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バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲(ヴァンサン・ベルナール指揮/クライペダ室内合奏団)

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バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲
ヴァンサン・ベルナール指揮/クライペダ室内合奏団
2021年 クライペダ(リトアニア),クライペダ音楽堂
Indésens Calliope Records IC004 (P)(C)2022 Music Square (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower Records,HMV Onlineicon

ヴァンサン・ベルナールは古楽で活躍する奏者・音楽学者だそうですが,リトアニアの団体のクライペダ室内管弦楽団はモダン楽器のオーケストラのようで,この演奏もモダン楽器で行われていると思います。とはいえピリオド奏法が徹底されているのか,モダン楽器のキレの良さと古楽らしさがうまく同居しているように思いました。基本的にノーマルで個性を主張するような演奏ではありませんが,中庸路線の完成度の高い演奏だと思いました。

録音ですが,少し響きの取り込みが多めで,響きが被って音色に影響しており,また少し高密度で暑苦しくうるさい感じがします。高域の伸びももう少し欲しいところです。残響が気にならない方には問題ないかもしれませんが,もう少しスッキリと見通し良く録って欲しかったと思います。惜しいです。

タグ: [協奏曲] 

ハイドン:弦楽四重奏曲集作品77「ロプコヴィッツ四重奏曲」,作品42,作品51「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」(ロンドン・ハイドン四重奏団)

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ハイドン:弦楽四重奏曲作品77「ロプコヴィッツ四重奏曲」
ハイドン:弦楽四重奏曲作品42
ハイドン:弦楽四重奏曲作品51「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」
ロンドン・ハイドン四重奏団 The London Haydn Quartet
2022年5月2-7日 ポットン・ホール(サフォーク)
CDA68410 (P)(C)2023 Hyperion Records (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

弦楽四重奏曲全集への第十弾。作品9,作品17,作品20,作品33,作品50,作品54,作品55,作品64,作品71,作品74,作品76はレビュー済みです。これをもって全集完結とのことです(作品9より前の作品と,未完の作品103は取り上げられないようですね)。

ロンドン・ハイドン四重奏団はピリオド楽器の四重奏団で,ガット弦特有の音の立ち上がりの遅さを逆に利用するような,弦が弦に吸い付く弓遣いで自然な起伏のある表現を聴かせてくれます。ニュアンス豊かで伸びやかな音楽が本当に心地よいです。

録音ですが,基本的にはここまでの録音と同様なのですが,残響のまとわりつきが少し減って音色の透明感が一段上がったように思います。音の伸び,楽器の質感も良好で好録音と言えます。全集の最後にわずかながらでも録音が改善されて良かったと思います。

ということで,このような優れた全集がまた一つ完成したことを喜びたいと思います。

チャイコフスキー:交響曲全集(ウラディーミル・ヴァーレク指揮/プラハ放送交響楽団)

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チャイコフスキー:交響曲全集
ウラディーミル・ヴァーレク指揮/プラハ放送交響楽団
2003-2005年 チェコ放送スタジオ
SU 3862-2 (P)(C)2005 Supraphon (輸入盤)
好録音度:★★★★~★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music

ドヴォルザークの交響曲全集と同じシリーズでチャイコフスキーの交響曲全集もリリースされていました。こちらは第4番~第6番を聴きましたが,ドヴォルザークと同じくオーソドックスな演奏だと思います。あまり特徴はないかもしれませんし洗練された感じもありませんが素朴さがあってなんか安心感はありますね。

録音もドヴォルザークと同様で,残響感はあるものの直接音は感じられ,明瞭感もそこそこあって聴きやすいです。弦楽器の質感も良好です。やはり2000年代の録音にしては音色がやや古びた感じで1970年代のアナログ録音風というのも同様です。音楽を楽しむ点では問題なく良好な部類には入るのですが,この音色の古さは少し損しているように思います。

ドヴォルザーク:交響曲全集(ウラディーミル・ヴァーレク指揮/プラハ放送交響楽団)

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ドヴォルザーク:交響曲全集
ウラディーミル・ヴァーレク指揮/プラハ放送交響楽団
2000-2003年 チェコ放送スタジオ,芸術家の家ドヴォルザーク・ホール
SU 3802-2 (P)(C)2004 Supraphon (輸入盤)
好録音度:★★★★~★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music

