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オリヴァー・デイヴィス:アンノ,ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集「四季」(グレース・デイヴィッドソン/ケレンザ・ピーコック/アイヴァー・セッターフィールド指揮/トラファルガー・シンフォニア)

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オリヴァー・デイヴィス:アンノ(1年)
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集「四季」
グレース・デイヴィッドソン Grace Davidson (Soprano)
ケレンザ・ピーコック Kerenza Peacock (Violin)
アイヴァー・セッターフィールド指揮/トラファルガー・シンフォニア
2015年3月4,5日 ロンドン,オール・セインツ教会
SIGCD437 (P)(C)2015 Signum Records (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,e-onkyo,Apple Music

前回取り上げたダウランドのリュート歌曲集のソプラノ歌手,グレース・デイヴィッドソンつながりで見つけたディスク。

英国の現代の作曲家オリヴァー・デイヴィス[1972-]の「アンノ」は春夏秋冬を表現したソプラノと弦楽オーケストラの曲です。映画や放送の音楽も作曲されているそうで,現代の現役作曲家ですが,聴きやすくまた曲調がカッコいい(ここ重要!)ところが良いと思いました。

「四季」つながりでヴィヴァルディの四季がカップリングされていて,こちらもモダンでキレがありダイナミックな演奏が魅力的でしたが,このアルバムとしてはオリヴァー・デイヴィスの作品が聴きものだと思いました(ただし収録時間は短いです)。

録音ですが,教会での録音ですが,残響感はあまりなく,直接音主体に各楽器を明瞭にキレよく分離よく質感高く捉えており,ソロも一段フォーカスした感じで浮かび上がるのが好印象です。ヴィヴァルディよりもオリヴァー・デイヴィスの作品の方がやや優れるように聴こえました。

オリヴァー・デイヴィスの作品は,このディスクの他にSignumレーベルから5枚リリースされています。ディスクの紹介では評判が良かったようです。少し試聴してみましたが,弦楽器が主体の曲が多く,曲調も聴きやすく,録音もこのディスク同様好録音のようなので,ちょっと聴いてみようと思いました。楽しみです。

Signumレーベルは私の好みの録音が多そうな印象を受けましたので,他のディスクも聴いてみようと思います。

ダウランド:リュート歌曲集 第1巻(グレース・デイヴィッドソン/デイヴィッド・ミラー)

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ダウランド:リュート歌曲集 第1巻
グレース・デイヴィッドソン Grace Davidson (Soprano)
デイヴィッド・ミラー David Miller (Lute)
2016年4月26-28日 イギリス,バークシャー,アスコット小修道院
SIGCD553 (P)(C)2018 Signum Records (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,e-onkyo,Apple Music

声楽はほとんど聴かないのですが,本当にたまたまe-onkyoの新譜の試聴で,録音が好きな感じだったので聴き始め,その美しい歌声に魅了され聴き入ってしまいました。

録音は修道院で行われたようですが,直接音が主体で残響がふわっと広がり歌声にあまり被らず,まとわりつきはあるものの,声の明瞭感・透明感を保ったまま空間性も上手く表現していて,残響の取り入れ方としてはとても良いと思いました。これであれば私も納得です。

良い録音が私の音楽の世界をまた少し広げてくれました。感謝。

シベリウス:交響曲全集,ヴァイオリン協奏曲(藤岡幸夫指揮/関西フィルハーモニー管弦楽団/岩谷祐之Vn)

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シベリウス:交響曲全集,ヴァイオリン協奏曲
藤岡幸夫指揮/関西フィルハーモニー管弦楽団
岩谷祐之 (Violin)
録音 2012-2020年 ザ・シンフォニー・ホール(大阪)
ALCD-8136 ALM Records (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,amazon.co.jp,HMV Onlineicon,関西フィル

2020年で50周年を迎えた関西フィル創立50周年記念盤。2012年から2020年の定期演奏会でのライヴ録音を集めたものです。収録年は以下の通りです。ヴァイオリン協奏曲はコンサートマスターの岩谷祐之氏がソロを務められています。

