ミクローシュ・ペレーニのバッハ無伴奏チェロ組曲全曲(1981年録音)がダウンロード販売されていました!!

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ブログ読者様からの情報で,Hungarotonのサイトでダウンロード販売されていることがわかりました。 これは本当に嬉しい発売情報です。 有り難うございました。ディスクでの再発売ではありませんが,廃盤になってしまった録音がこのようにデータとして手にはいるようになるのは本当に有り難いことです。

販売はMP3とFLACとがあり,FLACは44.1kHz/24bitのデータでした。 価格はFLACで8297フォリントで,2014年10月時点の換算で,およそ3,700円くらいになります。

Hungarotonダウンロード販売ページ

ハンガリー語のページですが,ページの右下隅に英語への切り替えボタンがあります。

2007年に別の読者様からLPをお借りして聴かせていただいたときのレビュー記事をCD試聴記に掲載しておりましたので,ここにこれを転載します。


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バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲
ミクローシュ・ペレーニ Miklós Perényi (Cello)
録音 1981年
SLPX1270-72 (P)1982 Hungaroton (輸入盤) (*LP)
好録音度:★★★★☆
適度に肩の力を抜き,まるでこれを弾くのが日課であるかのように淡々と,あくまで自然に演奏されています。 しかし,その音楽は前向きで意欲的であり,また同時に,味わい深さを持っています。 これは完璧志向の演奏ではありません(細部へのこだわりがあまり感じられません)。 私には八割程度の力で弾いているように感じられます。 だからこそこれだけ余裕のある,懐の深い演奏になっているのではないかと思います。

録音ですが,極めて明瞭度の高い録音です。 音の捉え方としてはかなり理想に近いと思います。 若干の響きが感じられ,わずかながら音色に色がついてしまっていますが, ほとんど無視できるレベルにとどまっています。 弓が限から離れる瞬間の微妙な音のかすれまできっちりと聴こえてきます。 演奏者の味わい深い音色が残響に邪魔されることなく堪能できる好録音です。 このような素晴らしい演奏が,これまた素晴らしい状態で残されたことに感謝します。

今回も,T.Y.さんのご厚意により貴重な演奏を聴かせていただくことができました。 期待に違わぬ素晴らしい演奏でした。 有り難うございました。 演奏者本人がCDによる再発売を許可しないといった話をどこかで見ましたが, 本当にもったいない話だと思います。 CD化を強く強く希望します。

(記2007/12/03)

バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲(スイス・バロック・ソロイスツ)

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バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲
スイス・バロック・ソロイスツ
Temple Saint Jean, Mulhouse, France from 25th April to 4th May, 2005
8.557755-56 (P)(C)2006 Naxos (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
ピリオド楽器による演奏。しかし,ピリオド的な臭いはあまりせず,ピリオド楽器が苦手な私でもあまり意識することなく聴くことが出来ました。そしてとても意欲的に生き生きとした活気ある音楽を聴かせてくれる好演奏でした。快速テンポで淀みのないノリの良さも気に入りました。

録音ですが,響きは少しありますが,ソロが明瞭でヌケ良く録られているのが好印象です。やや高域寄りのバランスでリスニング環境によっては少しキンキンとうるさいかもしれませんが,曇った録音よりもずっと良いです。私としてはもう少し近めで残響比率を下げ,楽器の質感をもう少し強めに出してくれた方が良いのですが,まあこれでも及第点をあげられます。

このディスクも期待以上でした。

バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲(イーゴリ・オイストラフ指揮&ヴァイオリン/モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団ソロイスツ・アンサンブル)

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バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲
イーゴリ・オイストラフ(指揮,ヴァイオリン)
モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団ソロイスツ・アンサンブル
1982年録音
MEL CD 10 01448 (P)2008 Melodiya (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.ljpHMV Onlineicon
モダン楽器による演奏。リコーダーのパートは全てフルートで演奏されています。「ん?ピリオド奏法?何それ?」っていう演奏ですね。少なくともバロック音楽の弾き方にも全く興味がないのは明らか。完全に自分たちのルールで弾いています。ピリオド楽器による演奏になれてしまった耳にはモロ旧世代の演奏に聴こえますが,ここまで徹底していると,いろんな意味で楽しいですね。第5番のチェンバロもいったいどんな楽器を使っているんだろうと思うほど独特のポキポキした音がしていますし...曲の終わりのリタルダンドは極端だし...後述する録音も含めて,終始ニヤニヤしながら聴いてしまいました。

