ブラームス:交響曲全集(トーマス・ヘンゲルブロック指揮/NDRエルプフィルハーモニー管弦楽団) *Blu-ray Disc

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ブラームス:交響曲全集
トーマス・ヘンゲルブロック指揮/NDRエルプフィルハーモニー管弦楽団
2016年5月22日 ハンブルク,ライスハレ
741104 C Major (輸入盤) Blu-ray Disc
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

ヘンゲルブロック指揮/NDRエルプフィルのブラームスは,2017年1月にこけら落としが行われた新ホール「エルプフィルハーモニー・ハンブルク」でのセッション録音がリリースされていました(→こちら)。今回取り上げるこの全集は,それに先立つ2016年5月に旧本拠地であるライスハレで行われた,一夜でブラームスの交響曲全曲を演奏する「ブラームス・マラソン」の録画とのこと。これがBlu-ray Disc 1枚に映像で収められています。ライスハレは1908年にこけら落としされたホールとのことで,映像で観てもかなり歴史を感じる趣のあるホールです。昨今のクラシック専用ホールに比べるとやっぱりいささか窮屈で圧迫感があり映像栄えもしないですね(^^。

演奏はいずれも正統派の引き締まった造形の堂々としたもので聴き応え・見応えがあり,なかなか良いと思いました。一晩で演奏されたにしては最後まで集中力が持続されていたと思います。なお,第1番,第2番は第1楽章提示部のリピートが省略されていました。この点は少し残念に思います。

録音ですが,残響は控え目に抑えられ,直接音主体に楽器の質感を大事に録られているためまずまず良好というところですが,音質的にはやや粗さが感じられ,これが少々録音としての魅力を減じているように思います。録り方は悪くないと思うので,この粗さは少々惜しいところです。

前述した新しい本拠地での録音も全集になるようですが,第一弾の「録音」は全く私としては全く魅力を感じませんでした。新しいホールの響きを活かしたかったのかもしれませんが,録音がついていっていないように思いました。難しいものですね。

タグ: [交響曲] 

エルガー:ヴァイオリン協奏曲,ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番(レイチェル・バートン・パインVn/アンドルー・リットン指揮/BBC交響楽団)

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エルガー:ヴァイオリン協奏曲ロ短調作品61
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調作品26
レイチェル・バートン・パイン Rachel Barton Pine (Violin)
アンドルー・リットン指揮/BBC交響楽団
2017年1月9日-11日 BBCメディア・ヴェール・スタジオ(ロンドン)
AVIE AV2375 (P)(C)2018 RBP Music (輸入盤) 国内流通仕様
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

ブルッフはバートン・パインの濃厚でエモーショナルな表現がこの曲に良く合っていると思います。一方エルガーの協奏曲は...何枚かディスクを持っているのですが,今ひとつ掴み所がわからず,いまだに面白さを理解できていないのでちょっとコメントが難しいです(すみません(^^;)。

録音ですが,ソロ,オーケストラともに残響は控え目で直接音主体にクリアに録音されています。オーケストラは締まりとキレがあり,弦楽器主体に密度感のあるサウンドで構成されている点も好印象。ソロはその上にややフォーカスされて乗ってくるので聴きやすいバランスになっていると思います。協奏曲の録音としてほぼ不満がなく,かなり良いと思います。

最初Apple Musicで試聴して録音が良さそうだったので,この演奏・録音でエルガーをじっくりと聴いてみようと思い,ディスクを入手しました。それにしても...このエルガーの協奏曲,重厚長大で真剣に聴き出すと相当消耗しますね...(^^;。時間が半分くらいだともっと聴くと思うのですが。

バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲(ネヴィル・マリナー指揮/アカデミー・オフ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ)

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バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲(サーストン・ダート版)
バッハ:管弦楽組曲全曲
サー・ネヴィル・マリナー指揮
アカデミー・オフ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ

1971年1月30日-2月12日 ウェンブリー,プレント・タウン・ホール(協奏曲)
1970年12月7-10日 ロンドン,セント・ジョンズ・スミス・スクエア(管弦楽組曲)
PROC-2056/8 (P)1971 Decca Music Group (国内盤) タワーレコード企画盤
*TOWER RECORDS VINTAGE COLLECTION +plus Vol.24
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records