交響曲第1番 2018年 6月21日 第283回定期演奏会
交響曲第2番 2016年10月14日 第278回定期演奏会
交響曲第3番 2013年 2月27日 第244回定期演奏会
交響曲第4番 2014年10月10日 第260回定期演奏会
交響曲第5番 2017年10月19日 第287回定期演奏会
交響曲第6番 2015年10月30日 第269回定期演奏会
交響曲第7番 2012年 2月 3日 第235回定期演奏会
ヴァイオリン協奏曲 2020年7月17日 第312回定期演奏会

解説書で指揮者の藤岡氏が次のように述べておられます。

 「デビュー当時,シベリウス自身がスコアに書き込んだ演奏時間と現在のレコードやCDの演奏の録音時間を比較しましたが,シベリウスが書き込んだ時間に比べて,かなり速い演奏が多かった。僕はシベリウスの音楽にどっしりしたイメージを持っています。
 2021年で22年目のシーズンとなる僕と関西フィルは,これまでに何度もシベリウスの交響曲を取り上げてきました。シベリウスの交響曲は内面を理解するのに時間がかかるので,関西フィルと7年感,毎年1曲ずつ丁寧に時間をかけてライヴ録音を重ねました。(後略)」


実際2012年の第7番から7年かけて交響曲を録音されています。そしてその演奏はオーソドックスですがとても丁寧に綿密に(しかし要所では大胆に!)仕上げられていて,素晴らしいと思いました。

そして録音ですが,演奏会の自然な雰囲気を生録的にうまく残しながら,関西フィルという団体のキャラクターもきちんと聴かせてくれる秀逸な出来だと思いました。直接音を主体に,残響が楽器音を邪魔せず楽器の質感をしっかり残して録っているのが良いと思います。優秀録音ではないかもしれませんが,音楽とオーケストラの個性を素直に録った,記念盤にふさわしい好録音だと思いました。

ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全集(フランク・ペーター・ツィンマーマン/マルティン・ヘルムヒェン)

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ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ集 第1番~第4番
フランク・ペーター・ツィンマーマン Frank Peter Zimmermann (Violin)
マルティン・ヘルムヒェン Martin Helmchen (Piano)
2019年9月 ベルリン,ジーメンス・ヴィラ
BIS-2517 SACD (P)(C)2020 BIS Records AB (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,e-onkyo,Apple Music

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ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番「春」,第6番,第7番
フランク・ペーター・ツィンマーマン Frank Peter Zimmermann (Violin)
マルティン・ヘルムヒェン Martin Helmchen (Piano)
2020年2月 デュッセルドルフ,クンストパラスト美術館内ロベルト・シューマン・ザール
BIS-2527 SACD (P)(C)2021 BIS Records (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,e-onkyo,Apple Music

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ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第8番,第9番「クロイツェル」,第10番
フランク・ペーター・ツィンマーマン Frank Peter Zimmermann (Violin)
マルティン・ヘルムヒェン Martin Helmchen (Piano)
2020年8月21-24日 ベルリン,シーメンスヴィラ
BIS-2537 SACD (P)(C)2021 BIS Records (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music

先日ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集の第三弾が発売され全集が完結しましたので改めて聴き直しました。第一弾は以前取り上げていました。第二弾,第三弾についても第一弾のときの感想と全く変わらない素晴らしい出来でした。抜群のキレを誇るテクニックを活かした推進力と躍動感に溢れ,かなり速いテンポでグイグイと推進していくにも関わらず,一つ一つの音の表現が細やかで起伏に富みダイナミックかつニュアンス豊かです。実にツィンマーマンらしいと言えるのではないでしょうか。

楽器についても再度触れておくと,ツィンマーマンの弾く楽器は1711年製のストラディヴァリウス「レディ・インチクイン」で,クライスラーが所有していた銘器,一方ヘルムヒェンの弾くピアノは2013年にダニエル・バレンボイムがベルギーのピアノ製作者クリス・マーネに製作を依頼した平行弦ピアノとのことです。

