク・フィルとのベートーヴェンの交響曲全集ということで,録音含め興味津々で聴きました。ちょっと荒削りというか勢い先行の感は否めませんが,それ故に生気溢れる音楽になっています。今となっては時代遅れのアプローチかもしれませんが,これはこれで大変魅力があります。

録音ですが,やはり1960年代前半の録音なのでオーディオクオリティはそれほど良くなく,かなりざらつきが目立ちます。帯域的にはバランスが良く,高域成分までそれなりに含まれています。若干高域をイコライザで持ち上げているのではないかと思います。その結果,聴きやすく印象も良くなっているとは思いますが,反面,ざらつきも強調されていて,痛し痒しというところです。

音の捉え方はドヴォルザークシベリウス同様であり,特に弦の質感が良いのが好印象です。残響は結構取り込まれているのですが,直接音をきちんと捉えていて楽器音に与える影響が少ないのでそれほど気になりません。

タグ: [交響曲] 

フェイマス・ブルー・レインコート,ザ・ハンター,ザ・ウェル(ジェニファー・ウォーンズ)

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(a) フェイマス・ブルー・レインコート(Famous Blue Raincort) (1987年リリース)
826663-10490 (P)1990,2007 Porch Light LLC (輸入盤) ※20th Anniversary Edition
好録音度:★★★★☆
参考: HMV OnlineAmazon.co.jp

(b) ザ・ハンター(The Hunter) (1992年リリース)
BVCP-203 (P)1992 BMGビクター (国内盤)
 愛聴盤   リファレンス音源  好録音度:★★★★☆
参考: HMV OnlineAmazon.co.jp

(c) ザ・ウェル(The Well) (2001年リリース)
CISCO MUSIC SCD 2034 (P)2001,2003 Davich/Warnes (輸入盤)
 愛聴盤   リファレンス音源  好録音度:★★★★☆
参考: HMV OnlineAmazon.co.jp

ジェニファー・ウォーンズ(Jennifer Warnes)
公式Webサイト

ジェニファー・ウォーンズという人を実はあまり知らないのですが,1982年の映画「愛と青春の旅立ち」の主題歌をジョー・コッカーと歌い,全米ナンバーワンに輝かせたこともあるなど,かなりの実力を持っておられるようです。1970年代から活躍されているということですのでキャリアも長いそうです。

オーディオファンの間では特に(b)が優秀録音盤として有名です。ご存じの通り,今年,ステレオサウンド誌の企画盤としてガラスCDも制作されました。

発売当時から優秀録音で有名でしたので,私もリファレンス音源として長年愛聴してきました。確かに音は良いと思います。中高域のクリアさはもちろん,低域のレンジが広くしかも締まりがあるのが特徴です。(a)(c)も録音にこれほどのインパクトはありませんが,ヴォーカルがとても美しく収録されていて,私にとっては(b)同様に楽しめる音源です。優秀録音であり,好録音でもあります。

しかし,ポピュラー音楽ならこれくらいのクオリティで録音することくらいそんなに難しくないんじゃないの?と思うのですが,このCDがいまだに特別扱いされているところを見ると,やっぱり難しいんでしょうね。

音楽自体は大人の上質なポップスという感じです。後のCDほと落ち着きと余裕が感じられます。音楽としてのクオリティの高さも愛好者を増やしている要因なのでしょう。ヴォーカルは本当に素晴らしいです。しかし,バックの演奏にあんまり魅力を感じない(没個性的)のが私としては不満の残るところです。まぁポップスとはこういうものだと割り切って聴くしかないですね。

ドヴォルザーク:交響曲第8番,第9番「新世界より」(ジョージ・セル/クリーヴランド管弦楽団)

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ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調作品95「新世界より」
ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調作品88
ジョージ・セル指揮(George Szell)(Conductor)
クリーヴランド管弦楽団(The Cleveland Orchestra)
1959年(第9番),1958年(第8番)
好録音度:★★★★
参考: HMV OnlineAmazon.co.jp

ドヴォルザークの第8番は,私が大学オーケストラに入った時に先輩方が練習していた曲で,大学に入ってからヴァイオリンを始めたばかりで当然弾かせてもらえなかったので合奏練習の時にはいつも練習室の後ろで聴かせてもらった,私にとって思い出深いオーケストラ初体験の曲です。なので弾いていないのですが結構思い入れがあります。その時に買って聴いていたLPレコードが,このセル/クリーヴランド管弦楽団の演奏だったと記憶しています。