マリナーとASMFのブランデンブルク協奏曲は全部で3回録音されていて,これは1回目の録音です。あとの2回の録音は以前取り上げていました(2回目3回目)。今回はブランデンブルク協奏曲のみのコメントです。

このブランデンブルク協奏曲では,アイオナ・ブラウン(Vn),デイヴィッド・マンロウ(Rec),バリー・タックウェル(Hr),サーストン・ダート(Chem),レイモンド・レパード(Chem),といった名手が参加しています。また,サーストン・ダートが編纂した版を用いているという点でいろいろと特徴のある全集となっています。

このサーストン・ダート版に基づくこの録音は,「いわゆるブランデンブルク候への献呈稿(バッハ自身による改訂)より以前のケーテン時代の版による「First Version」として,ダートのよる仮説を含めた校訂が行なわれたのがこの音源です。第1稿の形で再演を試みようと進められたプロジェクトでした。」(以上,Tower Recordsの解説より)とのことです。

気づいただけでも通常演奏されるものと次のような差異があります。

第1番: 通常,第3楽章としてAllegro,第4楽章としてMenuetto - Trio I - Polacca - Trio IIと演奏されるものが,第3楽章Menuetto,第4楽章Allegro,第5楽章Polaccaとなっている。
第2番: トランペットではなくホルンが使用され,リコーダーがアルトではなくソプラノ(?)・リコーダーが使われている。
第4番: リコーダーはソプラニーノ・リコーダーが使用されている。
第5番: チェンバロのソロが65小節ではなく19小節の短いものになっている。

細かく見るともっとあると思います。1970年の初めの演奏でこのような試みがなされていたとはちょっと驚きです。

録音ですが,響きを抑え気味にして各楽器をくっきりと明瞭に捉えているのが良いです。ややスタジオ録音的で録音会場の自然な雰囲気は感じられないものの,音の抜けの良さ,音の伸びなど申し分なく,十分に好録音と言えます。この頃のPhilips(ですよね?→※)の良さが出ていますね。こういう録音,好きです。

このような貴重な録音を復刻してくれたタワーレコードに感謝!

※原盤がフィリップスであることを,いつもお世話になっている友人が古い資料を掘り起こして確認してくださいました。有り難うございました。(2018/1/30追記)

スメタナ:わが祖国(イルジー・ビエロフラーヴェク指揮/チェコ・フィルハーモニー管弦楽団)

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スメタナ:連作交響詩「我が祖国」全曲
イルジー・ビエロフラーヴェク指揮/チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
2014年5月12-14日 プラハ,スメタナ・ホール
483 3187 (P)2017 Decca Music Group (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

この曲はこのように演奏するのです,と見本を示されているような気がしました。これが本場の演奏,という感じは私自身はしないのですが,確信をもって力強く堂々と演奏されていて,しかも大仰なところがないのが良いところだと思いました。

録音は残響多めですが,ウェットにならず,むしろドライで締まりもあり,変な癖もなく演出感も少ない素直で自然な音響が良いです。好きなタイプの録音とは少し違いますが,これは良いかなと思いました。最初聴いたときはちょっと冴えない地味な録音だなと思いましたが,そんなに悪くはないという印象です。少々オマケですが四つ星半としました。人により評価は分かれるとは思います。

指揮者のビェロフラーヴェク氏は2017年5月に71歳で亡くなられたとのことです。

ベートーヴェン:交響曲全集(ジャン=フィリップ・トランブレ指揮/フランコフォニー管弦楽団)

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ベートーヴェン:交響曲全集
ジャン=フィリップ・トランブレ指揮/フランコフォニー管弦楽団
July 21 to 24 2009 at Salle Raoul-Jobin, Palais Montcalm, Québec
AN 2 9975-9 (P)2010 Analekta (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

時折縦の線が乱れて混沌とすることがあり,オーケストラの力量に不安を感じる箇所が散見されるとはいえ,この生き生きと弾む音楽は大変魅力的です。テンポは総じて速く,メリハリのある躍動的な演奏が良いです。このオーケストラはカナダのフランコフォニー(フランス語を話す人)の学生を中心に若手プロも加わったユース・オーケストラとのことで,この荒削りながらフレッシュな演奏はそういうことだったのかと納得。