録音についても第一弾とほぼ同じです。第二弾は会場が異なりますが,録音の質は揃っています。残響はかなり多めであとにだいぶ尾を引くのですが,楽器音への被りは少なめで,明瞭感とヌケの良さはなんとかあるため,残響量の割には印象は悪くありません。ただやっぱりこの残響は過剰でまとわりつきが鬱陶しく感じられ,好みの録音とは少し外れます。この録音であれば残響が許せる方には問題ないかもしれませんが。第一弾では四つ星半としていましたが,改めて聴き直してみて少し違うかなと思いましたので四つ星にしています(なので第一弾は修正になり申し訳ございません)。

ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集として間違いなく素晴らしいのですが,もう少し録音が良ければと惜しいと思いました。

■購入ディスクメモ(2021年9月)その1

最近購入したディスクのメモです。



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モーツァルト:弦楽四重奏曲第14番,第16番,第19番「不協和音」
カザルス四重奏団 Cuarteto Casals
2013年9月 ベルリン,テルデックス・スタジオ
HMC 902186 (P)2014 harmonia mundi (輸入盤)
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music

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モーツァルト:弦楽四重奏曲第15番,第17番「狩」,第18番
カザルス四重奏団 Cuarteto Casals
2019年11月, 2021年1月 ベルリン,テルデックス・スタジオ
HMM 902654 (P)2021 harmonia mundi musique (輸入盤)
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music

モーツァルトのハイドンセットの第二弾が発売になって,これで全6曲が揃いました。ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集でも素晴らしい演奏を聴かせてくれたカザルス四重奏団のハイドンセット,楽しみです。

第一弾の第14番,第16番,第19番「不協和音」の方ですが,Apple MusicではExtended Versionとなっていて収録時間が1時間34分です。一方ディスクの方は1時間23分で同じ曲集で10分以上時間が異なります。トラック毎に比較してみると,第14番の第4楽章,第16番の第1楽章・第2楽章,第19番の第1楽章の時間が長くなっていました。ちゃんと比較していませんが,リピートの実行が異なるのではないかと思われます。通常6曲で3枚組になることが多い曲集を2枚に収めているのでそのしわ寄せなのかもしれません。

どこが違うのかまだ確認していませんが,6曲まとめて3枚組にして,最初からExtended Versionと同じ内容にして欲しかったかなとは思いました。



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ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第1番~第3番
キアロスクーロ四重奏団 Chiaroscuro Quartet
2019年6月23-26日 ブレーメン,ゼンデザール
BIS-2188 SACD (P)(C)2021 BIS Records (輸入盤)
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music

アリーナ・イブラギモヴァ率いるキアロスクーロ四重奏団のベートーヴェン弦楽四重奏曲集の第一弾。ベートーヴェンは第11番「セリオーソ」を2012年に録音されていましたが,新たにスタートされたということで,全集になることを期待したいと思います。



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ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第7番「ラズモフスキー第1番」
レッシュ:弦楽四重奏曲第3番「アタッカ」
アリス四重奏団 Aris Quartett
2020年7月14-16日 フランクフルト・アム・マイン
GEN 21736 (P)(C)2021 GENUIN (輸入盤)
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,e-onkyo,Apple Music

アリス四重奏団は2009年ドイツで結成された若い四重奏団。ベートーヴェンは2017年に第9番,第14番をリリースしていて入手した記憶があったのですが見当たらない...

◆気になる新譜覚え書き(2021年9月)その2

発売のアナウンスのあった新譜で気になるものの覚え書きです。



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バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲
諏訪内晶子 Akiko Suwanai (Violin)
2021年6月7-11日, 7月10-13日 オランダ,バーン,ホワイト・チャーチ
UCGD9086 (P)2021 ユニバーサルミュージック (国内盤)
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon
2021年11月24日発売 ※SA-CDハイブリッド盤<初回限定盤>

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バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲
諏訪内晶子 Akiko Suwanai (Violin)
2021年6月7-11日, 7月10-13日 オランダ,バーン,ホワイト・チャーチ
UCCD45005 (P)2021 ユニバーサルミュージック (国内盤)
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon
2021年11月24日発売 ※UHQCD<通常版>

