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Onkyo HF PlayerのアップサンプリングおよびリアルタイムDSD変換のオシロスコープ波形比較

スマートフォン用のオーディオ再生ソフト Onkyo HF Player には,ソフト上でリアルタイムにアップサンプリングしてから再生する機能や,リアルタイムにDSD変換する機能があります。オリジナルのまま再生するのがベストでアップサンプリングに意味はない,とか,DSD録音していないものをDSD再生しても意味がない,とか,まあそういう風に思っていたのですが,知人からDSDは時間軸方向の再現性が良いというような話も聞いたので,それならば一度確認してみようと思い,今回の測定をしてみました。

測定といってもデータとして作成したインパルス波形を再生してオシロスコープで波形を見ただけです。ただ,こんな粗い見方でも明らかな差はあったので,オシロスコープの画面キャプチャを紹介することとしました。

再生データは有名な信号生成ソフト,WaveGeneを用いて-6dBのパルス波形を生成し,WAVファイルに保存して使用しました。次の図のように,1サンプルだけが-6dBの値を持ち,そのほかのサンプル点はゼロになっています。これを一定周期で繰り返してオシロスコープで観測します。

pulse_44100_-6db_2.png
Onkyo HF Playerで再生するパルス波形


再生および観測は,次の機材で行いました。

スマートフォン: Sony Xperia XZ1 Compact
DAC付きヘッドホンアンプ: CHORD Mojo / iFI micro iDSD
オシロスコープ: Signstek DS203

確認したOnkyo HF Playerの設定は次の通りです。
・アップサンプリング OFF
・アップサンプリング 上限96kHz (44.1kHz系列は88.2kHz)
・アップサンプリング 上限192kHz (44.1kHz系列は176.4kHz)
・アップサンプリング 上限384kHz (44.1kHz系列は352.8kHz)
・リアルタイムDSD変換 2.8MHz (高精度)
・リアルタイムDSD変換 5.6MHz (高精度)

リアルタイムDSD変換は無印と高精度が選べ,高精度はCPU負荷が上がる代わりにS/Nが良くなると書かれています。

なお,再生データのサンプリング周波数(Fs)が44.1kHzの場合は上記すべて確認しましたが,96kHzと192kHzはアップサンプリング上限384kHz,リアルタイムDSD変換5.6MHzだけとしました。また,iFI micro iDSDは,リアルタイムDSD変換で無印と高精度の差があったので,どちらも載せています(44.1kHz)。

オシロスコープでの観測は,ヘッドホン出力の無負荷の波形としました。

以下,オシロスコープ画面キャプチャです。

(1)CHORD Mojo 44100Hz

mojo_44100_none.png
CHORD Mojo Fs=44100Hz アップサンプリング=OFF

mojo_44100_to_88200.png
CHORD Mojo Fs=44100Hz アップサンプリング=88200Hz

mojo_44100_to_176400.png
CHORD Mojo Fs=44100Hz アップサンプリング=176400Hz

mojo_44100_to_352800.png
CHORD Mojo Fs=44100Hz アップサンプリング=352800Hz

mojo_44100_to_dop28.png
CHORD Mojo Fs=44100Hz リアルタイムDSD変換=2.8MHz高精度

mojo_44100_to_dop56.png
CHORD Mojo Fs=44100Hz リアルタイムDSD変換=5.6MHz高精度


(2)CHORD Mojo 96000Hz

mojo_96000_none.png
CHORD Mojo Fs=96000Hz アップサンプリング=OFF

mojo_96000_to_384000.png
CHORD Mojo Fs=96000Hz アップサンプリング=384000Hz

mojo_96000_to_dop56.png
CHORD Mojo Fs=96000Hz リアルタイムDSD変換=5.6MHz高精度


(3)CHORD Mojo 192000Hz

mojo_192000_none.png
CHORD Mojo Fs=192000Hz アップサンプリング=OFF

mojo_192000_to_384000.png
CHORD Mojo Fs=192000Hz アップサンプリング=384000Hz

mojo_192000_to_dop56.png
CHORD Mojo Fs=192000Hz リアルタイムDSD変換=5.6MHz高精度


(4)iFI micro iDSD 44100Hz

ifi_44100_none.png
iFI micro iDSD Fs=44100Hz アップサンプリング=OFF

ifi_44100_to_88200.png
iFI micro iDSD Fs=44100Hz アップサンプリング=88200Hz

ifi_44100_to_174600.png
iFI micro iDSD Fs=44100Hz アップサンプリング=176400Hz

ifi_44100_to_352800.png
iFI micro iDSD Fs=44100Hz アップサンプリング=352800Hz

ifi_44100_to_dop28k.png
iFI micro iDSD Fs=44100Hz リアルタイムDSD変換=2.8MHz高精度

ifi_44100_to_dop28n.png
iFI micro iDSD Fs=44100Hz リアルタイムDSD変換=2.8MHz

ifi_44100_to_dop56k.png
iFI micro iDSD Fs=44100Hz リアルタイムDSD変換=5.6MHz高精度

ifi_44100_to_dop56n.png
iFI micro iDSD Fs=44100Hz リアルタイムDSD変換=5.6MHz


(5)iFI micro iDSD 96000Hz

ifi_96000_none.png
iFI micro iDSD Fs=96000Hz アップサンプリング=OFF

ifi_96000_to_384000.png
iFI micro iDSD Fs=96000Hz アップサンプリング=384000Hz

ifi_96000_to_dop56k.png
iFI micro iDSD Fs=96000Hz リアルタイムDSD変換=5.6MHz高精度


(6)iFI micro iDSD 192000Hz

ifi_192000_none.png
iFI micro iDSD Fs=192000Hz アップサンプリング=OFF

ifi_192000_to_384000.png
iFI micro iDSD Fs=192000Hz アップサンプリング=384000Hz

ifi_192000_to_dop56k.png
iFI micro iDSD Fs=192000Hz リアルタイムDSD変換=5.6MHz高精度




オシロスコープ波形をどう読むかは皆様にお任せします(^^;。また,波形がどうなっているから音が良い/悪いというのも一概には言えませんし,オシロスコープ波形はかなり粗い見方ですから,ここに現れていない差も当然あると思われますので,その点ご了解ください(オシロスコープは一つの見方に過ぎません)。またかなり大きなノイズが見えるところもありますが,これがどれくらいの帯域のノイズなのかはオシロスコープのスケールから想像していただければ幸いです(iFi micro iDSDのDSDでは可聴帯域外のノイズレベルがかなり大きく出ていると思います)。

スマートフォンから同じように再生してもDACが違うと再生波形もずいぶんと異なりますね。これがどれだけ聴感上の違いになるかははっきりしないところではあるのですが。

以上,長々と失礼しました。何らかのご参考になれば幸いです。

参考:
DAC付きポータブルヘッドホンアンプ: CHORD Mojo
DAC付きポータブルヘッドホンアンプ: iFI micro iDSD
オシロスコープ: Signstek DS203

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