シベリウス:ヴァイオリン協奏曲,ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ集(堀米ゆず子,他)

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シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47
ロッスム:ヴァイオリン協奏曲 作品37
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第一番 ト長調 作品78,第三番 ニ短調 作品108
堀米ゆず子(Yuzuko Horigome)(Violin)
ジョルジュ・オクトール(Georges Octors)(Conductor)
ベルギー国立管弦楽団(The National Orchestra of Belgium)
ジャン=クロード・ヴァンデン・エインデン(Jean-Claude Vanden Eynden)(Piano)
1980年5月30日 ブリュッセル,パレ・デ・ポーザール (ヴァイオリン協奏曲) (ライヴ録音)
1980年11月14,15日 ゲント,ストイヤバウト・スタジオ (ヴァイオリン・ソナタ)
PROC-1016/7 (P)1981 Deutsche Grammophon GmbH, Hamburg (国内盤)
TOWER RECORDS VINTAGE COLLECTION Vol.8 (タワーレコード企画盤)
好録音度:★★★★(協奏曲),★★★☆(ソナタ)
参考url: 公式Webサイトタワーレコード

シベリウスとロッスムのヴァイオリン協奏曲は,1980年にベルギーのブリュッセルで開催されたエリザベート王妃国際音楽コンクール優勝時の最終選考のライヴ,ブラームスのソナタは同年のデビュー録音とのことです。

特にシベリウスのヴァイオリン協奏曲が感動ものです。コンクールといういわば極限の状況からしか生まれてこないような鬼気迫る渾身の演奏! いろいろと傷があるのは事実ですし,コンクールはスタート点に過ぎないということも感じてしまうのですが,そんなことはこの演奏を聴き進んでいくにつれて吹っ飛んでしまいます。

この協奏曲の録音がまた素晴らしい。ソロが本当にクリアに捉えられていて,堀米さんの魅力あるヴァイオリンの音を余すところなく伝えてくれます。ソロの音の捉え方についてはほぼ不満はありません。オーケストラのフォルテシモで音がつぶれてしまうところが何カ所かあって,これだけが残念なところです。

このコンクールのファイナルでは,このコンクールのために作曲された未知の協奏曲を演奏しなければならないそうですが,それがロッスムのヴァイオリン協奏曲です。譜読みと練習にどれくらいの時間をもらえるのか知りませんが,こんな難曲を短期間でこれほどまでの完成度で弾けるとは,トップクラスの演奏家の能力は想像をはるかに超えているとただただ感心してしまいます。

ブラームスのソナタは,スタジオ録音だけあってか,非常に良くまとまっています。堀米さんの豊潤な魅力ある音が堪能できます。録音は,若干残響のまとわりつきがあり,演出臭さがあって,私の好みではありませんでしたが,まあ目くじら立てるほど悪くはありません。

それにしても,タワーレコード,今回も貴重な演奏の復刻,やってくれました。今後にも期待します。

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