この録音は第8番が1958年,第9番が1959年の録音ということで,半世紀前の録音になるわけで,残念ながらオーディオクオリティは良くないのは仕方がないことなのですが(といってもそんなにひどくありません),そこから聴こえてくるオーケストラの音はなかなか魅力的です。特に弦楽器。

先日取り上げたヤルヴィのシューマンの録音は,例えば弦楽器の音は個々の奏者が発する音がパートとして完全に溶け合って一つの音に聴こえるので,ヴァイオリンやチェロという楽器が意識に上がってこないのですが,この録音では,個々の奏者の音が溶け合わずその集合体として迫ってくるのです。ここで聴こえてくる音は,ヴァイオリンならヴァイオリン,チェロならチェロの質感をしっかりと保っているのです。

練習室の後ろで聴いていた音,自分がオーケストラの中で弾いているときに聴いていた音,それが頭にこびりついている私にはこの録音のような音にリアリティを感じるのです。私にとってはオーディオクオリティより質感の方が優先するのです。

最近の録音はこのような楽器の質感に重きを置いたものが本当に少ないと感じています。淋しい限りです。

なお,セル/クリーヴランド管弦楽団のドボ8に1970年録音のはEMI盤(→HMV Online)があり評判も良いようですが,EMIの録音は好きでないものが多いので手を出すのを控えています。

タグ: [交響曲] 

シューマン:交響曲第1番「春」,第3番「ライン」(パーヴォ・ヤルヴィ/ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン)

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シューマン:交響曲第1番変ロ長調作品38「春」
シューマン:交響曲第3番変ホ長調作品97「ライン」
パーヴォ・ヤルヴィ指揮(Paavo Järvi)(Conductor)
ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン(The Deutsche Kammerphilharmonie Bremen)
2009年12月20-22日(第3番),2010年4月9-11日(第1番),ベルリン,フンクハウス・ケーベニック
SICC 10102 (P)(C)2010 Sony Music Japan International Inc. (国内盤)
好録音度:★★★☆
参考: HMV OnlineAmazon.co.jp

室内管弦楽団によるシューマン。弦楽器の編成は 10-8-6-6-3 なので中編成というところでしょうか。解説書によれば,このシューマンの演奏ではピリオド楽器は用いていないということですが,「弦楽奏者は,高い方の2線でガット弦を用いている」とあります。

またシューマンのオーケストレーションについては「シューマンのポリフォニーは,中世の教会音楽やバロック音楽に関する該博な知識に基づいたものです。彼のオーケストレーションには難点があるとよく言われますが,それは間違っている。オーケストラの編成規模を作曲当時の40名程度に準拠すれば,何ら問題はない。」と述べています。室内管弦楽団での演奏を選ばれたのもこのような背景に基づくものということです。

国内盤CDの帯には「未曾有の衝撃」などと大げさな宣伝文句が書かれているのですが,実際に聴いてみて,この表現はやっぱり大げさだと思うものの,今まで聴いてきたいくつかのシューマンの交響曲とは一線を画す,ひと味もふた味も違うと思うのも確かです。

端的にはやはりピリオドアプローチの延長線上にあると言えると思います。小さめの編成を活かした精密なアンサンブルで起伏に富んだ演奏を展開しています。しかし決して鮮烈路線ではなく,キリッとした極めて見通しのよいアンサンブルの中に微笑ましさというか素朴な味わいを上手く織り交ぜて新しいシューマンらしさを表現しているといった感じなのです。私としてはピリオド風味なのがちょっとなのですが,全体にはすごく気に入りました。

録音ですが,今時の優秀録音の典型ではないでしょうか。音のなめらかさ透明さ(雑味・歪み感のなさ)は申し分ありません。残響は控えめですが,ややオフマイク気味で全体としての音場の自然さ,まとまりを重視したバランスのいい録音だと思います。

ただ私としては,これが好録音かと問われると,ちょっと違うのです。確かに綺麗な録音なのですが,それぞれの楽器の質感が希薄で個々の奏者の顔が見えてこないのです。綺麗なんだけど遠くで鳴っていて実在感がなく,手が届かない,肌触りが感じられないもどかしさがあるのです。紙一重のところはあるのですが,ベートーヴェンの交響曲と同じくあえて厳しめの三つ星半としました。世評は「優秀録音」かもしれませんし,それを否定するものではありません...が,積極的に肯定したくないという意味を込めて。

タグ: [交響曲] 

