ハイドン:弦楽四重奏曲全集(フェシュテティーチ四重奏団)
2010/06/17

第1集 作品9
1998年 ブダペスト技術産業大学図書館
Arcana A 411 (P)1999 (C)2009 (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考url: HMV Online

第2集 作品17
1993,94年 ブダペスト技術産業大学図書館
Arcana A 412 (P)1994/2000 (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考url: HMV Online

第3集 作品20 太陽四重奏曲
2005年 ブダペスト,ハンガリー国立フィルハーモニーホール練習室
Arcana A 413 (P)2006 (輸入盤) 輸入販売元:株式会社マーキュリー
好録音度:★★★★★
参考url: HMV Online

第4集 作品33 ロシア四重奏曲, 作品42
2006年 ブダペスト,ハンガリー国立フィルハーモニーホール練習室
Arcana A 414 (P)(C)2009 (輸入盤)
好録音度:★★★★★
参考url: HMV Online

第5集 作品50 プロシア四重奏曲
1999年 ブダペスト技術産業大学図書館
Arcana A 415 (P)2001 (C)2009 (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考url: HMV Online

第6集 作品54 第1トスト四重奏曲,作品55 第2トスト四重奏曲
2001年 ブダペスト技術産業大学図書館
Arcana A 416 (P)2002 (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考url: HMV Online

第7集 作品64 第3トスト四重奏曲
2002年 ブダペスト技術産業大学図書館
Arcana A 417 (P)2003 (C)2009 (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考url: HMV Online

第8集 作品71 第1アポニー四重奏曲,作品74 第2アポニー四重奏曲
1994,95年 ブダペスト技術産業大学図書館
Arcana A 418 (P)1995 (C)2009 (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考url: HMV Online

第9集 作品76 エルデーディ四重奏曲,作品77 ロブコヴィッツ四重奏曲,作品103
1996,97年 ブダペスト技術産業大学図書館
Arcana A 419 (P)1998 (輸入盤) 輸入販売元:株式会社マーキュリー
好録音度:★★★★☆
参考url: HMV Online
フェシュテティーチ四重奏団(Quatuor Festetics)
2009年末に第3集,第4集,第9集の記事を載せましたが,全部揃いましたので,情報を追加して再掲します。演奏についての感想はほぼ変わりません。
ピリオド楽器による演奏でピッチはA=421Hz,ガット弦の素朴な音色が独特の魅力を放っていますが,ピリオド楽器だよと言われなければ気がつかないほど自然です。テンポを揺らしたりリズムを崩したりするようなことはほとんどなく,そのためもあってか縦の線が綺麗に合っています。16分音符が連続するようなところでも一つ一つの音をちゃんと意識できるほどに見事にアンサンブルが決まっています。それでいて,とても表情が豊かでどこかほのぼのとしたところも感じさせるのがとてもいいですね。充実感のある素晴らしい演奏だと思います。
録音ですが,1993年から2006年という長い期間をかけて完成されていますが,どれも良い録音です。特に2005年,2006年にハンガリー国立フィルハーモニーホール練習室で録音された第3集,第4集が最高です。残響はほとんどと言っていいほどなく,全く演出臭のない,自然で親近感のある,室内楽としてはこれ以上望めないんじゃないかと思うくらい文句なしの録音です。これら二つでも少し差があり,第4集の方が若干すっきりした印象です。
その他のセットはブダペスト技術産業大学図書館で録音されており,これも録音会場の響きはほとんどありませんが,ほんの僅かに曇った感じがあって,練習室で録音された上記のセットの素晴らしさには及びません。とはいえ,基本コンセプトは変わらず,これも室内楽の録音としては良い出来だと思います。この中で第6集だけ少し録音状態が異なり,録音レベルが少し高いものの少し響きが多めに入っていて音色の濁りが感じられ,他のセットと比べると少し落ちます。これらも練習室と同じような録音であればよかったのに,と少し残念に思います。
それにしても,この素晴らしい演奏と録音で全集が揃うというのが本当にうれしいのですが,安くないのと保管にすごく場所を取るのがちょっとなぁ...と思います。
なお,団体名は“フェステティチ四重奏団”と表記されることもあるようです。HMV Onlineではそう表記されていました。
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■ この記事へのコメント
http://www.e-onkyo.com/music/album/a378/
この値段で場所も取らず,良い選択肢かと思います.
ところで、ちょっと気になったのは、「ブダペスト技術産業大学図書館」という名称です。これは日本語解説書かなにかにあるのでしょうか。
Arcanaのサイトからダウンロードした、英語ブックレットには、「the Károlyi-Csekonics Rezidencia」とあります。ネットで調べると、19世紀末に建てられたKárolyi伯爵とその妻の邸宅のようです。ネオ・バロック調の素敵な建物です。その代わり、リハーサル室での録音ほど拡がりがなく、明瞭度を欠いているとは思います。
ここに、様子のよくわかるYouTubeがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=_kL5pf8F4aU
ホールは3つあるようなので、どのホールが使われたのかは、はっきりしませんが、録音的にはちょっと厳しそうな雰囲気です。ここで聴けたら、気分はよいでしょうが。