ヘッドホン・イヤホンの測定系を更新しました

ヘッドホン・イヤホン 周波数特性 測定結果」を公開していますが,その測定に使用している機材を一部更新しました。

今回の更新ですが,下記2点になります。
(1) オーディオ・インターフェースを RME Fireface UCX に変更
(2) マイク Panasonic WM-61A をファンタム式に変更

詳細は「ヘッドホン・イヤホン測定系 使用機材と構成(2014年5月~)」をご覧ください。

(2)は,「ShinさんのPA工作室」で製作されている「ファンタム式パナ改マイク fetII」というマイクからマイクカプセルを取り外し,WM-61Aを裸の状態のままにしたものをカスタムで製作していただいたものを活用させていただきました。

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図1 ファンタム式に変更したヘッドホン測定治具


これにより,オーディオ・インターフェース Fireface UCX のマイク端子に直接接続できるようになり,測定系をシンプルにすることが出来ると同時に信頼性も上げられたと考えます。Shinさん,有り難うございました。

新しい測定系で,従来の測定系とほぼ同様の結果が得られることを確認できましたので,今後の測定は,この新しい測定系で行っていきます。

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モーツァルト:弦楽四重奏曲第17番「狩」,第19番「不協和音」(メロス四重奏団)

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モーツァルト:弦楽四重奏曲第17番変ロ長調K.458《狩》
モーツァルト:弦楽四重奏曲第19番ハ長調K.465《不協和音》
メロス四重奏団 Melos Quartet
1976年2月,1977年6月 シュトゥットガルト
UCCG-5072 (P)1977 Deutsche Grammophon (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
メロス四重奏団集中鑑賞中です(^^;。メロス四重奏団は少なくともドイツ・グラモフォンにハイドン・セットとホフマイスター&プロシア王四重奏曲の録音があるようで,その中から表題付きの有名な2曲が選ばれて廉価盤で復刻されたものです。このモーツァルトもドビュッシー&ラヴェルと同様,ど真ん中のストレート,スタンダードな素晴らしい演奏です。あまりにも見本のような演奏なので面白くないと思われる方もおられるかもしれませんが,私はこの最高に充実した演奏がすごく気に入りました。

そしてこの録音も素晴らしいのです。少々あざとい感はあるかもしれませんが,各楽器を極めて明瞭に濃い質感で捉えています。音色のバランスも自然です。ちょっと密度感がありすぎるかもしれませんが,この明瞭きわまりない録音は好録音の鑑です。

残念ながらこの2006年にリリースされた廉価盤シリーズも廃盤のようです。プロシア王のセットは中古でプレミア価格が付いているような状況です。こうなってくるともうタワーレコードに期待するしかないですね(^^;。タワーレコードの企画盤として復刻してくれることを期待します。頼みますよ>タワーレコード様。

ドビュッシー,ラヴェル:弦楽四重奏曲(メロス四重奏団)

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ドビュッシー:弦楽四重奏曲ト短調作品10
ラヴェル:弦楽四重奏曲ヘ長調
メロス四重奏団 Melos Quartet
Stuttgart, Liederhalle, 2/1979
463 082-2 (P)1979 Polydor International (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
メロス四重奏団のディスク,確か他にも持っていたはず...と思って収納箱を掘り返して発掘してきた1枚。買うだけ買ってろくに聴いていなかったもの。おぉ!これは良いですねぇ! 私の頭の中で鳴っている理想の演奏がそのまま音になって再現されているような印象です。独特の表現であるとか違和感を感じるとかいうところがだだの一つもないというのはある意味驚異的です(^^;。

録音ですが,少し残響を伴っているものの,音色そのものはクリアでヌケもよく良好です。突出した良さはありませんが,そつなく商品に仕上げているドイツ・グラモフォンらしい録音とでも言いましょうか,その中でも良好な部類にはいると思います。これが好きな音の録り方かというと微妙ですが,マイナスポイントもほとんどないので結果として良い印象となっています。

演奏も録音も良く,愛聴盤候補に急浮上してきました(^^)。買ったときにもっとちゃんと聴いとくんだっだ...

