ベートーヴェン:交響曲全集(ヴォイチェフ・ライスキ指揮/ポーランド室内フィルハーモニー管弦楽団)

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ベートーヴェン:交響曲全集
ヴォイチェフ・ライスキ指揮/ポーランド室内フィルハーモニー管弦楽団
The Church of "Stella Maris" in Sopot (Poland), 2005(nos. 7, 8), 2006(nos. 1, 2), 2007(nos. 5, 6), 2009(nos. 3, 4), St. John's Church in Gdansk, 2015(no. 9)
TACET 974 (P)(C)2015 TACET (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsHMV Onlineicon

2006年から2009年にかけて第1番から第8番が録音されSACDでリリースされていましたが,今年第9番が録音されてやっと全集として完結したようです(全集はCDで,第9番のSACDは来年発売とのこと)。

小編成オーケストラによる演奏ですが,強烈なアクセントが随所で見られる力強さと速いテンポで颯爽と駆け抜けるダイナミックでキレの良い演奏です。小編成のハンデをカバーしようとしているのか少し頑張りすぎて落ち着きがなくやかましい感じ出てしまっていますが,それを除けば意外に癖のない素直な演奏のようにも思います。個人的には小編成なら小編成にしかできない表現を追求して欲しいと思いますが,でもこれはこれで面白い演奏だと思います。

録音ですが,TACETレーベルらしい,ものすごい残響感です。残響の量も多ければ残響時間も相当長いです。ただ,これだけ残響を取り込んでいながら全体の音色のバランスが崩れず,楽器の本来の音色,ヌケのよさを保っているのは上出来だと思います。楽器音が濁らないよう,直接音とのバランスを絶妙に取っていますし,広がり感をきちんと持たせて楽器音との分離が取れるよう配慮されていると思います。もちろん私はこのような録り方であっても残響を肯定するつもりはありませんし,ない方が良いと思っていますが,もし残響を取り入れるならこれは一つのお手本になるかな,とは思います。これはちょっと多すぎるとは思いますが。残響が好きな方なら優秀録音かもしれません。

ただし,残響が強調されるようなウェットな再生環境だと残響がかなり煩わしく感じられます。カラッとしたドライでクリアな再生環境で聴いてやっと許容範囲に入ってきます。

なお,この中では第7番,第8番は少し質が落ちます。あとは多少のばらつきはあるものの,ほぼ統一感があります。

タグ: [交響曲] 

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