遂に! 待ってました! まだ少し先ですが楽しみです。初回限定盤のSA-CDハイブリッドとUHQCDの通常盤の2種類があります。

スペクトラム(ヴィジョン弦楽四重奏団)

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スペクトラム Spectrum
ヴィジョン弦楽四重奏団 Vision String Quartet
9029665669 (P)2021 Warner Classics (輸入盤)
2020年2月,7月,11月 ベルリン,G7 Studio
好録音度:★★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,e-onkyo,Apple Music

シューベルトの死と乙女,メンデルスゾーンの第6番が大変素晴らしかったヴィジョン弦楽四重奏団の新譜はポップ路線のアルバムで,彼らのオリジナルから編曲ものまで,彼ら独自のアレンジで聴かせてくれます。これがまたキレッキレのリズムで素晴らしいのです。先のシューベルトとメンデルスゾーンの音楽はこういう彼らの様々な音楽へのチャレンジから生まれてるんだなと納得しました。

で,一方で,タートル・アイランド・カルテットなどのブルーグラスやジャズをルーツとする四重奏団と比べると,彼らはやっぱりクラシックがルーツなんだなと思ってしまいました。テクニックではブルーグラス系のミュージシャンは彼らの足下にも及びませんが,こういう音楽での弾むリズム,スウィング感などは,彼らの方がまだまだブルーグラス系のミュージシャンに及ばないと思いました。そういうところを狙っていないのかもしれませんが,リズムを研究すればもっともっと面白くなるに違いないと,今後の彼らの進展に期待する次第です。

それで肝心の録音なのですが,音楽がポップ路線ということもあってか,残響のないスタジオで録られているようで,極めて明瞭で,このような音楽にふさわしい録り方になっています。この点に関しては文句なしです。別にクラシック音楽であってもこのような録り方をしても全く問題ないと思うのですけどね。彼らにはクラシック音楽を録るときもこのような録音でぜひ,と思います。シューベルトとメンデルスゾーンのアルバムは録音の点では全く良くありませんでしたので。

ブルックナー:交響曲第8番,第3番(クリスティアン・ティーレマン指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団)

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ブルックナー:交響曲第8番ハ短調(第2稿・ハース版)
クリスティアン・ティーレマン指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
2019年10月5,13日 ウィーン,ムジークフェラインザール
19439786582 (P)(C)2020 Sony Music Entertainment (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,e-onkyo,Apple Music

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ブルックナー:交響曲第3番ニ短調(1877年第2稿・ノヴァーク版)
クリスティアン・ティーレマン指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
2020年11月28,29日 ウィーン,ムジークフェラインザール
19439861382 (P)(C)2021 Sony Music Entertainment (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,e-onkyo,Apple Music

2024年がブルックナー生誕200年らしく,それに向けて交響曲全曲の録音をスタートされたとのことで,第8番が第一弾,第3番が第二弾になります。

今回は録音についてのみのコメントです。第8番,第3番とも音質傾向はほぼ同じです。残響が少し多めで,音質的にも空間的にも閉空間の中で鳴っている,という閉塞感があり,もう少し開放感があったら良いのだけれどと正直思いますが,ダイナミックレンジ感といいますか,フォルテでも余裕を持って鳴り感を確保しており,頭打ちにならないのが良いと思います。個人的にはもう少しスッキリした感じの方が好きなのですが,オーケストラの録音として標準的な範疇かと思いますし,ブルックナーの音楽を上手くメディアに詰め込んでいると思いました。不満はゼロではありませんが好録音です。

次は第4番のリリースが予定されていますし,全集化されるということなので,今後のリリースも楽しみにしたいと思います。

シノーポリ/ニューヨーク・フィル名演集

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シノーポリ/ニューヨーク・フィル名演集
ジュゼッペ・シノーポリ指揮/ニューヨーク・フィルハーモニック
録音 1985年-1991年 ニューヨーク
PROC-2346/50 (P)1986,1988,1989,1990,1993 Deutche Grammophon (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records
*TOWER RECORDS VINTAGE COLLECTION +plus Vol.32