ブラームス,シューマン:弦楽四重奏曲集(メロス四重奏団)

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ブラームス:弦楽四重奏曲第1番~第3番
シューマン:弦楽四重奏曲第1番~第3番
メロス四重奏団 Melos Quartet
1986年5月,1987年6月 バンベルク,ツェントラルザール
F90G 20300/2 (P)1988 POLYDOR K.K. (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
※←参考はNewton Classics盤
どちらかといえば地味でマイナーなブラームスとシューマンの弦楽四重奏曲。特にシューマンはディスクの数も少なくあまり聴く機会がありません。これらがこのメロス四重奏団の充実した演奏で聴けることに感謝しなければなりません。この四重奏団の演奏はどれもオーソドックスですが,実に堂々としていて高いレベルでまとめてきますね。本当に素晴らしいと思います。

録音ですが,ややホールトーンを多めに取り入れているので音色のくすみが気になりますがぎりぎり許容範囲内,直接音と間接音のバランスとしては,室内楽の録音として標準的で,各楽器の質感もまずまず感じられるので,悪くはないと思います。もう少しすっきりとヌケ良く見通し良く録って欲しいところではありますが。

メロス四重奏団の多くの録音がカタログから消えているのは本当に残念なことです。

モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲全集(中澤きみ子(Vn)/フィリップ・アントルモン指揮/ウィーン室内管弦楽団)

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モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲全集
中澤きみ子 Kimiko Nakazawa (Violin)
フィリップ・アントルモン指揮/ウィーン室内管弦楽団
2004/11/3-5,2005/6/23-25 スタジオ・バウムガルテン(ウィーン)
CMCD-20064-65 (C)2006 Camerata Tokyo (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
中澤きみ子さんの演奏は前から一度聴いてみたいと思っていました。堀米ゆず子さんのモーツァルトの記事を書く中で偶然見つけたのがこの演奏。この薫り立つ瑞々しい輝きのあるヴァイオリンの音色は本当に素晴らしいですね。両端の楽章はテンポが良く颯爽としていますし,中間の楽章のしっとりした歌いっぷりも見事です。個性を主張するのではなく,曲の持つ本質的な美しさを最大限に引き出そうとするような姿勢に好感を持ちます。期待通りでした!

録音ですが,薄っすらと響きが乗っているものの,ソロは透明感がありヌケも良く,ニュアンスもよく感じられて良いと思います。距離感も近すぎず遠すぎず適切です。オーケストラはもう少し響きが多めですが,ソロがくっきりと浮き上がるように対比が取れていてバランスが上手く取れています。私としてはもう少しすっきりと見通しよく録られている方が好みですが,十分許容範囲内です。

モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲全集(堀米ゆず子(Vn)/シャーンドル・ヴェーグ指揮/カメラータ・ザルツブルグ室内管弦楽団)

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モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲全集
堀米ゆず子 Yuzuko Horigome (Violin)
シャーンドル・ヴェーグ指揮
カメラータ・ザルツブルグ室内管弦楽団

October 18 & 19, 1988, Tsuda Hall, Tokyo (No.3, 4) and July 23, 24 & 25, 1990, Stiftskirche Millstatt, Austria (No.1, 2, 5)
SICC 960-1 (P)(C)1989, 1991 Sony Music Japan (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

ブラームスのヴァイオリン協奏曲が良かった堀米ゆず子さん30歳代前半の録音。持っていることを思い出して棚から引っ張り出してきました。モダン楽器による若々しく溌剌とした元気の良い演奏ですが,やや肩の力が入りすぎているようにも感じられます。少し音程を高めに取っておられるのが私には少し気になります。意図的とは思いますが,もしかしたら気のせいかもしれません。今現在の堀米さんのモーツァルトを聴いてみたくなります。

録音ですが,日本国内で録音された第3番,第4番は,残響の被りが少し多めでもやもやと若干不鮮明です。一方オーストリアで録音された第1番,第2番,第5番は高域が強めで固く刺激的な音質で,どちらかといえば後者の録音の方がくっきりとはしているので良いのですが,もう少し中間的な録音であればなお良かったのに,とは思います。惜しい録音です。(でも言うほどは悪くはないのですけどね...)

