Johanna Martzy plays Mendelssohn & Brahms
2014/05/03

メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調作品64*
ヨハンナ・マルツィ Johanna Martzy (Violin)
ギュンター・ヴァント指揮/シュトゥットガルト放送交響楽団
ハンス・ミュラー=クライ指揮/シュトゥットガルト放送交響楽団(*)
録音 1964年2月6日,1959年2月5日(*)CD 94.226 (P)1959/64 Media Services (C)2014 hänssler CLASSIC (輸入盤)
好録音度:★★★(Brahms),★★★☆(Mendelssohn)
参考:
このマルツィの情熱のほとばしるブラームスには思わず興奮してしまいます。ジャケット写真の清楚な容姿から想像する演奏と少し違うのですが,いやしかしそれでも上品で清潔感が保たれているところはさすがです。ライヴということなので多少の傷はありますが,この演奏においてはほとんど気になるものではありません。
このブラームスは1964年の録音ですが放送用音源として録音されたのかモノラルです。モノラル自体は構わないのですが,1964年の録音にしては残念ながら音質がやや貧弱です。1959年に録音されたメンデルスゾーンも同様にモノラルのようですが※1,なぜかこちらの方がずっと音質は良好で,この音質でブラームスの方が残されなかったのが残念でなりません。
ブラームスの方は,実は次のディスクも持っていました。

メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調作品64*
ヨハンナ・マルツィ Johanna Martzy (Violin)
ギュンター・ヴァント指揮/シュトゥットガルト放送交響楽団
オットー・クレンペラー指揮/ハーグ・レジデンティ管弦楽団(*)
録音 1964年2月6日,1954年6月23日(*)MR2003 Memories Reverence (輸入盤)
好録音度:★★☆(Brahms),★★(Mendelssohn)
参考:
こちらのディスクは中域に変なクセのある古臭い音質で,hänsslerの自然な音質よりもかなり劣る印象ですが,音の張り出し,ヴァイオリンの艶はこちらの方が感じられるような気もします。hänsslerは自然な音質と書きましたが,若干無理矢理中域を抑えて整えたようにも感じられ,このせいかヴァイオリンが引っ込みがちです。総合的にはhänsslerの方を取りますが。
ちなみにこちらに収録されているメンデルスゾーンはアナログ盤からの復刻のようで,歪みがものすごくあって残念ながら音質的には相当悪いと言わざるを得ません。なおhänsslerのメンデルスゾーンとは異なる演奏です。念のため。
※1 モノラル音声のはずですが,音声を調べると完全なモノラルではありませんでした。モノラルのテープをステレオのヘッドで再生してそのまま収録したのでしょうか? まあこの方が完全モノラルをステレオ再生したときの違和感は緩和されるので個人的には構わないのですが...
■ コメントの投稿
| Home |
プロフィール
Author: 𝕥𝕤𝕪𝟚𝟚𝟟 (@tsy227)
主に音楽とオーディオについて書いています。特に録音にこだわって書いていきます。私の録音に対する考え方を『「好録音」の録音評価のスタンスについて』という記事で表明しました。ご一読いただければ幸いです。
【関連サイト】
掲載ディスク一覧: 取り上げたCDの一覧
CD試聴記: バッハ無伴奏Vn/Vc聴き比べ
ヘッドホン・イヤホン 周波数特性 測定結果
T.S. @tsy227: ツィッターアカウント
TS note: 音楽・オーディオ以外の記事
メールはこちらまで
最新記事
最新コメント
- 多田三徳(タダ ミツノリ):■購入ディスクメモ(2019年9月) その2 (11/08)
- 𝕥𝕤𝕪𝟚𝟚𝟟 (@tsy227):■購入ディスクメモ(2019年9月) その2 (11/07)
- 𝕥𝕤𝕪𝟚𝟚𝟟 (@tsy227):エルガー:チェロ協奏曲,ため息,ピアノ五重奏曲(マリー=エリザベス・ヘッカー Vc/エド・デ・ワールト指揮/アントワープ交響楽団) (09/29)
- 𝕥𝕤𝕪𝟚𝟚𝟟 (@tsy227):ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集(アリーナ・イブラギモヴァ Vn/セドリック・ティベルギアン P) (09/01)
- すけろく:ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集(アリーナ・イブラギモヴァ Vn/セドリック・ティベルギアン P) (09/01)
