シベリウス:ヴァイオリン協奏曲,他(ダヴィド・オイストラフ/ニルス・エリク・フーグシュテット指揮/フィンランド放送交響楽団,他)

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シベリウス:ヴァイオリン協奏曲ニ短調作品47
ダヴィド・オイストラフ David Oistrakh(Violin)
ニルス・エリク・フーグシュテット指揮 Nils-Eric Fougstedt(Conductor)
フィンランド放送交響楽団 Finnish Radio Symphony Orchestra

シベリウス:交響詩「タピオラ」作品112(*)
シベリウス:交響曲第7番ハ長調作品105(*)
サー・トーマス・ビーチャム指揮 Sir Thomas Beecham(Conductor)(*)
ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団 Helsinki Philharmonic Orchestra(*)

Great Hall of Helsinki University by the Finnish Broadcasting Company during the Sibelius Week in June 1954
ODE 809-2 (P)1993 Ondine Inc, Helsinki (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: HMV Online

1954年のシベリウス週間ライヴ。モノラル録音。ヴァイオリン協奏曲の録音のみコメントします。

ソロの音はほとんど残響がなくかなり明瞭に捉えられています。奏者のすぐ近くにマイクを置いたのではないかと思われます。一方オーケストラは音量的にも音質的にもショボショボで,ソロと対比してみるとかなりアンバランスです。しかし協奏曲の録音なので,肝心のソロがくっきりと極めて良好な音質で聴けるため,トータルとしてのバランスの悪さはほとんど気にならず,オイストラフのヴァイオリンを十分に堪能できます。

1954年のモノラル録音なのでもちろん全体としてのクオリティは決して良くありませんが,協奏曲の録音としてほぼ文句ありません。好録音の一つの好例と言えます。こういう録音を聴くと,こと録音に関していえば,残響と音楽性はあまり相関関係がない,そして残響にまみれた雰囲気のある録音より,多少不自然でも明瞭で細部までしっかりと質感の感じられる録音の方が,はるかに気分良く音楽を楽しめると思うのです。

昔は機材やメディアの品質が悪かったので,いかに音楽のエッセンスを密度高く収めるかに腐心されていたのだと思います。今の録音は機材の性能に頼りすぎて音楽をどう収めるかが軽んじられているように思えてなりません。

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