「CD試聴記」Webサイト開設12周年!

姉妹サイトの「CD試聴記」が開設12周年を迎えました。(毎年同じことを書いていますが...)相変わらず更新は滞りがちで,実質的に一部のページしか更新出来ていない状態が続いていますが,「ヘッドホン・イヤホン 周波数特性 測定結果」のページを新設するなど,新たな取り組みも行ってきました。細々ながらも何とか続けられているのも皆様のアクセスに支えられてのことと本当に感謝しています。今後ともよろしくお願い致します。

ハイドン:ヴァイオリン協奏曲集(浦川宜也(Vn)/マルギット・ハイダー(Pf)/ヘルマン・デヒャント指揮/コレギウム・フラガ・アウレア)

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ハイドン:ヴァイオリン協奏曲集
浦川 宜也 Takaya Urakawa (Violin)
マルギット・ハイダー Margit Haider (Pianoforte)
ヘルマン・デヒャント指揮/コレギウム・フラガ・アウレア
Studio of the Czech States Opera, 8/1997
fontec FOCD3423 (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
ヴァイオリン協奏曲ハ長調 Hob VIIa:1, イ長調 Hob VIIa:3,ト長調 Hob VIIa:4の3曲と,ヴァイオリンとピアノのための協奏曲ヘ長調Hob XVIIIを収録しています。ヴァイオリンとピアノのための協奏曲ではフォルテピアノ(ハンマーフリューゲル)が用いられています。また,Hob VIIa:3ではオーケストラが弦楽合奏だけでなく管楽器の入る編成の版を用いているようです。

浦川氏のヴァイオリンがは旧世代に属すると思います。失礼ながら技術的なキレも今ひとつのところがあります。しかし,氏のヴァイオリンの音色は艶やかで味わい深くどこか懐かしく感じます。フォルテピアノのポキポキした音色も愛嬌があって聴きものです。そして小気味よいオーケストラがこの演奏をしっかりと支えています。全体として大健闘の演奏と思います。

録音ですが,残響は多くはありませんが,ソロも含めて全体に薄っすらと残響が乗っていて明瞭度と音色に影響を与えていますが,ソロはオーケストラに対してフォーカスされていますし,残響の質も悪くはないので,全体の印象としてはまずまずといったところです。

浦川氏はまだまだ現役で活躍されておられるようで,この精力的な活動には頭が下がります。このハイドンのディスクはすでに廃盤で残念ながら入手性は良くありません。

ハイドン:ヴァイオリン協奏曲集(ミドリ・ザイラー(Vn)/コンチェルト・ケルン)

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ハイドン:ヴァイオリン協奏曲集
ミドリ・ザイラー Midori Seiler (Violin)
コンチェルト・ケルン Concerto Köln
02.-05.05.2013, Deutschlandfunk Kammermusiksaal, Köln
Berlin Classics 0300550BC (P)(C)2014 Edel Germany (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
ピリオド楽器によるピリオド楽器らしい演奏。ハ長調 Hob VIIa:1, イ長調 Hob VIIa:3,ト長調 Hob VIIa:4の3曲を収録しています。アクセントを極端に抑制したり,のばす音で大きくふくらみを持たせたり,起伏に富んでいます。また,リズムも積極的に崩して変化を持たせています。ただし崩し方が演歌調で後ろに後ろに引っ張られるので,推進感があまりありません。上手いとは思うのですが,私が苦手に感じる弾き方であまり楽しめませんでした。残念。