そして録音なのですが,残響はかなり少なめで,バックはやや遠め,ソロは近めとわかりやすいのが特徴ですが,ソロは目の前で弾いているように明らかに浮いて聴こえる曲もあり,かなりわざとらしさを感じます。ただしソロに関しては明瞭感はかなり良く,質感も良く捉えているので私は結構好きだったりします(ということで四つ星半です)。音色に少しクセがあり,わずかにヌケが悪いのが残念です。オーディオ的なクオリティはそれほど高くありません。

あまり期待はしていなかったのですが(^^;,予想外に楽しめたディスクでした。お薦めはしませんが...

Hilary Hahn: NPR Music Tiny Desk Concert 私にとって理想的なコンサートと録音が実現されたビデオ

私の録音についての考え方については,このブログでも以前より述べてきました(→「好録音について考える」をご参照ください)。前のエントリで紹介したNPR Music Tiny Desk Concertでは,私の理想とする環境と録音がほぼ実現されていると言っていいです。

例えば,このヒラリー・ハーンの出演したビデオです。(バッハの無伴奏ヴァイオリンから2つの楽章が演奏されています)



このような環境での録音ですから,残響は皆無です。しかし,楽器から発せられるニュアンス,タッチ,質感が残響や反射音に邪魔されることなく良く伝わってきます。オーディオ的なクオリティはさておき,この録音は距離感も適切ですし,音色や音の伸びも悪くなく,演出感もなし,かなり私の理想とする要件を備えています。私がこのブログで述べてきたことを理解していただく好例です。このように,ホールで録音されなくても,残響が全くなくても,それらは音楽性には関係がないことがこの例でもよくわかります。

我々一般人が生のクラシック音楽に触れられる機会は,ホールでのコンサートがほとんどですが,それがクラシック音楽を楽しむベストな環境かどうかはそれぞれの人の価値観によります。私の場合はホールで聴くよりも,このYouTube動画のような環境で聴く方がはるかに好きです。しかし残念ながらそんな機会はほとんどありません。そして,現在のクラシック音楽のディスクはホールでの録音に偏りすぎていて,メディアを通じてさえそのような楽しみ方が出来ないのが現状です。この動画のような録音がもっとあっても良いと思うのですけどね。現実には体験することが難しいことを体験させてくれるのもメディアの役割だと思いますので。

ちなみに,ニコラ・ベネデッティのビデオも公開されています。
Nicola Benedetti: NPR Music Tiny Desk Concert

この中で,バッハの無伴奏ヴァイオリンのシャコンヌを弾いていますが,長調の中間部が省略された中途半端な演奏で残念でした...

タグ: [YouTube] 

Suzanne Vega, Turtle Island Quartet: NPR Music Tiny Desk Concert

NPR Music Tiny Desk Concert 様々な分野の良質な音楽を提供してくれるので時々試聴しています。その中からいくつか紹介します。

スザンヌ・ヴェガ...私にとっては懐かしいアーティスト。“Luka”,泣ける...



そして,いつも紹介しているTurtle Island Quartet。



その他,Jackson BrowneYo-Yo Maといった著名なアーティストも出演していますね。知らない人(Anais Mitchell)ですが,こんなのも良かったです。

タグ: [YouTube] 

The Ostinato Project (メイヴ・ギルクライスト Maeve Gilchrist)

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The Ostinato Project
メイヴ・ギルクライスト Maeve Gilchrist (Celtic Harp)
released 14 January 2013
品番なし (C)maevegilchristmusic (輸入盤)
参考: Amazon.co.jpOfficial Web Site
最近お気に入りのケルティック・ハーピスト,メイヴ・ギルクライストの初めてのハープ・ソロ・アルバムとのことで,全てヴォーカルのないハープ・ソロで演奏されています。作曲も1曲を除いて彼女自身によるものです。曲名もなく曲番号しか付いていません。

