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ルドルフ・ケンペの芸術

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ルドルフ・ケンペの芸術 (10 CDs)
SC502 (P)2015 Scribendum (輸入盤)
好録音度:★★★☆~★★★★
参考: Tower Records,Amazon.co.jp,HMV Onlineicon

過去にScribendumから発売されていたものを集めてボックス化したようですが,ブルックナーの第8番はこのボックス化に際してリマスタリングされたとのことです。収録曲は下記の通りです。

ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」 (1971年)(*)
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」 (1971年)(*)
ブラームス:交響曲全集 (1975年)(**)
ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」 (1975年)(**)
ブルックナー:交響曲第5番 (1976年)(**)
ブルックナー:交響曲第8番 (1971年)(*)
ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第一幕への前奏曲 (1972年)(**)
モーツァルト:ピアノ協奏曲第27番 (1972年)(**)
ドヴォルザーク:交響曲第8番 (1972年)(**)
R. シュトラウス:交響詩「ドンファン」 (1964年)(***)
レスピーギ:交響詩「ローマの松」 (1964年)(***)
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」 (1962年)(***)

(*)チューリヒ・トーンハレ管弦楽団
(**)ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
(***)ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽楽団

このうちブラームスの交響曲全集については以前,ARTS盤とXRCD盤でレビューしていました。

今回は録音のみコメントします。チューリヒ・トーンハレ管弦楽団との録音は少し残響が多めで,直接音もそれなりにあり骨太のサウンドになっている点は良いものの,やはり残響の影響を受けて質感や見通しが今ひとつです。またちょっと飽和気味です。

ミュンヘン・フィルとの録音は,ブラームスの交響曲は以前レビューしたARTS盤相当であまり印象が良くありません。一方,ブルックナーの第4番,第5番は残響が少なめで音色の癖もなく聴きやすい録音です。このボックスセットの中で最も良いのではないでしょうか。1972年の録音はライヴですが,残響控えめで基本的な音の捉え方は良いものの,全体に質感が弱めであり,音色も若干古臭くオーディオ的にあまり良くありません。リマスター盤であるXRCD盤や先日取り上げた2016年リマスター音源使用のベートーヴェンの交響曲全集と比べると見劣りするのは否めません。

ロイヤル・フィルとの録音は1960年代前半なので歪み感が多く帯域も狭めでクオリティ的に時代なりという印象が否めません。基本的な音の捉え方は悪くはないと思うのですが。

実直さが好印象のケンペの諸演奏ですが,どちらかといえば,音の捉え方というよりも録音品質そのものに恵まれていないという気がします。その点でこのボックスセットも録音だけで言えば(ブルックナーを除いて)魅力に乏しいという印象でした。

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