ベートーヴェン:交響曲第4番,第7番(カルロス・クライバー指揮/バイエルン国立管弦楽団)

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ベートーヴェン:交響曲第4番変ロ長調作品60
カルロス・クライバー指揮/バイエルン国立管弦楽団
1982年5月3日 バイエルン国立劇場
C 100 841 B (P)1984 ORFEO International Music (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
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ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調作品92
カルロス・クライバー指揮/バイエルン国立管弦楽団
1982年5月3日 バイエルン国立劇場
C 700 051 B (P)(C)2005 ORFEO International Music (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
今更ですが,クライバーのベートーヴェンです。久しぶりに聴きたくなって取り出してきました。第4番はLPの時代から随分と話題になりよく聴いてきました。第7番の初出は2006年でしょうか。いずれも1982年5月3日の同日のコンサートのライヴです。定評のある盤なので演奏についてはもう私から付け加えることはありませんのでここでは省略します。

録音ですが,オーディオ的観点では決して良いとは言えません。帯域が狭く,高域の伸びがありませんし,音色のバランスも崩れています。楽器の分離もあまり良くありません。メディアでのリリースを目的にした録音というよりは,演奏会の記録として残していたものではないかというような録音ですね(本当のところは存じませんが...)。

しかし,私は結構この録音が好きなのです。理由は2つ。まず第一に演出感が全くなく作為的な音作りもされておらず演奏会の生の雰囲気がそのまま収められていること,第二に残響の取り込みが少なくサウンドがタイトで締まっており,特に弦の質感がそこそこ上手く捉えられていること,です。オーディオ的な魅力に欠けるのが本当に惜しいと思います。

なお,後に発売された第7番の方が音の鮮度が高く,第4番の方がやや落ちます。第4番は少し前にシングルレイヤーSACDでリマスター盤が出たようですが,通常のCDでのリマスター盤はないのでしょうかね? 第7番と同じくらいには鮮度を上げられると思うので,ぜひ通常CDまたはSACDハイブリッドで再リリースして欲しいものです。

クライバーのベートーヴェンのライヴ盤としては,あと第6番(→Tower Records)があります。これはまだ聴いていないので一度聴いてみようと思っています。そのほか,1983年のコンセルトヘボウ管とのライヴDVD(→Tower Records)もありますね。これはちょっと思案中(^^;。

タグ: [交響曲] 

■ この記事へのコメント

こんにちは。久し振りに覗かせていただきました。録音評が全く同感で一字一句ウンウンと頷いて読んだ次第です(笑)私は自分でもオーディオフリークの最たる者だと自認しておりますが、よくよく自己解析すると、必ずしも物理的音響特性に拘って聴いているようでも無さそうだと判りました。
やはり求めているものは周波数やディナーミク、歪みなどの優秀さ以前に、「音楽」を欲しているのだと思います。
それがここで取り上げられた2枚についても云えることで、「まず第一に演出感が全くなく・・・,特に弦の質感がそこそこ上手く捉えられていること・・・」の指摘が我が意を得たりのくだりです。
C.クライバーは相当な評判指揮者のようですが、厳しく云えば絶対的に気に入っている指揮者ではありません。ライブでの演出という色合いも考慮せねばならないでしょうが、親父のE.クライバーと比較すると、彼はショウマンシップが強すぎると感じるからです。
でもこの2枚はグラモフォンのベートーヴェンよりは、CDとして数等魅力ある録音です。
ライブの雰囲気が非常に素直に録られていて、解像度のいい装置で聴くと物理特製の不満を忘れさせて、ドーパミンの湧出をうながしてくれるのです。なんとも本能的な鑑賞態度でお恥かしい次第ですが、本来、音楽とはそう云うものだろうと思います。
「田園」は煽るようなアプローチが少ないだけに音楽の造りは優れていると思いますが、録音の雰囲気は前二者より劣ると感じています。
2015.10.01 at 14:09 #- URL [Edit]
久方に6&7番聴いてみました。7番の1年後に録られた6番ですが、録音は低域不足、中低域のふくらみに欠けて全体にカサついて音の潤いが感じられません。マイク位置やプロデューサの違いがあるのかも?

テンポも相当速く、C,クライバーのアグレッシブなスタイルの面白さが半減です。速い事は私にとってはマイナスではなく、その意味で当然ながら
録音が如何に重要かが認識させられます。

7番は録音もさりながら弦の美音も十分だし、盛り上げ部の木管の全体に寄与するソノリティー形成に多大の貢献を果たしてますね。4楽章のスピードはフルートなどの限界ぎりぎりを使った際どいテンポ設定、凄いものです。
ライブの面白さでは最右翼にあげられるでしょう。
それにしても会場のアプローズはちょっと想像外の??ですね?(笑)
ドイツ人は慎重で思慮深いのかな?
2015.10.01 at 20:23 #- URL [Edit]
T.S.
いつも有り難うございます。前にも別のエントリーで申し上げたことがあるのですが,録音においては楽器の音がいかに魅力的に録られているかが最重要で,これはオーディオ的なクオリティとは少し軸が違うと思うのです。クオリティに劣っても楽器の魅力が伝わってくる録音はいくらでもあり,この録音もその一つではないかと。

第6番は先日私も入手して聴いてみました。近いうちに取り上げたいと思っています。最後の拍手は確かに「あれっ?あれつ?」って思いますよね。あれはその場にいないと何が起こっていたのかわからないですね。
2015.10.03 at 10:28 #- URL [Edit]

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