タワーレコード企画盤。1985年~1991年にかけてニューヨーク・フィルと録音された音源をセット化したもの。収録曲は下記の通りです。

[CD 1]
ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕前奏曲
ワーグナー:歌劇「さまよえるオランダ人」序曲
ワーグナー:ジークフリート牧歌
ワーグナー:歌劇「ローエングリン」第1幕前奏曲,第3幕前奏曲

録音 1985年10月

[CD 2]
R. シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」作品30
R. シュトラウス:交響詩「死と浄化」作品24

録音 1987年5月

[CD 3]
スクリャービン:交響曲第3番作品43「神聖な詩」
スクリャービン:交響曲第4番作品54「法悦の詩」

録音 1988年1月

[CD 4]
ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」(ラヴェル編曲)
ムソルグスキー:交響詩「はげ山の一夜」(リムスキー・コルサコフ編曲)
ラヴェル:高雅にして感傷的なワルツ

録音 1989年12月

[CD 5]
レスピーギ:交響詩「ローマの噴水」
レスピーギ:交響詩「ローマの松」
レスピーギ:交響詩「ローマの祭り」

録音 1991年4月

シノーポリといえば,先日取り上げたシュターツカペレ・ドレスデンとのR. シュトラウス:アルプス交響曲の録音が大変良かったのですが,このニューヨーク・フィルとの録音も良いものが多いです。特にCD 1のワーグナー,CD 5のレスピーギ:ローマ三部作が良いです。録り方,音作りの傾向はアルプス交響曲と似ています。残響は抑えられ,直接音主体に明瞭でキレよくストレートに録っています。高域の伸び感も十分にあり,音に艶と輝きがあります。こういう録音は聴いていて本当に気持ちが良いですね。

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R. シュトラウス:アルプス交響曲(ジュゼッペ・シノーポリ指揮/シュターツカペレ・ドレスデン)

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R. シュトラウス:アルプス交響曲作品64
ジュゼッペ・シノーポリ指揮/シュターツカペレ・ドレスデン
1993年4月3-5日 ドレスデン,ゼンパーオーパー
PROC-1771 (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records
TOWER RECORDS PREMIUM CLASSICS

タワーレコード企画盤。これは録音がとても良かったので一言だけコメントします。オーケストラの鳴り感がもの凄いのですが,これを余すところなく捉えています。フォルテでの飽和感も少なく,混沌としたり暑苦しくなったりせず伸びやかに鳴り切っています。残響は少なく極めて明瞭度が高く高域の伸びも申し分ありませんが,少し高域が刺激的に感じられるかもしれません。私は輝かしさがあって好感を持ちました。R. シュトラウスの音楽にふさわしい録音だと思います。

モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番,第4番,他(フランチェスカ・デゴ/ロジャー・ノリントン指揮/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団)

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モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番,第4番,他
フランチェスカ・デゴ Francesca Dego (Violin)
ロジャー・ノリントン指揮/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団
2019年8月1,2日 グラスゴー,RSNOセンター,ロイヤル・コンサート・ホール
CHAN 20234 (P)(C)2021 Chandos Records (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music

オーケストラはロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団ですが,初演当時の規模まで弦楽器を縮小しているとのことで,研究の成果に基づく徹底したこだわりはさすがノリントンというところでしょうか。そしてソロもピリオド奏法が徹底され,拍の出だしは柔らかく後押しするように音を膨らませる起伏の大きいフレージングが聴きどころ。ニュアンスが豊かで透明感と輝きのある音色も良いです。この細やかに神経の行き届いたソロは本当に素晴らしいと思いました。

録音ですが,残響は控えめでスッと減衰するため楽器音への影響が少なく,明瞭でキレが良く高域の伸び感も良好です。小編成のオーケストラとソロにふさわしい録り方になっていると思います。欲を言うと,強弱の起伏の大きいソロの弱音部が若干聴き取りにくいので,もう少しソロに寄って弱音が埋もれないよう録ってくれていたらなお良かったのですが。

ということで,演奏も良いですし,それにふさわしい美しい録音でとても良いと思いました。残りの曲も同様の録音でお願いしたいです。

ブラームス:交響曲第1番,第2番,悲劇的序曲,大学祝典序曲(ヘルベルト・ブロムシュテット指揮/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団)

