FC2ブログ

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲(ヨハンナ・マルツィ)

cover picture

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲
ヨハンナ・マルツィ(Johanna Martzy)(Violin)
1954年5月-1955年5月 ロンドン,アビー・ロード・スタジオ
SBT2 1467 (P)(C)2011 Testament (輸入盤)
好録音度:★★★
参考: HMV Online,Amazon.co.uk

1954-55年のモノラル録音ながら,その真摯な演奏に心打たれるヨハンナ・マルツィの素晴らしいバッハ無伴奏ヴァイオリン全曲(「CD試聴記」参照)。今までもEMIから発売されていましたが,残念ながらオーディオクオリティが今ひとつでした。今回TESTAMENTから発売されたということで,音質が改善されているかもしれないと思い,手に入れて比較してみました。(Digital Remasteringと書かれています)

それで,まずは周波数特性を比較してみました。下図は,パルティータ第3番のPreludioを再生したときのスペクトラムのピークをホールドしたエンベロープです。赤い線がEMI盤,青い線がTESTAMENT盤です(青線を上から描いているため赤線はほとんど見ていません)。周波数特性の全体像に大きな違いはありませんが,2カ所明らかに異なるところがありました。

martzy_partita3_1_spectrum.png

1カ所目ですが,TESTAMENT盤には約9kHzにノッチフィルタ状のディップが見られました(赤丸のところ)。曲間のノイズフロアでもディップが見られましたので,後で何らかの理由でフィルタリングされた可能性があります。

2カ所目は200Hz以下のレベルです。EMI盤の方が少し高めです(青丸のところ)。ヴァイオリンの音域外の帯域ですので,低域ノイズ成分の差となります。

実際に聴いてみて,9kHz付近のレベル差はほとんどわかりませんでした。低域レベルはヴァイオリンの音そのものには関係がないとはいえ,少し雰囲気が異なって聴こえる原因になっているような気はしました。しかし,いずれにしても音質にほとんど差は感じられませんでした。厳密に聴くと歪み感などは改善されているのかもしれませんが,元々の音質が良くないため,その程度の改善の効果はほとんどないと言えると思います。

ということで,音質改善を期待して購入しても,ほとんどの方にとっては期待はずれとなる可能性が高いです,と報告しておきます。(もっとも,あくまで私個人の感覚では,ということであり,人によっては改善を感じられる方もいらっしゃるかもしれません...とあらかじめ弁解しておきます(^^;)

※EMI盤の参考: HMV Online,Amazon.co.jp(韓国盤)

■ この記事へのコメント

■ コメントの投稿

:

:

:

:

:

管理者にだけ表示を許可する

-->