録音ですが,残響が多めに取り入れられているものの,ソロもオーケストラも比較的直接音成分が多いこと,生録的なリアルさがあり,個々の奏者の存在が比較的感じられることから,印象はまずまず良いです。もう少し残響を抑えて明瞭さ,音色の透明さを出して欲しかったところですが。残響が許せる方ならなかなか良い録音と言えるかもしれません。

Johanna Martzy plays Mendelssohn & Brahms

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ブラームス:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品77
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調作品64*
ヨハンナ・マルツィ Johanna Martzy (Violin)
ギュンター・ヴァント指揮/シュトゥットガルト放送交響楽団
ハンス・ミュラー=クライ指揮/シュトゥットガルト放送交響楽団(*)
録音 1964年2月6日,1959年2月5日(*)
CD 94.226 (P)1959/64 Media Services (C)2014 hänssler CLASSIC (輸入盤)
好録音度:★★★(Brahms),★★★☆(Mendelssohn)
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

このマルツィの情熱のほとばしるブラームスには思わず興奮してしまいます。ジャケット写真の清楚な容姿から想像する演奏と少し違うのですが,いやしかしそれでも上品で清潔感が保たれているところはさすがです。ライヴということなので多少の傷はありますが,この演奏においてはほとんど気になるものではありません。

このブラームスは1964年の録音ですが放送用音源として録音されたのかモノラルです。モノラル自体は構わないのですが,1964年の録音にしては残念ながら音質がやや貧弱です。1959年に録音されたメンデルスゾーンも同様にモノラルのようですが※1,なぜかこちらの方がずっと音質は良好で,この音質でブラームスの方が残されなかったのが残念でなりません。

ブラームスの方は,実は次のディスクも持っていました。

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ブラームス:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品77
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調作品64*
ヨハンナ・マルツィ Johanna Martzy (Violin)
ギュンター・ヴァント指揮/シュトゥットガルト放送交響楽団
オットー・クレンペラー指揮/ハーグ・レジデンティ管弦楽団(*)
録音 1964年2月6日,1954年6月23日(*)
MR2003 Memories Reverence (輸入盤)
好録音度:★★☆(Brahms),★★(Mendelssohn)
参考: Tower Records

こちらのディスクは中域に変なクセのある古臭い音質で,hänsslerの自然な音質よりもかなり劣る印象ですが,音の張り出し,ヴァイオリンの艶はこちらの方が感じられるような気もします。hänsslerは自然な音質と書きましたが,若干無理矢理中域を抑えて整えたようにも感じられ,このせいかヴァイオリンが引っ込みがちです。総合的にはhänsslerの方を取りますが。

ちなみにこちらに収録されているメンデルスゾーンはアナログ盤からの復刻のようで,歪みがものすごくあって残念ながら音質的には相当悪いと言わざるを得ません。なおhänsslerのメンデルスゾーンとは異なる演奏です。念のため。

※1 モノラル音声のはずですが,音声を調べると完全なモノラルではありませんでした。モノラルのテープをステレオのヘッドで再生してそのまま収録したのでしょうか? まあこの方が完全モノラルをステレオ再生したときの違和感は緩和されるので個人的には構わないのですが...

ブラームス:ヴァイオリン協奏曲,ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲(堀米ゆず子(Vn)/ヴィヴィアーヌ・スパノゲ(Vc)/ジョアン・ファレッタ指揮/チェコ・フィルハーモニー管弦楽団)

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ブラームス:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品77
ブラームス:ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲作品102
堀米ゆず子 Yuzuko Horigome (Violin)
ヴィヴィアーヌ・スパノゲ Viviane Spanoghe (Cello)
ジョアン・ファレッタ指揮/チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
録音 2013年8月27, 28日 プラハ
talent DOM291099 (P)(C)2014 Dumusic Productions (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

堀米ゆず子さんは好きなヴァイオリニストの一人です。協奏曲の録音は少ないように思うのですが,少ない中でのこのブラームスの協奏曲の録音は本当にうれしいです。堀米さんの真面目で力強くキッチリと弾くキャラクターはブラームスに良く合っていると思いますし,この演奏でもそれが発揮されています。まさに満を持しての録音,素晴らしいです。

