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村治佳織:ポートレイツ

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ポートレイツ(Portraits)
村治佳織(Kaori Muraji)(Guitar)
2009年6月 イギリス,ポットン・ホール
UCCD-9763 (P)(C)2009 Decca Music Group Limited. (国内盤)
好録音度:★★★★
参考url: HMV Onlineicon

このCDもカヴァティーナと同じくアンドリュー・ヨーク作曲の“サンバースト”を聴きたいがために買いました。11年を経てどんな演奏に変貌したかに注目です。なおこの演奏には本題に先立ってイントロダクションが付いています。

で,聴いてみての感想。なるほど,11年という年月はこういう風に演奏を変えたのか,とある意味納得。若さあふれる勢いは影を潜め,とんがりは丸くなり,より陰影のある味わい深い演奏になったという印象です。技術的にも派手さはなくなったものの,技術力をより深い音楽表現につなげていく方向に進歩したと実感できる出来だと思います。

しかし正直なところ,今の私はカヴァティーナの“サンバースト”の方が好きです。あのはち切れそうなピチピチしたところが好きなんです(^^;。こちらの方も良いのですが今ひとつ心躍らないというか... もしこちらの演奏に先に出会っていたら,ここまでこの曲を好きになっただろうか? もう少し歳を取ったらこちらの良さがわかってくるのでしょうか? それにしても,「円熟」という音楽的成長と引き替えに失われていくものも大きいとつくづく思います。

録音ですが,実はそんなに悪くないと思うのですが,響きが若干楽器音に被ってクリアさ,ヌケの良さが損なわれ,その結果,楽器の質感が大きく失われ,カヴァティーナに比べると一歩も二歩も譲ってしまう結果になってしまっています。元々,演奏自体が丸くなり,音からトゲがかなり抜かれているので気がつきにくいのですが,本来の音はもっとニュアンス豊か,質感豊かなはずです。この点でも残念と言わざるを得ません。

なおこのCDには,ショパンの夜想曲第2番のビデオ・クリップを収録したDVDが付属しているのですが,半分はアイドルのイメージビデオのようなシーンで占められており,肝心の演奏しているところをじっくりと鑑賞することができず,中途半端でちょっと落胆しました。私は彼女の『音楽』を楽しみたいのです。

[器楽曲][ギター]

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