録音ですが,残響はありますが響きに締まりがあり音離れがよく楽器音をあまり邪魔しません。各楽器が比較的分離良く明瞭に聴き取ることができます。音色も自然であり,演出感も少なくライヴの雰囲気を良く伝えてくれます。まずまずの好録音です。

他人にお勧めはしませんが,私自身は演奏も録音も結構気に入りました。

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲(若松夏美)

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バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲
若松夏美 Natsumi Wakamatsu (Violin)
2014年3月18-20日,2015年8月12-14日,10月9-11日 コピスみよし,埼玉
ADJ 055 (P)(C)2017 Arte dell'arco (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

CD試聴記」からの転載記事です。

バロック・ヴァイオリンによる演奏。一音一音丁寧に確かめるように弾かれていて少々地味で渋く内省的です。 気負いや力みのない自然体の音楽はとても懐が深く味わいがあります。 技術も確かで安心して聴くことが出来ます。

録音ですが,残響というか会場の響きが楽器の音色を少し曇らせているのが少し残念なところですが, 音の伸びやニュアンス,質感はそれなりに感じられるのでまあ悪くはないです。 響きが心地よさよりも音色を損なう負の効果の方が大きく,これならない方がマシで, もっと透明感のあるクリアな音で録ってくれていたらもっと楽しめたのにと思います。

あと,ホールでの録音としてはバックグラウンドノイズが大きめで, それほど邪魔にはならないものの,もう少し録音環境に気を遣って欲しいと思いました。 まあ低域までフラットに捉えていてリアルさに一役買っている面はありますが。

ハイドン:チェロ協奏曲集(クセニア・ヤンコヴィッチVc/St George Strings)

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ハイドン:チェロ協奏曲第1番ハ長調 Hob.VIIb-1
ハイドン:チェロ協奏曲第2番ニ長調 Hob.VIIb-2
クセニア・ヤンコヴィッチ Xenia Janković (Cello)
St George Strings
29-30 November 2012
CAL1741 (P)2016 (C)2017 Calliope (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

Apple Musicで聴きました。艶やかで伸びのある音色が大変魅力的。力強くキレがあり見得の切り方が格好いいですね。演奏者を存じ上げなかったのですが相当な実力者と思いました。

録音ですが,少し残響の影響で音色に癖が付いてくすんでしまってるのが惜しいのですが,それを除けばサウンドに締まりはあるのでギリギリ我慢の範囲内です。ライヴ録音で会場の雑音はやや多めですが,これはまあ気になりません。

ヤンコヴィッチはセルビア出身のチェリストとのことで,1981年にはガスパル・カ サド国際コンクールに優勝したとのことです。現在はデトモルト音楽大学の教授とのことです。この2月にバッハの無伴奏チェロ組曲がリリースされるとのことでこのチェリストを知りました(→Tower Records)。こちらも発売が大変楽しみです。

タグ: [協奏曲]  [チェロ] 

ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」,チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第1番,ボロディン:弦楽四重奏曲第2番(エッシャー弦楽四重奏団)

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ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番ヘ長調作品96「アメリカ」
チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第1番ニ長調作品11
ボロディン:弦楽四重奏曲第2番ニ長調
エッシャー弦楽四重奏団 Escher String Quartet
2017年3月 ドイツ,ノイマルクト,ライツターデル
BIS-2280 SACD (P)(C)2017 BIS Records (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

チャイコフスキーとボロディンは,私の好きなボロディン四重奏団の演奏に近い印象ですが,さらに若々しく溌剌として勢いがあり音楽が躍動しています。技術的にも大変優れていて隅々までコントロールが行き届き音楽に多彩なニュアンスを与えています。これはなかなか良いと思いました。

そして録音もBISにしては良好です(^^;。残響感はあるものの直接音を主体に濃厚に捉えています。明瞭感も良好ですし個々の楽器の質感も良く感じられます。少々捉え方が濃すぎる感があり残響ももう少し控え目にすっきり録った方が良いとは思いますが,これでもまずまず良いと思います。

このディスク,収録時間が約82分で名曲が3曲収められているというのもうれしいですね。

ベートーヴェン:交響曲全集(ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス指揮/デンマーク国立交響楽団)