聖なる館(レッド・ツェッペリン)

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聖なる館(Houses of the Holy)
レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)
WPCR-75005 ワーナー・ミュージック・ジャパン (国内盤)
参考: HMV OnlineAmazon.co.jp

1973年発売の5作目のアルバム。1曲目の「永遠の詩(The Song Remains the Same)」とそれに続く「レイン・ソング(The Rain Song)」が秀逸。私にとって「天国への階段」「アキレス最後の戦い」と並ぶ3大名作。この2曲は続けて聴きたい。(ベスト盤「マザーシップ」では永遠の詩だけ単独で収録されていて許せん,と思いました。)

ちょっと昔を思い出してツェッペリンにはまっている今日この頃です。

ジャケット写真はちょっと気味悪くて好きになれません。

タグ: [愛聴盤] 

シベリウス:交響曲第2番,他(バーンスタイン/ニューヨーク・フィルハーモニック)

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シベリウス:交響曲第2番ニ長調作品43
シベリウス:交響詩「フィンランディア」作品26(*)
シベリウス:「トゥオネラの白鳥」作品22-2(**)
レナード・バーンスタイン指揮(Leonard Bernstein)(Conductor)
ニューヨーク・フィルハーモニック(New York Philharmonic)
May 16, 1966, Philharmonic Hall, New York City
February 16, 1965, Manhattan Center, New York City(*)
March 8, 1973, 30th Street Studio, New York City(**)
SRCR 2019 (P)1968,1974,1981 Sony Music Entertainment Inc. (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: HMV OnlineAmazon.co.jp

この第2番はバーンスタインがニューヨーク・フィルハーモニックと録音したシベリウスの交響曲全集の一部ではないかと思います。ドヴォルザークの第9番と同じく質実剛健的ですが,スケール感たっぷりに雄大に描き出すあたりはさすがです。

録音ですが,1966年の録音になるとオーディオクオリティはかなり改善されていて,多少の粗さはあるもののほぼ気にならないレベルになっています。この録音も弦楽器の質感の捉え方が良く,気持ちよく聴くことができます。もう少しヌケの良さがあれば文句なしです。バーンスタイン/ニューヨーク・フィルハーモニックの録音の中でも良い部類に入るのではないでしょうか。

タグ: [交響曲] 

ドヴォルザーク:交響曲第九番「新世界より」(バーンスタイン/ニューヨーク・フィルハーモニック)

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ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調作品95「新世界より」
レナード・バーンスタイン指揮(Leonard Bernstein)(Conductor)
ニューヨーク・フィルハーモニック(New York Philharmonic)
録音:1962年4月
FCCC 30188 (P)1993 Sony Music Entertainment Inc. (国内盤)
好録音度:★★★☆
参考: (HMV OnlineAmazon.co.jp)

ソニーレコードのThe CD Clubからの1枚です。カップリングはジュリアード四重奏団の演奏する弦楽四重奏曲第12番ヘ長調作品96「アメリカ」です(1967年12月録音)。

1960年代前後に録音されたバーンスタイン/ニューヨーク・フィルの録音の中の一つですが,この頃のバーンスタインの演奏は後年のスケールの大きな個性的演奏とは違い,どちらかといえば質実剛健スタイルという印象を持っています。この演奏もその典型かと。私はどちらかといえばこの頃のバーンスタインの方が肌に合う気がします。

録音ですが,残響はあるものの,特に弦楽器の質感を良く捉えていて印象は悪くありません。しかし,いかんせん録音が古いためオーディオクオリティはあまり良くなく,音がざらざらとしていてヌケも良くありません。1962年の録音であればもう少し良い状態で残っていて欲しかったと思います。

HMV Onlineに出ているディスクは同じ演奏だと思いますが,マスタリングが異なるかもしれません。

この頃のバーンスタイン/ニューヨーク・フィルのディスクはいくつか持っているので,この機会に集中的にレビューしておこうかと思っております。

タグ: [交響曲] 

マーラー:交響曲第6番「悲劇的」(バーンスタイン/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団)

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マーラー:交響曲第6番「悲劇的」
レナード・バーンスタイン指揮(Leonard Bernstein)(Conductor)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(Wiener Philharmoniker)
Wien, Musikverein, Grosser Saal, 9/1985
427 697-2 (P)1989 Deutsche Grammophon GmbH, Hamburg (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: HMV OnlineAmazon.co.jp

私はマーラーはあまり聴きませんが,そんな中で第6番は比較的よく聴く曲です。バーンスタインもCDはそれなりに持っているのですが,あまり聴きません。DG録音のバーンスタインは個性が強すぎるというか,バーンスタイン節にちょっとついていけない印象を持ったからです。しかし,このマーラーはその個性がすごくはまっていると思います(なので通して聴くとどっと疲れます)。もっともマーラー初心者の私が云々言うよりも皆さんの方がよっぽどこの演奏を良く知っておられるのではないかと思いますが...