曲調は,ケルティックをベースにしたニューエイジ風の曲作りではありますが,ミニマルミュージック風でもあり,少しあれっ?と思うような不思議な和声がまれに入っていて現代音楽的なところもわずかにあります。全体としてハープの神秘的な響きを活かした曲作りとなっていて,最初は少し取っつきにくいところはありましたが,何度も聴いているとこの魅力に少しずつ取り憑かれてきます。アルバムタイトルの“Ostinato”とは,Wikipediaによると「ある種の音楽的なパターンを続けて何度も繰り返す事をさす。」ということで,なるほどなと思いました。

この人の音楽は本当に多彩で他のアルバムとまた異なる内容になっていてジャンル分けに困るのですが,まだまだいろいろと挑戦中で自分の音楽を築き上げる過程にあるのかなと思います。これから先どのような音楽を聴かせてもらえるのか,本当に楽しみです。

紹介済みのアルバム:
20 Chandler Street

タグ: [ハープ] 

バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲(コンチェルト・ケルン)

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バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲
コンチェルト・ケルン Concerto Köln
June 2013 - June 2014, Deutschlandfunk Kammermusiksaal, Köln
Berlin Classics 0300593BC (P)(C)2014 Edel Garmany (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
今やブランデンブルク協奏曲のディスクはピリオド楽器での演奏が普通となり,かつての鮮烈で刺激的なアプローチも一段落し,こなれて落ち着いてきた感が私の中にはあります。この演奏を聴くと,やっぱりそうだよなぁと思います。どちらかといえばピリオド楽器よりモダン楽器が好きな私ですが,それでもだいぶ慣れてきたというのはあるかもしれません。

そしてこのコンチェルト・ケルンのブランデンブルク協奏曲ですが,ピリオド楽器による(ネガティブな意味ではない)「普通の」アプローチによる,速めのテンポで颯爽と弾く気持ちの良い演奏です。そして,「協奏曲」という名前は付いていますが,ソロを突出させず全体のまとまりを重視したバランスも昨今のピリオド演奏の傾向かと思います。演奏技術も高くアンサンブルも良いレベルの高い演奏だと思います。ただ,レベルの高いあまりにも「普通」の演奏,私がブランデンブルク協奏曲に期待するところとは違うかなという気がしないでもない...

そろそろピリオド楽器のブランデンブルク協奏曲に手を出すのもやめようかな...と思ってしまいました。

録音ですが,残響はそれなりに取り入れられていて音色への影響はあるものの,曇ったり音色を汚したりはあまりしていないので許容範囲です。全体の響きの美しさを重視したような録音なので,まとまりはありますが,こぢんまりとしていて楽器の質感もやや希薄です。演出感も強めで生々しさも少ないです。悪くはないのですが,私としては少し不満の残る録音です。

タグ: [協奏曲] 

モーツァルト:弦楽四重奏曲「ハイドン四重奏曲集」(ライプツィヒ弦楽四重奏団)

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モーツァルト:弦楽四重奏曲 K.387 & K.421
ライプツィヒ弦楽四重奏団 Leipziger Streichquartett
January, 23-26, 2000, Rathaussaal Markkleeberg
MDG 307 1035-2 (P)(C)2001 MDG (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
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モーツァルト:弦楽四重奏曲 K.458 & K.465
ライプツィヒ弦楽四重奏団 Leipziger Streichquartett
January, 23-26, 2000, Rathaussaal Markkleeberg
MDG 307 1107-2 (P)(C)2001 MDG (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
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モーツァルト:弦楽四重奏曲 K.428 & K.464
ライプツィヒ弦楽四重奏団 Leipziger Streichquartett
Rathaussaal Markkleeberg
MDG 307 1160-2 (P)(C)2003 MDG (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
このモーツァルトは強い印象を残すものではありませんが,流麗でしなやかに,上質の音楽に仕上がっています。躍動的で起伏に富んでいるのですが,表現が軟らかくアンサンブルが整い一体感があるのでそのように聴こえるのでしょう。安心して気持ちよく音楽に身をゆだねられる好演奏と言えると思います。モーツァルトはこの団体のキャラクターに合っていますね。