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ブラームス:交響曲第1番ハ短調作品68
ブラームス:悲劇的序曲作品81
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
2019年9月, 2019年10月 ライプツィヒ,ゲヴァントハイス
PTC 5186 850 (P)(C)2020 PENTATONE MUSIC (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music

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ブラームス:交響曲第2番ニ長調作品73
ブラームス:大学祝典序曲作品80
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
2019年10月 ライプツィヒ,ゲヴァントハイス
PTC 5186 851 (P)(C)2021 PENTATONE MUSIC (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music

1927年生まれということですので92歳くらいで録音されたようです。それにしてもこれだけ重厚でありながら濁りや雑味のない澄んだ響きなのが素晴らしいです。一つ一つの音が丁寧に磨き上げられているかのようです。楽団員の指揮者に対する尊敬と敬愛の念がこの美しいサウンドを創り出しているに違いない,と思ってしまいました。

そして録音なのですが,響きに厚みがあり低域の量感もある密度の高い録音なので再生機によっては中高域に被って聴きづらくなるかもしれません。低域を締めて少し大きめの音量で再生するといい感じになるのではと思いました。残響もそれなりにあるのですが,弦楽器の音を中心に据えて直接音成分のしっかりと捉えているので,意外に悪くないという印象でした。私の好みからするともう少しスッキリしている方が良いのですが,この録音だからこうなった,という気もします。

初めて第1番を聴いたときに私の好みとは少し違う録音だったので避けていたのですが,改めて聴いてみてこの音楽の素晴らしさに気がつきましたし,録音も悪くないと見直しました。第3番,第4番も楽しみです。待ち遠しいですね。

◆気になる新譜覚え書き(2021年9月)その1

発売のアナウンスのあった新譜で気になるものの覚え書きです。



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交響曲ライヴ録音集~ハイドン,モーツァルト,ベートーヴェン,ブラームス
ニコラウス・アーノンクール指揮/ヨーロッパ室内管弦楽団
録音 1989年-2007年
ICAC5161 Ica Classics (輸入盤)
参考: Tower Records,HMV Onlineicon
2021年10月21日発売予定

ヨーロッパ室内管40周年記念盤で,全曲初CD化とのことです。収録曲は下記の通りです。

[CD 1]
ハイドン:交響曲第100番ト長調 Hob.I:100「軍隊」
ハイドン:交響曲第101番ニ長調 Hob.I:101「時計」

録音 1999年12月4日 アムステルダム,コンセルトヘボウ,2004年6月21日 グラーツ,シュテファニエンザール

[CD 2]
モーツァルト:交響曲第29番イ長調K201
モーツァルト:行進曲ニ長調K.335
モーツァルト:セレナード第9番ニ長調K.320「ポストホルン」

録音 1989年7月12日 グラーツ,シュテファニエンザール,1996年4月17日 べルリン,フィルハーモニー

[CD 3]
ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調作品67「運命」
ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調作品92

2007年6月24日 グラーツ,ヘムルート・リスト・ハレ,2002年6月23日 グラーツ,シュテファニエンザール

[CD 4]
ブラームス:悲劇的序曲作品81
ブラームス:交響曲第4番ホ短調作品96

録音 1999年6月28日,1997年7月10日 グラーツ,シュテファニエンザール

同じようなデザインのボックスで1988年録音のシューベルトの交響曲全集がリリースされていましたが,これもすべて初出音源でした。今回のリリースも楽しみです。

チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形全曲」,弦楽セレナーデ(アンタル・ドラティ指揮/ロンドン交響楽団/フィルハーモニア・フンガリカ)

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チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」全曲作品71
チャイコフスキー:弦楽セレナーデハ長調作品48(*)
アンタル・ドラティ指揮
ロンドン交響楽団/フィルハーモニア・フンガリカ(*)
1962年7月 ロンドン,1958年6月 ウィーン(*)
Mercury/Decca Music Group
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,e-onkyo,Apple Music

このディスクは以前も取り上げていました(→こちら)。先に取り上げたボロディンの交響曲第2番を見つけたときにe-onkyoでもリリースされているのを見つけて入手しました。