演奏はオーソドックスで平均的かなと思います。全体に明るく温かな雰囲気があって良いと思います。

録音は少し残響が多めですが,直接音も感じられるので明瞭感は悪くありませんし,特に弦楽器の質感は良いと思います。2000年代の録音ですが,録音としての音色はやや古びた感じがあり1970年頃のアナログ録音を聴いているような錯覚に陥ります。第5番と第7番はドヴォルザーク・ホールでのライヴ録音のようですが,他の録音との差は少なく違和感がないのも全集として好ましいです。

レスピーギ:リュートのための古風な舞曲とアリア全曲,組曲「鳥」(ジョン・ネシュリング指揮/リエージュ王立フィルハーモニー管弦楽団)

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レスピーギ:リュートのための古風な舞曲とアリア全曲
レスピーギ:組曲「鳥」
ジョン・ネシュリング指揮/リエージュ王立フィルハーモニー管弦楽団
2021年7月5-9日 ベルギー,リエージュ,フィルハーモニーホール
BIS-2540 SACD (P)(C)2023 BIS Records (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music

ネシュリングはBISレーベルでレスピーギの管弦楽曲のリリースを続けていますが,その新譜が発売されました。少しゆったりしたテンポの演奏はどこかおっとりした緩い雰囲気を醸し出していてなんだかホッとします。どちらかといえば速いテンポの快活な演奏が好きなのですが,こういった演奏も情緒があって味わい深いと思いました。

録音は最近のBISレーベルの録音らしく,残響感はあるものの,各楽器の音を適度な距離感で明瞭に分離感良く捉えていて好感を持ちました。高域の伸びとヌケ感も良好です。好録音です。

R.シュトラウス:ドン・ファン,アルプス交響曲,ツァラトゥストラはかく語りき,ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯(サントゥ=マティアス・ロウヴァリ指揮/フィルハーモニア管弦楽団)

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R. シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」作品20(*)
R. シュトラウス:アルプス交響曲作品64
R. シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」作品30
R. シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」作品28(*)
サントゥ=マティアス・ロウヴァリ指揮/フィルハーモニア管弦楽団
2021年9月30日-10月1日 ロンドン,ロイヤル・フェスティヴァル・ホール
2022年3月20日 ロンドン,フェアフィールド・ホール(*)
Signum Classics SIGCD720 (P)(C)2023 Philharmonia Ltd. (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music

アルプス交響曲とツァラトゥストラはライヴ録音,ドン・ファンとティルはスタジオ録音です。ロウヴァリとフィルハーモニア管はこの色彩豊かなオーケストレーションのR. シュトラウスの楽曲を細部まで緻密に,そして大きなスケール感で演奏していますね。聴き応えがあります。

一方録音なのですが,残響感はそれほど多くはなく聴きやすい録音だとは思いますが,中高域がなぜか飽和感というか歪みっぽく感じられ,特に弦楽器が硬く平板で詰まった音響に聴こえます。そのため高域がスッキリと伸びず,ヌケも悪く感じられます。また最近の録音としては中低域が控えめです。全体の出来としては悪いとは思わないのですが,好録音というには前記の点が引っかかります。惜しいです。なお,ライヴとスタジオ録音では意識される差はなく違和感もありません。ここはうまくまとめられていると思います。

バッハ:平均律クラヴィーア曲集全曲(ヴォルフガング・リュブサム)

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バッハ:平均律クラヴィーア曲集全曲 BWV 846-893
ヴォルフガング・リュブサム Wolfgang Rübsam (Lute-Harpsichord)
録音 2016-2017年
BRL96750 (P)(C)2023 Brilliant Classics (輸入盤)
好録音度:★★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music
2023年4月25日発売予定

ヴォルフガング・リュブサム(リュプザム)のリュート・ハープシコード(ラウテンヴェルク)による演奏のディスクは,今まで,バッハのゴルトベルク変奏曲,バッハのパルティータ集,バッハのフランス組曲全曲,トッカータ集,ヴァイスのリュート・ソナタ集を取り上げてきました。いずれも素晴らしい文句なしの好録音でした。

このディスクは2016-2017年の録音で少し前の録音になりますが,今まで取り上げたディスク同様,残響はほぼなく,楽器の音,楽器の響きだけをダイレクトに捉えていて,極めて明瞭,音のヌケも全く問題なく,音色も自然です。一貫してこの特徴のある楽器の音色をこれ以上ないくらいに素直に捉えていてくれるのは本当に有り難いことです。

物理メディアでの発売は2023年4月25日発売ということで少し先に予定されています。
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