録音ですが,やや残響を多めに取り入れて,楽器音にまとわりついて微妙に色が付き質感が損なわれているのと,やや演出感があるのが気になりますが,音の濁りや曇りはそれほど感じられないので,まあ許容範囲で印象は悪くないです。残響が気にならない人であれば良好に聴こえるかもしれません。もう少しリアルさが欲しいところですけどね。

でもとても気持ちよく聴けたディスクでした。

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲(グナール・レツボール Gunar Letzbor)

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バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ集
グナール・レツボール Gunar Letzbor (Baroque Violin)
Recorded at Letzbor privat, Pisa (Italy), in January 2011
PC 10286 (P)(C)2013 note 1 music (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: HMV OnlineiconAmazon.co.jpTower Records
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バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ集
グナール・レツボール Gunar Letzbor (Baroque Violin)
Recorded at Letzbor privat, Pisa (Italy), in January 2011
PC 10298 (P)(C)2014 note 1 music (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
CD試聴記」からの転載記事です。およそ1年前にソナタ集が発売されていましたが,この度パルティータ集が発売になり全集として完結しましたので再レビューします。

重音を弾くときに完全に拍を分けるように弾くので,そこで一拍増えるような感じになって, 音楽のリズムがそこで崩れてしまっているのが聴き苦しく感じます(フーガは例外なくこんな感じです...)。 またパルティータ第2番のAllemandaなどではリズム感が希薄で止まりそうになるような揺らし方をするので, 音楽を身体で感じようとすると呼吸が合わせられず息苦しくなり胸が痛くなります。 これはちょっと身体が受け付けません。

丁寧に演奏される曲もあれば,荒っぽく演奏される曲もあり, また,音の出だしのタッチの柔らかさ,美しさの感じられる曲もあり,テンポ良く快活に演奏される曲もあり,変化には富んでいるのですが...

技術的には少し物足りなさも感じます。

録音ですが,プライベート録音なのでしょうか,自宅のスタジオで生録的に録音されたような感じで,全く残響がありません。 あまりの残響のなさに違和感を覚えられるかもしれませんが,私としてはかなり好きな録音です。 マイクの性能なのか,マイク位置が少し離れすぎているのか,少し音色に色が感じられるのと, ほんのわずかなヌケの悪さがあって,少々残念なところはあります。惜しいと思います。

20 Chandler Street (メイヴ・ギルクライスト Maeve Gilchrist)

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20 Chandler Street
メイヴ・ギルクライスト Maeve Gilchrist (Celtic Harp)
Dimension Studios in Boston, February 2013
AMA1085 2 (P)(C)2013 Adventure Music (輸入盤)
参考: Amazon.co.jpHMV OnlineiconOfficial Web Site
先日YouTubeの動画を紹介した最近お気に入りのケルティック・ハーピスト,メイヴ・ギルクライストの2013年のアルバム。このアルバムでは,Aidon O'Donnel(Bass),Duncan Wickel(Fiddle)とのアンサンブルが中心で,その他何人かのゲストが参加しています(フィドラーのダロル・アンガーも1曲だけ参加)。

ジャンルが何になるのかよくわかりませんが,トラッド(ケルティック)とニューエイジ(今でもこの言葉は使われるのか?)の中間のような音楽で,ヴォーカルが入る曲が2曲あり,その他はインストゥルメンタルです。

このアルバムには,YouTube動画を紹介した“City in the North”,“Peerie Joel's Waltz”,“Waves”,も収録されています(残念ながら一番聴きたかった“Bee's Wing”は収録されていませんでした)。いずれもハープを中心にしたアンサンブルでの演奏です。ハープの演奏が素晴らしいのはもちろんのこと,曲も親しみやすいものが多く,心が安まります。共演のフィドルがちょっと弱いのが残念ですが...