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ベートーヴェン:交響曲全集
ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス指揮/デンマーク国立交響楽団
2012-2014年 コペンハーゲン,デンマーク放送コンセルトフセット
Dacapo 2.110433-35 (P)2016 (C)2017 DRS. copenhagen (輸入盤)
Blu-ray Disc 3枚組
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

「地に足の着いた演奏」という言い方が自分としては一番しっくりきます。こういう演奏は久しぶりに聴いた気がします。勢いに頼ることなく着実に,しかし落ち着きすぎず,一つ一つの音を紡いで編まれていく音楽に感銘を受けました。楽団員の指揮者に対する尊敬と敬愛が映像からも伝わってきます。リフト?を使って移動するカメラから撮影される落ち着きのないカメラワークは少々やり過ぎかと思いますが,会場の雰囲気も良くコンサートビデオとしても十分に楽しめるものでした。

録音ですが,ホールトーンがすこし多めに取り込まれていて会場の空間的な雰囲気が再現されつつ,音色への影響と明瞭感の低下はギリギリ許容範囲に入っているので,残響が多い割には悪い印象をそれほど受けません。私の好きなタイプの録音とはだいぶ違いますがまあ許せます。多くの方にとっては問題ないと思います。

[収録曲]
ベートーヴェン:交響曲全集
ベルリオーズ:幻想交響曲 作品14
リヒャルト・シュトラウス:アルプス交響曲 作品64
ロドリーゴ:アランフェス協奏曲(ギター:ペペ・ロメロ)

タグ: [交響曲] 

バッハ:ヴァイオリン協奏曲集(フランク・ペーター・ツィマンマーマン Vn/ベルリン・バロック・ゾリステン)

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バッハ:ヴァイオリン協奏曲集
フランク・ペーター・ツィマンマーマン Frank Peter Zimmermann (Violin)
ベルリン・バロック・ゾリステン
2017年4月 イエス・キリスト教会
HC17046 (P)(C)2017 hänssler CLASSICS (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

このディスクでは,ヴァイオリン協奏曲第1番BWV 1041,第2番BWV 1042と,原曲がヴァイオリン協奏曲とされるチェンバロ協奏曲第1番BWV 1052をヴァイオリン協奏曲として再構築したもの,ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲BWV 1060を2つのヴァイオリンに編曲したもの,が収録されています。最後の曲は息子のセルゲ・ツィンマーマンとの共演とのことです。

スピード感のあるキレの良いスリリングな演奏ですねぇ。バッハの演奏としてはちょっと刺激的すぎる感はありますが,この痛快な演奏は結構好きです。こういうモダン楽器バリバリ(死語?(^^;)の演奏もアリじゃないかと。

録音ですが,残響はあるものの直接音主体に明瞭に録られた好録音です。まるでスタジオで録られたような感じであり,少々実在感が薄いようにも思いますが,残響で曇った録音よりははるかに良いと思います。このシャープな録音が演奏のキレの良さをさらに際立たせていますね。密度が高く息苦しい感じもあるので,もう少しすっきりと見通しが良かったら言うことなしなのですが,まあそれでもかなり良い方だと思います。

サリー・ガーデン(バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番,他)(高橋和歌)

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バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番,他
高橋和歌 Waka Takahashi (Violin)
録音不明
NAT17181 (P)(C)2017 N.A.T co., Ltd. (国内盤)
好録音度:★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

CD試聴記」からの転載記事です。バッハのみのコメントです。

淡々とキッチリと,そして美しく整ったいかにも日本人らしい生真面目な演奏。 この控え目で清廉な感じにとても惹かれます。 技術力も全く問題ありません。

しかし,録音が今ひとつ良くありません。 残響が多く直接音よりも間接音が主として聴こえるため,明瞭感が落ち音色がくすみがちです。 せっかくの美しい音色を損なっているのが残念でなりません。 残響が多い割にはマシな方なので許せる方は多いと思いますが,私としては残念です。