- 𝕥𝕤𝕪𝟚𝟚𝟟 (@tsy227):ハイドン:弦楽四重奏曲全集(フェシュテティーチ四重奏団) (07/13)
- みっち:ハイドン:弦楽四重奏曲全集(フェシュテティーチ四重奏団) (07/11)
カテゴリ
月別アーカイブ
- 2019/12 (1)
- 2019/11 (18)
- 2019/10 (18)
- 2019/09 (29)
- 2019/08 (12)
- 2019/07 (17)
- 2019/06 (12)
- 2019/05 (12)
- 2019/04 (11)
- 2019/03 (20)
- 2019/02 (11)
- 2019/01 (5)
- 2018/12 (9)
- 2018/11 (9)
- 2018/10 (19)
- 2018/09 (31)
- 2018/08 (14)
- 2018/07 (11)
- 2018/06 (6)
- 2018/05 (16)
- 2018/04 (18)
- 2018/03 (11)
- 2018/02 (12)
- 2018/01 (15)
- 2017/12 (11)
- 2017/11 (18)
- 2017/10 (22)
- 2017/09 (10)
- 2017/08 (9)
- 2017/07 (16)
- 2017/06 (6)
- 2017/05 (21)
- 2017/04 (11)
- 2017/03 (16)
- 2017/02 (13)
- 2017/01 (18)
- 2016/12 (10)
- 2016/11 (26)
- 2016/10 (16)
- 2016/09 (15)
- 2016/08 (19)
- 2016/07 (15)
- 2016/06 (20)
- 2016/05 (17)
- 2016/04 (12)
- 2016/03 (17)
- 2016/02 (34)
- 2016/01 (7)
- 2015/12 (17)
- 2015/11 (9)
- 2015/10 (20)
- 2015/09 (14)
- 2015/08 (17)
- 2015/07 (24)
- 2015/06 (22)
- 2015/05 (21)
- 2015/04 (14)
- 2015/03 (15)
- 2015/02 (8)
- 2015/01 (13)
- 2014/12 (10)
- 2014/11 (15)
- 2014/10 (12)
- 2014/09 (8)
- 2014/08 (12)
- 2014/07 (13)
- 2014/06 (17)
- 2014/05 (13)
- 2014/04 (14)
- 2014/03 (13)
- 2014/02 (8)
- 2014/01 (13)
- 2013/12 (15)
- 2013/11 (9)
- 2013/10 (5)
- 2013/09 (8)
- 2013/08 (4)
- 2013/07 (13)
- 2013/06 (17)
- 2013/05 (11)
- 2013/04 (4)
- 2013/03 (19)
- 2013/02 (11)
- 2013/01 (14)
- 2012/12 (15)
- 2012/11 (8)
- 2012/10 (13)
- 2012/09 (26)
- 2012/08 (14)
- 2012/07 (12)
- 2012/06 (14)
- 2012/05 (10)
- 2012/04 (15)
- 2012/03 (19)
- 2012/02 (21)
- 2012/01 (24)
- 2011/12 (11)
- 2011/11 (15)
- 2011/10 (21)
- 2011/09 (8)
- 2011/08 (6)
- 2011/07 (10)
- 2011/06 (8)
- 2011/05 (13)
- 2011/04 (5)
- 2011/03 (5)
- 2011/02 (13)
- 2011/01 (9)
- 2010/12 (14)
- 2010/11 (9)
- 2010/10 (18)
- 2010/09 (14)
- 2010/08 (18)
- 2010/07 (20)
- 2010/06 (14)
- 2010/05 (15)
- 2010/04 (18)
- 2010/03 (26)
- 2010/02 (18)
- 2010/01 (22)
- 2009/12 (26)
- 2009/11 (35)
- 2009/10 (28)
- 2009/09 (24)
- 2009/08 (14)
- 2009/07 (11)
タグ一覧
※各エントリに設定中です(未完)
■ この記事へのコメント