以前の記事にも書いたとおり,そのケース裏に“An Original Stereophonic 35mm Magnetic Film Recording”と記載されていて,映画のフィルムと同期して再生するための35mmの磁気テープに録音されたものがマスターと思われます。

くるみ割り人形の録音,これがまたほぼ60年前に録音されたとは思えないくらい良い状態で残っています。まず音の捉え方がとても良いです。楽器音に被って濁す残響はほとんどなく,個々の楽器が明瞭で分離も良く,音質も若干時代を感じさせる歪み感を伴っているものの,高域も十分に伸びていてバランスも良く整っています。低域方向に伸びがないのは仕方ないとして違和感がない程度にはあります。これもほとんど不満のない好録音です。

こういう録音,聴いていて本当に楽しいです。何度も申し上げますが,最近の録音でこういった好録音が少ないのは私としては本当に残念でなりません。録音に何を求めるかは人によってそれぞれ違うとは思いますが,こういう録り方の良さを今一度見直して欲しいと思う次第です(→録音に携わる皆様)。

ボロディン:交響曲第2番,他(ジャン・マルティノン指揮/ロンドン交響楽団)

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ボロディン:交響曲第2番ロ短調
リムスキー・コルサコフ:スペイン奇想曲作品34
リムスキー・コルサコフ:歌劇「皇帝サルタンの物語」~行進曲

ジャン・マルティノン指揮/ロンドン交響楽団
1958年3月 ロンドン、キングズウェイ・ホール
(P)1959 (C)2017 Decca Music Group Limited
好録音度:★★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,e-onkyo

この録音ですが,以前,チャイコフスキーの交響曲第6番とのカップリングで収録されていたものを取り上げていましたが(→こちら),これと同じ録音ではないかと思います。次のようにコメントしていました。

「 残響を抑えた極めてキレの良い録音で,弦楽器をはじめ,各楽器の質感もしっかりと捉えられていますし,周波数バランスも申し分ありません(若干高域のヌケが悪いかもしれませんが)。」

たまたまe-onkyoでリリースされているのをみつけ,ボロディンだけダウンロード購入しました。

これが1958年の録音とは!と改めて驚いています。このサウンド感,本当に好きです。クオリティとしては時代なりのところはあるものの,今もって全く色褪せていません。最近のクオリティの高い録音でもこれだけワクワクする聴いて楽しい録音には滅多に出会いません。60年以上も前にこんな素晴らしい録音が出来たのに,こんな手本があるのに,何でだろうと残念な気持ちになります。こういう録音の良さを見習ってほしいものです。

ベートーヴェン:交響曲全集(ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団)

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ベートーヴェン:交響曲全集
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
RCO19005 (P)2020 RCO Live (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,e-onkyo

ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団によるベートーヴェンの交響曲全集。1978年から2010年に至るライヴ放送録音のなかから9人の指揮者の演奏で構成されています。収録曲は下記の通りです。アーノンクールの第3番と,ヤンソンスの第5番は,以前発売されたRCOアンソロジーボックスに含まれていたものと同じ,またクライバーの第7番は映像商品として発売されていたものと同じ音源で,それ以外は初出音源とのことです。

第1番 デイヴィッド・ジンマン (2010年6月9日) *初出
第2番 レナード・バーンスタイン (1978年3月8日) *初出
第3番 ニコラウス・アーノンクール (1988年10月16日)
第4番 ヘルベルト・ブロムシュテット (2003年9月19日) *初出
第5番 マリス・ヤンソンス (2008年5月29日)
第6番 ロジャー・ノリントン (2004年10月7日) *初出
第7番 カルロス・クライバー (1983年10月20日) *初CD化
第8番 フィリップ・ヘレヴェッヘ (2003年10月5日) *初出
第9番 アンタル・ドラティ (1985年4月28日) *初出

同楽団の選りすぐりの演奏だけあって,どの演奏もそれぞれの指揮者の特質がはっきりと出ていて素晴らしいですね。でもやっぱりクライバーの第7番は別格という印象を受けました。楽団員の出す音がまるで違います。ライヴならではということもありますが,意欲に満ちあふれた熱い演奏にはグッとくるものがありました。アーノンクールの第3番も<らしさ>全開でワクワクしますね。

