ヘッドホン HiFiMAN HE-560 周波数特性とレビュー

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ヘッドホン HiFiMAN HE-560

オープン・ダイナミック型,インピーダンス35Ω(実測58Ω),ケーブル両だし2m 6.3mmストレートプラグ
参考: 輸入代理店(TOP WING)サイトメーカーサイトフジヤエービック

ヘッドホン・イヤホン 周波数特性 測定結果にも掲載しています。

薄い振動板の上に回路を形成し,棒状の磁石をこの振動板に近接させて磁気回路を構成して振動板全体を均一に駆動する平面駆動型磁気ドライバーを使ったヘッドホンです。 振動板全体が駆動されるため,高域のクオリティを落とす原因となる分割共振が起きにくい方式です。 ただ,回路の巻数が少なく,磁束密度の利用効率も悪いためか,能率が低いのが欠点で,高い出力電圧の取れる据え置き型のヘッドホンアンプがないと十分な音量が取れない方式です。

以前から知り合いが所有しているHE-500を何度か聴かせてもらい,その素直で澄んだ音色,自然で圧迫感のない音場感に惚れ込み,手に入れたいと思っていました。 HE-500はすでに手に入りにくいのと重量が結構あり(約500g)長時間の使用はつらいため,現在辛うじて入手可能で,重量も375gに軽量化されたHE-560を選択しました。 10万円近くするため購入をだいぶ長い間躊躇していたのですが,思い切って手に入れた次第です。

音質は期待通り極めて自然な鳴り方で,中高域のヌケの良い繊細で輝きのある音色,響きの美しさが素晴らしいです。 解像感も申し分ありませんし,高域はやや強めですが,破綻のないなめらかな音なので「刺さる」ようなことはありません。 キレとスピード感のある低音も魅力的です。 量感はありませんが,必要十分に出ています。

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図1 HiFiMAN HE-560 周波数特性
■SPL ■SPL[1] ■2nd D ■3rd D ■Impedance ■Impedance[2]
[1]人工耳アダプターなし / [2]非装着状態 / 測定環境


周波数特性を見ると,基本的にはフラットなのですが,2kHz付近に少しディップがあります。 聴感上はかなりフラットに感じられるので,このディップの影響は限定的のようです。 高域は10kHz前後でやや強めという,私にとってはかなり理想的な特性です。 この高域特性がヌケの良さ,繊細さ,解像感の高さにつながっていると思います。 また低域が見事にフラットですが,それ以上に低域の歪みの少なさが突出しています。

装着感は,イヤーパッドの肌に触れる部分がベロアとなっており,またパッド自体が柔らかめでしかも接触面積が大きいため快適です。 側圧はやや強めですが,このイヤーパッドのためそれほどきついということはありません。 ケーブルは布巻で取り扱いはしやすいのですが,ヘッドホン側のコネクタがSMA-P型という特殊なものでねじ込みがやりにくく,この部分に関しては良いとは言えません。

なお,取扱説明書にはインピーダンスが35Ω,音圧レベルが90dB/mWとあるのですが, 実測してみるとインピーダンスは58Ω,音圧レベルが85dB/mW(58Ω)しかありません。 インピーダンスが高めで能率が低い,出力の大きいヘッドホンアンプが必要になるはずです。 しかし,それにしてもカタログスペックとあまりにも違いすぎて,この会社,本当に大丈夫だろうか,と思ってしまいます(^^;。

メイン機としてSennheiser HD580を,サブにbeyerdynamic T90 Jubileeを使っていますが, 開放的な音像と音色のバランスの良さでこの2機種を上回っているのではないかと思うほどで, メイン機をこれに置き換える可能性が出てきました。 なお,取扱説明書にはバーンインに150時間かかると書いてあり,まだそこまで使い込んでいないので, もし音質に変化が出るようであればまたレポートしたいと思います。

タグ: [ヘッドホン] 

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