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ベートーヴェン:交響曲全集(飯守泰次郎/東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団)

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ベートーヴェン:交響曲全集
飯守泰次郎指揮/東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
2000年3月-12月,2001年12月 東京文化会館におけるライヴ録音
FOCD9438/42 fontec (国内盤)
好録音度:★★★★~★★★★☆
参考:HMV Onlineicon,Amazon.co.jp,Tower Records
新ベーレンライター版に基づく日本初の全集とのことです。これが実際の音楽として本質的にどういうことをもたらしているのかは私にはよくわかりませんが,解説書には,「従来のように校訂者がその解釈を押しつけるのではなく,演奏者自信が白紙で考えるための材料を提供する…」とあります。いわば精密な白地図が提供されていて,その白地図に何を書き込んで地図を完成させていくのかは,それを使う側次第,ということなのでしょうか。原点に立ち返るというわけですね。

で,このベートーヴェンの全集,かなり良いです。すごく気に入りました。正直日本のオーケストラでこんなフレッシュな演奏が聴けるとは思ってもみませんでした(^^;。うれしい誤算です。コンパクトな編成による精密なアンサンブルで極めて引き締まった見通しの良い音楽を構築していますが,斬新さ,鮮烈さを狙うのではなく,まるで現代の新しいスタンダードを築き上げようとするかのように王道路線を貫いている(誤解されそうな言い方ですが,あえて使います)ところに好感を持ちました。

さて録音ですが,響きを抑えてややドライに録っています。やや高域のヌケに欠け,低域がわずかにもごもごするきらいはありますが,見通しは悪くなく,この引き締まった演奏にふさわしい録り方だと思います。私としては,もう少し弦楽器を生々しい質感で捉えて欲しかったところですが,まあ許せるレベルです(最近こういう惜しいのが多いと思います)。なおライブ録音とのことですが,拍手は入っていません。

この5枚組のセット,たまたま当たりが悪かったのか,あるCDプレーヤで再生するとプレーヤからカラカラとメカ的な異音が発生します(しかも5枚とも!)。今まで他のディスクではこんな異音はまったくしたことがありません。原因は定かではありませんが,ディスクの偏心のような製造精度の悪さによるものではないかと推測しています。このディスクはBlu-spec CDなのですが(そういえばよく見るとCDであることを示すロゴがない),もしディスクの精度の問題であるとしたら,こんなに馬鹿馬鹿しいことはありません。新しいテクノロジーを導入するのは結構ですが,それ以前の基本的な品質管理にもっとしっかりしてほしいものです。こんな異音を誘発するBlu-spec CD,何の意味もありません。せっかくの素晴らしい演奏が台無し...泣けてきます。

さらに...解説書の文字が小さくて読むのが苦痛です。まるで保険の約款並の文字の大きさ。読んでくれるなと言わんばかり。私は幸いにもまだ近くの文字が読みにくいということはないのですが,それでもつらかったです。購買層を考えたらこの文字はちょっとないんじゃないのと思うのですが...

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