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モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲全集(ルノー・カプソン/ローザンヌ室内管弦楽団)

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モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲全集
ルノー・カプソン Renaud Capuçon (Violin)
ローザンヌ室内管弦楽団 Orchestre de Chambre de Lausanne
2022年9月, 10月 ローザンヌ,ボーリュ劇場
4864067 (P)(C)2023 Deutsche Grammophon (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music

フランスを代表するヴァイオリニストの一人,ルノー・カプソンが2021年から音楽監督を務めるローザンヌ室内管弦楽団との競演によるモーツァルトのヴァイオリン協奏曲全集。気品ある薫り高い演奏はさすがです。その分少し控えめでインパクトはあまりないのですが,モーツァルトはこういう演奏がふさわしいと思わせる説得力を感じました。

録音ですが,ソロは少し遠めで距離感があり,響きの被りがあるので楽器の質感は弱めでニュアンスを感じ取りにくいのですが,響きの被りによる音色への影響は少なめなのでなんとか許容範囲です。オーケストラも残響は多めですが,残響の音色への影響は少なく響きも美しいためまずまず良好です。ソロとオーケストラのバランスは自然ですが協奏曲の録音としてはもう少しソロにフォーカスしている方が良いと思いました。ドイツグラモフォンらしいそつのない優等生的録音でまずまず良好なのですが,もう少し誇張があってもいいのではと思います。

モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲全集(アイスリン・ノスキー/ヘンデル&ハイドン・ソサエティ)

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モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番,第4番,協奏交響曲
アイスリン・ノスキー Aisslinn Nosky (Violin)
ヘンデル&ハイドン・ソサエティ Handel and Haydn Society
2017年1月27,29日, 2020年1月24,26日, 2018年1月26,28日 ボストン,シンフォニーホール
COR16183 (P)2021 The Sixteen Productions (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music

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モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第1番,第2番,第5番
アイスリン・ノスキー Aisslinn Nosky (Violin)
ヘンデル&ハイドン・ソサエティ Handel and Haydn Society
2022年1月28,30, 2023年1月6,8日, 2019年1月25,27日 ボストン,シンフォニーホール
COR16200 (P)2023 The Sixteen Productions (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records,amazon music,HMV Onlineicon,Apple Music

アイスリン・ノスキーはカナダのバロック・ヴァイオリニストで,ヘンデル&ハイドン・ソサエティのコンサートマスター。Volume 1の第3番,第4番,協奏交響曲は2021年に発売されていました。今回Volume 2として第1番,第2番,第5番が発売になり全集として完成しました。

演奏はもの凄くキレの良いスリリングな演奏をするわけではありませんが,優しく温かくのどかな雰囲気があって微笑ましく思います。これがこのヴァイオリニストの持ち味なんでしょうね。良いと思います。

そして録音ですが,ソロはわずかに残響のまとわりつきはあるものの,直接音が主体で高域も伸びがあり,クリアで透明感があります。協奏曲の録音としてなかなか良いと思います。オーケストラは若干残響が多めですが許容範囲です。ソロとのバランスも適正でこの点でも良いと思います。

ショパン:練習曲集作品10, 25(ノ・イェジン)

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ショパン:練習曲集作品10, 25
ノ・イェジン Yejin Noh (Piano)
2023年7月 韓国,ソウル,ソウル大学コンサートホール
NCMK9015 (P)2023 Ncm Klassik (輸入盤)
好録音度:★★★★★
参考: Tower Records,amazon music,HMV Onlineicon,Apple Music

速めのテンポで淀みなく力強く正確無比に弾き切るテクニックのキレが素晴らしいです。どちらかといえば技術力の高さに目が向いてしまう演奏なのですが,細部にまで神経が行き届いていて表現もおろそかにされていません。完成度が高い素晴らしい演奏だと思います。

録音ですが,ピアノの音をストレートに素直に捉えている点がいいと思います。ホール録音のようですが,ホールの響きや雰囲気はほとんど感じられません。ホールで録った意味があんまりないと思いますが,こういう何気ない素直な録音でいいんです。欲を言えばもう少し生の質感と音像の立体感があればと思いましたが,望みすぎかもしれません。

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲(フランク・ペーター・ツィンマーマン)

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バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第2番,パルティータ第2番,第3番
フランク・ペーター・ツィンマーマン Frank Peter Zimmermann (Violin)
8th-12th June 2020 at the Evangelische Kirche Honrath, Germany (BWV 1002, 1003), 27th-28th March 2021 at Konserthuset Stockholm, Sweden (BWV 1006)
BIS-2577 (C)(P)2021 Deutschlandradio / BIS Records AB, Sweden (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music

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バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番,第3番,パルティータ第1番
フランク・ペーター・ツィンマーマン Frank Peter Zimmermann (Violin)
17th-19th August 2021 at the Kammermusiksaal, Deutschlandfunk Köln, Germany, 17th-18th March 2022 and 14th-15th November 2022 at the Immanuelskirche, Wuppertal, Germany
BIS-2587 (C)(P)2023 Deutschlandradio / BIS Records AB, Sweden (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon,Apple Music

「CD試聴記」からの転載記事です。

フランク・ペーター・ツィンマーマンはご存じの通り,ドイツを代表するモダン楽器の正統派ヴァイオリニスト。 このバッハもモダンなスタイルで演奏されるのかと思っていましたが, かなりピリオド寄りのアプローチで,ヴィブラートを控えめに抑え,装飾をふんだんに大胆に取り入れています(ちょっとやり過ぎ感が...)。 技術的にも安定していて全く不安なく聴けるのはさすがです。

ただ,攻める方向がピリオドに向かっていて,その方向での挑戦とその完成度はもちろん高いと思うのですが, 音楽的な表現においては少し無難に大人しくまとめているかなという気がします。 モダン楽器での現代的で力強く洗練された演奏をイメージしていたので,少し肩すかしを食らった気分は正直あります。 もちろんこれは私が勝手にそう思ってしまったのが悪いのですが。

録音ですが,少し残響が多めで楽器音へのまとわりつきは気になりますが, 響きが空間性を伴ってスッと綺麗に消えてくれるので,音色の濁りも少なく,それほど悪い印象ではありません。 ただやっぱり音色に影響はしているので,もう少し直接音を主体に透明感のある音色で録って欲しかったところです。 惜しいのですが好録音とするには少し残響の影響が多いと思いました。録音は多年にわたり会場も4カ所で録られていますが,統一感はあり,この点は良いと思います。
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