高橋氏は2009年にソナタ第1番とシャコンヌを収録したディスクを発売されていました(→こちら)。

[併録曲]
ピゼンデル:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ イ短調
ダウランド(高橋和歌編):憂鬱なガイヤルド
ロージャヴェルジ:望郷 - ハンガリーの夢
パガニーニ:無伴奏ヴァイオリンソナタ イ長調 MS. 83
青森県民謡(藤本幸男編):津軽じょんがら節
アイルランド民謡(高橋和歌編):サリー・ガーデン

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集(ジャン=フランソワ・エッセール(弾き振り)/新アキテーヌ室内管弦楽団)

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ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集
ジャン=フランソワ・エッセール(弾き振り)/新アキテーヌ室内管弦楽団
2014年11月, 2015年3月
MIR374 (P)2017 Mirare (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

Apple Musicでの試聴。国内での輸入盤発売は1月末のようですが,Apple Musicで公開されていましたのでフライングで聴いてみました。今回は録音のみのコメントです。

室内管弦楽団との協奏曲ということですが,録音を聴いてみると室内管弦楽団とは思えないスケール感で捉えられています。しかし,そういう録音に仕立てるためか,比較的楽器の近くにマイクが設置されているようで,各楽器の質感が分離感良く聴こえてきます。残響が多めで響きに癖があり少しうるさく聴こえるのは好みとは異なりますが,サウンドも比較的締まっていてトータルの印象は悪くありません。ピアノももう少し響きを整理してすっきりしたサウンドにして欲しいところですが,まあ許容範囲です。少しオマケですが四つ星半です。

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲(ミリアム・フリード) ※2016年録音

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バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲
ミリアム・フリード Miliam Fried (Violin)
Jerusalem Music Center, December 2016
Nimbus Alliance NI 6351 (P)(C)2017 Wyastone Estate Limited (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

CD試聴記」からの転載記事です。

同氏20年ぶり2回目,70歳での録音。 速めのテンポで淡々と淀みなく演奏される点は1回目と同様ですが, ニュアンスが多彩な円熟した味わい深い音楽に仕上がっています。 技術的にも衰えはほとんど感じさせず,正確で安定しています。 インパクトはありませんが,聴く度に感銘を受ける好演奏です。 音楽的な深化と技術の衰えが交差するベストタイミングを狙って録音されたのでしょうね。

録音ですが,残響の影響でわずかながら音色にくすみが感じられるものの, 直接音が主体で細部も聴き取れますし,楽器の質感も感じられます。 もう少し透明感,ヌケの良さがあると良かったのですが,これでもまずまず良好です。少々オマケですが四つ星半です。

なお,本ディスクはレーベル公式のCD-R盤です。

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲(ミリアム・フリード) ※1997年録音

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バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲
ミリアム・フリード Miliam Fried (Violin)
du 8 au 13 décembre 1997 à la SALLE BLACHIÈRE
LYR 187/188 (P)(C)1999 LYRINX (輸入盤)
好録音度:★★★☆

CD試聴記」からの転載記事です。

速めのテンポで淡々と,しかし淀みなく,そして生き生きと生気に溢れているのが良いですね(特にソナタ第3番,パルティータ第3番が秀逸)。 技術的にも万全で隙がありません。 50歳くらいでの録音ですが,フレッシュな印象を受けます。

録音ですが,少し残響が多めであり,楽器音に癖のある金属的な響きが重畳されて音色を損なっています。 この程度であれば問題ない方も多いとは思いますが,私としてはあまり良い印象ではありませんでした。 もっと楽器本来の透明感のある美しい音色を大切にした録音を望みたいところです。

ミリアム・フリードは1946年ルーマニア生まれ,イスラエル出身で, 1968年のパガニーニ国際コンクール優勝,1971年のエリザベート王妃国際コンクール優勝といったコンクール歴を持っています。

本ディスクは廃盤になってから久しく,少々入手がしづらい状況です。

初春のお慶びを申し上げます

初春のお慶びを申し上げます
本年もまた素晴らしい音楽と巡り会える良き一年になりますよう
皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます
平成三十年 元旦

本ブログは開設から約8年半,姉妹サイトのCD試聴記は約15年半になりました。

更新が滞っているにも関わらず多数の方が毎日変わらずアクセスをしてくださるのが励みになっております。本当に有り難うございます。今年もマイペースで続けていきたいと思っておりますので,今後とも何とぞよろしくお願い申し上げます。