それにしても,久しぶりにいい音楽に出会いました。すでに紹介済みですが,良かったYouTube動画へのリンクを再度載せておきます。

[YouTube動画]
Darol Anger & The Furies "City In The North" (Maeve Gilchrist) >Darol Angerとの共演
"Peerie Joel's Waltz" Maeve Gilchrist >ハープソロ
Waves >タップダンスとの共演
Maeve Gilchrist sings Beeswing by Richard Thompson >ハープ弾き語り,これが最高

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Maeve Gilchrist

タグ: [ハープ] 

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲(ベルンド・グラッドウォール)

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バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲
ベルンド・グラッドウォール Bernd Gradwohl (Violin)
Livekonzert, 25. August 2006, Kirche Liding
自主制作 (C)2006 Bernd Gradwohl (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: 公式WebサイトDoblinger(通信販売サイト)
CD試聴記」からの転載記事です。

ちょっと乱暴な演奏だなぁと思っていたら,ソナタ第1番のPrestoで... 「なんじゃこりゃぁぁぁあ! これはいくらなんでもこれは暴走しすぎだろ!」。 そして,パルティータ第1番のCorrenteとDoubleで,また,「うぅぅ,これは現代音楽か? ひっひっヒドい!」。 思わず失笑...(^^;

ソナタの終楽章はどれも暴走していて全然呂律が回っていません。 明らかに技量が追いつく速度を越しています。 パルティータ第1番のCorerenteは弓を弦にぶつける弾き方でびっくりしますし, そのDoubleはやっぱり暴走しています(終わった瞬間に観客の失笑が聞こえる曲も...)。 それ以外の曲は上記の曲に比べると聴けるのですが,上記の曲の印象があまりにも強すぎます。 まあ表現は演奏者の自由ですから... でも私はこれを肯定的に受け取ることは出来ませんでした。 なお,技術的に下手ということではありません。 念のため。

録音はライヴ録音で,録音会場の残響時間の長い響きを多めに取り入れていますが,直接音成分がしっかりとあるために,印象は悪くありません。 素直で自然な録音であり,高域の伸びもまずまずあるので残響が多い割には良好と言えます。 会場の外から時々大きな騒音が入ることがあり,これが少し残念です。

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲(クラウディア・シェアー Claudia Schaer)

※最後に楽器の情報を追記(2014/10/05)

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バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲
クラウディア・シェアー Claudia Schaer (Violin)
The Banff Centre, Banff, Alberta, 2013 February 2-3, 9-10
品番なし 2014 CLAUDIA SCHAER (輸入盤) ※自主制作
好録音度:★★★★
参考: Official web siteAmazon.com
CD試聴記」からの転載記事です。

モダン楽器による軽いタッチの流麗で繊細な演奏。 雑味のない透明感ある音色も魅力的です。 時折入れられるバロック的でない装飾もこの演奏に独特の色を添えています。 技術的にも安定感のある好演奏です。

録音ですが,わずかに残響が被っていますが,透明感ある音色はぎりぎり保たれており,楽器の質感,微妙な弓遣いのニュアンスも感じ取れます。 もう少し残響の被りが抑えられ,鮮明さがあると良かったのですが,残響の許せる方なら問題ない録音でしょう。

クラウディア・シェアー氏はカナダのヴァイオリニスト。 Amazon.comのマーケットプレイスから購入したところ, 本人から直接ディスクが送られてきました。 日本からの初めてのオーダーだったそうです(^^)v。

※2014年9月3日追記: いつもお世話になっている友人が,ご本人に日本語表記を確認してくださいました(有り難うございます!)。 スイス系の名前だそうで,発音記号で記載すると「ʃæɾ」,共有するという意味のshareに近い発音ということで, 「スカエル」ではなく「シェアー」と表記するのが適切のようです。 ということで,記載を修正しました。

※2014年10月5日追記: これも上記の友人がシェアーさんご本人から教えていただいた情報ですが,使用されているのはライアン・ソルティス(Ryan Soltis)という製作者が2006年に製作された楽器ということで,2010年から使用され,最初の出会いですぐに気に入り,それ以来,特別の愛情をもって弾いておられるということです。