ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集(エマーソン弦楽四重奏団)

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ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集
エマーソン弦楽四重奏団 Emerson String Quartet
1994年1月~1995年4月 ニューヨーク,アメリカ文芸アカデミー
00289 477 8649 (P)(C)1996,1997 Deutsche Grammophon (輸入盤)
好録音度:★★★★~★★★★☆
参考: HMV OnlineAmazon.co.jpTower Records
HMV Onlineのレビューでも述べられているとおり,鮮烈で現代的な演奏であると思います。個人の技術力もアンサンブルも見事ですし,表現意欲も旺盛で聴き応え十分です。切れ味の鋭さばかりが注目されるきらいがありますが,緩徐楽章の繊細な表現力も素晴らしいものがあります。唯一の(そして結構大きな)不満は重音で弾かれる和音が汚いところが散見されることです。これだけの技術を持っていながらこれはちょっとないだろうと残念に思います。まあ全体の出来からすれば些細なことかもしれません。

録音ですが,ドイツ・グラモフォンらしい残響を抑え気味にした明快ですっきりしたところは好感を持ちます。ですが,もう一歩踏み込んで鮮明さを強調して欲しかったと思います。まあ十分に良い録音ではあると思いますが。

メジャーからマイナーまでいろいろなベートーヴェン弦楽四重奏曲全集を聴いてきましたが,正直言ってベートーヴェンの全集をリリースできるような団体で下手なところはまずありません。どれも一定の水準をクリアした良い演奏ばかりと思います。しかし,このエマーソン四重奏団のようなメジャーな団体はやはり一歩抜きん出ています。技術やアンサンブルの精度が高く優れているのはもちろんですが,個々の楽器が発する音自体の魅力が断然違いますね。と,この演奏を聴いて今更ながら改めて認識した次第です。エマーソン四重奏団は今まであまり好きではなかったのですが,これはいいと思いました。

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