録音ですが,DGらしい優等生的な印象を持ちました。ダイナミックレンジもぎりぎりまで広く取っていますし,楽器音と残響との比率も適切に取っています。いろんな面で破綻のないバランスの良い録音だと思います。私としてはもう少し楽器の質感を強調して明瞭感高く,分離良く録って欲しいとは思いますが,それでもまずまず納得できる録音です。

タグ: [交響曲] 

チャイコフスキー:交響曲全集,他(メータ/ロサンジェルス・フィル,イスラエル・フィル)

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チャイコフスキー:交響曲全集,他
交響曲全集 (April 1976, August1977)
幻想序曲「ロメオトジュリエット」 (August 1969)
序曲「1812年」作品49 (August 1969)
スラブ行進曲 作品31 (May 1972)
イタリア奇想曲 作品45(*) (July 1980)
バレエ組曲「白鳥の湖」作品20(*) (July 1979)
バレエ組曲「くるみ割り人形」作品71a(*) (July 1979)
ズビン・メータ指揮(Zubin Mehta)
ロサンジェルス・フィルハーモニー管弦楽団(Los Angeles Philharmonic Orchestra)
イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団(*)(Israel Philharmonic Orchestra)
475 7315 (P)1970,72,78,80,82 (C)2004 Decca Music Group Limited (輸入盤)
 愛聴盤  好録音度:★★★★☆
参考: HMV OnlineAmazon.co.jpTower Records

演奏も録音も好きな愛聴盤です。

まるでアスリートのように躍動的でしなやかでスピード感があります。たっぷりと歌う演奏ではなく,もったいぶったり粘ったりもたれたりすることがありません。チャイコフスキー的ではないかもしれませんが,引き締まっていて心躍る,私にとっては快演奏です。

録音ですが,そんなにすごく良いという感じではないのですが,無駄な音,余計な音がほとんどないので,その結果としてすごくすっきりと聴こえる,というところが気に入っています。これもDECCA録音の良い面が出ていると思います。欲を言えば,もう少し各楽器の質感を強調してほしかったというところでしょうか。

オーケストラも録音場所も異なり,一部古い録音も含まれていますが,全体として良い録音で統一されていて全体として違和感がないのも良い点です。

パーマネント・ウェイヴス,ムーヴィング・ピクチャーズ(ラッシュ)

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(a) パーマネント・ウェイヴス(Permanent Waves) (1980年リリース)
314 534 630-2 (P)(C)1981 Mercury Records (輸入盤)
 愛聴盤 
参考: HMV Online

(b) ムーヴィング・ピクチャーズ(Moving Pictures) (1981年リリース)
314 534 631-2 (P)(C)1981 Mercury Records (輸入盤)
参考: HMV Online

ラッシュ(Rush)

ラッシュはカナダのプログレッシブ・ロック・バンド。ファーストアルバムが1974年のリリース,2011年にもアルバムを発表予定?で実に35年以上も活動を続けている息の長いバンドのようです。私はプログレッシブ・ロックは苦手なのでほとんど聴きませんし,ラッシュのファンというわけではありませんが,(a)に収録されている“The Spirit of Radio”は普通のロック感覚で聴けるので,よく聴いていました。当時大ヒットしたので懐かしく思われる方もおられるのではないでしょうか。その他,(a)の“Freewill”,(b)の“Tom Sawyer”,“Limelight”なんかも好きです。このグループ独特のコード進行がちょっと気味悪いところはあるのですが(^^;。でもプログレッシブ・ロックってこんなんですよね?

なぜか突然聴きたくなってこの2作品をCDで手に入れ,これも本当に久しぶりに聴きました(聴いていたのは20年以上前!)。いやぁ,このサウンド,いいですねぇ。これが3人で創り出されるサウンドとは驚きです(Wikipediaによると,「ライブで再現できない曲は基本的に作らない」というポリシーだったらしいので,オーバーダビングはそんなにしていないはず)。

タグ: [愛聴盤]