録音ですが,ホールの残響が多めに取り入れられつつも,音色のバランスはとれていて悪くはありません。ただ,聴く環境や装置によっては残響の影響で多少モゴモゴと聴こえることがありました。オーケストラとソロのバランスは自然で演奏会で聴けばこれくらいかとは思うのですが,協奏曲の録音としてはもう少しソロにフォーカスしても良かったのではないかと思います。あくまで私の好みとしてですが。

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲(ヤッセン・トドロフ)

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バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ集
ヤッセン・トドロフ Jassen Todorov (Violin)
Recorded December 2012, Bulgarian National Radio - Studio 1
GEGA NEW GR 16 (C)ALAN group (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: HMV OnlineiconAmazon.co.jpTower Records
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バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ集
ヤッセン・トドロフ Jassen Todorov (Violin)
Recorded July 2013, Bulgarian National Radio - Studio 1
GEGA NEW GR 19 (C)ALAN group (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsHMV Onlineicon
CD試聴記」からの転載記事です。パルティータ集を追記し,全集扱いとしました。

良い意味で教科書的,模範的で,土台のしっかりした安定感のある演奏です。 生真面目で遊びがない直球勝負のようであって,実は隅々にまで神経が行き届いた細やかさも持ち合わせています。 右手の弓使いの確かさ,和音の響きの美しさなど,地味ながらも特筆できるところが多くあります。 こういう演奏は好きですね。

録音ですが,ソナタ集は,少し癖のある響きを伴いながらも楽器音を正面からしっかりと捉えた好録音と言えます。 細かいニュアンス,楽器の質感もそこそこ感じ取ることが出来ます。

一方パルティータ集は,背景にふわっと広がる響きがあるものの,直接音が主体で明瞭感があり,鮮度も高い好録音です。 解像感も高く,細かいニュアンスまでしっかりと聴き取ることが出来ます。 音色も不自然さがなく良好です。 ソナタ集よりもワンランク良くなっていると思います。

ヤッセン氏はブルガリアを代表するヴァイオリニストとのこと。

書籍:デジタル・オーディオの基本と応用(河合一著,誠文堂新光社)

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デジタル・オーディオの基本と応用
河合 一(著)
誠文堂新光社 2011年12月25日発行 ISBN978-4-416-11113-0
参考: Amazon.co.jp

副題として「アマチュアからプロまで,21世紀のデジタル・オーディオ技術を網羅」と記載されています。著者はオーディオ機器メーカーの山水電気から外資系半導体メーカーのバー・ブラウン,テキサスインスツルメンツに転職し,技術サポートを行ってきたエンジニア,ということで,本書も技術者視点の実践的な内容です。以前紹介した「超広帯域オーディオの計測」がどちらかといえば学術的であったのとは対照的ですが,主要デバイスのデータシートの最初のページを引用して実例を示したりと,デバイス視点での記述が中心になっていて,エンジニアには読みやすいのではないかと思います。

タイトルの通り,デジタル・オーディオの基本となる各種特性について解説されているほか,本書でもジッターについて一つの章が割かれ,約50ページにわたって特性や対策などについて記載されています。

まだ斜め読みレベルなのでこれからじっくりと読みたいと思いますが,ん?と思う記述がないことはないですが(^^;,デジタル・オーディオの様々な技術が比較的わかりやすく実践的に記載されているので参考になりそうです。理系でない方には少々取っつきにくく難しいかもしれませんが,風説や思い込みや誤解がまかり通っているオーディオで,こういったことに流されず正しく見極めて判断していくために知っていて損はない最低限の知識が書かれていると思います。

ただ一方で,示されているデータなどが実際に聴感上どれくらいのものなのかを体験しなければ結局何もわからない,「オーディオは実際に聴いてなんぼ」という面もあるので,難しいところです。

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