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音楽CDのエラー訂正について

前回に引き続きオーディオに関する話です。

再生するとメカ的な異音のするBlu-spec CDをきっかけにいろいろと調べていたのですが,CDのエラー訂正に関しては,未だにとんでもない誤りを書いているサイトがあるものの,概ね音楽CDであってもちゃんとしたエラー訂正があり,通常は完全にエラーが訂正されるという正しい理解が広がっているように思いました。

一点だけ補足することがあるとすれば,「エラーが多いほどエラー訂正回路が頻繁に働き,その回路の電流変化が音質に影響を与えている」といった主旨の記述を見かけることがありますが,データが読み取られた後のデジタル領域でのエラー訂正のことを言っているのであれば,これはちょっと違うであろう,ということだけです。

確かにエラー訂正には複雑で膨大な処理が伴いますが,この処理自体は入力されてくるデータのエラー有無に関係なく一律に同じ処理を淡々とこなしていきます。とにかくエラー訂正回路でデータを処理しないことには,エラーの有無すらわからないからです。そしてその処理の最終段階で初めてエラー有無と訂正のための情報が得られます。そのあとエラー訂正するかどうかの判断が入り,ここで初めてエラー有無で処理が分岐します。その処理量の差は膨大なエラー訂正回路の処理のほんの一部に過ぎず,その差による電流負荷の変化はあってもごく微量であり,それによって大きな音質の差が生じるとは考えにくいというのがその理由です。

(記2010/10/13)


別のエラー訂正と勘違いして間違った情報を発信してしまいました。申し訳ありません。こんなことをしているようでは他の記事のことをとやかく言えないですね。情けなや・・・反省。ということでエラー訂正いたします(^^;。

確かにエラー有無に関わらず計算はするのですが,最初のシンドローム算出のところでエラー有無がわかります。エラーがある場合は,そのあとにエラー訂正するためにエラー数やエラー箇所,そして正しい値の算出処理がありますので,「微量」とは言えないだけの処理の差が出てきます。この差が音質に影響するだけの電流負荷の差になるのかはわかりませんが,処理量がそれなりに異なりますので,少なくとも上に書いた内容は間違いでした。

参考url: リード・ソロモン符号(Wikipedia)

かなり以前,リード・ソロモン符号を使ったエラー訂正回路の開発に関わったことがあり,その時に勉強したのですが,なにぶん相当前なので記憶があやふやなまま書いてしまいました。ちょっと不安になって過去の資料を引っ張り出してきて間違いに気がつきました。スミマセン。

エラー訂正を本当に理解するには符号理論の理解が不可欠ですが,非常に難解で結局私には理解不能でした。とはいえ,動く回路を開発しなければならないので,規格書に定義された原始多項式(だったかな?)から処理アルゴリズムを導出し,Verilog HDLで回路記述するくらいは出来るようになりました。回路記述前に動作を頭にたたき込むためソフトウェアでシミュレーションなどもしたのですが,ランダムに与えたエラーが見事に訂正されていく様を体感して,こんなことを考えた人は本当に大天才だと驚嘆したことを思い出しました。大学の数学科って何してるんだろうなぁなんて思ってたのですが,こういった数学理論が先端技術を支えているんだということを改めて実感した次第です。

(記2010/10/13)

■ この記事へのコメント

再度失礼いたします。

エラー訂正というのは,読み取った情報から本来の情報を復元するというプロセスであり,いわゆる情報処理の問題になります。

CDの読み取りにおいて問題になるのは,これより前の読み取りの段階にあり,レーザピックアップのサーボを駆使して記録されている情報を最大限読み取ろうと努力しているのであり,その努力の程度によってサーボの電流の多寡,そして再生音への影響があるのだろうと思っています。

繰り返しになりますが,音質に影響するのは読み取った情報のエラー訂正のプロセスにあるのではなく(訂正不能で補正した場合は違います),読み取りのプロセスにあるのではないかと思っているところです。

とはいえ,これは長年CDを聴き続けてきた一愛好家の考えに過ぎません。
2010.10.15 at 02:03 #Y23relw6 URL [Edit]
T.S.
コメント有り難うございます。

ご指摘いただいた点については私もそうであろうと思っており,加藤さんと認識は同じであると思っています。

デジタル領域でエラー訂正する処理が多いとその電流負荷の変化で音質に影響を与えるといった記述を見た覚えがあったので,それは違うであろうと書こうと思って起こした記事ですが,書いた内容に誤りがあったので,少なくともそれは直しておかないと,と思って訂正した次第です。
2010.10.16 at 01:56 #- URL [Edit]

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