寄せ集めの全集なのでどうかなと思っていましたが,聴き始めると,この指揮者だとどんな感じだろうって一つ一つ聴き進めるのが楽しかったです。

録音は時期も全然違うのでそれぞれ異なりますが,ホールの豊かな響きを活かす録り方をしているのは共通していて,バラバラかというとそうではなく意外に統一感がありました。個人的な好みとしてはもう少し残響を抑えてクッキリと,スッキリと,生々しさのある録音にして欲しかったと思いますが,残響が気にならない方には問題ないかと思います。

タグ: [交響曲] 

チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」,幻想序曲「ロメオとジュリエット」(パーヴォ・ヤルヴィ指揮/チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団)

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チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調作品74「悲愴」
チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」
パーヴォ・ヤルヴィ指揮/チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団
2019年11月, 2021年1月 チューリッヒ、トーンハレ・マーグ
ALPHA782 (P)2021 Alpha Classics (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower Records,amazon music,HMV Onlineicon,Apple Music
2021年10月7日発売

パーヴォ・ヤルヴィのトーンハレ管弦楽団音楽監督就任記念のチャイコフスキー・ツィクルスの録音で,新型コロナウィルスの影響で1年遅れの完成とのことです。全集が発売されると同時に第6番は分売でも発売があり,Apple Musicではすでに公開されていましたので,先行して聴いてみました。なお第2番,第4番,第5番は既出,第1番,第3番は全集のみのリリースとのことです。

第5番は以前取り上げていましたが落ち着いたテンポで抑制気味に丁寧に表現されていたという印象でしたが,この第6番は丁寧に緻密に演奏しつつも全体に少し速めのテンポで攻めた表現をされているように思いました。チャイコフスキーはこういう感じが好きですね。良かったです。

録音は第5番と同じでした。高域のヌケ感がいまいちですっきりしないのと,音像というかステージ感というかこぢんまりと詰まりすぎていて開放感・スケール感に乏しいという感じです。音のキレがあるのは良かったのですが,やっぱりもどかしい感じがあります。惜しいです。

全集が発売されたら入手するかどうか,ちょっと迷っています。

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チャイコフスキー:交響曲全集,管弦楽曲集
パーヴォ・ヤルヴィ指揮/チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団
2019年10-11月, 2020年1月, 2021年1月 チューリッヒ、トーンハレ・マーグ
ALPHA778 (P)2021 Alpha Classics (輸入盤)
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon
2021年10月7日発売

モーツァルト:交響曲第28番~第36番,第38番~第41番(サー・コリン・デイヴィス指揮/シュターツカペレ・ドレスデン)

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モーツァルト:交響曲第28番~第36番,第38番~第41番
サー・コリン・デイヴィス指揮/シュターツカペレ・ドレスデン
1981年, 1988年, 1991年 ドレスデン,ルカ教会
PROC-2320/3 (P)1982,1989,1990,1992 Universal International Music (国内盤)
好録音度:★★★★~★★★★☆
参考: Tower Records
TOWER RECORDS VINTAGE COLLECTION +plus Vol. 31

タワーレコード企画盤。元々5枚で発売されていたものを4枚組にまとめています。1980年代のモーツァルトの演奏ってこういう感じだったんだと懐かしくなります。今となっては古風なスタイルだなぁと思ってしまうのですが,堂々とした風格のあるスケールの大きな演奏にはグッとくるものがあります。シュターツカペレ・ドレスデンの厚みと潤いのある弦の音色も素晴らしいですね。

録音ですが,少し残響を多めに取り入れすぎと思うところはありますが,弦楽器の直接音を活かすように残響をのせている感じで,音色への影響を抑えつつ弦楽器の質感が感じられるよう配慮されています。オーケストラや録音会場の特質を活かした録り方だと思いました。私の好みとはだいぶ異なりますが,弦楽器の魅力が損なわれないよう録られている点は良いと思いました。

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