FC2ブログ

バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲(ルドヴィート・カンタ)

cover picture

バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲
ルドヴィート・カンタ(Ludovit Kanta)(Cello)
Cygnus(津幡町文化会館), 27-30 July & 1, 2 December 2009
自主制作 PANU-7007/8 (C)2010 PANCE MUSIC LTD. (国内盤)
好録音度:★★☆
参考:公式Webサイト

「CD試聴記」からの転載記事です。

カンタ氏は,スロヴァキア共和国出身で,1990年よりオーケストラ・アンサンブル金沢の首席チェリスト。本CDはレコード芸術誌2010年10月号で特選でした。店頭での取り扱いがあるのかよくわかりませんが,公式Webサイトからメールで問い合わせれば購入可能です。

モダン楽器にガット弦を張り,A=440Hzでチューニングされています。解説書では「単に音が好きだからであって,歴史的に正しい演奏をするからではありません。」と明言されています。また第五番もスコルダトゥーラではなく通常のチューニングで,第六番も五弦を使わず通常のチェロで,と書かれています。あまりそういうことにこだわっておられないようです。(というか,彼にとって最高のパフォーマンスが出来る方法をとっただけと想像します)

そういった姿勢が音楽にもにじみ出ているのか(あるいはそう聴いてしまっているのかもしれませんが),大らかであまり細かいことにこだわらない自由な雰囲気が一番の魅力になっていると思います。堅いこと言わずにみんなで楽しもうよ,という感じです。こういうアプローチの演奏が少なくなってきているようにも思いますが,「そうだよな,これも一つの音楽の楽しみ方だよな」っと思い起こさせてくれる良さがあると思います。ある意味音楽の在り方の一つの本質を突いていると思いますし,個人的にも大歓迎です。

録音ですが,残念ながら私の好みからすれば最悪の部類に入ります。残響過多が楽器音に大きく被っています。不明瞭極まりなく,細部が聴き取りづらいですし,せっかくのガット弦の質感も感じられず音色が台無しになっています。さらに少し歪みっぽい感じがします。「ガット弦の音色が好き」というなら,なぜ氏自身が体感しておられるその素晴らしい音色をなぜ我々に共有させてくれないのですか?と苦情を言いたいです。

※★★☆はあくまでも録音に対する評価です。念のため。

■ この記事へのコメント

■ コメントの投稿

:

:

:

:

:

管理者にだけ表示を許可する

-->